第151回国会 財務金融委員会 第10号(2001/5/16)抜粋

案件:  理事の補欠選任  政府参考人出頭要求に関する件  財政及び金融に関する件

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阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子と申します。

 委員各位、そしてとりわけ塩川新財務大臣、柳澤大臣には長時間の御討議、御苦労さまでございます。おなかもすいてまいりましたが、私の予定時間で三十分やらせていただきますと、一時近くになりますので、時間厳守ではまいりますが、いま少しの集中をどうかよろしくお願い申し上げます。

 私ども社会民主党はいつも質問時間が最後でございますが、今般新大臣の御就任に当たって、我が党の基本的な現在の雇用経済情勢の認識と、そしてまた内閣がお出しになっている緊急経済対策も含めての処方せんについて若干の疑義を挟みたいと思っております。

 まず、塩川大臣の所信表明の中にございます経済運営の基本方針の項目中、我が国の経済の回復がおくれている背景には、バランスシートの調整や国民の将来への不安感という一項目がございまして、先ほど来、佐々木憲昭委員、あるいはその前段で鈴木委員もお触れになりまして、それに対して塩川新大臣の御答弁もございました。

 私ども社会民主党、とりわけこの国民の将来への不安感ということの大きな要因、これは、前宮澤財務大臣もお触れなさいましたし、今塩川新大臣も多少言及なさいましたが、雇用、いわゆる働く場の問題が大きく影を落としていると思います。

 いつも他の政党の方が御用意くださった資料を盗用して申しわけございませんが、きょうも佐々木委員が御提示になりましたいろいろな分析データの、日銀のアンケート調査によります中におきましても、支出を減らしているのはなぜですかという項目中、将来の仕事や収入に不安があるというのが六三・八%。小泉内閣の支持率には及びませんが、六割強の方が将来のいわゆる収入とか仕事に不安を感じる社会というのは、これは実は塩川大臣がおっしゃった、十年前と余り変わっていないのではないかということとは、やはり大きく位相を異にする時代だと思います。

 特に、働くということに関しまして、私は実は小児科の医者でございまして、思春期の子供たちの診療を専門にしてございましたが、今、真っ当に働くということの価値観をなかなか子供たちが実感しにくい時代になっております。その中で、身の回りでも非常に凶悪な犯罪、突発的な殺傷事件等々がふえておりまして、私は、こうした社会不安の根本要因の中にも、働くということ、これは汗水流して働く、あるいは余りに投機的な傾向に向かわずに真っ当に働くということについての国のモデル像が非常に希薄になっているやに思います。

 ですから、実は今般の緊急経済対策の大もとは、緊急経済対策に伴う失業の増大に対しての手当て的な雇用対策ではなくて、いま一度我が国がこの日本という国を支えるための働き方、すなわち雇用の場でございますが、このことに焦点を当て直していただきたいと思っております。

 先ほど塩川大臣の御答弁の中で、IT関連産業にいま少しいろいろな意味で雇用もシフトできまいかということで思っておるが、これがなかなか、全般的には思ったほどには進展していないというふうな御指摘もございましたが、私の目から見ますれば、今高齢社会が大変進んでおります。塩川現大臣や宮澤前大臣のようなお元気な御高齢の方ばかりではなく、やはり高齢社会、疾病をいろいろあわせ持つというのが常でございます。となりますと、医療、介護、福祉分野というのは実は潜在的な大きな雇用の創出の場、特に日本におきまして医療、介護、福祉分野の人手は、欧米に比べましても四分の一程度の人手薄の中で実施されております。

 私がこういうふうに、小児科の医者から政治を変えたいと思いましたのも、もっと医療、介護、福祉分野に人の手、雇用の創出を行わなければ、医療、介護、福祉が安心して行えないというこの一点でございますので、これは塩川新大臣へのお願いでございますが、医療、介護、福祉分野というところの人材の育成、そして特に人手不足の看護婦さんの雇用の状態等々、いま一度、直接の担当相ではございませんが、政府の中でも新たな視点をお持ちいただければと思います。私は、それが実は、先ほど鈴木委員が短期、中期、長期とお分けになりましたいろいろな経済対策の中でも、短期的にも、中期的にも、長期的にも一つの解を出すものと思っております。

