予算委員会 第7号(平成20年2月13日(水曜日)) 抜粋

案件:

 理事の補欠選任

 公聴会開会承認要求に関する件

 委員派遣承認申請に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 平成二十年度一般会計予算

 平成二十年度特別会計予算

 平成二十年度政府関係機関予算

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〔前略〕

逢沢委員長 これにて笠井君の質疑は終了いたしました。
 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
 私は、本日は、高村外務大臣そして岸田国民生活担当大臣のお二方に質問予告をしてございますが、たまたま、きょうのお昼休み、ちょっと前に、岸田大臣のところに社会民主党の申し入れを持っていかせていただきまして、テーマはギョーザ、毒ギョーザと申しますか冷凍ギョーザにかかわる問題でありましたが、そのときに岸田大臣が幾つかお話しくださった点が、私だけ聞いておくのはもったいないなと思いましたので、改めてこの予算委員会で、質問外のことですが、質疑をさせていただきたいと思います。
 きょうの私どもの社民党の党の申し入れは、もう皆さんこの場でも何回かお取り上げいただいていますが、昨年の十二月二十八日、千葉市で最初の中毒事件が発生し、その後、一月五日、兵庫県高砂、二十二日にまた千葉県市川市で発生しておりますが、公表までに約一カ月かかっておる。それだけかなと思えば、この冷凍ギョーザについては、そもそも昨年の四月から窓口には苦情が寄せられていた。
 そうなりますと、事件はこの間起こったことでありますが、果たして、いわゆる初動というか、最初にそうした危険を察知して、危機対応がどうであったかという問題と、そして、今なおやはり安全性については多くの国民が不安に思っている中で、これは福田総理の肝いりで、消費者生活を第一にする行政を行いたいということで、その担当大臣の岸田大臣がこのたび消費者行政推進会議というものを始動させたということでございます。
 私が一点目に伺いたいのは、そもそもこの間の事態をどうごらんになって、また、この会議の果たすべき役割はどのようにお考えであるか、一点お願いいたします。

岸田国務大臣 まず、今回の中国製冷凍加工食品の薬物中毒事案につきましては、最初の深刻な健康被害が発生してから、国、厚生労働省がこの事態を把握するまで一カ月を要したということ、この情報の収集、伝達あるいは関係省庁間の連携、こういった点で大きな反省点があったというふうに認識をしております。
 しかし、まず、この事態を把握してから後は、被害の拡大防止に全力を挙げなければいけないということで、全省庁挙げて、政府一丸となって取り組んだところであります。そして、原因の究明、再発防止という点につきまして具体策を進めていった、こういった対策を続けてまいりました。
 今回の事案につきまして、再発防止という点につきまして具体的な案をまとめる。国民の食に対する安心、安全ということを考えましても、まずこれが大至急取り組まなければいけない課題だと認識をしております。そして、こうした具体的な再発防止策を取りまとめると同時に、消費者行政全体のあり方も議論しなければいけないということで、今回、総理主宰の消費者行政推進会議もスタートするということになったわけであります。
 改めて、食の安全というもの、国民の安心、安全の中でも最も身近な課題として、こうした食の安全に不安が広がっていることについて深刻に受けとめると同時に、こうした消費者行政につきましても、ぜひ抜本的な議論を進めていかなければいけない、こういった思いを新たにしているところであります。

