第159回国会 外務委員会 第18号(平成16年5月26日(水曜日)) 抜粋

案件:  政府参考人出頭要求に関する件  航空業務に関する日本国とウズベキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第九号)(参議院送付)  社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一八号)(参議院送付)  社会保障に関する日本国と大韓民国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第一九号)(参議院送付)  旅券法の一部を改正する法律案起草の件  旅券法の一部を改正する法律の施行に関する件

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阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 私ども社民党は、この間の小泉首相による北朝鮮訪問によって、さきの日朝平壌宣言並びにそれに引き続く六カ国協議が、さらに将来に向けて確定的なものとなるような道筋ができたことを一つは評価しておりますが、拉致問題、核問題、ミサイル問題等々で残された課題は多かろうと思います。

 現在、当委員会に所属しております東門美津子が中国に参りまして、曽我ひとみさんの御家族との中国国内での面会というものを中国政府にも協力していただけるように話し合いを持ち、また中国政府からも前向きなお答えをいただいております。その関係で、本日は、私が東門さんにかわって質疑をさせていただきます。

 まず、きょう問題になっておりますウズベキスタンとの二国間協定に関してでございます。

 先ほど赤嶺委員が、安全性のことについて、十四条が特に今回新たに加わったということを前向きに評価しておられましたが、実は、ウズベキスタン航空というのは、本年の一月に三十七人の方が亡くなる航空機事故を起こしておりますし、一九九九年にも、たしか七人中五人が死亡するという事故を起こしておられます。

 今後、日本とウズベキスタンの間での、例えば日本人観光客がウズベキスタンに行く、特にシルクロードの地でありますので、日本にとっても、これからますます新たな中東というものとの協力、協調が出てまいりますが、もう一つ、十四条以外に、いわゆる事故時の補償問題について、ウズベキスタンは現在、モントリオール条約をまだ締結してございません。このことに関しまして、現在ですとワルソー条約になりまして、死亡時の補償等々の制限もございますが、日本国として、これからさらに日本とウズベキスタンの交流が安全にかつ盛んになるという観点も含めて、モントリオール条約の締結について働きかけるようなお考えがおありかどうか。

 これは実は、私が用意した質問は赤嶺委員がしてくださいましたので、追加ですので十分に予告していなかった点もあるので、お答えがいただけなければ、今回いただける範疇で結構ですので、お願いいたします。

門司政府参考人 お答えいたします。

 まさに、安全確保に十全を期すべきということは、本当に当然でございます。したがいまして、先ほど質問がございました安全に関する規定についても、これに基づいていろいろな話し合いを行っていきたいと思います。

 それから、協定の中にも、実施に関するあらゆる事項について緊密な協力を確保するために定期的に協議するということは両締約国の意図するところであるという定期的な協議条項もございますので、安全確保については、そういった場も利用して話し合いを行っていきたいと思います。私、今御指摘の条約のことについてはただいま資料を持ち合わせておりませんけれども、しかし、そういったことが安全確保に役に立つのであれば、そういった可能性も含めて今後話し合っていくべきことであろうと思っております。

阿部委員 この協定への態度は、我が党は賛成をさせていただきますので、今お願いしました、旧ソビエト圏との初めての締結になりますし、安全の確保ということを第一に進めていただきたいと思います。

 続いて、外務大臣にお願いいたします。

 この地域、中東地域は、従来から我が国とも極めて緊密な、また親日感情もよい地域と考えております。いわゆるシルクロード外交として、外務省がこれまでさまざまなお取り組みをしてこられたことも評価いたします。

 一昨年、もう二年ちょっと前になりますか、テロ事件以降、この地域が、隣にアフガニスタンという、今回アメリカが攻撃をする、そして国内が混乱するようなさなかにある国を隣国に控えて、特にこのウズベキスタンは国境を接しておりますので、逆にこの地域から、アフガニスタンの平和構築も含めた新たな、例えばODAスキームを利用したような我が国の平和的な貢献ということができる地域かと思いますが、外務省としては、さらにこの平和問題も念頭に置きつつ、どのような働きかけを、ウズベキスタンに支援を行っていくお考えがおありか、お願いいたします。

川口国務大臣 ウズベキスタンですけれども、ソ連が崩壊をした後、中央アジアの国の重要性というのは、まず地政学的にも非常に大きなものがございますし、また経済の市場化それから民主化、そういうことを進めているという意味で、それを支援することが重要な国であると思っております。

 そういった考え方、これはODA大綱の観点から見ても望ましいというふうに考えておりまして、我が国としてウズベキスタンを積極的に支援しているということでございます。

 おっしゃったような、アフガニスタンとの地理的な位置、アフガニスタンに恒久的な平和をもたらすという観点からも周辺国への支援ということは重要でございまして、その中でウズベキスタンに対しても、これは具体的には、テロとの闘いに取り組んでいるわけですので、二〇〇一年から二〇〇二年においては、干ばつ対策ということで、緊急援助、一般プロジェクト無償、ノンプロジェクト無償をそれぞれ実施しております。

 今後とも、アフガニスタンを含めたこの地域の安定というのが重要ですので、ウズベキスタンに対して、人材の育成も含めまして、あるいは経済インフラの構築も含めまして、支援を行っていきたいと考えています。

阿部委員 地政学的にも極めて安定に貢献できる地域と思いますので、よろしくお願いします。

 最後に、一問お願いします。

 先ほど申しましたように、我が党は現在、中国政府との話し合いを、さらに六月下旬に向けての六カ国協議の充実のために行っておりますが、近く川口大臣は韓国を訪問されて外務大臣とお会いになるということで、特に核の問題、今回の小泉訪朝で問題がまだまだ残されているとすれば、北朝鮮の非核化だと思います。核抑止論に立っている北朝鮮に対して、逆に韓国と我が国がさらに協力して、積極的に核廃絶、核廃止に持っていくということは北東アジアの非核化にも大変重要と思いますが、訪韓を前にどのようなお考えであるかを最後に一点、お願いいたします。

川口国務大臣 この時期に私が韓国に行こうと考えたその理由の大きな一つが、まさに六者会談に向けて韓国との連携をさらに強化するためにさまざまな意見交換をしたいということでございます。

 日米韓は今までもずっと連携をしてきておりまして、いわゆるCVID等について同じような歩調をとっております。平和裏にこの問題を解決する、そして朝鮮半島を非核化するということの目的は全員が共有をしていることでございまして、引き続き連携を強化して、そういった目的を達成したいというふうに考えています。

阿部委員 韓国内に例えば米国の小型の核が配置されるようなこともあり得る想定ですので、非核化ということについて、さらに日韓連帯して取り組んでいただければと思います。

 終わらせていただきます。

米澤委員長 これにて本件に対する質疑は終局いたしました。

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米澤委員長 これより本件に対する討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 航空業務に関する日本国とウズベキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件について採決いたします。

 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

米澤委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。

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