第162回国会 厚生労働委員会 第27号 (平成17年6月10日(金曜日))抜粋

案件:
 政府参考人出頭要求に関する件
 独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法案(内閣提出第六二号)(参議院送付)

議事録全文(衆議院のサイト)

ビデオ


鴨下委員長 次に、阿部知子君。

阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 本日の議題になっております独立行政法人による年金関連の福祉施設並びに医療施設等々の売却に関連する法案の審議に当たりまして、きょうの午前中の委員会でございましたか、米澤委員が、これは本当の意味で厚生労働行政の自滅、みずから墓穴を掘るようなやり方に等しいという指摘をなさいました。このことを大臣はどう聞かれたのか。非常にあの米澤委員の言葉というのは、もしかして御自身が社会保険病院あるいは厚生年金病院を御利用された利用者としての切実な思いからというふうにのみ大臣がお受けとめになったのであれば、私は、あれだけのことを言われた米澤委員の気持ちというのはきっと十分伝わっていないように思います。

 各委員、どなたもきょうは御指摘でございますが、私もここではっきりさせたいのは、これは単に尾辻大臣が国民に対して、国民の不評、この間の社会保険庁のいろいろな失敗、それはひいては厚生行政の失敗、そのことに対して表面の金銭的な、金銭をもって最小限の国民被害であったということに帰結させようとするなら、それにおいて逆に、本当にこれまで積み上げてきた厚生労働行政のみずからの反省と、そして今後の展望を失うということをまず冒頭指摘させていただきたいと思います。

 そして、そのこととも多少関連いたしますので、同じように、数字でまやかしして、厚生労働省と公益法人の間のきちんとした管理監督を目くらまししている事件があると私は思いますので、冒頭、そのことを取り上げさせていただきます。テーマは骨髄バンクについてでございます。

 骨髄移植と申しますものは、一九九二年からこうしたバンク組織ができ上がりまして、現状では約八百人近くの方が骨髄移植をお受けになって、難病と言われます白血病を初めとする疾患に一つの希望を見出したり、あるいは回復をなさる方もございます。その意味では、十数年経て定着をしてまいりましたし、毎年毎年二万人を上回る方がドネーションをしてくださいます。あの美しい夏目雅子さんがテレビでにっこり笑うので、ああそうかと思ってドネーションしてくださる方も多うございます。

 でも、私は、それだけ国民に広がり、そしてそのことによって治療、回復の希望を持てる人がふえたときだからこそ、この骨髄バンクのあり方、公益法人でございます、このあり方がどうであるのかということが、透明性を持ち、きちんと説明責任を果たし、本当に公益をきっちりと提供していける団体にならなければいけないと思っております。

 まず、ここに六月六日の朝日新聞の記事、きょうは皆さんのお手元には資料配付いたしませんでしたが、ここには、この間、骨髄移植バンクに留保金というのがございまして、事業収益から幾分かを留保しながら予備力を持っていく留保金というのがございますが、これが二〇〇四年度には五億円以上に膨らむのではないかという記事がございます。

 公益法人は、その留保金を、補助金も入っておりますし、たくさんの留保金を持って運営されるものではなく、大体全体の運営の三〇%内外にとどめよということが、これは厚生労働省からの指導でございます。

 冒頭、まず事務局サイドに伺いますが、この膨大に膨らんできている内部留保金、実は去年が四億七千、その前が三億でございます。ことしがまた五億を超すかもしれない。

 こうした事態は、実はこれを管理監督する厚生労働省が、あらかじめその事業運営のあり方、特に患者さんにとっては一件一件移植を受けるときの費用にかかわってきますから、もしも留保金があるなら、もっと患者さんは安く受けたい、自己負担を軽減してほしいと思っておられます。この過大な留保金について、まず御説明願います。

田中政府参考人 御説明申し上げます。

 御質問の財団法人の骨髄移植推進財団でございますけれども、平成十三年に基本財産から二億円を取り崩すというような、過去、財政難の状況というのが続いておりました。以後、経費節減等、あるいは患者負担金の見直し、さまざまな改善努力をいたしまして、結果として平成十五年度末の内部留保額が四億円を超えるという状態になりました。

 私ども、指導基準としております公益法人の内部留保の水準というのがございまして、事業費及び管理費の三割を超えないようにという御指導を申し上げているんですけれども、これを超えているようだということで、六月の六日でございますけれども、この財団に対して臨時の立入検査を行ったところでございます。