阿部(知)委員 私も、こうした取り組みは非常に重要であるし、ぜひ実のあるものにしていただきたいと本当に心から思うものであります。
 まず、今大臣はおっしゃいましたが、やはり情報が一元化されるということが、今まで、担当省庁、厚生労働省や農水省あるいは内閣府の中の食品安全委員会等々、いろいろな情報はありながら、さはさりながら、それが一括して寄せられないという制約がなかなか縦割りの中ではあったし、それが早い初動をおくらせている原因であると思います。
 そこで、今度大臣がそうした任に当たられるということは国民も大きく期待するところでありますし、そして、願わくばです、もちろん消費者行政が一元化されるというその言葉も重いし、それから、どんな組織図が描かれるかということもこれからなんだろうと思いますが、特に大臣が後段おっしゃった安全性ということについても、一刻の猶予もならないところに来ていると思います。
 大臣は、今、食品のとおっしゃいましたが、実は、これだけグローバル化した経済の中では、子供たちのおもちゃ、口にするおもちゃに鉛がついているとか、遊具に至るまで、この安全も不安であります。
 そして、もっと言えば、この間、特に厚生労働委員会関係では薬剤の安全性、これは当然厚生労働省が認可し安全性を図るわけですが、C型肝炎の問題を初めとして、抗うつ剤であるリタリンとかあるいはタミフルとか、いろいろなところでそれを使って安全なんだろうかということが非常に今の国民の中に広がっている、それが不安な社会に、もう蔓延を来していると私は思います。
 二点目に伺いたいのは、大臣がこれから早急に一元化を含めて展望される中で、そのキーワードの一つに、今言った食品やおもちゃあるいは医薬品ということも含めて、その安全性というところに当然ながらウエートを置いていかれるのであろうという、そこのお考えをもう一つお願いします。

岸田国務大臣 御指摘のように、国民の安心、安全ということを考えますと、食の安全に限らず、幅広い分野に目を配らなければいけないと認識をしております。
 例えば、国民生活センターに寄せられるさまざまな相談、苦情を見ましても、平時におきまして、食の安全にかかわるものは全体の三割程度であります。残りの七割程度は、御指摘のようなおもちゃの安心、安全ですとか、あるいは悪徳商法、振り込め詐欺を初めとする消費者被害等々、さまざまな分野にわたっております。消費者行政を見直すということになりますと、こうした幅広い分野、消費者の不安、国民の不安にこたえられるような行政のあり方を検討していかなければいけない、そのように認識をしております。
 こうした幅広い分野にわたりまして、情報の一元化ですとか、強い権限をどのように行使するとか、こうした点、しっかりと議論をしていきたい、このように考えております。

阿部(知)委員 私が重ねてお願いしたいのは、安全とか安心というのは間口がすごく広いので、逆に言うと拡散しやすい。そして、早急に、本当に直ちにやっていただきたいのが、口に入るもの。それは子供のおもちゃも含めてです。そこが今、みんなが不安になっている。薬も食べ物もというところを、時代の認識として特に強く持っていただきたい。
 そして、グローバル化経済というのは国境を越えて物が移動いたします。ちなみに、こうした安全行政という意味では、アメリカでもFDA、フード・アンド・ドラッグ・アドミニストレーションという医薬品と食品の安全にかかわる部局が、これも大きな見直しに直面し、今、皆さんも御存じのように、クリントンかオバマかという民主党の大統領候補の公約の中にも、FDAの充実とか見直しとかその他のもろもろの、やはり直接健康にかかわる部分の安全見直しということが大きな標語になっております。
 今の時代というのは、世界が同時代的に問題に直面する、多くを輸入食品に頼るという点も一緒です。それは、当然ながら、自給率を高めねばいけないという当たり前の、今度のことでも随分そういう流れはできましたし、また、それを支えていく行政も必要であると思いますけれども、本当に、今、即に国民に安心のメッセージを送れるとしたら、食品、おもちゃ、医薬品等々の部分は非常に重要であると認識をしていただきたい。大臣の果たす役割が大きい分だけ、私の方でお願いを申し上げます。
 では、本来の質問予告した部分に移らせていただきます。
 私は、きょうの質問は、今我が国では毒ギョーザの問題が騒がれておりますが、同じ毒は毒でも、毒ガスの問題でございます。
 化学兵器禁止条約というのが一九九七年に国際的に批准をされ、発効される中で、我が国にも、かつての大戦で中国大陸に遺棄したというふうに指摘されておるところの遺棄毒ガスの処理について、この条約にのっとった義務が課せられ、我が国の外務省あるいは内閣府も挙げて取り組んでこられたこととは思います。
 しかしながら、ちょうどことしで十年たちましたところで、果たしてこの遺棄毒ガスの処理がどのように進捗したか。遺棄毒ガスも、たまたまそこに残されたものが、例えば川の流れの中で遊んでいる子供がそれに被曝してしまうとか、小学校の校庭を掘っていてそこから出てきたもので被害を受けるとか等々も含めて、実は非常に生活の安心や安全を脅かす事態になっておると思います。そうした現実も踏まえて、果たしてこの十年間、化学兵器禁止条約にのっとった我が国のこの事業はどのように進捗し、また、私から見ればなかなか進捗していないなというのが偽らざるところですが、新たに担当になられた大臣はどのようにお考えでしょうか。

