第155回国会 法務委員会 第15号(2002/12/06) 抜粋

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阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 本日の私の質問は、この場で質疑をさせていただくのは、連合審査も合わせて、きょうは法務委員会ですが、三度目になりますが、実は、どの委員会に出席いたしました折にも定員割れというのが生じて、質疑がとまるという事態が生じております。幾ら国会の形骸化が激しいとはいえ、一つの法案を審議するのに毎回の委員会が定員割れになるような事態は、大変申し上げにくいですが、委員長の御采配の問題もやはりあろうかと私は思います。

 本当に、ずっとそこにお座りで大変なのはよくよく存じておりますし、それからまた、来ないのはこっち側なのですから、それもまたそこに座って動けない委員長を責めるのは申しわけありませんが、しかしながら、私は、あちらの傍聴席にもたくさんの方々が見えていて、かたずをのんで見守っている中、こっちが空席や居眠りというのでは、余りにも国民の税金をいただいてやっている私どもの仕事が情けないと思います。かてて加えて、毎回の欠格委員会の末にきょう採決をなさるということは、本当に民主主義はそこまで堕落したかと思いますので、どうか私の質疑をまたお聞きいただく間にも委員長もお心を変えてくださいますようにお願い申し上げて、質問に入らせていただきます。

 冒頭、まず坂口厚生大臣にお願いがございます。お願いを先にしてしまわないと、後でいろいろ論議になりましたときに私も言いづらくなりますので、済みませんが、お願いの件があります。

 一つは、先ほどの木島委員の御質疑の冒頭にありましたが、在外被爆者問題で郭貴勲さん、原告でいらっしゃいます。現在日本に来ておられますし、ぜひとも一度坂口大臣にお会いしたいと。もちろん大臣も、会えば、やはり大臣の御性格ですから情が動いてしまうということもおありかと思いますが、被害の実態、当事者にきちんと向き合うというのが医療でも政治でも原則でございますから、まずこれに御面会いただきたい。

 そして、あわせてもう一点。きょうあそこで傍聴なさっている方の中にも、この法案にかかわる精神障害をお持ちで、この法案がもしかして自分たちの仲間や自分の未来を本当に変えてしまう、あるいは社会の未来を危ういものにすると思って、きょう大臣にもお目にかかりたい、ぜひとも直にお目にかかりたいという要望を持ってお申し出に伺っていると思います。

 大臣は、きょうこの委員会でとても会えるような状況ではなかったですし、それはよくよく承服しておりますが、ただし、この法案の審議が終わるまでにでございます。衆議院がもしかしてきょう採決なさるとやらおっしゃっていますが、それはなるべくなしにしていただきました上で、この法案の審議にかかわる当事者、当事者というのはもちろん、犯罪を犯した人のことかとお聞きになられるかもしれません、その方たちでも結構であります。また、同じ仲間の問題として非常に深刻に、身近に、我が事と感じておられる方たちにぜひともお目にかかっていただきたい。

 これはもう最低限、なぜこれだけ思いが入れ違うのかというところの最低限のところですので、冒頭、恐縮ですが、坂口大臣にお約束をお願いいたします。

坂口国務大臣 先ほどの被爆者の問題につきましては、木島委員にも御答弁を申し上げたところでございますが、高裁の判決を重大と受けとめているわけでございます。内容をよく吟味させていただきまして、そして関係者とも早く協議をし、結論を早く出したいというふうに思っております。

 郭さんにつきましては、以前にも一度お会いをさせていただいたことがございますし、よく存じ上げております。

 それから、患者の皆さん方との話でございますが、これはもう、今こういう状態でございまして、なかなか日程的にとれない状況でございますが、いつかは必ずお会いをさせていただきたいと思っております。

阿部委員 その大臣の思いを無にしないためにも、委員長には、絶対にきょうは採択をしないでいただきたいとお願い申し上げます。そして質問に入らせていただきます。

 まず、修正案提案者の塩崎議員に伺います。

 この間、毎回の質疑の都度同じものを聞いて大変に恐縮ではありますが、きょう、また改めまして、いわゆるこの法案と直接のものではございませんが、この法案と深くかかわることになるであろう現行の措置入院のさまざまな問題点の指摘がこれあり、その措置入院の現状については厚生省も法務省もみずからの実態調査を、残念ながら現時点で、例えばその方の社会復帰までも含めて、あるいは治療時のいろいろな問題までも含めて、現段階ではお持ちでないという御答弁を、きょう、金田委員の御質疑にいただきました。

