国会よりBlog

3月30日消費者問題に関する特別委員会議事録

○原田委員長 次に、阿部知子君。

 

○阿部委員 民進党の阿部知子です。

本日は、消費者委員会に質疑のお時間を頂戴いたしまして、ありがとうございます。

私からは、昔々から公共料金と言われております、ガス、水道、電気、国民の生活に非常にかかわりが深い部分でお尋ねをしたいと思います。とりわけ電気料金についてであります。

二〇一一年の三月十一日、東日本で起きました東京電力福島第一原発事故の後は、電気料金が、特に原発が動いていないから石油等々を輸入するために価格が高騰して、それに伴って電気料金も上がることの指摘はよくなされてまいりました。あるいはまた、再生可能エネルギー促進法が導入されて、再生可能エネルギーによる賦課金も電気料金が上がる要因であるということが指摘されております。

私は、この間全く指摘されずに、しかし、電気料金に大きく影響を及ぼしているのが、東京電力福島第一原発事故の賠償にかかわる部分を各電力会社が一般負担金という形で負担をするようになった、二〇一一年の原子力賠償機構法の成立以降の賠償にかかわる費用を電気料金に上乗せしている部分ということについて、本日明らかにしていきたいと思います。

まず、経済産業省にお伺いいたしますが、この間、経産省が出された資料の中には、この一般負担金が、各電力会社が負担するわけですが、各家庭の電気料金にどのくらい影響を及ぼしておるか、各家庭ごとに見たデータが全く見当たりませんが、この点について、まず政務官の方からお答えをいただきたいと思います。

 

○村瀬政府参考人 お答えさせていただきます。

今のお話は、一般負担金の負担についての開示の話かと思います。これは、料金査定のプロセスの中で、原価の中に入っているコストというのはそのプロセスの中で公表をさせていただいているところでございます。

 

○阿部委員 よく質問を聞いてくださいな。各家庭にどのくらい負担になっているのということを出していないでしょうと聞いているんですよ。ないなら、ないと言ってください。もういいですよ、時間を食うだけです。出していないでしょう。そのことがいかに問題かなんです。

皆さんのお手元に、これは朝日新聞の二月二十七日の記事ですが、既に、この一般負担金というのは電力会社に課せられますが、それによって各家庭の電気料金が一年間、年でどのくらい上がったかということの試算であります。これはあくまでも試算でありますが、幾つかの前提を置いて計算すると、例えば東電、東京電力では、一世帯、二〇一六年の負担額が千百五十九円。これは、事故が起きたための賠償の費用をこれだけ高く消費者は払ったということであります。

私は、経産省にはこうしたデータを、これは新聞社が試算しましたが、本来は国民にわかりやすく見せる、見える化する役割があると思いますし、特に、消費者行政を扱う松本担当大臣に伺いますが、このことが全く水面下、表に出てこない、この状態は消費者にとっていいことなのかどうかであります。

先ほど申し上げました、事故で原発がとまれば石油が高いから上がるよ、再エネも上がるよと言われますけれども、賠償だって電気料金を上げているわけです。事実として国民に伝えるべきですし、各家庭、消費者側から見た目がなければ、実は本当の姿は見えないと思います。

大臣はこういう実態について御存じであったか、あるいは、消費者行政から見ていかにお考えになるか、この二点、お願いします。

 

○松本国務大臣 昨年七月に取りまとめられました消費者委員会による電力託送料金に関する調査会報告書では、使用済み燃料再処理等既発電費用、電源開発促進税等の政策的観点からの費用について、本来、送配電事業に要する費用ではないが、託送料金の仕組みを通じて集めるものとして、料金制度上、原価算入されている、これについて、消費者に十分周知、納得されているとは見られないと評価されております。

また、報告書では、これらの政策的観点からの費用について、送配電事業に要する費用と区別して、検針票に記載するべきなど、消費者へのわかりやすい情報提供について提言をしているところでございます。

この報告書の内容につきましては、昨年七月に、消費者担当大臣から経済産業大臣に申し入れを実施しております。私も経済産業省に申し入れました。経済産業省において適切な対応が講じられ、今後、消費者に向けた情報提供が一層進むことを期待しているところでございます。

 

○阿部委員 済みません、松本大臣、質問が一つ飛びました。

お手元の資料の四枚目というか、裏表になっておりますので、資料四というのをごらんいただきたいと思います。ここには電気料金の構造が書いてございます。

今大臣が御答弁いただきましたように、電気料金には、発電にかかわる部分と送配電にかかわる部分がございます。電気料金と言われますけれども、大口のものは電力料金、そして家庭は電灯料金という分けがございますが、いずれにしろ、発電にかかわる部分と、送電にかかわる、この二つがあるということであります。

