第169回国会 厚生労働委員会 第4号(平成20年4月4日(金曜日)) 抜粋 案件:
政府参考人出頭要求に関する件
戦没者の父母等に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案(内閣提出第二〇号)
駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第二一号)
〔前略〕
○茂木委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
本日議題になります二法案については、基本的に、駐留軍関係あるいは漁業離職者等の措置に関する法案も、戦没者の父母等に関する特別給付金支給等の法案も賛成をいたします。
その賛成の上で、私は、かつての第二次大戦がもたらした悲惨な結果、一番愛する大事な御子息様たちを失われた御遺族や御家族に対しての国としての措置は、当然とは思います。そしてその上で、では、最もあの戦争の犠牲になって亡くなっていった方たちについては日本は何をしているか、何をしてきたかということで、私はいつも、厚生労働大臣が新たにかわられるたびに伺ってきたことですので、舛添厚生労働大臣に伺います。
まず、大臣のお手元には、一枚目を見ていただきますと、そこには、昭和二十七年、国会の衆議院の決議で遺骨収集ということが始まって以来、平成十九年に至るまでの、海外戦没者でまだこの国に御帰還されない方の御遺骨が幾つ拾われてきたかという歴史がございます。平成十九年度では六百六十四、私は、柱という言葉よりは、これは行方不明の人でありますし、その方たちが見つけられることなく白骨化してこの国に帰ってこられた数、六百六十四人だと思います。
きょう、大臣にも、また委員の皆様にも見ていただきたいですが、この写真は、本年の三月、フィリピンのセブ島で収集された遺骨でございます。皆さんがごらんになれば、いまだにこのような形で、故国ではなく、ふるさとではなく、埋められ風雪にさらされた御遺骨があるということに、どなたもいろいろな思いを禁じ得ないことと私は思います。
この御遺骨収集ということに関して、私は、国会議員になりまして以来ずっと取り上げてまいりましたが、例えば、せんだっても、昭和館と、そして傷痍軍人の皆さんの功績をたたえるしょうけい館というところにも行かせていただきましたが、傷痍軍人と言われれば、おけがをされてこの国に帰られて戦後御苦労された方々を何とか、国としても、国民の記憶にとどめ、そして後世に平和の大切さを訴えようという施設でございますが、そこには、傷痍軍人の各県人会の皆様がいろいろ出しておられる資料もあり、どの方面でおけがをされて、そして、生きて帰られたわけですから、激戦地の方面の記録も多少はございます。
私は、厚労省としてもっと積極的に聞き取り調査をしていただきたい。今もう御存命の方も平均八十五であります。そうした御高齢の方たちがせめて、先ほど山田先生のおっしゃった、七十五歳以上でぼけてと言われる痴呆は六・九%だそうですから、もし御存命で御記憶にあれば、私は、拾われぬ遺骨も帰れる手だてがもっとあるやもしれないと思います。
時間の関係で、大臣に、恐縮です、二問つなげて行かせていただきます。
もう一つ、私はきのう、フィリピンのルソン島からいらした国会議員にお会いいたしました。実は、この議員が日本の国会に来てくださった理由がございます。先ほどお見せしたのはフィリピンのセブ島ですが、この方はルソン島の国会議員でありますが、このルソン島、最後の日本人の激戦地となったところでございますが、彼自身の周辺にもいまだに日本人の御遺骨が見つかるという、彼自身が実際に経験し、把握しているものでも千体あるんじゃないかというお話でありました。
この間、今年度の予算案でもそうですが、約四百億円近くがこの援護関係に使用されている一方、遺骨収集作業は二億そこそこでございます。去年の派遣回数二十七回、そしてこの間、NGOの皆さんからもいろいろな情報が寄せられるようになって、少しずつは厚生労働省も前向きにやっていただいておると思いますが、やはり予算と人員によって行ける回数は制約がございます。
昨年度二億四千万、今年度二億四千万、こんなペースでやっては、まだまだ百十万の海外戦没者、そして、実は現地に行けば、いろいろなところから情報がその後返ってくるようになります。中には真偽のほどが定かでないものもございますが、私自身、インドネシアもフィリピンもモンゴルも行ってまいりました。その後、いろいろな情報をいただくことができます。
大臣にあっては、ぜひ厚生労働省挙げて、予算も陣容もつけていただきたい。私は、この作業が終わらない限り、日本の戦後というのは、本当に、最も苦しまれた方に何ら報いていないように思います。