 そうした現状にあって、実証的データのない中で塩崎議員はあえて提案者になっておられますが、そうした形の立法というのは、立法を構成する要件において、私は極めて手法的に問題がありと思います。

 これは何も塩崎議員の怠慢ではございません。厚生省と法務省おのおのに問題があると、私はこれまでも指摘してきました。そのことがきょう、なおさらに明らかになりました。措置入院をめぐってのデータすらない、その中でこの法案をお出しになろうとする議員としての見識を一つまず大前提で伺います。

塩崎委員 現行の措置入院制度並びに措置が終わった後の社会復帰の体制の不備というものについては、恐らく、阿部議員と私どもとはほとんど変わらない認識を持っているんだろうと思うんであります。

 確かに、私も厚生労働省に、患者の皆さんは措置の後にどういう道を歩んでいるんだというのをもらったわけでありますけれども、六カ月から十八カ月の間で、百七十四人の方々のうちで退院等と書いてあるのが本当に十七人しかいないということでありますから、いかに社会復帰が大変難しいか。大半が、三分の一ぐらい、六十人が措置入院の継続でそれからあと別に、解除後にそのまま入院を継続する方が八十九人ということでありますから、なかなかこれは社会に戻っていただいていないなということがわかりました。

 しかし、こういうデータもそろっていないということを今御指摘になったんだろうと思うので、これもやっとこさ出てきた唯一の資料ぐらいのことでありますので、大変心配であることは間違いないわけであります。

 しかし、今回、何度も繰り返して申し上げますけれども、今の措置制度に欠けているのは、私も地元の精神科の先生方とお話をしてみて、最後に出るときに、解除するときに、一人のお医者さんが解除する、もう大丈夫だろう、だけれどもまた来てくださいねと言いながら、ついに来なくなってしまう、そして、いつの日かまた問題を起こされて帰ってくる、これを繰り返すのではもうたまらないというお話も随分聞きました。

 今回新しく、PSWあるいは看護師の方でもそういう知見を有する方であればいいわけでありますが、通院をしながら地域復帰へのコーディネーションをやるということを新たに加えていることが、この新しい法律の今までの措置とは全く違うところであって、本当は措置入院にもそのような形のものを用意するということが私はもっと大事だし、地域の、例えば各保健所にPSWの方がおられるかというと、恐らくそうなっていないんだろうと思うんです。私の地元の松山市は、保健婦さんでPSWという方がたまたまおられますけれども、地方に行けば行くほどそうなっていない。

 ですから、そういうことは十分わかっていますが、では、今そこで、そちらの方の進展だけを追いかけることで果たして今の問題を解決できるのかということを悩んだ末に、この一歩前進というものを図らせていただいて、しかし、附則をつけたということは、決して今の地域での保健や福祉や医療がこのままでいいということじゃないということを、法律で政府にノルマをかけるということをしている、こういうことでございます。

阿部委員 現状の分析に当たって、きちんとしたデータがなければ、現状をどのような方向に変えるかの方策も出ないわけです。

 塩崎先生のように第三の道をつくるのがいいのか。私は思います。国の予算も限られております、そして大きく地域医療に転換していこうとするときに、この第三の道のような保安、強制的施設を施設としてつくることが正しいのか、それとも、本当の意味で犯罪の防止、そして精神を病む方たちの人権の確立に向けて、逆に、こうしたものをつくらないでやっていく道があるのかどうかを、つくらない方がいいのかもしれない、私はいいと思っておりますが、そういう意見も一方であるわけです。患者さんたちの皆さんもそう思っているわけです。であれば、そのことを分析するに足るデータをまず出してくれと。きょう出たのはたった一つです。

 それから、あえて申し上げますが、厚生労働省でやっている研究班がございます。「措置入院制度のあり方に関する研究」という一冊のよくまとまった本でもございます。しかしながら、この報告書の結果は、モニタリング体制、現状を知るためのモニタリング体制が必要であるということが報告の骨子でございます。逆に、それすら行われていない中でどっちがいいかこっちがいいか、そうだ、こういう形にやっていく審議自体がこの法案の極めてむなしい点であります。だから空席ができるんだと思います。