 では、御質問に移らせていただきます。

 塩川大臣の今般の所信表明演説の中でも、中長期的なものが不良債権処理あるいは構造改革であるとするならば、短期的に行えるもので有効なものは何であるのかという観点からお伺いいたします。

 既に十四日でしたか、小泉新総裁が特定財源の見直し、特にこれは塩川財務大臣が当初御発言でございましたが、我が党の谷本議員の参議院本会議での質問に答えまして、道路特定財源の使途の見直しに言及なさいました。そして本日の委員会で、既に私以外の方も御質問でございましたが、この道路特定財源の見直しに関しまして、小泉新総裁は、いわゆる一般会計の中に、一般財源化の方向をもって見直すというふうに受け取れる御発言を十四日になさっております。そして本日の塩川財務大臣の御発言では、いやいや、そこまでは言っていないよ、ちょっと見直してみて、いろいろな幅広い道路公共事業という中で考えたいのだというふうな向きに受け取りました。

 果たしてここで、総理の御意向と塩川新大臣の御意向に差はございますでしょうか。一点目、お願いいたします。

塩川国務大臣 私と総理の言っているのは全く相違ございません、同一でございます。表現がちょっと違ってきたということと、言葉の重点の置き方が違うということでございますけれども、趣旨は全く同じでございます。

 私も、いずれは特定財源の根本的な見直しをしなければならぬと思っておりますが、しかし、さしずめ、十四年度対策というのはもうすぐ目の前に来ておるのでございますから、それには法改正というものはなかなか間に合わぬだろう。そうであるとするならば、特定財源の設定された趣旨を生かして、その財源をもっと有効に使う方法はないだろうか。そのためには、現在使っておる既定の支出をもっと幅を広げて適用させていってニーズにこたえていったらどうだろう、こういうことを申し上げております。

阿部委員 明確な御答弁、ありがとうございます。いずれは、来年度以降と思いますが、一般財源化に向けて御尽力いただけるというふうに拝聴いたしました。

 同じ特定財源の中でいま一つ御検討をいただきたい財源がございます。いわゆる電源開発促進に関する財源、財源的に申しませば電源開発促進税でございます。これは今の道路関連の予算ほど、兆の単位ではございませんが、四千億内外の税金の使途でございます。

 これは今、目下の段階では電源開発促進対策特別会計に組み入れられまして、電源開発の立地、それから多様なエネルギー、例えば今の自然エネルギーを利用するような方向での目的の多様化の両方向に使われておりますが、この電源開発特別会計のうち、特に立地に関しますものは、原子力発電の立地について、住民合意が得られない、あるいは見直しの機運が高まっている中で、毎年一千億の予算の余りと申しますか計上した予算の使い残りがございます。

 ぜひとも、この電源開発事業につきまして、特定財源でもございますし、道路特定財源と同じような見直しの御検討をいただきたく、塩川大臣のお考えを伺わせていただきます。

塩川国務大臣 この税制が制定されましたのは二十年ほど前でございまして、私もこの促進に関係した一人でございます。

 あの当時、阿部さんはまだ小さかったから御存じないだろうと思うのですが、日本の電力が高度経済成長に物すごく不足してきた。何としても新電源を求めなければならぬ。ところが、やはり環境問題もございますし住民の反対も相当ございましたので、その解消のためには、発電所をつくるところの方々にインセンティブを何か与えようというのがこの発想の原点でございました。これが功を奏しまして、特に原子力発電所が急速に進んで、それが現在の日本のエネルギーを支えておるということも事実でございます。でございますから、政策目的としては十分に達成してまいりました。

 現在、そういう対象市町村になりますところは地方交付税で調整しておりますので、決して全部が全部、電源開発が地域のエゴになっておるということは言えませんけれども、しかし、その地域開発、均衡ある国土の発展という趣旨からいっても、これは一定の役割はしておりますので、現在も続行していくべきであろうと思っております。