 まずは、経理処理上の問題が二つほどございまして、一つは、未収金について、回収不能な見込み金額を貸倒引当金として計上していなかったとか、あるいは退職給与引当金について必要な金額を計上していなかったというようなことがございまして、これを御指摘申し上げました。

 それと同時に、財団の安定的な運営に必要な資金を考慮しつつ、患者負担金の軽減の可能性についても検討するべきではないか、こんなような御指摘をすると同時に、速やかに改善措置を講ずるように勧告をしたところでございます。現在、財団におきまして改善策につきましての検討がなされております。

 厚生労働省といたしましても、引き続き、健全な経営が行われますように、必要な指導監督をしてまいる所存でございます。

阿部委員 表向きの説明はそのようでございましょう。

 私は、実はここに、平成十六年度、二〇〇四年度の収支報告書を持っております。この中では、今局長がお話しになりました患者負担金の未納金、これは、今このような経済状態が悪い、患者さんが移植を受けてもお金が払えない、それがずっと累積していたものをこれまで計上しておりませんでした。十年分近くを合わせて計上して五千三百十三万円。そしてもう一つ、職員の退職引当金もずっと計上してございませんでした。これを合わせて三千三十一万円。約八千万円のお金を十年分まとめて計上させて、やっと表に出た留保金が四億七千万です。逆に、厚生労働省がそれだけの操作をしなければ、ここに五億五千万以上の留保金が発生してございます。

 私は、こういう指導の仕方、表の数字を五億を超させないため、去年が四億だった、ことしが五億、これは両方とも多いお金です。そして、本来は一刻も早く患者さんのために軽減するような向きに回すべきものでございます。その批判を恐れた、行政の指導の怠慢を言い逃れするために、十年分一挙に会計処理させるようなやり方。公益法人の会計処理の甘さ、それを管理監督すべき厚生労働行政の本当に手ぬるいやり方。実はこのモデルこそ、これから私が問いかけたいこの独立行政法人問題にも、本当にそっくりの構造が反映しております。

 大臣に伺います。公益法人は、特に厚生労働省下の公益法人は省庁の中で最も数が多いと私の記憶にはございます。そして、命を預かるような分野、こういう骨髄移植、かつては臓器移植ネットワークというもう一つの臓器移植団体が、これは移植学会にトンネル寄附をして大きく問題になりました。命を預かる分野の公益性の高い法人は、やはりきっちりと、本当に会計処理も含めて、最大の国民利益のためにあるという姿勢を貫かなければ、極めてグレーな、そしてやみからやみへの部分になってまいります。

 私は、今回の厚生省が骨髄バンクに対して行ったところの、実は二年にわたる怠慢を一挙に書類操作し、十年前のものまで引き込んできたこのやり方。どうしてもやはり大臣にきっちりと、今後こういうことのないように、毎年毎年の指導できっちりやっていただきたい。そうでなければ、本当の意味でこうした医療が定着していく道が阻害されます。

 大臣には、きょう私はこれを予告してございませんので、今私が局長とやりとりしただけのことで恐縮ですが、もう一度この事態について、骨髄バンクの内部留保金が、実は現在四億以上の補助金が入ってございます。しかし、内部留保金はこの書類操作をしなければ五億五千万ございます。こういう事態はとてもいびつだし、そのようなことを放置してきた厚生労働省も、もしもこの朝日新聞の記事が出なければ、やみからやみだったと思います。その点において、きっちりとした行政指導をしていかれるという御決意をまず賜りたいと思います。

尾辻国務大臣 まず、一般論で申し上げますけれども、厚生労働省所管の公益法人に限らず、公益法人が透明性を持ちまして、きっちりとした会計処理もなされていなきゃならない、これは仰せのとおりでございます。

 具体的な骨髄バンクのきょうのお話でございますが、私も初めて聞きましたし、特に今先生が、操作をしなければ五億幾ら、それで今表へ出ている留保が四億とかというお話をしておられるところでございますが、この辺につきましては、今のお話だけでは理解できませんので、後でよく聞きまして、私もまた理解をし、適切に対処したい、こういうふうに存じます。

