第156回国会 経済産業委員会 第8号(2003/03/19) 抜粋

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阿部委員 では、引き続きまして、社会民主党・市民連合の私、阿部知子が残りの三十分のお時間で質問をさせていただきます。

 まず、本委員会が経済産業委員会ということでもあり、また現下の日本の産業構造のある意味で活力ある再生ということを目指した今回のこの法案の大枠が見えますように、平沼経済産業担当大臣にお伺いをいたしたいと思います。

 いただきました厚い、経済産業省がお出しになっております産業活力再生特別措置法の一部を改正する法律案というものに、ざっとというか前だけ、一部だけ目を通しまして、非常に目立つキーワードがございまして、随所にいわゆる過剰供給構造ということの御指摘がございます。そして特に、産業活力再生法というのは、平成十一年の八月にもう既に人的過剰、債務の過剰、設備の過剰と三つの過剰についての取り組みをするんだということで制定されて立法化を見て、そして今回新たに改正が行われますわけですが、この過剰供給構造というような認識を担当大臣としていつから特に強くお持ちになったのか。先ほどの三つの過剰のお話はある程度受けとめた上で、ここに言われるような供給過剰構造という認識がいつから強くなったかということを一点目にお願いします。

平沼国務大臣 阿部先生にお答えさせていただきます。

 さかのぼりますと、産業再生法を制定する前にも、オイルショックに端を発しました重厚長大産業の過剰設備問題、これは一九七〇年代の後半でございましたけれども、こういったことがまず最初にございました。

 そして、今御指摘の、一九九九年、三つの過剰対策の一つとして、過剰設備問題が同法の制定の背景として論じられており、当時から過剰供給構造解消の必要性は認識されていたところでございます。

 しかしながら、一九九九年から数年たちまして、現在デフレ状態が長期化をいたしておりまして、過剰供給構造というのはより広範な業種においてより深刻化して、かつこれが利益率の低下を通じてさらに不良債権問題の遠因ともなっている、こういう認識を持つに至りました。

 こうした状況に対しては、過剰供給構造にある事業分野において、改正法律の中に入れておりますけれども、共同で事業をして設備廃棄や集約化を進めていくことが重要であり、現行の事業再構築計画が、一つは当該事業が当該企業にとって中核的事業であるということでございますとか、企業全体での生産性向上などを要件とするため、当該企業にとって中核的事業でない事業分野の過剰供給構造解消の取り組みというのが対象になりません。また、支援措置についても、登録免許税の軽減というものが中心でございまして、インセンティブの措置としては魅力に乏しい、こういう問題が出てまいりました。

 こういう背景から、今回、改正産業再生法において、御指摘のいろいろの点を盛り込んでやらせていただいた、そういう認識があったということを御理解いただきたいと思います。

阿部委員 私がこの文面から読み取りますところによれば、過剰供給構造というのは、今平沼大臣が御答弁の、例えば一つの企業内の企業部門とかあるいは企業とか、そういう個別のものをターゲットにした意識というよりは、むしろある産業構造、産業分野、ある意味での事業分野、もう少し幅広い認識というかグローバルな認識に立たれて今回のいろいろな御提案があるのではないかなと推察をいたします。

 例えば、この間、我が国でも過剰供給の目立った分野、これまでの審議の中でも委員から御指摘ありましたが、ゼネコン、流通、不動産ですか、そういうものは従来言われておりましたし、きょうも出ておりました。加えてダイエーとかそれから間組の問題も出たかもしれません。そういう、ある業種においてかなり過剰供給構造がこの間はっきりしてきておるのではないか。そういうことを含めて、やはり日本の経済がグローバル化していく中で、国際競争力も高める中で再生していかなきゃいけない。

 私は、今回のいろいろな機構の設立も含めての法案の改正のもくろみが、いわば個別の企業の受け皿にどれだけなれるかという受け身的なものを超えて、もう少し産業構造そのものを時代にマッチした、あるいは先ほどおっしゃっていたような付加価値の高いものに向けて変えていこう。その場合に、ある程度、変えていこうとする側が認識を先行して持つ分野というのがあるように思うのです。

 いただきました資料の中では、国土交通省がお出しになっているゼネコン分野のある意味で再編、再建計画についてはある程度指針的なものが出てございますが、平沼大臣が御担当の分野でいえば、それはどのような御認識にあるのか、あるいは今後どのように提示していき、実行に移していかれようとするのか、そのあたりをお願いいたします。

