第156回国会 厚生労働委員会 第11号(2003/4/23) 抜粋 ○阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
冒頭、ただいまの小沢委員のお話ではありませんが、私も党首討論に向けてなるべく簡潔に質疑をしていきたいと思いますが、委員長も既にこの議席をごらんになりますと、実は全く定足数が足りておらぬと思います。そして、先ほど小沢委員が質疑に入られた当初から足りておりませんでした。私はきょう火急に御質問したい件があるので、きょうの委員会の設置ということは、いろいろな用がありながらもありがたいと思って質問はいたしますが、やはりこのような委員会運営というのはどこかに無理があるのだと思いますから、そのことを基本的にまず委員長には御認識いただきたいと思います。ずっとあいておりますので、やはりこれは健全な委員会運営ではないと思います。
冒頭そのことを申し上げまして、それから、質問予告をしてございませんが、木村副大臣が御臨席してくださっておりますので、ひとつ御質疑を申し上げます。
四月十八日の日、木村副大臣が医師研修問題と地域医療に関する懇談会の中で、医療事故等々に関して、米国のように医療をネタに稼ごうという非常におかしな人々がどんどんふえてくると予想されるというふうに御発言されたと新聞報道等でもございます。しかしながら、このことは極めて深刻でございまして、医療事故の多発というのは、我が国の社会が非常に恥ずべき、医療界が恥ずべき現実だと思います。
そこで、医療被害者の方から、実は四月二十一日付で平柳明香さんのお父さんから木村副大臣に申し入れ書が届いていると思うのですが、お目通しいただけましたでしょうか。
○木村副大臣 お目通しさせていただきまして、それに対する返事をさせていただこうと思っております。
○阿部委員 実は、医療被害ということをめぐりましては、これまで四回ほど医療被害者の皆さんと超党派の議員で勉強会も重ねておりまして、何とか悲しい結末を、被害者たちがひたすら悲しみだけを抱いて、あるいは恨みを抱いていくということのないように、医療自身の中に医療ミスを防ぐ構造を組み込もうということを、各国会議員、皆さんお寄りくださって論議してございます。
ここで副大臣にもお願いがございますが、今後、御予定が許せば、そういう医療被害を考える、医療事故を考える患者さんたちと一緒になった勉強会にも御出席いただける方向を御検討いただけますでしょうか。
○木村副大臣 時間が許せば、ぜひお話を聞かせていただきたいと思っておりますし、私が十八日に申し上げたのはまさにそういう意味なんです。
やはり事故が起こるのはいろいろな場面があると思うのですけれども、そこで訴訟になる場合は、病気ですから、まず治る治らない、それは先生には釈迦に説法でございます、先生はプロでございます、私はアマでございますから、先生は一番よく御存じだと思うのですけれども、病気によってはどうしても治らない病気もある。しかしその中で、医師と患者に本当に信頼関係があれば、不幸にして訴訟のような場面もないのではないか。
もし万が一、不幸にも医療事故が起こった場合に、訴訟を提起されている患者や家族の方々の置かれた状況やその心の中、心情につきましてまさに十分に理解をしておるからこそ、そういうことがより一層わかる医師というものを臨床研修の場で育ててまいりたい。そこが今度の臨床研修で、技術だけではないと思うのです。まさに全人的な医師を育てたい。本当に患者の心情やそういう事故に遭った方々の心がわかる医師を育てることの重要性を私はその場で訴えさせていただいたわけでございまして、どうかその辺、先生なら御理解をいただけるものと、私はそのように思えてならない次第でございます。
○阿部委員 本来、患者さんたちも裁判に訴えるというのはよほどのことでございます、非日常のことでございます。しかしながら、そうでなければ、例えば自分自身のカルテを手に入れることができない、手に入れても改ざんされておるとか、さまざまな問題がございます。
そこで、医療事故の申告、きちんとした数の申告と、それからカルテ開示ということは、もうこれは坂口大臣の御指導のもとに内閣を挙げて取り組んでいただいていることと思いますので、ぜひともその方向に確実に進めていただきたい。だれもミスを起こそうと思ってするわけではなくても、現実に被害が起きて、患者さんたちが被害で苦しむという事態が生じておりますので、重ねてその件についてはお願いを申し上げたいと思います。
続いて、本来の質問に入らせていただきます。