 しかしながら、仰せのように見直していくことが、すべて一応見直す必要があるということでございますので、私たちも検討はしてまいりたいと思うております。

阿部委員 時代をどう認識するかでございますが、確かに、塩川大臣がおっしゃられたように二十年前に発足し、ある程度私は歴史的役割を終えている政策であると思います。

 ちなみに、問題になりました核燃料サイクル機構の、いわゆる使途以外の、事業費として充てられたものを職員給与に流用しておりました会計も、この電源開発特別会計と連動しておると思いますし、私自身も、核燃、昔の動燃ですね、見学に行ってまいりましたけれども、国民の税金をそういう使途に用いられたということは非常に問題が多いと思いますから、そういう観点からも、ぜひとも見直しをお願いいたします。

 あと一点、大きな問題ですので、塩川大臣にお願いいたします。

 いわゆる赤字国債あるいは建設国債と、今二分されているような公債、国債の発行に関してでございます。建設国債が、後世に、子孫にいろいろな財産を残すということで別途建てにされておりますが、小泉新内閣にありましては、一般の国債とそれから建設国債の垣根というものをもう一度考えてみるお考えはおありや否か。総論で結構でございます。

塩川国務大臣 これは、年々歳々、常時検討されておる問題でございますから、当然検討されると思うのでございますが、原則はやはり変更することはないと思っております。

阿部委員 検討されて、変更されることのない原則とおっしゃる原則の部分を、一言だけでお教えくださいませ。原則は変更しない、しかし検討するとおっしゃいましたが、原則の部分についてお願いいたします。

塩川国務大臣 あなたが質問の中でおっしゃっていましたですね。建設国債は、将来の財産として残るべきものであって、国民がすべて平等に使えるもの、そして一方、特定公債は、その当時当時の財政ニーズに応じて発行するものである。そういうことを踏まえまして、その原則は変えないということでございます。

阿部委員 先ほどの佐々木憲昭委員からの御質問の中にもございましたけれども、国民が一番見直しを要求しております分野、いわゆる公共事業。子孫に残るといって、ダムをこれ以上つくったりすることも意味がないかもしれない。いろいろな時代状況が違ってまいりました。黒四ダムが開発された当時と、今現在国民が環境に寄せる思い、あるいはこれ以上国土を汚してよいのかという思いもございます。そこは深く受けとめられまして、塩川大臣の方でも適宜御検討をお願いいたします。

 引き続いて、柳澤金融大臣にお願いいたします。

 実は、私はきょうこの一点を質問通告してございませんが、本日の委員会に出席いたしまして、ぜひとも柳澤金融大臣に御確認しなくてはならないと思いました点がございますので、大変恐縮ですが、総論的なことでもございますし、資料、データを要することでもございませんので、御答弁をお願いいたします。

 私の柳澤金融大臣への御質問の第一点目は、先ほどの民主党の長妻委員との論議の中で問題になりましたところでございます。いわゆる金融庁からの銀行への天下り、あるいは銀行関連金融機関への天下りということを質疑されましたときに、柳澤金融大臣の御答弁を承りますと、何だかよい天下りと悪い天下り、問題の天下りと問題のない天下りがあるやにお答えを拝聴いたしました。

 私は、これは各公務員経験者、特に専門性を要求するような金融、財務等々の経験が国民に還元されなくてどうするものかというお気持ちを理解した上で、しかしながら、この金融大臣の御答弁には、特に透明性を要求される金融業務ということに関しまして、やはり大きな問題があろうかと思います。

 他の関連省庁、例えば厚生省の分野で、国民の健康増進育成に非常に能力をお持ちの方が関連福祉施設に天下られるのも、やはりいろいろな人脈、既得権がついてまいりますので、どうしても人脈は切れません。人が人を知っているということは切れません。そこで起こってくるさまざまな問題も、プラス面以上にマイナスの方が大きいということで、あるいはまた、多大な退職金等々で二、三年で移っていかれるということもあって、国民的にはやはりおかしいという意識が強い分野でございます。

 ちなみに、柳澤金融大臣も御承知おきでしょうが、この間、いわゆる取りつぶしになった銀行のうち、国民銀行、幸福銀行、東京相和銀行等々は、これは金融庁関連からの人事的な交流がなかった(天下りがなかった)の銀行でございます。そうなりますと、それは金融庁等々の持っていたノウハウを持っていないところがつぶれてしまったというふうに言える向きもあるやもしれませんが、やはり金融庁というところが、銀行という民間と一線を画してやっていかれるある意味の覚悟、そしてそれはもっと言えば、金融庁がやっている業務が銀行というものと独立して、きちんとフェアな、公正な役割として担い切られるために大変重要と思います。