二点にわたって答弁をお願いいたします。
〔委員長退席、吉野委員長代理着席〕
○舛添国務大臣 この未帰還の遺骨の問題は大変大事な問題だと思いますし、私の周りにもNPOでこれに携わっている方々がおられて、しょっちゅう行っておられて、情報も得ております。
一つは、情報収集体制をもっと整備する。それから、どうしてもこれはマンパワー、コストがかかりますから、今後これはやはり戦後処理の一つとしてきちんとやらないといけないと思いますので、来年度に向けて、体制整備そしてまた予算の獲得、さらに努力をしてまいります。
○阿部(知)委員 来年度だけでなく、情報が寄せられたら、それは予算の枠を超えてでも本当にやっていただきたいです。帰れないんです。帰りたくても、もう自分の足では当然歩けるわけもありません。
また、今、アジアでは開発が進んでおります。そうすると、今まで足を踏み込んだことがないような森の奥地や断崖絶壁からも御遺骨が現実に見つかっております。情報は集めようと思う意思によって必ず集まり、情報が来たら迅速にお願いしたいと思います。
さて、先ほど山田委員がお取り上げになった後期高齢者医療制度に移らせていただきます。
大臣も既にお気づきのように、この後期高齢者という言葉、やはり、何が前期で何が後期なのか、失礼ではないかという声が福田総理の脳裏をよぎったのだと思います。長寿医療制度と名を変えても、現実は変わらない。私は、大変に残酷な制度だと思います。
これは恐らく大臣も、御答弁に立つ場でなければ、あの小泉構造改革の中でも、私は、あの戦争中に苦労された、命からがら帰ってきたかもしれない、あるいはその御家族、御遺族である方たちにこれが国がやる仕打ちかと、本当に心から怒りを覚えるような制度であります。
大臣にまず伺いたいと思います。
今、全国自治体五百三十以上から、この制度の見直しや廃止等々の意見書が上がっております。私が最後に聞きました数が、たしか五百三十七だったように思います。約千八百自治体のうち、三分の一以上の自治体から懸念や見直しや廃止の要求が出る。厚生労働行政にあってこのような事態は前例があったのか、そしてこういう声を大臣はどう受けとめておられるのか、一点お願いします。
〔吉野委員長代理退席、委員長着席〕
○舛添国務大臣 これまで地方の声がどれだけ出てきたか、ほかの制度の場合はどうか、ちょっと私は細かい数字を持っていません。
ただ、委員がおっしゃるような懸念も含めて、例えば、二年間にわたって保険料を半額にする、最初の六カ月は凍結する、そういう移行措置、激変緩和措置、こういうものは与党の責任において、過去、二年間においてきちんととっているわけであります。もちろんいろいろな御批判があったり地方の懸念もありますけれども、しかし私は、やはり一つは、全体、国家百年の大計から見たときに、国民皆保険をどうして守っていくか、それは当然財源のことも考えないといけないと思います。
それから、これはもう釈迦に説法で、むしろ委員はお医者さんですけれども、私は、老人医療とか老人介護の現場を見ていて、やはり高齢者には高齢者にふさわしいようなケアの仕方があるんじゃないかなと。そういう観点から、これはもう本当に悪い制度でということではなくて、私は、非常に理想的な形での御高齢の方々をケアしていくというポイントは、きちんとこれは今からやっていかないといけないと思っていますので、そして、御指摘の点やいろいろな問題は、激変緩和をするような形で細かく手当てをしてまいりたいと思っております。
○阿部(知)委員 そこまでおっしゃるなら、大臣もぜひお金のかからないタウンミーティングに出ていただきたいです。たくさんのお金をかけてやってほしくはないですが、今、どんな街角でもこの後期高齢者医療制度に対する不安の声は聞かれます。それは、御高齢者御自身の理解が足りない、あるいは誤解であるということでは決してない。まず第一、何に怒っておられるか。尊厳を傷つけられた。七十五歳だからという形で、医療も別。大臣御存じですか、実はメタボ健診だって受けられないんですよ。全部別。何でここで線が引かれねばならないか。このことに対する明確な説明もありません。
でも、私が今具体的に大臣にもっと伺いたいのは、先ほど山田委員の御質疑にもありましたし、私は一月二十八日の予算委員会でもお聞きいたしましたが、これから始まる、もう四月十五日から天引きのこの後期高齢者医療制度の保険料と、もう一方、国民健康保険の保険料、これが定かに国民に通知されたか。暫定的な額でも構いません、通知をいつされて、いつ天引きが始まるのか。四月十五日は決まっております。各人に行って理解するまでの間の時間はどのくらいあるのか。
