予算委員会 第15号(平成20年2月28日(木曜日)) 抜粋 案件:
政府参考人出頭要求に関する件
平成二十年度一般会計予算
平成二十年度特別会計予算
平成二十年度政府関係機関予算
主査からの報告聴取
〔前略〕
○逢沢委員長 これにて笠井君の質疑は終了いたしました。
次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。 私にいただきました時間が十五分ですので、冬柴大臣には、大変恐縮ですが、簡略な御答弁でよろしくお願い申し上げます。
まず一点目です。私は今度の中期計画という取り組みの中で、特に生活幹線道路ネットワークの形成、こういう視点は、ああ、いい視点だなと当初思いました、本当に頑張ってほしいと。しかし、この数日、中身を聞くにつけ、やはり何か変だ、何が変なのかということをきょうはちょっと大臣と詰めてみたいと思います。
一点、まずこの生活ネットワーク形成という中で、これまでは全国の生活幹線道路十七万キロ、その中で、移動支障区間が約五千カ所、一万三千キロメートルあるとされています。
私は、昨日も一日じゅう、国交省のお役人に、この一万三千キロを県別に明示してくれまいかということをお願いいたしました。しかし、国土交通省は、出せないの一点張りでございました。
しかし、大臣のお手元に、三ページ目、四ページ目の資料がございますが、これは例えば渋滞の区間がどこであるか、耐震対策はどこであるか、安心な市街地形成はどこであるか、おのおの今回の中期計画の中では項目別に、その対応するキロメートルなり箇所が、全部やるかどうかはまた別です、しかし挙げられております。
この十七万キロ中の一万三千キロについては、なぜそのデータが上がっていないのか。県別も含めて、明確に、簡略に御答弁ください。
○宮田政府参考人 お答え申し上げます。
一万三千キロの移動支障区間でございますが、都道府県道以上、市町村道はちょっと整理がついておりませんが、これは約一万キロでございまして、これはございます。
○阿部(知)委員 だったら、きのうのうちに下さいな。私は朝から晩までその資料を求めましたよ。けさまで求めましたよ。なぜそういう不誠実な対応をなさいますか。今言われるようなら納得します、一万キロ分は出せますと。はなから、何にも出せません、ゼロ回答でしたよ。
国土交通大臣、伺います。
そんなことを、この審議のために出してくれと言った資料すら出せない省庁なんですか。申しわけないけれども、今大臣は御自分で答えなかった。審議妨害じゃないですか。私は、ちょっと待ってください、大臣。もう今の一問で、この時間しかないんです。次と重ねてお願いします。
次に、厚生労働大臣に伺います。
厚生労働大臣は、この「道路の中期計画」という本、ごらんになりましたかというのが一点。
そして、この中で、今の生活幹線道路、皆さんのお手元に配らせていただいた一枚目、ここに書かれていることは、いわゆる救急医療施設が五年間で一割減少しておる、大変だ、道路を急ごうということです。私は、ではこのデータ、どこからもらったの、救急告示病院の数、どこから聞いたんですかと聞いたら、電話で厚労省に聞きましたという御答弁です。
私が本日取り上げさせていただきたいのは、救急医療のことをよく知っている舛添大臣だから伺いますが、私が厚生労働省に質問主意書を出した中で教えていただいた二次病院、三次病院の数は、これとは全く異なるものです。なぜなら、告示病院には看板倒れがあるからです。看板は上げていても、診療をしていないからです。
さて、大臣、なぜこうした大事なデータのところに、看板倒れのものも含めたデータを厚労省として国交省にお伝えになりましたか。また、伝えたということを御存じですか。
ちなみに、時間がないので申し上げさせていただきますが、平成十二年、ここの救急告示は五千九十八カ所ですが、厚生労働省が私に返していただいた地域医療計画にある二次、三次病院の数は三千三百二十五、約千六百も違います。平成十七年は同様に、四千七百十二カ所が三千四百十六カ所という御答弁でありました。おまけに、その答弁書の中には、数はふえているんだからいいじゃないか、簡単に言えば、そういう答弁を私は厚労省からいただきました。各省庁が連携なくこんな勝手な数値を挙げて、この道路をつくるんだとやってもらっては困るんです。