高市副大臣 この改正法案で想定いたしております、じゃ、過剰供給構造分野というのが何かということでしたら、それは残念ながら現段階で具体的に個別に名称を挙げてこの分野だとお答えできません。と申しますのは、今回の改正法におきましては、事業者による自律的な産業再編の取り組みを促すという観点から、過剰供給構造にある分野の判定において、過去のようにあらかじめ何か業種指定を行うということではなくて、事業者の自律的な申請を受けて判断する手法をとることにいたしました。

 ですから、共同事業再編計画の申請を事業者がするときに、過剰供給構造にあるかどうかについても、申請者が客観的な数値データをもとに証明して、行政の方も客観的に判定するために定量基準に基づく透明性の高い判断基準を定めるということにしております。

 ですから、主務大臣は、計画の認定に際しまして、その都度当該事業分野が過剰供給かどうかというのを判定するということになります。

 しかしながら、製造業に関して、当省において試算をしてみました。これは、昨年末にパブリックコメントに付しました改正産業活力再生特別措置法の基本的な考え方、いわゆる基本指針の原案となりますものの中の過剰供給構造の判定基準案に沿って、機械装置資産回転率などの統計データをもとに試算してみましたら、例えば、半導体などの電子部品・デバイス製造業、それから鉄鋼業、有機化学工業などが該当したところです。

阿部委員 私は、どちらかというとというか、はっきり申しまして、今回の法改正が極めて中途半端に終わっていると思いますし、ある意味では、銀行救済、ゼネコン救済的なものにも走りやすいし、ある意味では、企業の自主性に任せるということにおいて十分機能し得ないで終わるかもしれない。そして、もうちょっと言えば、それが是か非かは論議した方がいいと思いますが、踏み込んでやはり構造改革をしていくようなことが必要な分野について、よりリーダーシップをとってやっていくというやり方も一つのチョイスですが、どれも見えない、どれもあいまいに終始しているように思います。

 いただきました法案の中で、例えば事業分野別指針もお立てになるというようなことが法律案の要綱の第三のところで述べられておりますし、やっていくうちにどうにかなるかしらんというふうなお考えなのかもしれませんが、むしろ現状認識としては、やはり活力を高めるべき分野は高め、それに伴ういろいろな雇用の問題、セーフティーネットの問題をしっかり保証しながら乗り切っていかないと、この時代の我が国の産業というのは非常にきついところに位置しておるのではないかなと私は認識します。

 きょう全部の審議を聞けるわけではないので、断片的にお伺いしながら、やはり極めて不透明な認識ではないか、今高市副大臣に御答弁いただきましたが、それも私にしてみればあいまいだなというふうに受けとめるわけです。

 そこで、実際の産業再生機構の問題に入らせていただきますが、ここにおいても私はそういう不透明感を払拭できませんし、むしろ、この機構が本当に働いていくために、この場がきちんとした確認をできる場であればと思いますので、そういう観点でお伺いいたします。

 まず、これもいただきました資料に余り明確には書かれておりませんが、チャートフローをつくりますと、やはり入り口は事前相談、企業とメーンバンクが産業機構に相談を持っていく、事前に来た相談をチェックするというか、それが産業再生委員会にかけられるものか否かのチェックのところが、やはり一番入り口がポイント、初期作動がポイントだと思いますが、この事前相談と言われる分野に、平岡委員も御質疑かと思いますが、具体的にどのようなマンパワー、どのようなスキルを持った人たちを添えて、この事前相談部分を担おうとしておられるのか、これは谷垣大臣にお願いいたします。

谷垣国務大臣 事前相談がどういう意味を持ってくるかは、その場合場合で違ってくると思いますが、事後の手続がスムーズに流れていくためには、しっかり事前相談をしておくということが私はやはり必要なんだろうと思うんですね。

 そうしますと、そのマンパワーをどうするのかということに当然なってくるわけですが、これは、十分に審査を行うためには、事業再生やこの関連の分野に専門的な知識を持つ方をリクルートしてこなければなりません。現在も自薦他薦で事務局の方に来ていただいている、手を挙げていただいている方はあるんですが、しかし、これは具体的には、法案を通していただいて株式会社を立ち上げるまでの間に、その設立準備の段階に人材をリクルートしてこなければならないだろうと思います。