阿部委員 ぜひよろしくお願いいたします。

 さて、本題に戻らせていただきますが、この間提案されております独立行政法人によって、年金にかかわるさまざまな国民が払った保険料の運用について、より国民の声に従うようにしたいということでのるる御提案でございました。そして、各委員からの御質疑の中では、例えば、病院を初め、あるいは地域の厚生年金会館など、その地域で文化や暮らしにかかわって強く要望されているものもあって、一体国民のニーズということをどういうふうに思っておられるのか。国民のニーズというのは何なのか。この法案の冒頭の趣旨になってございますが、経済環境、施設を取り巻く社会環境及び国民のニーズの変化等を踏まえということで、国民のニーズというのが何であるかということを、他の委員もお聞きでございましたが、私は今もって、この点について、青柳部長からも大臣からも、国民のニーズということを本当に把握しておられるのか、御理解しておられるのかという点について、きょうの審議の中では確認することができませんでした。

 そもそも、参議院でも先議され、そして参議院においても、また本日の委員会においても、この法案の出され方が、本来自分たちが何を批判されたのかに対しての自己総括、子供もそうです、怒られたらとにかくごめんなさいとは言います、だけれども、何が悪くてどのように変えたらいいのかを自分自身が理解しないと、本当の反省にはなっていません。私は、こういうことを言うと子供に失礼ですが、これは子供以下だと思います。とりあえず批判されていることを、さっき言った、金でごまかす。金でごまかせば、不動産鑑定みたいな話ばかりでした、それが最大に売れる。一般入札に入れてたたき売って、さあ幾らで売れました、ごめんなさいとしましょうと。

 国民の望んでいるものはそんなものではないと思います。国民はそこまでばかではないです。皆さんが考えているほど単純でもなければ、本当に今求められているものは、例えば、医療においては、これからますます高齢化していく。さまざまな障害が起こる。そのとき、どこが一番きちんとリハビリをやってくれたか。それが米澤先生の例でした。大臣が、本当に本当に、この事態に私は目を開いてほしい。国民のニーズとは何なのか。そのときに、大臣がそこに本当に目を開かれたときに、厚生労働行政は信頼を取り戻すのだと私は思います。大臣、国民のニーズというのは何ですか。

尾辻国務大臣 社会保険庁に対するさまざまな御批判をいただきました。その大きな一つが、むだが多過ぎる、むだ遣いをしておる、こういうことでございました。そして、そのむだ遣いの最たるものがこの福祉施設だというふうに国民の皆さん方の御指摘をいただいたと私は理解をいたしております。

 したがいまして、今改めて国民のニーズとは何ぞや、こういうふうにお聞きになりますと、ここで言っております国民のニーズというのは、むだ遣いを排せよというお声でありまして、そしてその先にありますのは、福祉施設を売却せよ、こういうものであったというふうに理解をいたして、まさに国民のニーズをそういうふうに理解いたして今回の法案をお出ししておるところでございます。

阿部委員 私が申し上げたいのは、国民のニーズとはそんな単に表面の浅はかなものではないということです。

 もちろん、むだ遣いを正すのはこれは当たり前です。これを国民のニーズとは言いません。こんなことは常識です。だれが好んでむだ遣いしましょうか。しかしながら、むだ遣いしてきました。社会保険庁のやり方はむだ遣いしてきた部分もあります。その部分を正すことと、今回、また新たに独立行政法人をつくり、私はこれはさらなるむだ遣いだと思います。先ほど、そこにかかる費用は経費だからまた保険料からと言いました。経費と言い逃れて、また本当にわけのわからない箱をつくって、そこに失礼な言葉ながらくそみそ一緒に突っ込んで、バナナのようにたたき売る、こういうものが果たして国民の望む形なのか。

 国民は今、郵政民営化よりも、もっと年金を初めとして厚生労働行政こそしっかりしてほしいと思っていると思います。浅はかな思いで厚生労働省に期待しているのではないと思います。

 そして、私は、もう一つ言わせていただきたいですが、参議院のずっと審議の議事録を読み、またきょう伺っても、実は厚生労働省自身の総括がないのです。社会保険庁を監督する厚生労働省自身が、この間のいろいろな、さっきの健康、健診政策を打ってきた、あるいは社会保険病院をつくってきた、厚生年金病院をつくってきた、みんな厚生労働行政です。その時々、政策として打ち出し、そして手法としては公益法人を使ってやってまいりました。政策が誤りであったか、時代が変わったか、これからはどうかという総括が一つに必要だと思います。いま一つは、先ほど来私が指摘させていただいている公益法人と厚生省のあり方において、きちんとした管理監督なり、保険者に最小限の負担で済むような運営がなされてきたかということこそを、厚生労働省には総括していただきたいです。

