第162回国会 年金制度をはじめとする社会保障制度改革に関する両院合同会議 第6号(平成17年7月8日(金曜日))抜粋 案件:
年金制度をはじめとする社会保障制度改革(国民年金の位置付け)について
○与謝野会長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)議員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
本日のテーマは、国民年金とはということになっておりますが、先ほど来皆さんお話しのように、人としてこの社会に暮らす最低の生活の保障ということであるという一致は、皆さんの中にもおありだと思います。
昭和三十六年、いわゆる国民皆年金とともに国民皆保険を目指して制度が発足したわけですが、国民年金は、その当時から、常にすべての人をカバーできるようにという歩みの連続ではありました。そして、今日この場で論議されようとしております国民年金に関しては、一九八六年段階で制度横断的に一元化されました基礎年金部分について、現在、果たしてそのようなあらゆる人の暮らしの保障になっているのかどうかという点での疑義が大きくなってきたからであると思っております。
冒頭、実は先回の合同会議で、最後に田村議員から、我が党の案を取り上げての御質疑をいただきました。取り上げていただけたことは大変にうれしいです。ただ、一番最後でございましたので、私の方からお答えをすることができませんでしたので、このことに答えながら、しかし、かなり本質的な部分にかかわる問いであったと思いますので、きょうは述べさせていただきたいと思います。
田村議員からの御質問は、社民党の案は、保険料を払うだけの所得のある方が保険料を払わなくても最低保障年金を受給できると考えてよいのかということが一点と、その場合に、ミーンズテスト、資産調査をするのかという二点でした。これを民主党案と比較されて、保険料を払うだけの所得がある方が払って、なおかつ最低保障年金をもらえるのが民主党案であるという田村議員の御指摘でありました。
まず、我が党に対しての御質問については、社民党案は、保険料を払っているかいないか拠出性を問わず、当然基礎年金部分を、我が党は基礎的暮らし年金と呼びますが、我が国にお住まいになっているという一定の居住条件を満たせば受給できるということで、その年限等々についてはまだ細かな検討はしておりません。なお、二階建て部分の保険料はいわゆる所得比例でございますので、基礎的暮らし年金にプラスする形で受給できますので、この部分の保険料を支払っていない方は当然所得比例の二階建て部分は受給できないという制度設計になっております。
また、ミーンズテストにおきましては、社民党案では、一定の所得以上の方については、いわゆる基礎的暮らし年金の税金で負担する部分が減額される仕組みが組み込まれております。これはカナダと同じ方式でございます。ちなみに、税方式を採用している国は多数ございます。例えば、デンマーク、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどでございますが、その中でミーンズテストを行っている国はオーストラリアだけでございまして、税方式を採用したら必ずミーンズテストをしなければならないということでもないと思っております。
ただしかし、現実に所得が現在多い方については、この基礎的暮らし年金の税金部分の保障は減額をさせていただきます。また、前回の田村先生の御理解のように、もしも民主党案が保険料拠出を前提にさらに税部分の基礎年金をもらう仕組みであるとすると、それは国民には二重の負担となる設計と思えますので、この点についてはまた民主党の皆さんの方からも踏み込んで御答弁があることを期待します。
今この会議に求められていることは、一般論を超えて、どんな制度設計を具体的にしていくかということにありますので、田村議員の御指摘には本当に再度深く感謝いたします。
さらに、坂口議員からの問いかけの中に、保険料、税方式、どちらがよいかという御論議がありました。これも一点、論議を前に進めるものと思いまして、お答えさせていただく形で、私どもは、基礎的年金部分は税方式がよいという観点に立っております。