今、私が前段で御指摘いたしました一般負担金で、原子力賠償機構法ができてから上乗せされているのは、この上の各電力会社の発電の料金に上乗せを既にされておるということであります。今大臣が御答弁されたのは、プラス、送電部分にもこれから上乗せされていくということでありまして、丁寧に御答弁いただきましたが、一つ前の質問を私はさせていただきました。

 

〔委員長退席、河野(太)委員長代理着席〕

 

御答弁の中にもございましたが、実は、今座席に着かれた河野議員が大臣であられたころ、松本大臣がおっしゃった託送料金については、電気料金の中でも特に見えづらいので、内閣総理大臣から消費者委員会に対して、託送料金の実態がどうなっているのかということで諮問がなされました。託送料金についての諮問がなされた、内閣総理大臣から消費者委員会に対してです。

その中で、先ほどの電源開発促進税、これは電源立地のための補助金です、プラス、使用済み燃料の再処理に係る費用も全部この託送料金に上乗せをされておるという指摘と、それが国民から見えづらいということで答申が出されております。

お手元の資料の二でありますが、ここには答申書という形で、内閣総理大臣の安倍晋三殿に対して、消費者委員会の河上さんから答申書がございます。すなわち、「消費者利益の擁護・増進の観点から、経済産業省に対応を求めるなど、消費者庁において必要な取組を進めることが適当である。」

松本大臣がおっしゃってくださったように、ほとんどの国民が、電源開発促進税や再処理に係る費用が託送料にかかっておるということは、知られておりません。やはり、見える化、見せる化していく努力が必要と思いますが、大臣、改めてこの点について、河野大臣当時も、あるいは松本大臣も記者会見等々でこの託送料金の持つ見えづらさについては言及しておられますので、重ねて御答弁をいただけますか。

 

○松本国務大臣 昨年七月に消費者担当大臣から経済産業大臣に申し入れが実施され、私も同様に経済産業省に申し入れをしたとおり、今後、消費者に向けた情報提供が一層進んでいただかなければ、理解、納得をいただくことはできないと思っておりまして、さらに引き続き努力していきたいと思います。

 

○阿部委員 そういう消費者委員会の答申を受けて、松本大臣も含めて、経済産業大臣に対して、これはまだ、当時、河野大臣の時代ですが、「意見」というものが具申をされております。資料の三つ目であります。ここには、「消費者利益を擁護・増進する観点から、当該答申は重要な提言であり、速やかに当該答申の内容に対応することを要請する。」と経済産業省に要請がなされました。

さて、経済産業省としては、見えづらい、隠されている電源開発促進税や再処理費用について、かかる答申を受けてどのような対処をなされたかというのが、これは政務官がお答えいただけると思いますが、一点。

プラス、にもかかわらず、引き続いて、いわゆる電力自由化に伴う電力システム改革貫徹のための政策小委員会中間取りまとめというのを年末にかけて経産省はずっと行われて、その中でも、実は託送料金にさらに賠償費用を転嫁していくということを編み出しました。もうびっくりする、それまでもオープンじゃない、それにかてて加えて託送料金にまた乗せていこうかなんて、消費者委員会からの提言を何ら受けとめていないと思いますが、いかがですか。

 

○井原大臣政務官 お答えを申し上げます。

委員御指摘のとおり、昨年七月の消費者委員会の答申をいただきましたし、松本大臣また河野前大臣からも御指摘を記者会見でいただいているところでありまして、今後の託送料金制度のあり方につきましては、消費者の目線からしっかりしろ、こういう提言をいただいたものと認識いたしております。

この提言も踏まえ、経済産業省では、託送料金を含む電気料金制度についてわかりやすく解説するホームページを充実させるほか、電力・ガス取引監視等委員会において、託送の収支とかあるいは効率化の取り組み状況について事後評価を実施する方針を決定いたしまして、また、送配電網の維持、運用費用の負担のあり方に関して検討を進めていると承知いたしております。

また、電力システム改革貫徹のための政策小委員会の中間取りまとめに当たりましては、賠償への備えの不足分を託送料金の仕組みを利用して広く消費者から回収する際、消費者の負担の内容を料金明細書に明記するように求めていくことを報告書に盛り込むなど、消費者委員会の答申や松本消費者担当大臣の御発言を踏まえた対応をさせていただいていると認識をいたしております。

 

