2002.12.16〜12.22 イラク市民訪問調査団報告
阿部知子
<目的>
1、 ブッシュ大統領が「悪の枢軸国」と呼び、戦争を仕掛けようとしている国イラクの現状を、とりわけ湾岸戦争時の劣化ウラン弾の被害の状況を含めて、平和を求める市民の目から視察・調査し、広く日本の市民に報告する。
2、 現在実施されている国連による核を含む大量破壊兵器査察について、現地の情報を得る。
3、 戦争という手段を用いない解決法と核廃絶に向けて、国際社会の中で日本がなすべきことを考える。
<訪問期間>
1、 第1班 12月16日(東京発)〜12月22日(東京着)
2、 第2班 12月16日(東京発)〜12月23日(東京着)
<訪問団> 総勢15名
<訪問・視察先>
12月17日
在イラク日本大使館(ヨルダンに常駐)
イラク国民会議(イラク国会議長、他各委員会委員長)
アメリエシェルター(Ameriya Shelter)
保健大臣
赤新月社総裁
12月18日
バグダッド市内バーブ・サイフ小学校
国連核査察広報官植木氏
国立放射線核医学病院
(Hospital of Radiology and Nuclear Medicine)
サダム教育中央病院
バクダッド大学医学部教授(Dr.フサーム・アル・ジュルマクリー)
<訪問を通じて解ったことと今後の課題>
1、 戦争による惨劇に加えて、劣化ウラン弾という兵器の持つ長期的破壊力について、核兵器としての明確な位置付けとともに後遺症も含めて更に調査、報告をまとめる必要がある。
⇒ 専門的疫学調査
2、 経済制裁12年に及ぶ被害が(SCR661による)長年に渡る人々の疲弊ばかりか、最も弱い部分に更にしわ寄せされる。1995年からのオイルフォーフード計画に関しても、我が国の外務省の認識とは大きなずれがあり、これまでの経済制裁を見直す必要がある。
⇒ 制裁解除
3、 査察については、現地国連査察広報官の植木氏から聴取したことも含めて、我が国で報道されている以上に厳しく行なわれており、むしろ日本の報道がアメリカ寄りの印象すら受ける。この件に関してはかつての国連査察官だったリッター氏の証言もある。
⇒ 査察の報道の検証
4、 国際ルールに従おうという意志と新たな国連のあり方につき(公正で公平な正義ある取り決め)積極的な発言がイラク側から聞かれた。米英による国連決議によらない南北両方向からの制空権の問題ももっと検討してみる必要がある。
⇒ 国連改革
5、 日本の商社活動も含めて、大使館までが身をひく形になっており、本来の日本と中東の交流・外交関係をもっと腰を据えて行なう必要がある。日本の平和外交の姿は全く見えない!
⇒ 日本政府の独自外交とは
6、 イラクをはじめ中東はきわめて親日的であり、空爆後の復興という形よりもむしろ民間NGOも含めての現段階から支援・交流が将来をより確かなものにすると思う。病者・弱者・女・子ども達はとりわけ現在を「生きる」ことにも支援が必要。
⇒ 民民外交の重要性
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