第154回国会 厚生労働委員会
 第7号(2002/04/10) 抜粋

議事録全文(衆議院のサイト)

阿部委員 本日は、もうお昼近くになりましたのに、四人の御参考人の方々、大変に御苦労さまでございます。私が最後でございますので、順次御質問をさせていただきます。

 まず、保原先生にお願いいたします。

 今回の法案の改正のもとになりますための審議会の仕事、大変に御苦労さまでございます。

 私は、ぜひともそうした審議会のあり方においてのお願いがございます。実は、障害者の雇用ということを考えるに当たって、きょうの冒頭の後藤田委員の御質問にもございましたが、我が国がとるべき基本的な姿勢と申しますか理念、そういうことを審議会でしっかりと御審議いただきたい。

 どういうことかと申しますと、アメリカ等々では先ほどのADA法、そしてドイツ、フランスは恐らく雇用率の達成というふうな形でのツーウエーアプローチがございます中で、日本はこの間ずっと、雇用率を少しでも上げていくような方向へという対応でやってまいりましたが、果たしてきょうほかの委員の御質問にもございましたが、障害者、リハビリという形に持っていきますと、障害を認定し、そこから、一回は社会から、認定し、隔離し、リハビリし、戻すという形になってまいりまして、反面、差別と申しますか、特に精神障害などはそうだと思うのですが、そういう側面もあるかと思うのです。

 それで、既に我が国はILOの条約の中でこの障害者関連で批准したものがございまして、障害を理由にさまざまな意味で就労上の差別をしないというILOの批准、平成四年度でしたか、ILO条約の百五十九号、平成四年六月に批准しておると思いますが、大枠の理念として、我が国の障害者雇用ということの考え方の確認点。

 そしてもう一つ、さはさりながら、先ほど佐藤参考人もおっしゃいましたが、あえて障害を持つゆえに、ある意味の働かない権利と申すと変ですけれども、障害があるゆえに保護されなければならない事態もございまして、他の、何も障害がない方と同じペースで市場原理にのっとって働いていくということがまたいい社会でもないと思います。

 極めてバランスの微妙なところですが、審議会における我が国の障害者雇用の基本的なお考え方について一言お教えくださいませ。

保原参考人 阿部先生御指摘のように、世界では障害者雇用について二つの大きな考え方があります。アメリカ・イギリス、フランス・ドイツという分け方をすれば、日本はそのフランス・ドイツ型に当たるということでございます。

 それで、ILO条約からどうかというのは、必ずしも日本の制度が悪いとかいいとかというのは言えませんけれども、障害者、例えばアメリカのようなことを考えますと、行政機関はほとんどタッチしなくなりますから、障害者雇用について大きなさま変わりをするということであります。

 おまけに、採用の制度が全く違いますから、アメリカのような制度をとれば別ですが、そうでない限りは、現在の日本の採用の制度を前提にしますと、うちにちょっと向きませんからということで採用がされないということで、おまけに日本の場合は、採用されないということについて、特定の人を採用しなさいという法的な措置はありませんから、例えば男女雇用機会均等法でもそうですが、採用以降については法的措置がありますが、採用以前につきましては努力義務にとどまっているわけでありまして、そういう問題がいろいろあります。

 それから最後に、アメリカでは結局、障害者自身が非常に権利意識を持って、弁護士を頼んで大企業とやり合う、そういうことになるわけで、日本で果たしてそういうようなことが一般の障害者に期待できるかという問題があります。

 アメリカやイギリスの制度、大変いいところがあるんですけれども、日本としては、結局、今の制度を改善して運用していくというのが障害者雇用の拡大につながるというふうに私どもは考えております。

 以上です。

阿部委員 引き続いて、関参考人にお伺いいたします。

 きょういただきましたレジュメの中で、特に二の(三)にございます特定非営利活動法人をもっともっとこの障害者の雇用の拡大に利用すべきだ、私も本当にそのように思いまして、先ほど来問題になっております小規模作業所の問題においても、六千カ所に及ぶ小規模作業所、ほとんどは非営利で皆さん頑張っておられるわけですが、例えば、政策上どのような援助が、援助というか改編がございますればこのような方向にもっと発展するかについて、お願いいたします。