 どういうことかと申しますと、今銀行間でも、各企業の持っております不良債権で、A銀行が査定する場合とB銀行が査定する場合と違う。本来は、金融庁等々が公平、公正な立場から、この不良債権の多寡についてもあるいは企業評価についても、ある程度スタンダードが誘導できるような方式が今国民にとってはわかりやすい、求められる方策と思いますが、とりあえずでございますが、今、銀行、金融行政は信頼と透明性こそキーワードでございますから、先ほどのいい天下り、悪い天下りについては、いま一度お考えおきいただきますことを期待しながら、御答弁をお願いいたします。

柳澤国務大臣 阿部先生は、多分厚生行政に非常に通じていらっしゃるのだろうと思うのです。私どもの金融行政は、厚生行政と比較してというわけじゃないのですけれども、極めて透明性高く、それからまた独立性というか、そういうものがございます。そういうものを今目指して一生懸命努力をしているということでございます。

 他方、天下りというふうなことをおっしゃったのですが、金融監督と金融機関とが天下るということになるのかならないのか、これも非常に、私は恐らくかなり競争的な関係もあるのじゃないかと思うのです。

 例えば一つ例を挙げますと、では、ノウハウがないので、金融庁の課長さんを民間から調達してきたとします。そのときに、ある一定年限が終わって民間に戻っていくことを、阿部先生、どのように御評価なさるでしょうか。先ほど長妻先生のお話は、課長以上はということで言われました。私、そこまでは踏み込んでお話ししませんでしたけれども、もう我々の、今行政改革を進めていますけれども、審議官クラスも民間からの調達ということが考えられるような、そういう任期制の職員でやろうじゃないか、そういう動きなんです。

 ですから、その配置された人間のもとにおける行政と民間との独立性はどうであるか、透明性はどうであるか、むしろそこが問題でありまして、それぞれが専門知識を持った人間が行政にも参加してもらいたいし、また、場合によっては民間にも戻っていろいろな仕事をしてもらうということも十分あり得ますし、それからまた、我々のところで育った人間でも、私は途中から民間に入ってどうしても仕事をしたいというような人たち、それは金融の分野では本当に多いのだろう、多くなっていくだろう、こういうように私は思うのでございます。

 そういうことで、これからの金融界というものを考えたときに、また、金融機関が今立たされている財務状況等の厳しさを考えるときに、私はきのうの予算委員会の質問でも答えたのですけれども、何にもそのノウハウを持っていない、金融の専門知識を持っていない、法律の専門知識を持っていない、会計の専門知識を持っていないような人間が、役所のキャリアだけで顧問だとか何とか雇われて、大した貢献もしないのに高給をはんでいるとしたら、そんなものは断固許さないと私答弁しました。そういうことなんです。

 ですから、そういうきちっとした専門知識を持っている人がいろいろなところで働く、このことを否定するわけにはまいらないということなのでございます。

阿部委員 先ほどの御答弁もそのようでしたから、趣旨と申しますか、お気持ちは理解いたしますが、しかし、やはりそこには一定のルールというものが必要だというのが長妻委員の指摘でもあったと思います。経験ということを重んじれば、当然、何度も申しますが、経験があるからその知識を流用と言うと変ですが、活用いたしましょうとなってまいります。

 特に私が申し上げたいのは、今国民が一番、金融行政に対して、あるいは日本の銀行は本当に大丈夫なの。例えばですが、銀行のいろいろな、貸し渋りも問題ですし、あるいはいろいろ、運営が危なくなった、経営が危なくなった銀行の責任について、きちんとした責任をとる体制がなかなか国民には見えてこないという中ですから、金融庁から銀行へ行った職員の、情報開示でしょうか、国民にわかりやすい形で、そしてどういうルールで行われているかということを明示していただきたい。これは、実は柳澤大臣のもとでないと私はできないことと思っております。公明公正に、ぜひとも先見性を持ってお願いいたします。