そして、大臣にはお願いしました。全国の保険料が出たらお教えください。大臣は、一月二十八日、調べてわかったらお伝えしますと言ってくださいました。私ども国会にはいつ教えていただけますでしょうか。
いろいろな、国保新聞などを読みますと、厚生労働省は公明党の開催された委員会では保険料についての御説明をなさったそうですが、全議員にお願いしたいと思います。どうでしょう。
○水田政府参考人 各人に後期高齢者の保険料をいつ通知したのかということでございますが、これは四月一日付で賦課決定がなされておりますので、そろそろ各人のお手元に届くと思っております。これは法律的なことでございます。
そのほか、各広域連合においてさまざまな努力をして、全員にお伝えしたところもあれば、算式をお示ししたところもあれば、これは区々であろうかと思っております。
○阿部(知)委員 大臣、今、水田さんが各人にお知らせしたということは、もうデータはあるんですよね。ぜひ厚生労働省で集計して教えていただきたい。本当に国保の保険料も安くなりますか。それを皆さん質疑されると思うんです。やはりエビデンスベースドでやらなきゃいけない、よく大臣はおっしゃいます。データがありません。水田さんもそうおっしゃるなら、私どもに示してください。国民に通知されたら、そのもとデータがあるはずですから。そして、それを所得別に分けてみていただきたいんです。ここは大変に、それもスタート時点ですよ、これから上がることは間違いないんです。先ほど山田委員も御質疑になりました。
大臣にはこの点をお願いいたします。私どもに示していただきたい。それは、国政にかかわる者がその賦課された保険料が本当にその方の生存を脅かすものでないかどうかチェックしていかなければ、憲法二十五条の規定にももとってまいるからであります。
大臣にうなずいていただきましたので、御了解いただいたと思って、私は次に進めさせていただきます。
さて、この後期高齢者医療制度が七十五歳以上の方に対しての残酷な制度であると同時に、私は、七十五歳以下の、いわゆる後期高齢者を支えるとされる世代にも大きな問題を持っていると思います。
大臣にお示しした資料のうち、一番最後をごらんいただきたいと思います。
ここには、後期高齢者を支えるために、各保険者、政管健保、健康保険組合、共済組合、国民健康保険組合あるいは船員保険組合などが、現在の老人保健制度、現在といっても三月三十一日でなくなりましたが、その制度に対して拠出している額と、今度後期高齢者医療制度になって支援として投入しているお金の額の総計です。
ぱっと見ればおわかりのように、組合健康保険は支援金の額がふえました。国民健康保険は少し減っています。政管健保もやや減っています。そして、この額は、先ほど山田委員が御質疑で、一人頭三万八千円掛けるそこの所属の加入者人数で概算しておりますが、三万八千円というのは十一カ月分で、十二カ月にすると四万二千円で、かかる計算がきます。
大臣にはこれをじっと見ていただくと、加入者数の中はゼロから七十四歳。後期高齢者と言われる方の制度を支えるために、所得もない被扶養者である子供たち、ゼロから十五、働かせるわけにもまいりません、児童虐待になりますから。その方たちからも、その子たちから取れないから、その子供をお持ちの方からも結局負担金を高く取っているという制度であります。
国を挙げて少子化対策と言う一方で、子供が多い保険者は負担が上がってまいります。大臣、何か逆だと思われませんか。こんな国はありません。ゼロから十五の子に、働いてもいないんです、生産年齢人口にも入っていないんです、でも、共助の仕組みだから、あなた方も頭数の一つで支えなさいという仕組みです。
わかりやすく私は短絡的に言いましたが、大臣、これはどうですか。
○舛添国務大臣 加入者ということで非常にシンプルに数えればこういう形になります。
しかし、少子化対策というのは、これはこれできちんとやれる。ここに、加入者の数に子供を入れたからといって、それが少子化対策に逆行するのかなという、例えば政府管掌保険と健康保険組合の保険、これは、例えば、船員組合、共済組合、そのほかの組合で家族構成が著しく違うというようなことがあれば、それは今の御議論も成るかとも思いますけれども、私は、少子化対策は少子化対策としてきちんとやる、加入者の数としてこれを入れることが著しく少子化対策に逆行している、そういうふうにはあえて思っておりません。
○阿部(知)委員 そこが、日本の社会が子供に対する哲学がないところです。大臣、子供たちはこの社会が養育していくべき対象であって、負担を背負わせる対象ではないのです。さっき言いました、働けない、所得もないです。結局親御さんがかわって負担する、あるいは親御さんの所属する健保組合全体が負担するわけです。そんな負荷をかけるべきでもありません。大臣、もう一度、きょうは、これはもしかして初めての私の問題提起かもしれませんので、よくお考えいただきたい。