○阿部委員 今、政務官がお答えでありますが、ホームページはどうなっておるかというと、資料の四を見ていただければと、私の資料ではナンバー五であります、下に書いてございますが。

これは、いわゆる検針票に、例えば電源開発促進税が取られていることとか、使用済み燃料の再処理の料金が乗っかっていることが書かれているかというと、電源開発促進税については東京電力以外は書かれておりません。検針票を見ても、取られているということがわからない。下がホームページです。各電力会社のつくっているホームページによる情報提供ですが、電源開発促進税のところには、バツ、バツ、バツ、バツ、バツ、ほとんどが開示されていない。

それでいて、今回また託送料金に賠償費用を乗せようというのは、物の手順が違うし、消費者の納得は到底得られない。

実態をちゃんと提示して国民の合意を得ないと事は進まないと思いますが、はてさて、消費者庁にあっては、この消費者委員会からの答申を受けて、特に消費者庁に期待するところ大と思いますが、それはこの文面の中にも、「消費者庁において必要な取組を進めることが適当である。」と消費者委員会から答申されましたが、果たしてどんな取り組みをしたんでしょうか。今までのものも開示されていない、プラス、さらに転嫁される、これでは消費者は蚊帳の外ですよね。消費者庁、いかがですか。

 

○福岡政府参考人 御質問につきまして、先ほど委員からも御指摘がございましたように、消費者委員会から昨年七月、電力託送料金に関する答申をいただきまして、その答申につきまして、同じく七月に、消費者担当大臣から経済産業大臣宛てに、提言内容の速やかな対応につき申し入れを行ったところでございます。その後、消費者庁としては、継続して、経済産業省にその対応を求めてきているところでございます。

特に、委員からもお話がございましたが、昨年ございました、経済産業省の電力システム改革貫徹のための政策小委員会の中間取りまとめの策定につきましても、昨年十二月九日の時点で案が公表されたところ、廃炉、賠償費用の託送料金への算入について、十二月十三日の定例記者会見において消費者担当大臣から、託送料金は送配電に必要な費用に限定すべきであり、賠償、廃炉費用の上乗せは極力慎重であるべき、そして続きまして、仮にどうしてもやむを得ないという場合でも、消費者に丁寧な説明、周知をして納得を得られるよう、電気料金の請求書などで、廃炉、賠償費用の総額としての支払い相当額を区分して表示することなどを求める発言を行ったところでございます。

この大臣発言に基づきまして、消費者庁と経済産業省の間で調整を実施いたしまして、十二月十六日の中間取りまとめ案では、賠償への備えの不足分を託送料金の仕組みを利用して広く消費者から回収する際におきまして、消費者の負担の内容を料金明細票に明記するよう求めていくことを報告書に盛り込むなどの対応が図られた、そういった調整を行っているところでございます。

 

○阿部委員 賠償費用の上乗せを極力慎重にと言われましても、実は、過去に原発を使った、一九六六年から二〇一一年、機構法ができるまでの間、原発を使った過去の分を託送料に上乗せするんですね。これからじゃなくて、過去。

普通、物の取引で、一旦売買が成立した後に、昔もっと金がかかったんだから払ってくださいよなんていうのは、商取引の世界ではないんですよ。一旦そこで契約は終わっている。昔取りっぱぐれたからこれから払ってくださいなんていう商取引がまかり通ったら、今、価格を設定したり約束したりすることは何の意味も持たない。

極力慎重にじゃなくて、過去分をまず上乗せすることが倫理的に許されるのか、商取引から、消費者保護の観点から。売買をさかのぼって金を出せというルールはいいのですかということを、国民にわかりやすく合意を得るべきだと思いますよ。到底合意できません、そんなものは。もう払ったし、これからさらに昔のを出してよなんて言われた日には、私たちは何の買い物もできなくなりますよ。

松本大臣、いかがですか。私は資料の六につけましたが、これは経産省が編み出したからくりで、過去、賠償費用として積み立ててこなかったから、足りない分はこれからの人から取りましょう、生まれてもいない子供からこれから先四十年取りましょうというのは、本当に商取引でいいですか、消費者保護でいいですか。大臣、いかがでしょう。

 

○松本国務大臣 平成二十八年十二月二十日閣議決定の「原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針について」では、「国民全体で福島を支える観点から、福島第一原発の事故前には確保されていなかった分の賠償の備えについてのみ、広く需要家全体の負担とし、そのために必要な託送料金の見直し等の制度整備を行う。」とされております。

今後、消費者の過度な負担につながらないよう、送配電事業者におきましては、これまで以上の合理化によるコスト削減を進めるとともに、経済産業省におかれては、引き続き、消費者に丁寧な説明、十分な周知を行い、納得を得られるように対応していただきたいと考えております。