 私は、本当によかれかしと思って、みんなが事実を認め合う、その事実をきちんとデータとして出すのが法務省の責任であり、厚生省の責任であると思います。そして、質疑をぽろぽろすれば、部分的にはぽろりぽろりと出ます。例えば、なぜ日本の、精神障害を持って犯罪を犯された方たちは皆、措置入院に安易に流れ、裁判を受けることすらできない。さっき木島委員の指摘もありました。あるいは、地域医療といったって本当にお寒い現状で、かえって今は保健所の統廃合の中で、地域に一人も、その地域を回れるような看護婦さんも保健婦さんもソーシャルワーカーもいない地域がかえってふえております。これは、参考人として出席されたPSWの方がみずからおっしゃった言葉です。

 そうしたら、まずそこから、そういう事実を寄せ集めて優先順位をつけるべきです。どこから手を打つか。お金は限られています。そしてもう一方で、物事の哲学というものがあってしかるべきです。その双方を突き合わせて論議されるべき委員会が、事この三回の審議に至っても、いつも一に戻り、データのところで、ない、ない、ないを繰り返しながらここまでやってきております。

 そして、私は、きょうはもう一点塩崎議員にお尋ねいたしたいのですが、塩崎議員は、これは司法の名による強制的な施策であるということをこれまで繰り返しほかの方の御答弁で述べてこられました。強制的な治療であるからこそ人権の保護的な役割が必要であるとおっしゃいました。具体的には何が人権の保護でしょうか。具体的に塩崎議員がお考えの、人権の保護のためのこの法案にかかわる仕組みをお答えください。

塩崎委員 今回のこの法律の中で人権に配慮をするということは、特にこの修正案を出させていただいてから立法の意図としても申し上げてきたところでございますけれども、今お話がございましたように、何らかの形で自由に対する制約あるいは干渉をするというのが避けられないわけでありまして、当然、人権の保障にも十分配慮しなければいけないということだと思います。

 一番大事なことは、今みんなが心配されているのは、やはり入院が不当に長くなってしまうんじゃないかということであって、そういう中で、まず第一に、六カ月ごとの入院の継続が必要かどうかということを確認するという仕組みもあり、それから、退院の許可の申し立てについては、今回、修正で、制限なしで、入院をした翌日から、正当であればそのまま申し立てが認められるということでございます。

 それから、医療機関の中での行動制限についても、九十二条に書いてございますように、例えば、弁護士あるいは行政の方との面会を制限してはならないとか、あるいは信書を発信してはならないとかいうような形の行動制限は、社会保障審議会で厚生労働大臣が定めるということになって、それによってやらなければならないということになっております。

 さらに、必要に応じて厚生労働大臣は処遇の改善というものを命令するという形になり、また、必要なときには調査もするということで、かなりいろいろな、何重にもそういう形で人権が守られるという仕組みを仕組んでいるわけでございます。

阿部委員 もし提出者の認識がその程度のものであれば、恐縮ですが、日弁連、日本弁護士連合会の皆さんがこの法案に反対をしておられるさまざまな意見書が出ておりますので、ぜひともお読みいただきたい。

 どういうことか。例えば、弁護士が被拘束下にある方たちをいつでも訪問できるような仕組みが、日本では仕組み、システムとして整っておりません。辛うじて一部の弁護士会が有志的に行う仕組みのみでございます。あるいは、ヨーロッパにおける人権の監視機構である拷問の防止等の監視機構であるような仕組みも、ヨーロッパ評議会の中に保障されているような仕組みも我が国は持ちません。

 ぜひとも塩崎議員には、法体系におさめるんだから人権の擁護が大切なんだと思っていただけるんであれば、その具体的な仕組みづくりをもう一度きちんと勉強して、そして、技量がおありなんですから提案していただきたいと思います。

 このことを私は申し添えさせていただいて、ずうっと厚生労働省にはお待たせをいたしましたので、三回の質問でいつも塩崎議員とのやりとりで終わらせていて恐縮でしたので、厚生労働省関係の質疑に移らせていただきます。

 まず冒頭、坂口厚生大臣に伺いますが、私は先ほど、これをとり行うにあっては哲学が必要であると申しました。あえて言えば、この新たな仕組みをつくることが、本当に精神医療のための、本当の意味の人権の保護や前進に結びつくかというところで、ぜひとも大臣には幾つかの広い見識で物事を考えていただきたいと思っております。そして、大臣は極めて頑固一徹でいらっしゃいますから、きょう私が数分言っただけでお考えが変わるとも私は思えませんが、残念ながら、この間でずっと討議してきましたから。でも、やはり時代をよく見て、本当の人権、何が必要か。