関参考人 例えば社会的協同組合のようなものをおつくりになって、そこで障害のある方々を雇用され、しかも作業所のいわゆるパフォーマンスを上げていくというふうなことを各地で随分おやりになっております。

 ですから、私たちが、施設という形態の中で、お上からお金をいただいて運営していくものだというふうな意識を持ち過ぎてきたのかもしれない。しかし、社会的協同組合のようなものをつくり上げて、いわゆるコミュニティービジネスのようなところからもう一度障害のある方々を雇用していくというふうな、そういう仕組みづくりをしていくべきかもしれないというふうに思っております。

 それから、金銭的にはNPOはとても大変でございますので、その運営はこれからとても大変なことになるとは思いますけれども、例えば地方自治体でおやりになっておりますいろいろな制度の受け皿になるとか、あるいは、NPOですからややオンブズマン的な受け皿になるとか、そういったことをしていきながら市民の共感をいただいていくというふうなことも忘れてはいけないのではないかというふうに思っております。

阿部委員 この分野、理念は先行いたしますが、現実に本当に経営的、運営的になかなか難しい。

 そのことと絡めて、きょう田中参考人の方からも、特に精神の障害等々で、実際に共同作業所等々をやってみると、補助金のあり方も本当に他の障害の半分であるということで、困難さをきょうるる教えていただきましたが、いま一つ、例えば法制の枠上でも、身体障害者と知的障害者、精神障害者、そして雇用の促進に関する法律はおのおの別建てでして、身体と精神が施行五十年、知的障害と雇用が四十年たっておりますが、逆に、きょうの田中参考人の御発言ですと、地域に根差して地域を生活支援する、地域生活支援法のような形で、障害別に縦割りにしたり、あるいは極端に言えば、厚生省、労働省という縦割りをするのではない、地域に着目しての生活支援ないし就労支援というふうな法概念の立て直しも必要ではないかと思われましたが、そのあたりの御見解を一点お願いいたします。

田中参考人 障害者やそれを持つ家族の人たちの切実な願いというのは、本来、三障害者の法律が一本にまとまってほしい。もう一つは、手帳に関しても、精神障害者の手帳を交付していただいたとしても何のメリットもない、自分は精神障害者ですよという、持って歩くだけですから。そういうことでなくて、本当にその手帳を持って、胸を張って社会の中で生きていけるような、やはり今の身障とか知的みたいな形の移行を早急にやっていかないと、法的な整備も進まないんじゃないかなと思っています。

阿部委員 では、最後に佐藤参考人にお伺いいたします。

 実は、佐藤参考人と私は、三十数年前、同じ学びやに学びまして、佐藤参考人は精神科医になり、私は小児科医になりました。そして、私は、きょう、参考人にお願いするに当たって、少し前段、お話を伺いました中で、私自身も小児科医をやりながら、ちょうど小児科医の半ばごろ、今御指摘の引きこもりとか不登校とか摂食障害が余りに子供たちに多く出るようになりまして、小児の中でも小児精神科という方に自分の軸足をシフトいたしました。先ほどの佐藤参考人のお話の中でも、やはりこの政策を考えていく場合に、未来ということを考えますと、若者の問題、本当に問題が大きいと思うのです。

 そこでお伺いいたしますが、先生が実際にやっておられる中で、先生の、授産施設とあわせて生活支援センターのような形式で、治療から生活から就労、一貫して、引きこもりの子たちにも就労のチャンスを、どこかで人間のつながりを得ながら、持ってほしいと私は思うんですが、現在先生がやっておられる生活支援センター、私は今後すごく発展してほしいと思いますが、その抱えている現状の問題点等々、ちょっと教えていただけますか。

佐藤参考人 まず、地域生活支援センターなんですけれども、私どもは、三月に社会福祉法人格を取得しまして、この四月から市の建物を任せられて、通所授産施設と地域生活支援センターを始めたばかりであります。