その理由ですが、いわゆる社会保険方式では、現在起きておりますような保険料の未納、無保険者の発生を避けられないという現状もございます。国民年金の未加入、保険料の支払いの未納、あるいは専業主婦や学生の問題は、これらすべて、税方式にすれば、拠出性を問わないということにおいて解決いたしますし、現在、未納、未加入、免除者等々が約四割、この基礎年金の国民年金部分の一号被保険者の四割となっておるということは、やはり制度設計が根本から考えられなければならない事態だと思っております。
ちなみに、基礎年金に社会保険方式を採用している国にはイギリスとオランダがございますが、そうであっても、基礎年金部分で定額制を採用している国は日本だけでございます。基礎年金で定額の国民年金保険料負担ということは、逆進性が著しく強くなっておりまして、低所得の負担が重く、また、このことが未納、未加入につながっているという現状も無視できないと思います。しかも、現行の国民年金は収入のない方でも保険料を課すということで、それが免除という形になっても、免除者ばかりがふえていくという制度設計は諸外国には例がございません。
いま一点、少子高齢社会では、賦課方式の保険料のみに頼れば、当然若年層に過重な負担となり、制度的に無理が生じております。このことは既に各議員御指摘でございますし、少子高齢化という避けがたい現状を、しっかりと若い人たちとの連帯の仕組みをつくるためにも、基礎年金は税負担でということが今求められていると思います。
さて、過去にそうしたことを検討した経緯があるかどうかですが、一九七七年の社会保障制度審議会の建議の中では、皆年金下の新年金体系といたしまして、基本年金は全額国庫負担で運営し、その上乗せ部分として社会保険年金を置くというような御意見が多数ございました。しかしながら、この建議の後には、検討を重ね重ねているうちに、いつの間にか税方式から保険方式に変わり、しかも、定額保険料という前代未聞の形に決着いたしました。
だがしかし、八六年の年金改革は、先ほど言いました制度一元的な年金の仕組み、基礎年金部分を設けたことと、女性の年金権、これは不十分でありますが、第三号被保険者として主婦たちの年金を確立したことと、障害者基礎年金の導入などにおいて一定の評価はされると思います。
しかし、現状、それが空洞化しておることは先ほど来述べ、特に納付率においては、八五年までは九〇%台を維持していたものが、八六年のこの制度改革以降、八〇%台に落ち込み、十年たって九七年には七〇%、二〇〇〇年を越して六〇%台でございますから、これは、いかにも当初の制度設計の問題も考え直してみなければなりません。長期不況によるリストラが増加し、厚生年金加入者が抜け、この方たちが、約五二%が国民年金に流れてこられる。非正規雇用の増大、また定額負担部分が重い、そして社会保険庁の収納方式が市町村から移されて、また八・一%も下落、非常に厳しい状態が続いております。
現在、国会では、障害者の基本的な所得の保障問題が論じられ、熱い論議が繰り返されておりますが、障害も高齢もひとしく皆だれもが抱えるリスクで、そのことに政治は強い意思を持って、皆年金で臨むのだという政治的意思こそが今十分に論議されるべきで、拠出性云々以前に、あるいは、あえて言えば、未納、未加入問題以前に哲学の問題にかかわってくると思います。
最後に、我が党の財源について述べさせていただきますが、ミックス税方式という形で、法人税、所得税、そして企業の社会保障税をきっちりと基礎年金部分に組み込むということに考えております。
法人税は今やアメリカよりも低く、所得税も、所得格差増大時代に所得再分配機能を十分に果たしておりません。なかんずく、企業の社会保障税は、もしこれを全額消費税に転嫁いたしますと、憲法二十七条の、本来、労働は権利であり義務であるという社会の骨格の中で、働く人々を使っている企業の社会的責任がどこかに消えてしまうと私は思います。
そうした観点から、以上の税制の見直しを行っていただき、なお、消費税についても検討の余地はあると思いますが、順番は後者に位置するものと考えておりますので、よろしく御審議のほどお願いいたします。
○与謝野会長 これにて各党からの発言は終わりました。