大臣は、まず、知っていたか。そして、なぜ情報のそごが生じたか。二点、お願いします。
○舛添国務大臣 道路の問題については、私はずっと興味を持っておりますので、きちんとそういう資料も読んでおります。
第二点。細かい事務方同士の数字の問い合わせが国土交通省の役人から厚生労働省の役人にあった、そういうことまで関知しません。
それから、もっといいですか、答えて。一気に答えますよ。
これは、今、阿部委員が、二次救急医療機関、三次救急医療はあれですけれども、ここに、中期計画に書いているのは救急告示医療機関、これは消防法の管轄なんです。消防法は、要するに都道府県知事が、救急隊が搬送する先として認定したところ。そのとき、おっしゃったように、これは機能が失われたらもう認定を取り消さないといけない。これもほったらかしにしているという問題もあります。
しかし、消防法の規定等、我々はきちんと、今、一次、二次とおっしゃいましたけれども、初期の救急医療機関というのもあります。それは三万ぐらいありますから。ですから、そういうことはやはり、例えば国土交通省や消防法ではなくて、厚生労働省がきちんと救急医療機関と決めたものについてそれはやるというのは、政府でこれから統一すべきだと考えております。
○阿部(知)委員 明快な御答弁ありがとうございます。そうでない計画がこれでございます。よろしゅうございましょうか。救急告示病院の問題は、都道府県が告示をするだけですが、医療を提供できているかどうかが検証されておりません。中には、さっき申しました看板倒れもある。数にしても、千五百も違ってまいります。
私は、救急医療の現場が消えていっているという認識は持っていただいてありがたいと思います。しかし、本当に有効にワークするようなネットワークをつくってもらわねば、結局、患者さんは、そこに運ばれても手だてされずに死ぬわけです。こんな計画は、ずさん、余りにもずさんです。
国土交通大臣に伺います。この政策目標、一枚目、六十分以内にそうした救急医療施設に運ばれることを政策目標となさったといいます。果たして、日本全国でこの目標はどの程度到達されているのか教えてください。
○冬柴国務大臣 生活幹線道路ネットワークの形成につきましては、救急医療の観点から、最寄りの第二次、第三次救急医療機関への搬送時間を短縮する効果が期待できると考えています。また、二次救急医療機関では、専門とする診療科が異なることがあり得るために、他の病院へ搬送を行う場合がありますことから、指標の一つとして、複数の高次・救急医療施設への移動時間の算出も行っております。
この複数の高次・救急医療施設への現状の六十分での到達率は、平成十八年度末におきまして、全国で約七五%と見込んでいます。各都道府県別の到達率については、例えば、北海道は二六%、失礼ですが、高知県では一九%となっております。
○阿部(知)委員 このデータも私は、きのう一日じゅう求めました。きょう、データが届いたのは昼でございます。
そこで、私どもが医療関係でよく使うデータ、今大臣が御答弁になりましたように、後ろから二枚目に載せました。地域別、ブロック別にやれば、北海道や東北が到達せず、九州が到達しない、あらあらな。そして、最後のページに、国土交通省からやっと来たデータを載せました。
しかし、大臣、今の答弁は実は正確ではないのです。ここを大臣によくわかっていただきたいんです。これは、箇所と箇所を結んで何分かかったかでしかないんです。地域には人口密集地と過疎がございます。一番大事なことは、人に着眼することであります。一体、そこの人々がどのくらい救急でカバーされるのか、こういう視点がなければ、道路は通った、人は置き去り。本当に累々たるものになります。
そこで、私ども医療関係で使うデータをお示ししたいと思います。後ろから三枚目でございます。
今、冬柴大臣は、例えばでございますが、青森県は、大臣たちの統計によれば、一番最後のページ、六十分以内の到達率は七三・一%と出ております。しかし、私がお示ししましたデータの、後ろから三枚目、上から二番、青森県は、六十分以内でそこに到達する人口の比率は四八・五八。