岸田国務大臣 我が国は、御指摘のように、化学兵器禁止条約に基づきまして、中国の遺棄化学兵器を廃棄する義務を負っております。そして、この事業は、中国との間におきましても、必要かつ重要な事業だと認識をしております。
 そして、この事業の進捗状況についてでありますが、まずこの事業の特殊性でありますが、長期間土中等に埋設されている、古く、変質、漏えいの著しいものを大量に、そして迅速に、遺棄化学兵器の処理をしなければいけない、発掘、回収、そして廃棄処理をしなければいけない。こうした特殊性のある事業は、世界各国の例を見ましても、世界に例を見ない、大変難しい、難易度の高い事業であるということであります。
 こういった事業でありますから、まずもって、この運用技術につきましても、さまざまな技術を候補として挙げ、実際に実験を行いながら運用技術を選定するというようなところからこの事業は始めなければいけない。なおかつ、安全面、環境面にも配慮しなければならない。こういったことから、調査、実験を慎重に行いながら進めなければいけない、こういった事情がありました。  平成十二年以降この事業を進めているわけですが、要は、調査、実験を進めながらこの事業を行い、そして、実際に行った事業から知見を得て、その知見をもとにさらに事業を進めなければいけない、こういった手探り状態が最初は続いたわけであります。  しかし、その後、平成十二年以降、十七回に及ぶ発掘回収事業を実施いたしまして、そして今日まで、約四万四千発の化学砲弾を発掘、回収、そして保管まで行っているというところまで参りました。
 事業の方は、これからさらに最後の廃棄処理という段階に入らなければいけないということで、移動式処理設備を導入するなど、できるだけ効率よくこの事業を完成させるために今努力をしている、事業全体としては今その段階にあると認識をしております。

阿部(知)委員 大臣の誠実な御答弁ではありますが、十年一昔と申しますが、現実に十年という年月を経て、大臣もおっしゃいましたが、それが地中にあれば漏れてもまいりますし、環境汚染も拡大するという問題も、長引けば長引くほどやはり生じてまいります。そして、まして今は、中国は非常に国土開発の波に洗われておりまして、あらゆるところで、掘っくり返すとそこで被弾してしまうというようなことも非常にふえております。
 きょうは、皆様のお手元に、大体この事業は既に委員の皆様は御承知と思いますが、どんな事業かということのあらましを御説明させていただくためにお配りいたしました一枚目には、この遺棄化学兵器の処理の事業の現状には主に二系列ございまして、ハルバ嶺という中国の東北部にございます地域に、実はここに三十万発から四十万発の、坑の中に入ったような砲弾があり、一方、今大臣が御答弁いただきましたが、中国の全国各地に広がって、偶然に発見されて、それを日本が見に行って、ああ、確かに、どうも日本の使った毒ガスらしいということで、そういう処理を引き続いて行ったものが四万四千発ということで、お示ししたこの絵の右半分については、これは偶然というか、こちら側が掘ったわけではないが見つかってきて事後処理をしたという形で進んできております。前安倍総理のときに、そうやって見つかったものを、今はまだ保管しかしていないけれども、危険少なく運ぶための補助ということも話されたとは思っております。
 しかし、今大臣の御答弁にもありましたが、実は、そこに埋まっているものを安全に保管し、最終的には無害化しないと、これは一連の処理が終わらない。となると、この十年かけて、無害化はただの一発もされていないという事態であります。大変難しく、技術的にも難しいということはわからぬではないですが、やはり、ここまでおくれてきてしまったことには、逆に、それなりに見直していかねばならない日本側の体制もあるのではないかと思います。
 私は、その点について、二枚目をおめくりいただきまして、これは平成十五年度の内閣府の委託業務報告書というものでございまして、三枚目をおめくりいただきましたらば、この事業がどういうふうに委託され、どういうふうに実行されてきたかということの資料がございます。
 この事業そのものは、「事業の目的」と上段に書いてございますが、無害化する処理までをいいます。その意味では、事業は、十年とは申しませんが、平成十二年から今日まで、無害化処理までは到達していない。
 一番下の段には、「本事業に必要な資源及び技術」ということが書いてございます。ここには、今大臣がお答えになった、非常に難しい作業でもあるし、専門性が要るというようなことが書かれておりますが、逆に、そうした理由で、この事業は、平成十三年二月からは、ここにPMCという略語、プロジェクト・マネジメント・コンサルタントというところに委託され、さらに平成十六年度からはPMCも関係するところの新たな遺棄化学兵器処理機構に委託されました。
 これは既に大臣も御承知と思いますが、平成十三年度に委託した先も、平成十六年度からさらに処理のための施設をつくらねばならないということで新たに委託した先にも、昨年の暮れから大変問題になっておりますPCI、パシフィックコンサルタンツインターナショナルですか、そこの元社長が流用の容疑で逮捕されましたが、それが関連しております。
 となりますと、実は、そもそも内閣府がこうしたお仕事を投げるときに、このPCIというところも含んだ事業体が適切であったのかどうか。実は、二〇〇〇年にも、JICA関連の、本来は相手方に払うべきお金を横領してしまったということで、PCIは会計検査院の指摘を受けている事業体でございます。そこにこのような形で内閣府が随意契約で委託し続けてきたということについては、問題がなかったとお思いでしょうか。大臣、お願いします。