 ですから、私どもはこれからつくっていく立場なんですけれども、実情を申し上げますと、私、長年、東京、埼玉あたりで精神科、いろいろな分野でやってきた、経験としては割合豊富な方だというふうに自認しているんですけれども、地域生活支援センターの名前がなかなか医者の方に届いてきません。それが実情です。ですから、いろいろ運営が大変だということも含めまして、なかなか十分な活動ができていないんじゃないかというようなことが推測されております。

 そういった事情を踏まえまして、私どもは、従来、こういった、地域での社会復帰なり生活支援というのは、大体がいわゆる慢性の精神分裂病の患者さんに対する対応ということでなされてきた部分が大きいわけですが、これまで上尾市というところではそういう施設が非常に少なかったのを私ども始めたわけですけれども、従来のそういった概念にとらわれずに、阿部先生のおっしゃられた引きこもりの青年、これは、引きこもりの青年の中では精神分裂病の患者さんはむしろ少な目だというふうに思います。神経症、あるいは家族間の調整をすればそこから抜け出せるというような軽い方も含めて、多様なわけですね。分裂病の患者さんのように毎日きちんと薬を飲んでその人の特性に応じた生活を援助していくということでなくて、家族の中にもかかわりを持ち、地域ともかかわりを持ちという中で、引きこもりという事態から少しでもその青年が抜け出せるような援助をどうしていったらいいのかというのは、単に医療だけではなかなか難しい側面がございます。

 そういう意味で、私どもの授産なり生活支援センターでは、そういった人たちへのかかわりも含めてやっていきたいというふうな、これはあくまで夢であり、希望であり、理想です。それには本当に経済的な裏づけが全くないわけですけれども、窓口として、やはりそういう引きこもりの青年を抱えた家族はどこに相談していいのかもわからないというような状況で、最近では家族の集まりができまして、厚生労働省へのお願いなんかもしている、活動なさっていることは伺っているんですけれども、そういう活動には、集まりには本当に物すごい数の御家族が集まっておられる実情があるようです。ですから、非常に関心は高く、ニーズも高いんですけれども、まだまだ家族の自助グループができ始めたぐらいのところで、行政なり医療からのかかわりは非常に乏しいです。

 ですから、私どもは、生活支援センターの中でそういった窓口機能もやれたらというふうに、ちょっと大きな夢なり希望を持ってこれからやっていきたい。そういった形で、幅広い精神障害の多様なニーズにこたえられる地域支援活動を展開していきたいというふうに考えております。

阿部委員 やはり人間の暮らす場、すなわち地域ですね、これからはそこに着目してさまざまな医療と生活と就労の支援というのがぜひとも一体的に行われるべきであって、今回佐藤参考人たちのお始めになった初めての公設民営というスタイルも私はもっともっと社会に定着してほしい。そのために、どんな仕組み、国の援助なりも含めて必要であるか、また御提言をいただければと思います。

 きょうは、四人の参考人に大変にいいお話を伺いまして、ありがとうございました。


阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 きょうの質問の順番をかえていただきました佐藤公治委員並びに関係の委員会の皆さんに、まずお礼申し上げます。

 では、質問に入らせていただきます。坂口厚生労働大臣にお願いいたします。

 きょうの午後の冒頭の土肥委員への御答弁の中でも、坂口厚生労働大臣は、今回厚生省と労働省が厚生労働省として合体したことによって、こうした障害者の雇用ということについて、今まで医療や福祉面をつかさどってきた厚生省サイドと、雇用、労働の面をつかさどってきた労働省サイドの仕事が一体化してできることによってよりよい就労が可能となるという意味で、非常に期待をかけているというお話でもございました。

 私も全く同じ観点に立ちますので、そうした中で、今回のさまざまな施策を見ておりまして、ぜひともその基本線に沿ってやっていただきたいと思うことがございますので、一問目の質問に入らせていただきます。

 これまで、いわゆる今回の法律で障害者就業・生活支援センターというのが平成十四年度から新たに開始される、これの前進はございますが、このほかにも、いわゆる就業とか生活とか双方を見渡してみますと、例えば精神障害者にあっては精神障害者地域生活支援センターというのがございますし、あと他に、身体障害あるいは知的障害について並びに精神障害については、地域障害者就業センターというのが既にございます。