 

○阿部委員 どんなに説明されても納得できない、商取引の原則から逸脱しているというのが私の指摘であります。

今、松本大臣もおっしゃったように、福島復興のための閣議決定の中でこれがぽんと決められるわけです。過去分も含めて消費者に負担してもらいましょうと。これじゃ消費者行政はないがしろ、本当に消費者は守られない。

私は、原発事故を、国全体として進めてきましたし、国民も何らかの形でこれはかかわっていかざるを得ないとは思っております。しかし、その場合であれば、例えば、それを税で負担すべきか、あるいはこれからの消費者に転嫁していくべきかなどは、しかるべく議論があって当然なことであります。今までもやぶの中、これからも知らないうちに転嫁される、これでは余りにも消費者は保護されない。

経済産業省に伺いますが、なぜ、こんな政省令の手のうちで勝手な賠償を乗せて、本来、原子力賠償機構法の改正や、どういう形でお金を、足らざるならば、ここで生み出していくかについて、もっと、どうして法改正やあるいは税による手当ても含めて考えないのですか。託送料で、政省令でやってしまえば、国会も関与できない、もちろん国民だって、今までも知らない、これからも知らない、でも負担はかさむ、この点についてどうですか。

 

○井原大臣政務官 お答えを申し上げます。

まず一つ目には、過去分について、商取引上いかなる理由をもって許されるんだろうか、また、しっかりと法でするべきではないかということであります。

規制料金のもとでは、一般的な商取引のように、将来に追加的な費用が発生するそのリスクを勘案し、もっと言えばリスクの範囲を想定するわけですが、あらかじめその費用を料金で回収することは認められておりません。料金の算定で、現に発生している費用等、合理的に見積もられたもののみを原価に算入するということが認められております。

このため、元来合理的に算定できない時点では回収してこなかったものの、費用の発生が明らかになった時点で、その時点の料金原価として算入をするということでございますので、今回の措置に商取引上の問題はないと考えております。

また、御指摘の過去分に関する議論でありますが、福島事故以前には、賠償に係る備えが、原子力賠償法に基づく賠償措置、千二百億円でございました。制度上、事業者がこれを超える備えを規制料金のもとで回収し、みずから資金を確保する自由は認められていなかったということでございまして、一つには、政府としては、制度の見通しが不十分だったということは素直に認めて、反省しなきゃならないことだろうというふうには思っております。

ただ、自由化の進展に伴いまして、これまで規制料金での回収が認められていた機構法による一般負担金を負担しない消費者がふえていくという環境のもとでございますので、この備えの不足分について、福島の復興を支えるという観点とか、あるいは原子力の電気を広く消費者が利用していた実態があること等を勘案すれば、消費者間の公平性の観点を考えると、託送制度を利用した公平な回収措置を講じることが適切というふうに考えております。

その料金上の扱いをどのようにするかという議論でございますので、原賠機構法の改正が必要とは考えておりません。むしろ、これは電気事業法の関係になるのではないかというふうに思っております。

託送料金については、電気事業法上、送配電網の維持管理に係る費用などに加え、ユニバーサルサービス料金など、全ての消費者が広く公平に負担すべき費用を含めることができる制度となっておりますので、今回の不足分については現行の電気事業法のもとで対応できると考えております。

以上です。

 

○阿部委員 これまで分じゃなくて、これからなんです。使ったのは過去、それをこれから料金を取るなんということはあり得ないのです。

こんな論理がまかり通ったら、さっき言いました、どんな商売も、いや、これからもっと払ってもらいましょうで、先ほどのいろいろな消費者保護という観点からは逸脱をしますし、最後に言わせていただきますが、ほとんどの国民が知らないんです。知らない中で経産省が勝手にやっていいことでもない。

松本大臣にはお願いがあります。

消費者庁並びに消費者委員会は、もっと積極的にこのことに関与していくべきであります。これからガス等々の、電力取引監視委員会等々にもかかると言いますが、それは全部経産省の手のうちなんです。誰が消費者の利益を守るか。プラス、託送料金が自由化されていないから、またそこから取るんです。

 

○河野(太)委員長代理 阿部知子君、既に持ち時間が経過しておりますので、質疑を終了してください。

 

○阿部委員 はい、済みません。

強制的に取れるところを狙って取るという方法は、私は非倫理的だと思います。

済みません、長くなりました。ありがとうございます。

 

○河野(太)委員長代理 次に、清水忠史君。

2017/05/02 国会質疑   abetomoko