岸田国務大臣 この事業につきましては、先ほど答弁させていただきましたような特殊性から、当初の技術コンサルティング業務の段階から随意契約で事業を行ってきた、一定の知見、技術を持った企業にこうした事業をゆだねなければいけないという事情から随意契約を行ってきた、こういった事情がありました。そして、平成十六年以降は、コンサルティング業務に加えまして、施設の建設あるいは装置の調達など、こういった業務が必要ということで、遺棄化学兵器処理機構という会社にこうした委託を随意契約で行うということを続けてきたわけであります。
 そして、今御指摘のように、昨年、PCIグループにおきまして、経理の疑惑がマスコミ等で報じられました。内閣府が委託してきた会社も、PCIグループのグループ会社でありました。ですから、内閣府の委託先についてもこうした疑惑があるのではないか、問題はないかという指摘を受けることとなったわけであります。
 その後の調査で、内閣府の委託会社については、現状、経理の疑惑等は確認されていないわけでありますが、いずれにしましても、もともとはこうした事業の特殊性から随意契約を行わざるを得ないという事情があったわけですが、それでも、一つの民間会社にこういった事業をゆだねてきた、こういったことが今回の疑惑を招くことにもつながったのではないか、こんな問題意識は強く持ったところであります。
 そこで、この事業も、平成十二年から続けてまいりました。当初は、この特殊性から、特殊な知見や技術を持った会社でなければこの事業を担当できないという事情はあったわけですが、今日までのさまざまな知見の集積の中で、内閣府におきましてもこうした知見をしっかりと集積して、直接この事業を進める、コンサルティング業務を委託するのではなくして、できるだけ直接内閣府がこの事業をさまざまな会社に委託する、こういった体制が考えられるのではないか、一般競争入札もこうした知見の集積の上であるならば考えられるのではないかということを考えまして、ぜひこの随意契約を見直して、一般競争入札でこの事業を進められないかどうか、私の方から検討を指示したところであります。
 そして、昨年十二月、ぜひこの体制を改めようということで、一般競争入札でこの事業を進めていく、こういった体制に変えることを発表したということになった次第でございます。