 例えば、せんだっても来日されておりましたが、これはヨーロッパ評議会にかかわるティモシー・ハーディングという方で、司法精神医学と精神医学の双方を修めた方でございます。この方が、新たな保安的な施設、新たな強制的な施設をそこにつくるよりも、これをつくらずして現在の医療の中に普通に取り込んでやっていく方が、やはり隔離期間も短く、退院時間も早く来るのであると。これは、諸外国でこれまで保安処分施設、あるいは強制的施設、司法精神医学施設を設置したところのさまざまな問題を分析した結果の御意見でございます。

 坂口大臣にあっては、その部分はどのように検討され、また今回のこの審議に臨んでおられるか、お願いいたします。

坂口国務大臣 この法案にかかわります問題につきましては、いろいろのさまざまな御意見があることはよく存じております。専門家の間でもさまざまな御意見がございます。外国に行きまして、外国で現在行っている皆さん方のお話を聞いた場合にも、今、外国の方のお話がございましたけれども、さまざまな御意見がございます。私もドイツに出かけまして、ベルリンにございます病院にお邪魔をし、そして現在専門におやりをいただいている医師の方、法律担当をしておみえになる方、そうした方の御意見も伺ってまいりまして、それなりの意見を聞いてきたわけでございます。

 ですから、意見はいろいろあるだろうというふうに思いますが、私は、精神病そのものに対する治療、それは当然のことでございますが、それにもう一つ、他害行為という非常に重い荷物をしょい込まれた皆さん方に対しましては、そのことに対する治療と申しますか、そのことに対する対策もあわせて行う必要があると考えているわけでございます。

 したがいまして、そうした他害行為を行われた皆さん方に対しましては、そのことをみずからよく認識をしていただく、そして認識をするだけではなくて、みずからの今後の自分の行動をコントロールしていただけるようにどうしたらいいかということを御理解いただく、そうしたことがやはり大事でありまして、そうした意味で私はこの法案に賛成をしたところでございます。

阿部委員 大臣のこれまでのお話ですと、やはり私はもう一歩議論がかみ合っていないんだなと思います。

 だれとて、精神障害があり、なおかつ犯罪を犯したときに、その方にどうやって本当の意味で社会復帰していただくか、さまざまなケアや治療やあるいはサポートが必要であるということは考えます。その場合に、他の特別な施設に分離して行うことがよいのか、現状の精神病院の改革を行う中でそのことを取り入れて、特に地域精神医療、もう繰り返しませんが、日本にはシェルターもございません、二十四時間駆け込めるシェルターもほとんどなし、また、地域を管轄するイギリスのような訪問看護の仕組みもほとんどない。もう全部全部、入院病床数、病床、ベッドへと引っ張っていかれるような精神医療の現状の中で、ここの、また新たな特別な病院をつくることがその傾向を固定化し、助長するというところが論議でございます。

 ちなみに、イギリスのブロードモアという精神病院もそのような施設として成り立ちましたが、さまざまな問題が生じて、多様な角度から見直されて、そのように隔離しない方策の方がよかろうという報告も、また本も出ておりますので、これもまたお読みいただきたいと思います。

 そして、わけても、ではイギリスだ、ドイツだ、私はもう一個スイスと言いたいですけれども、そういうのじゃなくて、我が国はどうだろうと立ち返ったときに、ぜひ、大臣のおひざ元の厚生労働省で私は大きな問題があると思う点を指摘させていただきたいと思います。

 皆さんのお手元に資料が配付されましたでしょうか。四枚とじの資料で、日本精神病院協会の学会誌から私は引用してまいりました。実は、一昨日の御質疑で、自由党の石原委員の御質疑の中にもございましたが、いわゆる看護婦対患者の配置、どのようになっておるかということにおきまして、病院を二群に分けてございます。国立病院や総合病院やそれなりの規模の病院、そして一方は民間病院と言われるような個別の病院。そのことに関しまして、実は、四枚の資料となっておりますが、もしお手元にございましたら「措置入院患者受入状況」というのを見ていただきたい。私は、必ずしも措置入院が今回のとイコールであると思っておりませんが、今利用できるデータがこれですので。

 見ていただければわかるように、ほとんどの措置入院患者さんは、現在のところ、指定病院と言われる、多くは民間の病院に措置されております。二千八百二十名です。これは平成十二年六月のデータでございますが。そして、この指定病院というものは、その下に書いてございますが、国立病院や都道府県立病院に比べて圧倒的に看護婦配置が五対一、六対一のまま残されております。比率がその次に書いてございます。