 その視点がなければ、こちらで有識者会議、私はこれは外から見た総括だと思います。しかし、みずから担ったものにはみずからの誇りがあってしかるべきです。

 私は、実は議員になって五年目。そして、五年前、私が国会に来たときの医政局長は伊藤さんという方でした。その後、この社会保険関連施設に天下った云々の批判のある方ですが、私は、そういうことにおいて彼を批判しようとは思っていません。実は、彼とは、戦後の日本の皆さんがやってきた厚生労働省の医療行政がどんなものであったかという話を、随分、幾度にもわたってお話を伺いました。

 例えば、戦後間もないころ、まだまだ日本の中に十分な医療施設がないときに厚生年金病院はつくられました。各地で戦争から傷ついて帰ってきた傷痍軍人と呼ばれる皆さん、あるいはそのほかさまざまな、整形外科的疾患でリハビリが必要となる方を含めて、とにかく病院の量をふやさなきゃいけない時代。それからさらに質を上げようとした時代。おのおの、今に至るまで四期ほどの区分けをして彼は説明をなさいました。

 私は、みずからやってきたことに何から何までこれで終わりよというようなやり方をする省庁を信じません。それは、坊主丸ざんげでしたか、とにかく、ざんげの値打ちもないのです、そういうのは。やはり、自分のやってきたことは誇りを持って、そして現時点で何が必要かを国民に問いかけるくらいの気概を持ってやっていただかなければ、実は命を預かる厚生労働行政なんか私はできないと思っています。

 ここで大臣に伺います。私は、特に、医療提供体制ということから、現在の日本における最も国民の求めているニーズは何かということで、大臣とお話をしたいと思います。

 今、厚生労働省では、医療提供体制の見直しというのを行ってございます。大臣も御存じかもしれませんが、医療計画の見直し等に関する検討会というものが、五月三十日までの間に、この間、九回行われております。これはいわゆる医療計画です。どこにどういう病院を置き、どのような機能を担わせ、お互いのネットワークをつくり、これからの少子高齢社会をどのように展望していくかという、この医療計画制度のあり方についてという何回かの審議を見て、まず一つ、大変に驚いたことがあります。

 それは、医療提供における国と都道府県の役割ということの規定において、まず、国や都道府県は、これからは直接医療サービスを提供する機能よりも、医療サービスに係るルールを調節する機能に向かっていくべきだとされています。その前提として、国民がどの地域においても安全、安心で一定水準の医療を受けられることを前提とした上でというのがございます。

 果たして今、日本全国で、津々浦々、どこでも安心して医療を受けられる体制の前提はあるとお考えでしょうか。これはまず、大臣の正直な御感想をお願いします。

尾辻国務大臣 これは疾患等にもよると思います。最近話題になりました、例えばがんの治療の均てん化というようなこともございます。まだまだ、がんに限って言いますと、均てん化が求められるということでございますから、かなりの地域差があるということも事実でございます。個々に見て、いろいろな面が言えるだろうというふうに存じます。

阿部委員 そうした中にあって、がんのみならず、地域差があり、国民にとって安心、安全の最低基盤がないというところはいろいろあると私は思います。

 では、厚生労働省の、今度は医政局でしょうか、伺います。

 厚生労働省として、各地域の医療提供体制の実態というのはどのように把握しておられますでしょうか。

岩尾政府参考人 医療計画制度は、昭和六十年に制度化されております。都道府県が主体的にやりまして、私ども国としては、医療計画の作成のときに、重要事項についての技術的な援助を行うということになっております。

 最近の各都道府県の出しております医療計画、先生もごらんになっているかと思いますが、数値目標等々、いろいろ入っておりまして、地域におけるさまざまな課題のニーズを適宜把握していると承知しております。

 こういうものを基礎として地域医療の確保に取り組んでいるということで、私ども、こういうものをベースにしまして、十八年度の医療制度改革につきましては、地域の具体的な医療提供体制の姿がわかりやすく住民に提供できるということを柱に、現在、検討しているところでございます。

阿部委員 具体的にわかりやすければ、この厚生年金病院の売り払いや統合、廃止などは、厚生労働行政としてやるべき策ではないと思います。

 きょう冒頭、石崎委員の御質疑は、登別の厚生年金病院でした。地域に十分に根づいておるということ、私は、厚生労働行政がやってきた歴史と実績は、だれに恥ずることなくきっちりと国民に伝え、その上で、例えばむだの部分があれば、それは正せばよろしいと思います。