食品衛生法に関しましては、前回も私が、特に環境の問題がなかなか組み込まれておらないのではないかと。農水省と厚生省の間の連携ということは、今回、食品安全基本法においても主たる眼目となっておりますが、環境に関する問題について十分な省庁間連絡がないと、水俣病の問題しかり、ダイオキシン問題しかり、これから生態系の中で生きている人間、そこからとれるものを食べる人間ということに安全性がないのではないかということを御質疑してまいりましたが、個別具体的にダイオキシン問題でお尋ねをいたします。
ダイオキシン類対策特別措置法というものが設置されましてからもうじき四年になります。その中では、ダイオキシン摂取量については体重一キロ当たり四ピコという基準が設けられまして、これはWHOの勧告基準、一から四ピコの高い方をとっておるわけでございますが、当時、平成十一年のいろいろな審議の過程を見ましても、幾つかの点においては、これにおいて健康基準として疑義が残るものもあるという文章も散見されます。環境省にあっては、この四年間、法制定後四年間、どのような見直しがなされてこられたでしょうか。
○南川政府参考人 お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、平成十一年、ダイオキシンのTDIにつきまして、中央環境審議会あるいは生活環境審議会、合同で審議をいたしまして、四ピコグラムという方針をいただいたところであります。
また、これに際しまして、私ども、担当課長をヨーロッパ、アメリカ、カナダに派遣いたしまして、当時WHOの評価に当たった専門家の方々へのヒアリングを行っております。そうした内外の知見を整理いたしまして、四ピコグラムということで政令上決定したところでございます。
その後でございますが、私ども、内外の最新知見については常に整理をいたしております。また、ラットなどを用いまして、TDI相当の暴露につきましても、影響を子細に動物実験で調査しているところでございます。
こういった状況からしまして、現在のところ、TDIの再評価の必要性を示す新たな科学的知見は得られておりません。したがいまして、現時点でTDIを早急に見直すということは考えておりません。
なお、引き続き厚労省と連絡を密にとりまして、ダイオキシンのTDIにつきまして科学的知見の収集、さらにWHOなどとの、国際機関との連携を図ってまいります。
○阿部委員 今の御答弁者は既に御承知なのだと思いますが、アメリカのFDA等々でも〇・〇五六ピコです。けたが違うわけです。新しい知見は得られておりませんということでしたが、むしろ、得られる努力をしておりませんと私はあえて言わせていただきたいと思うのです。
というのは、この当時の十一年にも書いてございますが、一部の毒性試験においては、例えば基準になった基準値でも微細な程度の影響が認められるという、既にそちらがお出しになった文章でも書いてございます。これは平成十一年の審議時のものでございますから、そのことはさらに追求されまして、特に発がん性ということをめぐっては、個体差もございますし、それゆえにアメリカのFDAあるいは関連する部局では、さらに低い基準に抑えているところもあるわけですから、今の御答弁にありました厚生労働省とも連携なさって、ぜひともさらに本当の国民の安全ということに鋭意努力していただきたいと思うのです。
さて、今度は厚生省にお伺いいたしますが、我が国のダイオキシン摂取量はほとんど、九割が食べ物から体に入ってまいりまして、そのうち六割が魚類でございます、魚介類を日本人は非常に多食いたしますので。厚生省として一日摂取量調査等々もなさっておることと思いますが、私が既にいただきました御報告の中では、幾つかの品目をバランスよくとった場合の一日摂取量というのを計算しておるわけです。
しかしながら、例えば人間には好き嫌いがございますし、ある地域でとれたものを多く食べ、そこの地域で汚染が広がっている場合には、このスタンダード、モデル、あらまほしき摂取の仕方には必ずしも当てはまらないと思うのです。例えば、ダイオキシン濃度をはかりましても、脂身の多いマグロ等は高く出ております。マグロでも、同じマグロというか、一つ一つ個体差がございます。
今後の厚生労働省のいろいろな検討の中で、品目ごとの個体差、地域ごとの個体差、そしてそのことゆえに、例えばこの地域では汚染が考えられるから禁止する等々の方向の検討についてはいかがでございましょうか。
○遠藤政府参考人 ダイオキシン類につきまして、私どもでは、御指摘のように、食品からのダイオキシン類の摂取量調査を平成九年度以来毎年実施しているところでございますけれども、その摂取量は、一日当たり、体重一キログラム当たり一・四五ピコグラムから二・四一ピコグラムTEQとなっているところでございます。