 そして、人材をリクルートしてまいりますと、案件ごとに担当チームをつくるということになります。七、八人というような感じで具体的なプロジェクトを担当していただくわけですが、その人員の規模は、今七、八人と申しましたけれども、案件ごとにやはり規模は弾力的に決めていかなければなりませんので、現時点で確たることは申し上げにくいんですが、七、八人でおおよそ十組ぐらいというようなことを現時点では想定しておりますので、そのほか管理機能も加えると、立ち上がりのときには数十人から百人程度の規模になるのではないかということでございます。

 それで、今のお尋ねの趣旨に入っていたのかと思いますが、要するに、経験があり、能力のある方に来ていただかなければ事前相談はうまくいかないということになりますと、果たして経験のある方が日本で得られるのかという問題になってくるわけでございます。一番の悩みは、それが必ずしも日本国内では十分に育っていないということがあるわけですが、しかし、全体の指揮者のような経験を積んでおられた方もかなり出てきております。

 では、具体的には、あとはどういう人材かということになりますと、税務であるとか会計経理であるとか、あるいは法律であるとか、いろいろなその知識、経験が必要となってくるわけでありますから、そういう個別のことで経験を持った方は、具体的にその事業再生をやったかどうかは別としまして、そういう経験を持った方はたくさんおられますから、私は、機構がそういう方に、いわばオン・ザ・ジョブ・トレーニングといいますか、そういうものをしながら養成していくということになるのかな、こういうふうに思います。

 これは、こういう分野では先進国であると言われておりますアメリカでも例を聞きますと、やはりRTCができましたころには必ずしも十分な人材がいなかったけれども、RTCが作業をしていく中でそういう方々が育ってきたというふうにも聞いておりますので、日本でもそういうことを視野に入れなければならないと思っているわけでございます。

阿部委員 今、谷垣大臣のお話の中にも出ましたけれども、企業再生等ではアメリカは日本よりもある意味で歴史と実績があり、そこでRTC等々でも、企業再生にかかわるためのそれなりの人材はオン・ザ・ジョブ・トレーニングをやりながらしか育ってこなかったということでもあろうかと思います。

 だがしかしでございます。一方で、ここで、例えば銀行と企業がここの事前相談に持ち込むときに、一番情報量が多いのは融資にかかわっているメーンバンクであったりするわけですから、このことを本当に公平で、公正で、将来的な再生の展望も含めてフェアに見切るだけの目をオン・ザ・ジョブ・トレーニングでやり切れるかどうか、これも本当に実は悩ましいところだと私も思います。

 私がきょうこの場の質問を差しかえさせていただいた一つの大きな理由が、私は財務金融委員会で、去年の通常国会で、RCCの機能の、いわゆる産業再生機能をここに付加いたしましょうという法案の改正をいたしましたときにも実は同じ質問をさせていただきましたけれども、従来であれば、銀行の中にまだ少なくとも、全日本を見ても少ないけれども、まだ企業再生的な能力をお持ちの方が少しはいたかもしれない。RCCが再生機能を立ち上げるときに、じゃ、どこから人材を引きますかといったときも、そのときも、当時は柳澤金融担当大臣でしたが、同じようなお答え、これから鋭意努めていきますということではありました。

 何度も申しますが、ここがしっかりしないと、実務がしっかりしないと、先ほど、産業再生委員会で委員長が互選で決まるのになぜ決まっているかという質疑もありましたが、そこに上げられる情報自身がやはり確かでないと、どんな名委員長が来ても、その先が非常に困ることになると思うんです。

 ここまで私の見解を述べました上で、きょうは財務金融の方から副大臣が来ていただいていますので、RCCの経験と実績等を踏まえたお話を質疑させていただいた後、もう一度谷垣大臣にもお願いいたしますので、伊藤副大臣にお願いしたいと思います。

 先ほど御紹介いたしましたように、RCCが従来の回収機能だけでなくて産業再生機能を付加しようということで、去年、通常国会で審議されましたが、その実績というのは現段階でどのようになっておりますでしょうか。

伊藤副大臣 お答えをさせていただきたいと思います。

 先生御指摘のように、RCCにおける企業再生につきましては、十三年六月のいわゆる骨太の方針におきまして、企業再生本部というものを設置させていただいて、企業の再生に積極的に取り組んできているところであります。