 私は、この場でいろいろ、これから特に一番問題になってくるのは医療提供体制ではないかということを常にお話し申し上げ、そして、この間の厚生労働行政が、特にいろいろな病院の安易なお取りつぶし、これは国立病院の場合もそうでした。

 そして今、厚生年金病院を預かる皆さんは大変不安な思いになっております。それは、預かる皆さんもそうですし、地域の住民もそうです。本当に少子高齢社会を見据えた、医療提供体制のきっちりとしたマッピングを、やはりこれは、先ほど医政局長は知っておりますとおっしゃいましたが、それは都道府県レベルがまず把握でございます。もし厚生労働省として把握であれば、この十の病院の、これから廃止、あるいは売却、あるいは何らかの存続の中で、どのような措置がおのずととられるべきか。それは、レット・イット・ビー、その後に任せましょうという形にはならないと思います。

 大臣は、さきの介護保険の審議の中で、あるいは障害者自立支援法の審議の中で、できるだけその方の障害やいろいろ介護を要する状態を軽減させたいということを繰り返しおっしゃいました。私は、実は、二十一世紀の大きな政策的な誘導すべき医療分野の一つとして、リハビリ医療というのは今新たにまたクローズアップされていると思います。そして、間違いなくこの厚生年金病院はリハビリ医療を担ってまいりました。大臣がすごくお忙しいから、あっちに視察に行きなさい、こっちに行きなさいとはとても申し上げられませんけれども、でも、少なくとも寄せられた声の中で、何をしておるか、どんな支えになっておるかということは御存じだと思います。

 大臣にまず二点伺います。

 リハビリ医療というものを、もう一度医療の中で、もっとしっかり政策医療的な位置づけをすべきでないかというのが一点。

 そして、そうした観点に立ったならば、やはり政策医療というのは、小児医療にしろ成人病対策にしろ、これからの国の骨格にかかわるから、そのことについては相手任せにはならないのだ、やはり何がしかの公的な関与、公とは、必ずしも官とは申しません、きのうも郵政民営化で話しましたパブリックという分野です。例えば、地方自治体との話し合い、あるいは国立病院のように独立行政法人として厚生年金病院を運営する方策、幾多あると思います。そうした検討の余地があるものであるとお考えになっていただきたいですが、いかがでしょうか。

尾辻国務大臣 まず、リハビリ医療について申し上げたいと存じます。

 改めて申し上げるまでもないとは思いますけれども、医療法では、医療提供の理念として「単に治療のみならず、疾病の予防のための措置及びリハビリテーションを含む良質かつ適切なものでなければならない。」と規定をいたしているところでございまして、リハビリ医療の重要性というのは法律でも規定をされておるところでございます。

 私どもといたしましても、今後の高齢化の急激な進展を踏まえまして、質の高いリハビリ医療の重要性は十分認識しておりまして、公的医療機関に限らず民間医療機関も含め、地域で患者にとって真に必要なサービスが効率的に提供されるよう、医療計画の見直しを通じて引き続き努力をしてまいりたいと存じております。

 申し上げましたように、リハビリ医療の重要性は十分に認識をさせていただいております。

 そこで、きょう話題になっております厚生年金病院の譲渡のことにもなるわけでございますが、ここの部分について言いますと、今度は、年金の大事なお金を国民の皆さんからお預かりしておる、これをまたむだなく給付に充てさせていただく、その立場から、今後どうすることが一番いいのか。今までやってきた福祉施設のこと、そしてまたその一つである厚生年金病院をどうするかというようなこと、私どもは真剣に考えまして、ここは、福祉施設は例外なく売却することがいいという判断に至ったわけでございます。

 ただ、そうしたものが、ものがといいますのは、例えば厚生年金病院でありますけれども、これまで地域医療に果たしてきた役割というその機能は十分維持をさせる、その努力をしながらこの作業は当たりたいと思っておるところでございまして、どうぞ、私どもが考えておりますことも御理解いただきたいと存じます。

阿部委員 参議院での審議でも大臣は結局はそこまでしかおっしゃらないのですが、やはり国民が何を一番求め、何を喜びとするか、本当に虚心坦懐にお考えいただきたい。そして、そういう方針を大臣が打ち出されたら、そのことは国民はむしろ拍手をもって迎えると思います。

 また次回、質問させていただきます。

鴨下委員長 次回は、来る十五日水曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。


第162回国会 国会活動コーナーに戻る   阿部知子のホームページに戻る