この値はTDIを十分に下回っていることから、平均的な食生活をしている限りは健康上の問題はなく、現時点では、魚介類ごと、あるいは地域ごとといった形の基準を設定する必要はないと考えておりますけれども、今後とも、食品からのダイオキシン類摂取量がTDIを超えることがないか、実態調査を継続して実施し、その結果をわかりやすく公表するとともに、必要に応じて適切な措置を講じていきたいと考えております。
○阿部委員 質問をきちんと聞いていただきたいなと思うのです。
例えばマグロでも、マグロという同じ名称のものでも、一方は二十三・〇九三ピコ、片っ方は〇・一六ピコ、非常に、二百倍からの差がございます。ですから、地域性と個体性をきちんと見越して食の安全ということを図られるべきだという提言を私は今したわけで、なべて平均値をとれば、あのマグロもこのマグロも全部同じになる。どこでとれたマグロも同じになる。そして、平均値のみで見せかけの安全値が出てまいるということもあります。
ここで、大臣にぜひとも今後の方向性について御答弁いただきたいのですが、さきの御質問で例にとらせていただきましたが、水俣病でも、汚染地域の魚については、内海のもの、汚染が強いものについては、それなりの基準を設けて禁止していく。よりきめ細かに、やはりこれからは、環境汚染と食という問題で、今までのような平均値で物を見るという手法が難しいと私は考えておりますし、本当の国民の健康を守ることにつながらないということも考えられますので、今の私の申しました、食品ごと、それから食生活の偏りもある、地域差もあるということをどのように政策に反映されていかれるか、御所見を伺いたいと思います。
○坂口国務大臣 ダイオキシンの問題は非常に大事な問題でございますが、現在のところ、総量規制になっておるわけですね。これは、ある意味で総量規制というのはやむを得ないというふうに私は思っております。
ただし、今御指摘のように、特別な地域において特別なダイオキシンの含有量があるという例も、それはやはりあるのではないかという気が私もいたします。そうしたことをこれはどう見つけ出していくかという努力が大事でございまして、そこは怠りなく、環境省あるいは農林水産省といったところと連携を図りながらやっていかないといけないというふうに思っている次第でございます。
しかし、マグロなんかは泳ぎますからね、どうなりますか。たくさんおるところでとれたのがどこから泳いできたということになると、どうなりますか、その辺大変難しい。貝類みたいに、非常に多い地域で、そこに定着しているというのだとわかりやすいわけですけれども、遠くから泳いできたということになると、どうなりますか。その辺のところをよく考えてやっていかないといけないなというふうに思います。
しかし、ダイオキシンで汚染をされる地域というのはそれなりの理由があって起こるわけでありまして、大体予測のつくものもあるわけでありますから、そうしたところにつきましては、魚介類も含めまして、やはりふだんから調査を重ねるという地道な努力が必要ではないかというふうに思っております。
○阿部委員 私の申しましたのは、平均値を出して、その平均スタイルを出してオーケーというふうな手法はとても現実的ではないということを指摘させていただきまして、今、大臣のおっしゃったこととも重ねて、今度の食品衛生法並びに食品安全基本法の中でリスクコミュニケーションということが盛んに論じられておりますが、現在、一番いい例としてこのダイオキシン問題があるかと思うのです。
先ほど、環境省の方の御答弁あるいは厚生省の方の御答弁で、例えば今の基準値が安全範囲内だよというお話は、何回もどの省庁からも繰り返してなされるのですけれども、一方、住民サイド、特に汚染が疑われるような住民サイドからは不安が訴えられる。そこにおきまして、例えば食品表示問題におきましては、今回の法改正をさかのぼりまして去年の十二月から、表示に疑義がある場合には、窓口、ダイヤル窓口と申しますのでしょうか、そういうものが設けられておりますが、この基準値ということについて、例えば発がん性において今の基準は高いのではないかと国民が不安に思ったとき、どのような窓口体制を考えておられますでしょうか。これは、恐縮ですが、時間の関係で大臣にお願いします。
○坂口国務大臣 このリスクコミュニケーションにつきましては、できる限り消費者の皆さん方の御意見をお聞きしていくということをやらなければいけないというふうに思っておりますが、そこから出ました意見の中で傾聴に値する御意見が多く出されましたときに、それにどう対応するかというお話だろうというふうにお聞きしたところでございます。
例えば、ダイオキシンならダイオキシンに、この地域においては非常に多い、あるいは多い可能性があるということが提起をされましたときに、そうした問題をこちらがリスクコミュニケーションでお聞きをした後の処理の仕方だろうというふうに思いますが、その処理の仕方につきましても、各省庁連携のもとにこれはやっていかないといけないと思います。