いいですか、大臣。人と道路は違うんです。どのくらいの人をカバーするかを見てください。そうやって挙げると、いただいたデータと大きなそごがあるのは、例えば秋田もそうでございます。秋田は、道路だけ見れば、一番最後のページの九四・二%整備された。しかし、私ども医療者が、医療者の目で地域の住民の数を数えて到達をはかると、秋田は四一・八一%しか、人口のそれだけしか運ばれないのです、六十分以内でも。
果たして何に着目すべきかは、こういうデータをおつくりになるときに、私は、国土交通省としてきちんと、さっき舛添さんもおっしゃいました、情報を交換して、まして看板倒れの病院に運ばれてもしようがない。人々がそこに残されてもしようがないのです。こんな計画をつくってもらっても、全く意味がございません。
私がこれだけ怒るには本当に大きな理由があります。今、救急医療ということを求めて、人々は命がけの闘いをしております。そこで、こんな現実を反映しないデータ、例えば高知県は、先ほどの逆さであります。高知県は、道路は一八・九%の整備率と言いますが、人口比率でいえば逆さに、高知は六五・四三%がカバーされます。なぜか。人口集約地と道路の兼ね合いの中でデータは出されねばなりません。大臣、おわかりでしょうか。
そして、舛添大臣、これをごらんになったとおっしゃいました。伺います。これの終わりの方のページです。ここには、例二です、ページ百四十七、自動車の専用道路がつくられて、急患用の患者さんが安静輸送されるようになっての成功例として、県立大船渡病院が出ております。
でも、大臣、御存じですか。私は去年の冬、この病院に行ってまいりました。実は、循環器科のお医者さんがやめてしまって、心臓がとまった患者さんを処理できないんです。私は、大船渡病院は一生懸命やっていると思います。院長以下、みんな必死です。遠野市から遠く吹雪の中運ばれてくる、お産も診ていられます。でも、循環器の医師がいなければ、心臓がとまった患者さん、道路があってももう支えられないんです。救急医療の崩壊はそこまで来ているんです。
私は、国土交通省がしゃあしゃあとこんなものを出す前に、大臣が見たと言うなら、これは違うだろうと。総合力なんです、政策は。そういう観点でやっていただかねば意味がありません。まして、数値だけ並べて、さっきのBバイCが一・二、私は一・二の方がいいと思います。なぜなら、こういう不測の事態もあるからです。一・〇ぎりぎりで、費用対効果で、費用より効果が上回るとやって、しかし、どうですか、わずか数年で、相手先の病院が、医師がいなくて本当に苦労しています。
最後の時間ですので総理に……(冬柴国務大臣「ちょっと一つだけ、済みません」と呼ぶ)では、言った後、御答弁いただけますか。総理にだけ投げさせていただきます。
私は、こういうことは総合力でやっていただきたい。国土交通省と厚生労働省と総務省と、みんながばらばらにやって勝手な数値を並べて、大づかみで七兆なんて、そんなことは許されない時代なんです。本当に今の時代をどう見るか。道路より人、人の命です。この点について福田総理の御所見を伺いたい。
○冬柴国務大臣 十七万キロ全部を整備すると言っておるわけじゃないんです。ここを見てもらえばわかりますけれども、五千区間、一万三千キロメートルについて十年以内に整備をさせていただくというわけですから、今後どこを整備するかということは、専門家である委員のきょう出していただいた五の資料等を参照しながら、どこをするかというのはその段階で決めるわけですから、ここで決まったわけじゃないんですから、それは御了解いただきたいと思います。
○福田内閣総理大臣 国土交通大臣もできる限りの精査を行った上でこの中期計画の作成をしたというように思います。
しかし、御指摘のような点も踏まえて、やはりいい方がいいんですから、よくなるように、この中期計画の実施をするように配慮をしなければいけない。そして、毎年度の道路整備を行っていく際に、真に国民生活に役立つように進めてまいりたいと思っております。
○阿部(知)委員 余りにずさんな計画だから、一つ指摘させていただきました。
そして、大臣、冬柴さん、もうぎりぎりまでデータを持ってこないのをやめていただきたい。本当に審議に差し支えます。最後にそれを申し添えて、終わらせていただきます。
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