阿部(知)委員 大臣は、PCI自身は経理には問題なかったというふうにおっしゃいましたが、私は、国民から見れば税金の無駄遣いという意味で大きな問題があったんだと思います。
 皆さんのお手元の資料四ページをごらんいただきますと、ここには平成十一年から十八年度までの遺棄化学兵器処理事業予算執行推移というものが書いてございます。いろいろな数値が並んでおりますので、わかりやすくピックアップいたしますと、当初予算額が一番上段、そして不用額という欄が一番下段にございます。
 これは、十三年度から十五年度、十六年度から十八年度、おのおの委託の会社の名前は変わるのですが、中身にはPCIがおられるわけです。逆に、事業規模に応じて器もかえてきただけで、請け負っているところはPCIが関係しているというところですが、例えば十四年度は、予算の額では二百十四億円。平成十五年度にいたしましょうか、三百七億円。そして、下に不用額、百六十八億円が不用と。予算を三百七億要求し、しかし半分以上は使い残し、事業は進展しないという形になり、そういう形態が十三年度から十八年度まで毎年毎年続いております。十六年度も、予算の請求に対して百三十億の不用額。
 もちろん、不用は残りでうれしいと思えばいいですが、しかし、国民にとっては、厳しい予算編成のときに、それだけの予算をとれば他の国民生活にも問題が来るというところで、私は、こうしたお金の使い方は当然内閣府の中でみずから点検されてしかるべきだと思います。
 あと、もう一点。大臣は十二月に随意契約を見直したとおっしゃいますが、平成十九年十一月十二日の段階で出された内閣府大臣官房遺棄化学兵器処理担当室のペーパーによれば、「処理事業に有用な調査手法や技術上の情報等を有しており、業務の委託先として機構以外の者への代替は困難である」と。大臣が大丈夫だと言った一カ月もたたない前に「困難である」というふうにわざわざ公の文書に書かれているわけです。
 私はもちろん大臣が見直しされたことを評価いたしますが、逆に言うと、そうでなければこのようにずるずるべったりがずっと続き、そして、PCIは、実はコスタリカの二〇〇〇年の問題以外にも、JICA関連だけで十六カ国二十件のいろいろな不正支出が言われている団体であります。それこそ情報の一元化が余りにないのではないか。
 だって、不正でお金を使っていると言われているところに繰り返しここしかだめよ、ここしかだめよと事業を投げていけば、当然国民から見て不透明だし、本当にこの事業の進捗を逆に一日も早く願う立場からは、何度も申しますが、大臣の英断は評価いたしますが、私は、そういうことが続いていく体制そのものを危惧するものでございます。
 時間がなくなって、高村大臣に最後に一つお願いいたします。
 私は、この事業がまだこれから先も、条約も延長されました、実は二〇〇七年までであったものが、どうにも終わらないから、二〇一二年と五年延長されました。しかし、例えばハルバ嶺という、埋まったところの環境評価もまだ済んでございません。そして、逆に言うと、いろいろな被害が偶然に掘り出された中で起きてきております。日中関係においても懸念の材料になります。もちろん、そのすべてが日本が遺棄したものかどうか、これは情報も精密に調査しなきゃならないということもあると思いますが、この大枠、日本が国際公約した化学兵器の処理条約は、私は公約としてみなさなきゃいけないと思います。
 そうした段の中で、子供たちが多く被害に遭い、そして十二、十三の子供たちが日本に来て医療を求めて訴えているという現状は、非常に心が痛むものでございます。大臣として、私はそれが訴訟という形で起こるということも非常に心が痛みますし、しかし、将来ある子供たちに、せめて医療の問題では安心して育つことができるというようなメッセージを送っていただきたいし、胡錦濤主席も来られるわけですから、そうしたときには、人道的にかんがみて日本からのそうしたメッセージをぜひ伝えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

高村国務大臣 遺棄化学兵器処理事業の実施プロセスにおいて、万一事故が起きたり、遺棄化学兵器による事故が再発したりすることのないように最大限の配慮を払うことは当然でありますが、同時に、万一に備えた医療体制をしかるべく備えておく必要があると思います。
 遺棄化学兵器処理事業を通じて得られた知見等が中国側において活用されるというようなことは非常に結構なことだと思いまして、提供もしていきたい、こういうふうに思います。
 いずれにいたしましても、本件処理事業を着実に実施していくことは日中間の信頼醸成にとって極めて重要と認識しておりますので、政府としても、本事業を一日も早く完了させるべく引き続き最大限の努力を行っていきたい、こう思います。

阿部(知)委員 五年の年月で果たして本当に成るかどうか、非常に不安でございます。よろしくお願いしたいと思います。
 終わらせていただきます。


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