 もう一点、柳澤金融大臣にお願いいたします。これも、私は金融行政全くの素人で、庶民の立場から受けている感覚でございますが、いわゆるペイオフ問題でございます。

 二〇〇二年度になりますでしょうか、一般の小口の預貯金者のペイオフ、そして二〇〇三年度に大口預貯金のペイオフという問題。柳澤金融大臣、何度も、これ以上ペイオフ延期はないよということでおっしゃってございますけれども、今、先ほど来の銀行の不良債権処理問題一つを考えましても、時期といたしまして、一つは、大きく言えば不況下でございます。それから金融不安というものも解消されていない。それから、大臣はどうお思いでしょうか、ここはわかりませんが、銀行に対する国民的信頼もまだ私はきちんと回復していないと思います。昔は銀行はかたい商売と言われておりましたが、今や銀行は預けると危ないという国民の感覚で、みんな今、売れるものは金庫とかめでございます、お金をためるための。

 このような体制下で、不良債権の処理の行く末をきちんと見定めてからのペイオフでも重々遅くはございませんと私は庶民感覚で思いますし、もう一つ言えば、小口の預貯金者にとって一千万というところでのペイオフというのは、非常に銀行に預けたくなくなる額でございます。例えば、通常三千万、五千万等とペイオフの上限を引き上げるお考えはありや否や、あるいは期限についてはどのようにお考えか、お教えくださいませ。

柳澤国務大臣 小口とおっしゃられて挙げられた金額が、やはりちょっと小口じゃないんじゃないかという感じも私はしているんですけれども、ペイオフというのは、延期する気持ちはないかと言われれば全くありません。それからまた、最低保障額と言われましたけれども、最低保障額は、これを引き上げるという理由を我々見出しません、正直言って。

 そういうことで、これからは、金融機関への預金というものについても、預金者の方も十分いろいろのことを考えながらやっていただくということでなければならない、こう思っております。

 それから、金融機関の健全性については、もちろん、金融監督の行政というのはすごい責任を負っております。私は今、ペイオフ時代の金融監督行政の責任と、ペイオフが凍結されている時代の金融監督の行政の責任は多分違うんじゃないかというくらいのことを申し上げて、金融監督の責任ということも大事だというふうに思っているんですが、他方、金融機関の例えば株主の責任、株主はしっかり自分の経営を見ているのかというようなことも大事だというように思っておりまして、まず内部の人たちがしっかり経営をすること、これが望ましいし、それからまた、我々も金融監督の立場で頑張らなきゃいけないし、預金者の人たちにも頑張っていただきたい。

 こういう、いわば市場の力というものを動かすことによって、私どもの金融機関はより発展するし、また預金者の預金の保護もレベルが高くなっていくし、それから経済の発展にも貢献する、こういうことだと私どもは考えて、この方針を続けていくつもりでございます。

阿部委員 金融庁の果たす役割の現下における重要性を私も自覚しますゆえに、今の御質問をいたしました。そして、大口か小口かという表現が適切でなかったとすれば、普通、今の御高齢者の預貯金額は二千万とも言われております。それは国が出したデータです。そこの部分を直撃するからということで、あえて伺いました。

 それからもう一点、株式の取引についてのお話がございましたが、今般の不良債権処理の中で、もう一方の土地問題でございます。

 日本は、バブルの発生が土地、土地バブルでございました。このことに関しまして、今般の金融大臣の出された不良債権対策というものは、私は、株式に対してということに比して、土地が不良債権の現実としてある場合の対策が極めて甘いと。逆に言えば、土地は、もう一度市場に丸裸でほうり出されて、価格下落の果てしない繰り返しに、今度は逆バブルになりかねない不安を持っております。

 きょう時間はございませんが、さらにまた緊急経済対策等々のところでお伺いいたしますが、政府の土地対策についても、私どもは、スウェーデンにございます整理回収機構が、土地を一たんそこに買い上げて処理してまいりました経緯をぜひとも日本でも御検討いただきたいと思いまして、申し述べて、私の発言とさせていただきます。

 ありがとうございました。

山口委員長 次回は、来る二十三日水曜日午後二時二十分理事会、午後二時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

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