厚生労働省の方でお聞きをしました問題でありましても、その中身を調査したりすることにつきましては、環境省の問題でありましたり農林水産省の問題であったりというようなこともあるだろう。また逆に、農林水産省がお聞きになりましたことでありましても、厚生労働省がかかわっている問題もあろうかというふうに思います。そうした、それぞれのところでお聞きをしたことを、それぞれがもう一度それを寄せ合って、そしてその情報を共有しながら、そこでそれをどう今度は乗り越えていくかという話になるのではないかというふうに思います。
先ほど副大臣の方からも答弁がありましたけれども、物によりましては全く正反対の違ったものも中にはあると思いますし、これはいかがなものかというものも中にはあるというふうに思いますけれども、しかし、なるほどと思う、そういうお話も、これはもう大いに、間違いないわけでありますから、そこに対する対応の仕方、こちらのいわゆるコミュニケーションを持った後の整理する体制をどうつくるかということをちゃんとやっておかないといけないというふうに思っておりまして、そこはひとつ、御指摘を受けましたことを十分に踏まえながら、今後検討していきたいと思います。
○阿部委員 指摘を受けた後の省庁内体制もそうでございますが、指摘をまず申し入れる場所がなかなかございません。先ほど言いましたように、表示問題でしたらば、それは今度窓口が少し開けましたが、基準値についてはなかなか窓口すらないというので、最初がなければコミュニケートもできません。コミュニケーションは、省庁内コミュニケーションと、消費者、国民と行政とのコミュニケーションという両方がなければ成り立たないものですので、それがこの法案の極めて不備な点と思いますが、後ほど附帯決議でも触れさせていただければと思います。
そして、きょう、ぜひとも緊急に御質疑、御答弁いただきたいことに、いわゆるSARS問題がございます。
午前中、三井委員からも御質疑がございましたが、現在、SARSは全体で三千五百九十二人の発症で、うち百九十六人が死者。ほとんどが中国と香港でございまして、中国で二千百五十八人、死者九十七人となってございます。中国での情報の公開の初期作動が極めておくれておるということが蔓延をもたらしたものということも指摘されておりますが、我が国におきましては、中国での発生状況を踏まえて、WHOから情報を得る、ないしは我が国から研究者を海外に送るということが既に実施はされております。
本当はここは高原局長に御答弁いただくはずでございましたが、時間の関係で、私があらかじめ伺ったことで御紹介させていただければ、これまで我が国からは五人の研究者を香港とベトナムと広州に送られたと。香港に送られた方が感染症の研究者、それからベトナムと広州に送られた方は臨床の研究者ということになってございます。
そこで、大臣にお伺いいたしますが、やはり、いわゆる地政学的リスクということを考えますと、日本と香港と中国の距離、あるいはベトナムまでも入れてもいいのですが、極めて近く、往来も多いところでございます。現在の我が厚生省の取り組みですと、基本的には、WHOの十一のいろいろな機関のネットワークの中での行動ということを中心にしておられますが、ここはぜひとも、特に疫学に御造詣の深い大臣でございますから、我が国からさらに、WHOとの連携の枠を超えてでも、中国に対しましていろいろな、感染症のための疫学調査の専門家を送るなり、あるいは治療における専門家を送るなり、さらに一歩踏み出て、我が国の中国への支援体制、あるいは情報公開を求める、情報入手のアンテナを高くするためのことを検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○坂口国務大臣 確かに、中国との問題が一番大きいんだろうというふうに思います。日本の企業の皆さん方も中国にはたくさん行っておみえになりますから、中国における邦人の皆さん方も非常に不安に思っておみえになるということでございます。先般、国際医療センターの、中国に、広東省に行かれた先生にもお会いをいたしましたけれども、中国の日本の方々が非常に不安に思っておみえになると。初めは大丈夫だ、大丈夫だという話しかなかったものですから、大丈夫だと言われて余計に不安が募ったというようなお話もございまして、やはり正確な情報というものを提供しなければならないというふうに思っている次第でございます。