 後者は旧労働省管轄で、認可法人であるところの日本障害者雇用促進協会が管理されており、会計的にも雇用特会の方から資金が委託金として回ってくる。前者の生活支援センターの方は、これは厚生省マターでございましたので、厚生省の福祉行政の中で補助金という形でおりてくるという違いはあるものの、既に二つの制度があるわけです。

 そこに今回、第三の、障害者就業・生活支援センターということを開始されるということですが、この障害者就業支援センターの予算規模。人員配置は先ほど七百六十人を予定というのが御答弁にあったように思いますが、人員配置、並びに既存の二つにかてて加えて別途にこれをおつくりになるところの意図でございますね。そのあたりについて、これは担当部署からで結構でございます。まず御答弁をお願いいたします。

高原政府参考人 精神障害者の地域生活支援センターにつきまして御説明申し上げます。

 これは、精神障害者に関する問題全般、特に福祉サービスの利用についての相談や助言、そういったものを原則といたしまして二十四時間対応する、ないしは関係機関との連絡調整を行うということでございまして、施設としては比較的新しゅうございまして、十二年四月より制度化しておるわけでございます。

 これは現在二百四十八施設というのが、十三年四月一日現在でございますが、実際、十四年の予算ベースで申しますと、三百十七ということでございます。障害者プランにおきましては、障害福祉圏域に二カ所を目標としております。ということは、六百五十カ所を目標としておりますので、まだ進捗率は余りよくない、そういうことでございます。

阿部委員 御丁寧な答弁で恐縮なのですが、質問と違いますので、よく質問を聞いていただきたかったと思います。御丁寧ですので、ありがとうございます。

 これほどにややこしいのでございます。精神障害者地域生活支援センターというのを今御答弁いただきまして、このほかに障害者就業支援センターというのがございまして、これが旧労働省マターです。それで、今回の障害者就業・生活支援センターというのができますが、これの予算規模についてお伺いいたしたいというのが今の質問でございます。

澤田政府参考人 障害者就業・生活支援センターの予算規模でございますが、これは旧労働系、旧厚生系からそれぞれ継続していた予算を持ち寄ったという格好になりますが、平成十四年度、合計いたしまして五億四千六百万円でございます。

阿部委員 私があえてこのようなことを聞きましたのも、既存の、先ほどお答えいただきました精神障害者地域生活支援センター、予算約三十二億でございますね。それから、労働省関係の障害者職業センター、こちらの方は雇用特会から来るせいか予算規模が多くて九十五億、そして今回新たに五億の別枠のシステムができる。せっかく厚生省と労働省一緒にやるのであるから、もう少し、ある意味で合体、統合できるような、逆に言えば今あるものをもっと活用できるような方向が、やはりこれが合理化というものではないかと思うのです。

 その一例として、私が比較的よく知っている精神障害のことで申しますと、先ほどるる述べていただきました地域生活支援センターでも就労のあっせんはしておりますが、後者の、今労働省がやっております地域障害者職業センターの方でも就労あっせんをやっており、ここでの就労あっせんをよく見てみますと、非常に医療機関からの紹介が多うございます。精神障害者の就労支援の四百何名のうち、医療機関を介してこの労働省管轄の地域障害者職業センターに紹介された例が約五〇%でございます。

 ということは、逆に、医療と生活と就労を一体化するということを考えれば、医療サイドに既に近くある精神障害者生活支援センターの中に、今回就労的な役割をさらに強化するような労働省のノウハウを接ぎ木していけば、数も一挙にふやすことができます。

 先ほどの御答弁で、目標六百カ所だと。私は、就労は生活に近いところがやはり一番です。例えば、都道府県に一カ所あるようなところに、恐縮ですが、障害のある人がいろいろな御不自由を抱えながらたどり着くというのはすごく大変なことでございます。せっかく御提案でございますから今回は端緒といたしまして、今度、星の数ほど数をふやしていかれますときには、既存の生活支援センター、あるいは労働省でお持ちであった障害者職業センターということと、よくよく機能を合体、統合されまして、なるべく数と身近ということを考えていただきたいのですが、この点に関して坂口厚生労働大臣の御見識を伺います。前段が長くて済みません。