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○与謝野会長 引き続き、議員間の自由討議を行います。
一回の発言は三分程度で、会長の指名に基づいて、所属会派と氏名を名乗ってから行ってください。
なお、発言時間の経過については、三分経過時と、その後は一分経過ごとにブザーを鳴らしてお知らせいたします。
それでは、御発言のある方は、お手元のネームプレートをお立てください。
○古川議員 民主党の古川元久でございます。
きょうは、国民年金の位置づけということで、前回と並び、国民皆年金制度と言われる現行の公的年金制度の根幹部分についての議論をしておるわけでございますけれども、各党からの意見をお伺いしておりまして、今回、我が党の山本議員からは、我が党が示した案は案として、いろいろとそこに至っていくまでの段階的なところでの提案というものもさせていただきました。
ぜひここは、私は、この合同会議の場で、考え方の基本として共有の認識を持ちたいなと思うのは、これからの日本の社会、今直面している数々の問題も含め、そしてこれから二十年、三十年後にあらわれてくるであろう、今の数字から見えてくるものを含めた現実社会において、国民の皆さんがどういう年金制度を望んでいるのか、どういう制度であれば国民皆年金と言える制度として存続ができて、そしてまた、その制度に対して国民がみんな自発的に参加できるような、そういう信頼できる制度になるのか、そういう考え方の基本がなければならないんじゃないかなというふうに思っております。
そういう中で、あるべき姿として、私ども、民主党案を一つの形として提案させていただいたわけでありますけれども、そこに至っていくには、いろいろな方々から御指摘をいただいておりますけれども、いろいろ、今の現行制度あるいは現実社会の問題というのがあります。
私は、政治家がやらなければいけないことは、今のそういう現実の問題、今の現状ではこういう問題がある、今の制度上では、例えば労使折半の保険料の問題をどうするのか、こういうところが問題がある、では、その問題を理想的な形の制度にしていくためにはどう乗り越えていくのか、その乗り越えるための工夫と、それを乗り越えるという政治的な意思を示すということがやはり大事なことじゃないかなというふうに思っています。
例えば、今申し上げました労使折半のあり方で申しますと、企業の負担のあり方として、本当に、現行のような、年金の保険料あるいは健康保険の保険料のような、そういう労使折半というあり方が、今後ともこれがいいのかどうか。
与党の方々は、今の厚生年金を拡大していくということで考えておられるわけでありますけれども、非正規雇用の労働者に厚生年金を拡大していく、一時間でも働いた人、その人にまでも厚生年金を適用するということであればそれはいいのかもしれませんが、例えば、どんどんと下げていって、週二十時間までの人とか十時間までの人というふうに区切れば、当然、今の状況の中でいえば、そして企業の置かれている立場でいえば、どんどんと労働をもっともっと細切れにしていくということも起きかねないわけでありまして、そういうことを考えると、根本的に、今のような労使折半という形で企業に負担を求めるのがいいのか、あるいは、山本議員も申し上げたような、別の形で企業に対しては負担を求めるというあり方も考えられるのではないか、ぜひそういうことまで含めた議論をしていく。
現状が問題があるからということで、その問題を乗り越えられないからということで、そこで思考を停止するんじゃなくて、では、その問題を乗り越えるためには、思い切った、根本的な制度改革も含めた、どういうふうにしたらいいのか、ぜひそういう議論をしていきたいというふうに思います。
以上です。
○坂口議員 自民党の先生方、札を上げておみえになりますが、私、先にやらせていただいてよろしゅうございますか。
最も基本的な考え方としまして、自助、共助、公助という考え方がございますが、まず自助があって、共助があって、そしてピラミッドでいえば一番上に公助があるという考え方に我々立っております。中には、公助が一番下で、真ん中が共助で、一番上の小さいところが自助だ、こういうお考えもあるわけでありまして、連合の笹森会長さんが社会保障の会合の中でそういうお考えを出されて、そこは少し違うのではないでしょうかという議論があった。