そして、さらに、この後、この各保険者は、スタート時点ではこのような形、組合健保は今までよりも負担金が多いです。そして国民健康保険は、これは水田さんがせんだっての福島議員の質疑に対して、マクロでは国保の負担料は減るんですね、減っております。ただし、これはあくまでもスタート時点です。
今後、この支援金の額を考える、勘案、計算していくために取り入れられるのが、いわゆるメタボ健診であります。各保険者が、組合健保、国民健保あるいは政管健保が、その所属する加入者、組合員にどのくらいメタボ健診を受けさせたかという受診率、そして指導、改善率等々によってこの負担金は変わってまいります。
大臣、ちょっと例示で考えてみてください。各組合一生懸命努力しました。メタボ健診、旗が振られているんですから、私はメタボ健康ファッショだと思いますけれども、とにかくやっていらっしゃるんですね。そして、みんな努力しました。でも、おのおの努力して、前より改善したけれども、組合健保の改善率と国保の改善率で差があった、改善はしたけれどもペナルティーが科せられるんです。この総枠の四兆七千四百八十七億円は変わらないとしたら、この中で負担金を分け合うわけです。努力したって努力したって、頑張ったって、もっと頑張ったところがいたら自分たちが負担金は増すんです、支援金は。何かおかしくないですか。
それから、連帯とは、御高齢者を支えようという、いわば前向きの、善意のものです。社会の共助の仕組みの中でとても大事です。そこに罰則をかけてくるわけです。連帯と真っ向から違う価値観ではないですか。
大臣、二点お願いします。
○舛添国務大臣 これは、一つの制度を入れる、私は、メタボ健診についてもいろいろありますけれども、特定健診、つまり生活習慣病を予防して、できるだけ健康で長寿を保とう、この発想そしてこの政策は間違っていないというふうに思います。
その上で、ではそれにどういうインセンティブを与えるかということの一つの手当てが、今言ったこの減算、加算ということであります。これは一応法律上明記はされておりますけれども、私は、実際にこれを施行するのは五年後のことでありますから、現実にこの経過をよく見た上で検討していきたい、そういう留保を私自身でつけておきたいと思います。
○阿部(知)委員 このメタボ健診をやらねばならないとされた保険者のうち、とりわけ国民健康保険の保険者は今大混乱であります。なぜなら、もともと受診率も低いです、国保の皆さんは。それから、大きな企業が中心になる組合健保等々ではその全体を把握するのに有利です。やりやすいです。だから、さっき言ったように、両方努力したけれども結果においては差が出て、努力した結果ペナルティーが来る。私はそういう発想をもう一度、大臣はこれの結果をとおっしゃいましたが、私は根本を問うています。
もっと根本を問えば、大臣、後期高齢者医療制度は、実は七割、八割女性です。うば捨て山保険という言葉、私もそこに入るのかもしれませんが、私が入るときまでにはやめてもらいたい、即刻やめてほしいです。そういう制度ですが、メタボ健診をやったとして、男性と女性では健診の有所見率と申しますか、指導に回る率で二倍の差があります。男性の方が多いんです。すなわち、後期高齢者医療制度の大半である女性は、メタボ健診によってそれがひっかかり、でも治療されずに放置されて、糖尿病になったか何になったかとか言われますけれども、もともと圧倒的に発生する数が少ないんです。
ただ、この次に申し述べますように、高脂血症のようなものを、脂質が高いというものを勝手な基準でやれば、女性の高脂血症はがんとふえます。その基準のイカサマさは後ほどちょっとやらせていただきますが、もともと後期高齢者には女性が多く、またメタボ健診等々でひっかかってくるのは男性が多いんだということであります。どのくらいのエビデンスで、こんなペナルティーまで科して、計算式にかかわってくるわけです。こんなものを取り入れるのか。
先ほど山田委員の御質疑の、あの法制化もされていない尊厳死問題を現場に投げて、現場の医師は、私は嘱託殺人の共犯者にはされたくありません、法もないのですから。だれがそこにかかわったことを保護してくれますか、いざとなったら。
この健診もそうです。エビデンスが全くない。さっきの男性と女性の比率からいってもそうです。ただ、お金になるから市場は動き出しました。そして、実は、そのことの基準をつくる指針作成医の中に、薬剤メーカーや皮下脂肪をはかる会社からわんさわんさ寄附を受けた医師たちが九割だという実態がございます。