坂口国務大臣 いろいろのセンターがたくさんあって、どれがどのような働きをしているのか、私もなかなか一度に頭に入らないような思いで勉強したわけでございますが、土肥先生にもお答えしましたように、双方、旧厚生省、旧労働省のそれぞれの立場からの法律があって、それが一つになったものですから、若干重なったりしているところもあるように思いますしいたしますから、その辺のところをもう少し今後整理もしながら、役割を明確にしていきたいというふうに思っております。

 そして、新しくここに就業・生活支援センターというものを委託するということになるわけでございますから、そういうふうになりましたときに、そのことが今までのセンターと一致するものも中にはあるでしょう。今までのセンターのところに委託をするという、委託という言葉がいいのかどうかわかりませんけれども、お願いすることもあるだろうというふうに思いますから、そうしたことで屋上屋を重ねるというのではなくて、やはり役割分担を明確にして、そしてスムーズに障害者のために役立っていくようにしていかなければならないというふうに私も思いながら、今回このいろいろの勉強をした次第でございます。

阿部委員 そのための視点として、ぜひ二つお持ちいただきたいのですが、午前中の参考人にもお聞きいたしましたが、身体障害、知的障害、精神障害、おのおのの障害に対しての個別立法はございますのですが、そして、おまけに障害者雇用促進という立法もあるのですが、一人の人間の生活、暮らし、医療、働くことを考えた場合に、非常に地域ということが重点化されます。そこで、地域での障害者支援法のような形で、法の概念も、障害別ではなくて暮らす主体に合わせて変えていっていただくような方法、そのこともあわせて御検討願いたいと思います。

 私も、この法案を勉強しまして、何でちょっとだけ名前が違うような施設があっちこっちにあって、予算も違うところからやってきて、仕組みも違うんだろうと考えてみますと、障害別ということと省庁別ということが非常にネックになって、一人の人間の側から考えられていないなという思いを強くいたしましたので、一点、お願いいたします。

 それから、もう一点ございます。

 実は、お手元に資料が行ったかどうかちょっとわかりませんが、ことしは特に障害のある方のリストラ、失業の勢いが、平成十年度を超して、平成十年も不況でございましたが、物すごい勢いです。

 ここで話しておるのは就業の方なのですが、実は就業支援しても、リストラ、職を失っている人が非常に多い。そして、その方たちの行く先、受け皿がどこになっているかというと、いわゆる小規模作業所に返ってこられるという方が非常に多うございます。あるいは、この就職難、経済状況が悪い中で、普通の就職ができない方も小規模作業所に戻ってこられている。こうした実態について、管轄、所管の担当部署は、御認識あるいは実態を御存じでしょうか。

澤田政府参考人 最近の厳しい全般的な雇用情勢の中で、障害者の方が解雇されるというケースが、十三年度の第三・四半期までのデータで見ますと、二千六百十六人ということで、対前年同期比で五七%増と非常にふえております。そうした方々が解雇された後どういうところで働いているかということにつきましては、今委員御指摘のようなケースがあるというふうに私ども承知しております。

 障害者の方々を解雇する場合には、法制上、事前に公共職業安定所長に届け出るということになっておりまして、その届け出を受けて、安定所長は雇用継続等々について、合理的な範囲内ではありますけれども、必要な指導をするということをやっております。ただ、残念ながら、全般的に企業として雇用を絞っていくという中では、なかなかその指導も現実的には効果が上がらないという面がございます。

 しかしながら、私ども、障害者専門の求人開拓とか、あるいは障害者向けの集団就職面接会とかいうことも一生懸命やっておりまして、こうした努力を重ねて、少しでも解雇の防止あるいは雇用促進に貢献していきたい、こう思っております。

阿部委員 せっかくここで雇用の方を話し合いましても、就職してもぼろぞうきんのように捨てられるという状態がどんどこ起こるのではいい国とは考えられませんので、担当部局においてもこれからさらなるお取り組みをお願いしたいと思います。

 ありがとう存じました。

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