私たちは、やはり自助というものが一番下にあって、共助、公助、こう積み上がっていくのではないかと思っております。そこが共有できるのかどうかということが、一つ基本的な考え方としてあるのではないかというふうに私は思います。
阿部議員が今お触れになりましたことをお聞かせいただいて、確かに阿部議員がいつもおっしゃいますように、国民年金の中で、いわゆる未払いの人たちは自営業者ばかりではありません。自営業者が大体二五%前後になっていて、そして三五%ぐらいは、それが、完全雇用の方も含めてパートの方も含めて、何らかの形で働いてはいるんだけれども、しかし国民年金に入っているという方が三五%ぐらいおみえになる。その残りはいわゆるニートその他でありまして、今そういう振り分けになっている。
それで、その三五%の何らかの形で働いておみえになる方は、これはどこで線を引くかということがあると思いますけれども、パートの方の線の引き方は難しいですが、井上議員からも先ほどありましたけれども、どこかで線を引いて、やはり厚生年金なりそういう年金に入っていただかなきゃいけないんだと思うんです。しかしそこは、パートもいろいろですから、残ってくるところはあるというふうに思います。
それで、問題は、ニートその他の働く意欲のない人、そういう人にも将来は税で全部年金は見てあげますよ、こういうふうな形にするのが社会の形成上いいのかどうか、そこには私は疑問を持つ一人でありまして、そうしたことをどうお互いに認識していくかということを、少し議論を重ねていくことが必要ではないかというふうに私は思います。
山本議員の御発言につきましては、先般私ここで、一つの考え方として検討していいのではないかということを申し上げたところでございます。
○中島議員 自民党の中島眞人でございます。
前回は、公的年金の問題について論議をし、ほとんどの委員から、公的年金の必要性、そういう問題についての共通認識が得られたと思います。
きょうは、山本議員の発言を聞いておりまして、大変私どもも山本議員の発言については共鳴する部分が多々ございます。特に、今後の医療、介護等の問題等も含めていく中で年金のあり方というものを考えていく、これは、私どもが常に今まで言い続けてきた、年金だけを取り出すんじゃなくて、医療、介護という社会保障全体の問題の中で年金という問題も考えていかなければいけない、そういう一つの問題に触れたことであって、私どもは、非常に山本議員の発言に、保険料の上昇の問題、低所得者の免除の問題、二十五年以上掛けなければならないというふうな問題点が多々あるという認識は共有しております。
ただ、私は、若干さっきから、よく御党の党首が御発言をなさる言葉が非常に重くのしかかってくるんですけれども、御党の岡田党首は、一階部分については全額税方式にして年金目的消費税を活用する、こういう発言が非常に強く私どもの頭の中にも入ってくるものですし、国民もそういうふうな認識を受けているだろうというふうに思います。
だから、その辺は、ぜひひとつ岡田党首にも、山本議員のような、現行の年金制度の中にそういう問題点があるんだ、こういう問題を一つ一つ解決していく、そういう各党間のいわゆる話し合いというか協調というか、そういうものをやっていこうというような姿勢に、岡田党首の発言まで私が拘束する必要はありませんけれども、ひとつ御期待をしたいと思っております。
さらに……(発言する者あり)うちの総裁は総裁で、これはあれですけれども、事年金の問題でございますから。
特に私、幹事の皆さん方にお願いをしたいのでありますけれども、前回の公的年金の問題について、ほとんどの議員がこれを共有したと。きょうの問題の中にも、山本議員の発言、我が党が常々考えて、私なんかも考えている問題の提起がございます。そういう問題、例えば国民年金を含めた一元化の問題等についても、私は、ひとつやれる部分からスタートをしていくという作業に入っていくことも必要ではないのか、こんなふうに思えて、幹事の皆さん方に御要望を強く申し上げておきます。