 そして、このことをめぐって、実は私が当選した早々の平成十二年の十二月に医療法の改正がございました。その医療法の改正をめぐって、日本病院協会と、そして厚生労働省の上田部長の今おられるところですが、障害保健福祉部の部長であった今田さんの間で交わされている一連の論議がございます。細かな字の方のプリントですが、見ていただければと思います。

 ここでは、日本病院協会は、当面の間、六対一基準からなかなかはい上がれないから、五対一を暫定的に五年間、ないしは当分の間、五対一に押しとどめてくれと主張をいたしました。そして、その主張が通る形で、医療法改正においては、普通の国立病院や総合病院の精神科病床の方は特例の外す方向がきちんとなされましたが、こうした民間病院で多くの措置入院を受け入れている病院については、当分の間、五人に対して一人とすることになりました。このことを日本病院協会の方は、右側の中の段でございますが、十二月十四日の「勝利宣言に始まり、」という形で、勝利とは何か、基本的には看護婦増が無理なので現状のまま当面の間やってくれという要求にそのとおりになったという勝利の会を開き、そこに当時の今田障害保健福祉部長が御出席であります。

 私がこの場で伺いたいのは、現在の上田障害保健福祉部長は当時の今田福祉部長からどのように申し送られて、当分の間、病床の看護婦はふやせないからこれでやってくれという会合で、そうだ、よかった、それになった、しばらくこれでやれるという会合に出られた今田前福祉部長から、現在の上田障害保健福祉部長はどのように申し送りを受け、相手はなかなかふやせないと言っているんですね。今、きょう大臣は何度もおっしゃいました、スタッフだ、人員だ、局を挙げてと、こっちでむち打たれているわけですね。このことのはざまで、現在の担当部署の責任者は、どのように申し送りを受けられ、どのように今取り組んでおられますか。お願いいたします。

上田政府参考人 私、直接今田前々部長から引き継いでいないものですから、その状況については伺っていないところでございます。

 しかしながら、いずれにしましても、この委員会あるいは連合審査で、病床の機能分化ですとか人員基準のあり方、いろいろと課題になったわけでございまして、私ども、たびたび申し上げておりますけれども、大臣を本部長としますまさにこの対策本部でこういった点についてもこれから検討し、まさに医療の充実、急性期医療などを含めまして、あるいは社会復帰対策なども含めまして、こういった問題についてこれからしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。

阿部委員 そんなの空語なんですよ。片っ方に抵抗勢力がいるんですよ。そして、あなた自身、申し送りを受けていなければ仕事ができないでしょう。そんなお役所仕事ありますか。あなた、今申し送りを受けていないとおっしゃいましたよ、それでよく仕事ができますね。私はそんな答弁は聞き入れられませんよ。そして、そのことによってこの状態が温存されたまま言葉だけ幾ら審議を重ねても、いいですか、こんなの絵にかいたもちになりますよ。

 なぜ日本に病床がこれだけ多いのか、なぜ看護婦配置はふやされないのか。相手が勝利宣言をしているときにその場にいた今田さんが、あなたたちの系列の中でどんなふうに申し送られたんですか。相手はなかなか大変だ、ここを切り抜けよう、あるいは、今回だったらこういうふうに前進させていこう。私は、きちんとした答弁をいただけなければ、この質問はやめません。よろしくお願いします。

上田政府参考人 今回の法案をめぐりまして、この対策とあわせて、我が国の精神医療の問題点、課題、あるいは今後の取り組みについて、先生方からいろいろ御指摘をいただいたところでございます。そして特に、七万二千のいわば社会的入院の解消、社会復帰等々の課題が大きく議論されたわけであります。

 そして、そういう中で、私どもはこれからの精神科医療について、先ほど申し上げましたように、病床機能分化ですとか人員基準のあり方、こういった点についてやはり省を挙げて真剣に取り組む決意を先ほど申し上げたところでございまして、我々としましては、こういった問題について早急に検討を進めていきたいというふうに考えております。

阿部委員 申しわけありませんが、早急な検討といっても、もうこれは一昨年の十二月十二日のことで、既に二年たっているわけです。そして、決意、決意、決意といって何十年間ほったらかされたあげくが現在の精神医療です。

 私は、今の御答弁では納得いたしませんし、五対一看護に向けて、四対一看護に向けて具体的などんな取り組みを担当局がしてきたか、前任者からの申し送りも含めてきちんと出していただいた上で論議いたしますから、これを資料として要求いたします。委員長にはよろしくお取り計らいください。

 ありがとうございます。

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