 この本部を設置して、今日まで、本年一月末まででございますが、その結果として、百二件企業再生手続を実施いたしておりますし、また、現在約百三十件の候補案件についてその再生可能性を検討しているというところでございます。

阿部委員 それを担われます人材がどのくらいおいでかということと、その方々のおのおののキャリアについて、もし御答弁いただければお願いします。

伊藤副大臣 この再生本部で再生に携わっている人間が大体二百四十名ございます。民間金融機関から出向されている方もおられますし、また、RCCの中で実務を経験して、そして再生業務に携わっておられる方もおられるわけであります。

阿部委員 恐縮です。ちょっと聞き漏らしましたが、出向されているということは、原籍はどこか民間企業におありで出向していられるんでしょうか。今そのように聞こえたので、ちょっと確認です。お願いします。

伊藤副大臣 民間金融機関から派遣されている方もおられます。ですから、そういう意味では原籍が金融機関にあるという方もおられます。

阿部委員 そのあたりが私も透明性とか公平性とか案じますところで、もちろんそういうノウハウをお持ちの方が今までは銀行等々しかおられないということもありますけれども、余りに実際の実務サイドがそういう部分に偏ってくれば、当然ながら、やはり本当にこの案件はフェアに処理されたかなということが、産業再生機構でも、あるいはRCCでも同じように問題になると思うんです。

 私、今質問予告していなかったので、これは後ほどで結構でありますが、現在、RCCの二百四十名のうち、銀行に原籍がおありの方がどれくらいおられるか。それから、他の企業とおっしゃいましたが、企業名までは結構ですから、他の企業におありの方がどれくらいかということもお答えいただけますか。

伊藤副大臣 今お話をいただきましたので、手元でちょっと数字を持ち合わせていないものですから、できる範囲内で調べまして、そして先生の方に後ほどでもお許しいただければ御報告をさせていただければと思います。

阿部委員 これは、何度も申しますが、産業再生機構をおつくりになるときにも同じ問題が私はあると思いますので、透明性、それからその方たちの本当に偏りのない業務がどうやって保証されるかということで、御検討をいただきたいと思います。

谷垣国務大臣 阿部委員が心配されますとおり、今まで何らかの意味で企業再生なりそういうものに実績を持ってきた方に産業再生機構に来ていただいて働いていただこうと思うと、何らかのところに、今まで一緒に仕事をしたとか業務上のつながりがあったとかいう方を除いてしまいますと、恐らくだれもいなくなってしまうということになるんだろうと思います。ですから、委員のおっしゃるように、果たしてそこで例えば機密がきちっと守られるのだろうかとか、あるいはそこに情実が働かないだろうかとかいう御心配は当然あると思います。

 それで、一つの解決は、今もちょっとお口にされましたが、透明性ということになるわけなんですが、この透明性の方は実は難しい問題もございまして、例えば、先ほどおっしゃった事前相談のうちに、その事前相談をされたことを、それで、どうもこれはうちで引き受けるにはまずいなというような結論を出したことが仮に外に漏れますと、あそこは産業再生機構でも引き受けなかったという風評になって、そのこと自体がその企業の生命を奪うことにもなりかねない。したがって、透明性といっても、特に事前相談の段階は、私は恐らく、厳秘といいますか、秘密保持が非常に要される段階ではないかと思います。

 したがいまして、公開性もどこまでできるかというのはいろいろな局面において十分検討する必要はございますけれども、他方、内部におけるコンプライアンス体制と申しますか、それぞれどういう守秘義務を契約上課すかとか、そういうようなことも十分に検討して、今のような御心配が払拭されるような手だてを講じなければならないと思っております。

阿部委員 日本の社会はまだまだ人脈社会でございますし、その意味で、国民が今一番この産業再生機構ができたとしても案じているのは、銀行サイドの一方的な情報の操作、あるいは銀行救済のためになりはすまいかという本当に平易な疑問ですが、私は当たっていると思うんですね。それからもう一つは、ゼネコン救済あるいは問題企業の救済になりはしまいか。その辺を、きちんとわかりやすい形で公平性、公正性が保たれるように、ですから、それは今後ぜひとも御尽力をいただきたいと思います。

