第159回国会 外務委員会 第21号(平成16年6月9日(水曜日)) 抜粋

案件:  政府参考人出頭要求に関する件  地中海漁業一般委員会に関する協定の改正の受諾について承認を求めるの件(条約第八号)(参議院送付)  千九百九十二年の油による汚染損害の補償のための国際基金の設立に関する国際条約の二千三年の議定書の締結について承認を求めるの件(条約第二〇号)(参議院送付)  千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書によって修正された同条約を改正する千九百九十七年の議定書の締結について承認を求めるの件(条約第二一号)(参議院送付)

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阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 本日議題となっております三条約につきましては、海が、環境面からも資源の面からも、またいわゆる安全保障の面からも極めて重要な場面がこれからは展開されるだろうということをもって、基本的にこの条約には賛成の立場をとっております。また、質問通告いたしましたことについては既に他の委員がお聞きくださいましたので、一点だけ、通告外のことでお伺いしたいと思います。

 通告をしておりませんので、大まかなところでの御答弁をいただきたいと思います。こうした油による海の汚染等々あるいはタンカーの通航による汚染等を考える場合に、ポートステートコントロール、いわゆる船が寄港した先のポートステートのコントロールということが極めて重要になるかと思います。

 アジア地域でこのポートステートコントロールを扱っております東京MOUの集計によりますと、この間、航行の停止処分、一番強い停止処分を受けた国は、北朝鮮、ホンジュラス、モンゴルとなっておりまして、北朝鮮船籍は約四〇%が航行の停止処分を受けておるということでございます。

 この航行の停止処分に至るまでの検査等々は、これはコストもかかってまいりますし、本来であれば外交面で、相手国に対してきっちりしたいわゆる国際社会のルールを尊重していただくような外交的働きかけが極めて重要と思いますが、せんだって小泉首相は二度目の平壌の訪問をされまして、その場で日朝平壌宣言の履行あるいは核を持たないことによるメリット等を北朝鮮ともお話しされたという報道でございます。こうした航海の安全、環境あるいは資源の共有化、そのために各国が負うべき義務ということについて、特にこの渡航禁止処分が多い北朝鮮に対しての我が国外務省からのこのことに関します働きかけがどうなっておるか、恐縮ですが、川口大臣にお願いいたします。

川口国務大臣 北朝鮮と我が国との関係では、国交の正常化もなされていない状況であるわけでございまして、そういった海の資源あるいは海への環境を守るということは非常に重要なことであると私も思いますけれども、北朝鮮が一日も早く国際社会の責任ある一員となって、そういったことも守っていく国になってほしいというふうに思っております。

阿部委員 一方で、我が国は、特定船舶の入港禁止法案というものも近く参議院を通過する段取りになっておりますが、やはり緊張を高める方向ではなくて、本来、豊穣な海を囲んで平和構築がしていけることのためにも、今の大臣のお答えは国交正常化というプロセスを踏んでのようなお答えでありましたが、これは実は実務者レベルでも実際にやはりそういうことが大きな負荷を来しておりますので、そういう面からも、外務省として率先したお取り組みを願いたいと思います。

 引き続いて、先ほど来赤嶺委員が問題とされております、今、米軍の世界戦略の中での基地のトランスフォーメーション問題、このことは、例えば在韓米軍の撤退、撤退ではありませんが、削減あるいは我が国も関係するところの日本の国内の基地のあり方ということでも極めて大きな変容を来すことだと思いますが、先ほど来の御質疑を伺っておりますと、まだ何にも聞いておりませんというような御答弁が極めて多くて、となると、ある日突然通知されて、そして、その通知がそのまま我が国の方針になってしまいかねない危惧を私は逆に感ずるわけです。

 例えば、米国側と防衛庁と外務省との局長級会談があり、ここまでは物事が我が国の主張も含めてお互い意見交換がされておるとか、これからは以降のことであるとか、やはりそういうプロセスをきっちりと国民にも開示していただかないと、常に外交問題、特に基地の問題は、それを負担として強いられる住民と、そして逆に、やはり国民が納得して安全のため、平和のためにさまざまなことも受け入れていくということにもなかなか賛意が得られないと思います。

 先ほど赤嶺委員が御質疑いたしましたように、沖縄の普天間基地を例えば北海道の根室の方に持っていこう、座間に米軍の第一司令部を置こう、あるいは、新聞報道では厚木基地を、ここは私はいつも問題にさせていただいておりますが、その基地の真下に百万人以上の人たちが暮らす人口密集地にある基地ですから、それを移動させよう等々のいろいろな論議があるのであれば、やはりきちんとそれをリアルタイムで国民にもわかりやすく伝えていただくということが、私は外務省そして防衛庁の役割であろうかと思います。

 きょうは、抽象的なことを聞くと抽象的に逃げられてしまいますので、恐縮ですが、極めて具体的なことで聞かせていただきます。

 実は、昨年の十月の八日に、厚木基地にF18スーパーホーネットという極めてエンジン出力の高い戦闘機が配置されることが通告されて、十月九日には、外務省の方からも、了解というか、まあ通告ですから一方的ですけれども、住民の声を聞くこともなく、十月九日には了解のサインが送られております。

 このこと一つとっても、本当に日本の国が、国民を守る、国民の先ほどの負担の軽減ということをきっちりと外務省としてアメリカに物申しているのかというと、極めて不安になるわけですが、今回、再びF18スーパーホーネットEというのが配属されることが、これも報道で報じられております。前回の轍を踏むことのないような、もしも配属されるのであれば事前にそれなりのリスク評価をしなければ私はさらなる住民負担となると思いますが、一人乗りのF18スーパーホーネットEというのだそうですが、今二人乗りのものが既に配属され、これでも十分うるさいのです。特にこの五月の下旬からはうるさくて住民たちが窓をあけてもいられないという状態が続いていますが、さらにこのF18スーパーホーネットEの配属があるということを御存じかどうか、あるいはお聞きになっているかどうかについてお願いいたします。

長嶺政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の報道につきましては、私どもとしても承知しておりますけれども、現時点で報道されているような内容の決定がなされたということを米側から通報を受けているということはございません。なお、仮に米側がそのような決定を行うという場合には、日本政府に対して通報がなされるということだろうというふうに考えております。

 なお、委員から御指摘のありました厚木飛行場の航空騒音問題でございますけれども、先ほど御指摘のありました、昨年の秋の段階でスーパーホーネットFが配属された際に、我が方から米側に対して、厚木飛行場の騒音規制措置の遵守ということを改めて申し入れをしておりまして、米側からも、改めて、周辺住民の方々に配慮するとともに、騒音規制措置については引き続き遵守していくという回答をいただいております。この点については、今後もさらにしっかり申し入れをしていきたいというふうに考えております。

阿部委員 昨年の十一月から、この騒音については騒音のエリアや強度について見直し中でございます。外務省としては、現在見直し中であるということをまず相手側にきっちりと伝えて、騒音が強まらないようなさらなる措置を講ずべきと思いますが、最後に、大臣にこの件について一言お願い申し上げます。

米澤委員長 川口大臣、簡単に。

川口国務大臣 騒音の問題について、この影響が深刻であるということは十分に承知いたしております。そういったことをできるだけ軽減するという観点から、引き続き努力をしていきたいと思います。

阿部委員 必ずよろしくお願いいたします。

米澤委員長 これにて各件に対する質疑は終局いたしました。

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