メタボ健診については、大臣がもっとよく考えるとおっしゃってくださったとみなして、私は、これは、こんな経済的インセンティブ、支援金のインセンティブになるようなエビデンスは全くないということを本日は指摘させていただいて、最後に取り上げたい、基準作成の指導医のうちの九割が企業から献金を受けていた問題に移りたいと思います。
三月三十日の読売新聞によると、高血圧やメタボなど主要四十疾患の診療指針をつくった国立大学医学部の医師の九割が製薬会社から寄附金を受領していたという事実が明らかになりました。これは、読売新聞社が各大学に情報公開を用いて、個別の医師にどのくらい寄附金が来ているかを調べたものです。
なぜこういうことを調べるに至ったかというと、実は、〇五年の四月に、メタボリックシンドローム診断基準検討会、学会の中に置かれたものですが、これがつくられて、その中のお一人である松澤先生、このときは阪大の先生ですが、この先生には、二〇〇〇年に九千五百七十九万円、二〇〇一年一億四千六百四十七万円、二〇〇二年一億四千五百六十一万円、二〇〇三年一億六千八百二万円の、関連の薬剤会社あるいは機器メーカーからの寄附があったということが情報公開からわかったわけです。
私は、大臣も大学におられたからわかると思います。寄附はあっていいと思います。ただ、それが利益相反、すなわち、自分が検討会で基準をつくっている、おなかの腹回りが幾らだ、皮下脂肪が幾らだを決めなきゃいけない基準づくりに参加しながら、この松澤さんだけではないですが、個人を取り上げて恐縮ですが、この方が三共製薬から年次にわたって多額の寄附金を受けておられました。
大臣のお手元の、ページでいうと四ページでございます。これも全部情報公開法を用いて引っ張り出したものであります。ちなみに、松澤先生の三共というのは、メバロチンという高脂血症のお薬です。山之内製薬というのも、同じようにリピトールという、これも高脂血症のお薬の販売メーカーです。N2システムというのは、皮下脂肪、特に、皮下ではなくて内臓脂肪をはかる機械のメーカーです。どんなものかというと、その次のページにちょっと例示してございます。
まず、大臣、私は前の柳澤大臣にはお伺いしました、利益相反は問題だ。特に、これからいろいろな研究、指針づくりなどには、そうした寄附金を受けているか受けていないか明確にしてくれなければ、国民は最大限これは怪しいと思います。なぜその教授に億の単位のお金が行って指針づくりに関与しているのか。
大臣には、このことをどう思われるかと、もう一つ、時間の関係でこれも、両方で恐縮ですが、国立大学病院は、現状においては寄附の総額しか情報公開されておりません。どこから幾ら寄附があったかをホームページにアップできるように、というのは、国民が知る必要があります。情報公開をやっても、ここには二年間かかったんです。これでは、事は進んで、指針はできて、国じゅうメタボ健診で、しかし、変だ、おかしいと思ったとき、国民からとめられません。
情報公開は、まず、今こんなツール、インターネットを初めとしてIT技術は進んでおります。文科省と相談して、国立大学病院の寄附をきちんとホームページ上、どこから幾らであったかを載せるように検討していただきたい。いかがでしょう。
○舛添国務大臣 まず、今私が取り組んでおりますのは、薬害肝炎の反省の上に、例えば新薬の承認であるとか安全性、これについていささかも国民から疑惑を抱かれないように、そういうメンバー構成をやる。今そういう対策を立て、新しい基準をつくろうとしているところでありますから、今委員が御指摘の問題も、基本は国民から利益相反について疑義を抱かれないようにする。
ただ、ここから先は、今それで苦闘しているんですけれども、では、例えばある薬であるとかある問題について本当に知っている方がどこにいるのかというときの専門性と利益相反の問題、これも課題として今考えております。
それから、今おっしゃった、どこまでの情報公開をするか、これはちょっと状況を少し精査させていただいてその上で検討させていただきたい、ちょっと状況を把握しておりませんので。それで、いろいろな改革を、今ホームページの改革もやっております。そういう大きな改革の中の一環として検討させていただきたいと思います。
○阿部(知)委員 済みません、一言だけ。
五百万円以上の寄附をもらわれた方は、今でも審議会委員には入らないというガイドラインができています。これは巨額ですので、大臣、ぜひ検討してください。よろしくお願いします。
○茂木委員長 この際、休憩いたします。
午後零時三十六分休憩
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午後一時四十三分開議
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