 最後に、もう一点お願いいたします。

 もう一つ国民並びに事業者、あるいは企業を自分がやっていた場合に案じられるのは、例えば自分の企業がうまく立ち行かないときに、産業再生機構の方で受けてもらえれば私はマル。これが、ここで受け入れられないでRCCの方に行き、RCCの方でも再生機能を持ちながら、でも、RCCに来るのは二番手、三番手、どちらかというとだめ企業というふうに、簡単に言って恐縮ですが、そういうすみ分けが行われた場合に、逆に、今一日で要管理先債権が破綻懸念先になったりする、株価もこんな時代ですから、必ずしも要管理先が再生機構、破綻懸念先がRCCと言っていたって、ぱかっと割れるわけではない。そうすると、産業再生機構での振り分けが、ある種、企業にとって再生に絶望感を抱くようなことになりはすまいか。

 そこで、どうやって連携、すみ分けていかれるのか、おのおのの大臣から、御見識がおありでしたらお願いいたします。

谷垣国務大臣 御見識というほどのものはございませんが、RCCと産業再生機構というのは、今御指摘のように、債権回収を本来のねらいとするのか、あるいは再生をねらいとするのかという目的の立て方の違いがございます。

 しかしながら、これは伊藤副大臣に言っていただいた方がいいのかもしれませんが、RCCの方も、先ほど私は浜の真砂の中から真珠を探すというような表現で申し上げましたけれども、再生事例を幾つか積み重ねてこられまして、今のような、委員のような懸念をおっしゃると、多分鬼追さんは憤然として我々の努力を否定するのかとおっしゃるぐらい苦労をされたんだと思います。

 それで、私は、産業再生機構というのは、主としていろいろな債権者の調整が難しくてなかなかできないようなものを取り上げるということを中心としておりますので、RCCには、再建可能でありながら、必ずしもそういうものを要さないものが行く、RCCに売却されるということも十分あり得るわけでございまして、そういう場合にRCCで事業再生に取り組むということは私は大変大事なことだと思います。

 いずれにせよ、先ほどおっしゃったような形での選別が生じると考えているわけでもありませんし、また生じてもいかぬのだと思います。よい意味で切磋琢磨しながら、産業再生あるいは不良債権処理という役割を果たしていく必要があるのではないかと考えております。

伊藤副大臣 出世させていただきまして、大臣ではなくて大変お許しをいただきたいと思うんですが、今谷垣大臣からもお話がございましたように、再生機構の場合にはその再生可能性というものを先行して考えていくそういう組織であり、RCCの場合にはやはり債権の買い取りというものを先行させていく組織でありますので、そういう意味では、それぞれの性格が違うんだと思うんです。

 特にRCCの場合には、原則として破綻懸念先以下の債権を買い取っていくわけでありますし、またそれに当たっては、再生の可能性の可否を問わずに債権の買い取りをさせていただく。しかしその中で再生の可能性があれば、それについて積極的に取り組んでいく。また、再生の計画がなくても、その中に再生可能性があれば、RCCとしてはその可能性を追求していくために一生懸命取り組んでいくということで、現在、人員も金融再生プログラムを踏まえて増員をし体制を整備し、また再生機能そのものを強化していく。そういう中で取り組みをさせていただいておりますので、それぞれの持ち味というものを十分に生かしながら、連携をして、そして総体的に再生という流れが強く打ち出されていくようにしていきたいというふうに考えているところでございます。

阿部委員 再生という流れが強く打ち出されるのがいいことはもちろんなわけですし、それから、現実にRCCも、先ほどおっしゃられたように、百二件既に処理し、百三十件ウエーティングだということで、鋭意努力中なわけです。

 私は、先ほどの谷垣大臣の御答弁を伺いながら、何だか、それだけのことなら産業再生機構は、実はメーンバンクがもっとしっかりして、昔はメーンバンクが振り分けて、メーンバンク以外の仕切りをしておった、銀行に体力があった、そのことが実は今と変わることであったのではないかという印象を強く持ちましたし、屋上屋を重ねるというふうにも今回の改正が見受けられます。

 我が党の態度決定は後ほど申しますが、幾つかの不透明部分を残し、なおかつ、銀行が本来持つべき機能ということをどう考えるかということにおいても、まだまだ問題があると私は思っておりまして、そうした意見を表明させていただいて、質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

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