今夜でございますが、中国の大使とお会いをさせていただくことになっておりまして、いろいろ向こうの側からも話をする、聞いてもらいたいというふうなことでございます。内容は、向こうがどういうことを言いたいのかということはまだ来ておりませんけれども、恐らくいろいろの協力方もあるのではないかというふうに思っておりますし、できるだけ日本としてできることはやらなければならないだろうというふうに思います。
中国は、申しわけないですけれども、もっと多いんではないか、私、そんな予感がいたしまして、もう少し正確な数字を把握していただくようにお願いをしたい。そして、北京のみならず、ほかの都市にまで拡大をしているということになればこれはなおさらでございまして、早くお聞きをしたいと思っているところでございます。
○阿部委員 治療面での専門家の派遣や、もう一つ、やはり非常に重要なのは、研究者、特にウイルスに関する研究者の支援というのも非常に重要になってくると思います。香港に感染研から研究者が参りまして、香港のものはちょっとウイルスの型も違うし、いわゆるコアの力も強いんだというようなことも解明してきておられますし、ぜひとも今夜の会見に期待いたしまして、というのは、日本がこれからやっていく協力と申しますのは、やはりこういう科学技術面、特に全体の国際社会の中で、日本がアジアにおいていろいろにリーダーシップを発揮できる面と思いますので、大臣には重ねてよろしくお願い申し上げたいと思います。
あと、国内の体制についてだけ、もう一点御質疑させていただきます。
きょう、朝日新聞にも出ておりますし、それから、お手元に配付させていただきました資料で、もし国内でSARSの患者さんが発症した場合にどのような医療機関が受け皿になれるかということの一覧で、陰圧対応病床一覧というのが出ております。
陰圧というのは、例えばこの部屋全体の圧を陰圧に置くことによって、この部屋にいるばい菌やウイルスが外に飛んでいかないようにするための感染防御の基本でございますが、その中にもさらにグレード分けがあって、新型でエボラ感染出血熱とか今回のコロナウイルスの重症肺炎等は、最強というか、一番未知のものですし、最強対応するとした場合に、一種病床というところに当てはまるようなものになるのですが、一種が整備されておるところが、山形、千葉、東京、新潟、滋賀、大阪、兵庫、福岡、熊本と極めて数が限られておる。九カ所となるかと思います。
そこで、これも大臣のぜひとも前向きな姿勢でお願いしたいのですが、実は、各大学病院での陰圧、大体集中治療室等々を持っておりますし、陰圧のかかる施設もきちんと整備しておると思うのですが、果たしてそれがここの中にどのような形で集計されておるのか。そのあたりも私は、けさ厚生省からいただきました資料の中では不明瞭ですし、あとは国民へのアナウンスメント、ここの病院に行けばそうした治療ができるし感染が蔓延しないという国民サイドへの情報開示という二点において、厚生省と文部科学省が検討していただくということと、国民に例えばインターネット上で広く開示する等々のことも当然必要となってくると思います。
いろいろなところに患者さんが行くと、そこで感染が広がるということもなきにしもあらずでございますので、その二点について、これもきちんとした予告がなかったので大臣には急で申しわけございませんが、ちょっとお心にとめていただいての御答弁をお願いいたします。
○坂口国務大臣 現在のところ、陰圧のベッドがありませんのは七県になっております。岩手、秋田、栃木、奈良、鳥取、大分、沖縄と、この七つになってきておりますが、その中で沖縄におきましては、琉球大学病院が六ベッド、ほとんど陰圧に匹敵するとまで、陰圧のベッドというふうに指定してもいい内容のものを持っているようでございます。天井が正規のものより少し低いということがあるそうでございますけれども、陰圧になっているそうでございます。沖縄は琉球大学で対応ができるというふうに思っておる。これが六ベッドございます。
それから、そのほか、あと六県になるわけでございますが、奈良県の場合に、奈良医大の病床でこれに準じたものが存在をするということで、ここをどういうふうにしていただくかというようなことがございまして、大学病院との間で、どういうふうにこれからしていくかということが残されておりまして、その辺のところを早急に対応を確立したいというふうに思っている次第でございます。
○阿部委員 最後に一つお願いがございます。
今は渡航を考慮せよという段階でございますが、必要に応じては退去、向こうにいる商社員を戻さなきゃいけないような事態も生じてくるかもしれません。その場合の機敏な対応もお願いして、私の質問を終わります。
○中山委員長 次回は、来る五月七日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
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