特に、ある部分、この国民年金制度が発足した当時は全くあり得なかったパートという一つの層は、これが二〇%、二五%を占めている。この方々をどういうふうに年金という一つの枠組みの中でいわゆる救っていくのかというような問題は、これは各党共通な認識として、早急にでも取り組めるんではないのか。
それと、常々申し上げておりますように、厚生年金と共済年金の一元化というふうな問題、やれるところから手がけていく、一つだめだから全部だめだということでなくて、やれるところから手がけていく、そして国民の信頼を得ていくという形をぜひとっていただきたいということを強く要望申し上げまして、私の意見といたします。
○佐々木議員 日本共産党の佐々木憲昭です。
先ほど来、消費税の目的税化ということが議論になっておりまして、民主党さんの方からも再配分との関連で年金目的消費税というのが提起をされ、また、報道されるところによりますと、自民党の若手議員でつくる財政改革研究会、柳澤政調会長代理が座長を務めておられるということで、何か与謝野会長の呼びかけで二月末に発足したということも報道されていますが、ここで、福祉目的税として消費税の増税の検討あるいは社会保障費の歳出削減、こういうことが議論されていると聞いております。
これはどう考えたらいいのか。つまり、年金にしろあるいは福祉にしろ、それを目的とした消費税の引き上げ、あるいは消費税の目的税化という考え方ですね。私は、この枠組みに入ってしまうとどういう問題が起こるかというのを考える必要がある。
つまり、年金にしろ福祉にしろ、これをどんどん充実させたい、これは国民の願いでありますが、それをやればやるほど、消費税が連動して引き上がってしまうということになります。あるいは、消費税の引き上げは嫌だ、こうなりますと、年金も福祉も抑制しなければならない、こういういわば最悪の事態に陥るのではないか。あるいは、これに似たような発想は、骨太方針の中で、成長率を勘案して社会保障費を抑制するという発想もありました。
これらの議論は、私はやはり本末転倒ではないかと思うわけです。つまり、なぜかというと、まずは、年金というものをどうするのか、あるいは福祉をどうするのか、この点をはっきりと制度設計をして、国民の期待にこたえるというのがまずは必要であって、そのためにどのような財源を確保するのかというのはその次の議論として出てくるわけであって、何か最初から連動させるという議論はいかがなものかというふうに思うわけであります。
現に、税制の問題でいいますと、何も消費税だけではない。法人税、所得税、一体これをどうするのか。我々は、法人税でいいますと、これは余りにも低過ぎると。つまり四二%から三〇%に下がった。あるいは、高額所得者の最高税率は下がりっ放しであると。
国民全体が支えるというのであれば、なぜ低所得者にのみ負担が行くような税を引き上げるのか、ここにやはり問題を見なければならぬわけであって、私は、今のこの議論というものはもっと総合的な角度から検討しなければ、単純な消費税目的税化には賛同ができないということを申し上げておきたいと思います。
○阿部(知)議員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
先ほど坂口議員からお尋ねのありました問題について、特に公助、共助、自助という考え方、こういう割り振り方自身の問題はちょっとあると思いますが、しかし、もし皆さんがそういう形で論じられるのであれば、このことに基づいて少しお話を申し上げさせていただきたい。
先ほど、私は、現在この国会で障害者自立支援法案が審議されておるということをお話しいたしました。障害者にも応益負担を、定率負担を求めるこの法案は、当然その前提として、障害者の所得保障ということが前段にございます。これは、冒頭の鴨下議員のお話でも、これから年金の厚さをどのくらいにして、そこから御自身が医療や介護に払っていくイメージで行うのか、それとも現物で医療や介護が全部給付されるのかという、大枠をまず論じないといけない問題と思います。
私どもの少子高齢社会は、実は同時に、障害のある方が多数ともに生きていく社会でございます。現在の人口の約五%という政府側集計の障害者数は、実は、いろいろな障害をきちんと集計いたしますと二〇%にも及ぶと言われています。そうした時代であるからこそ、そして私どもは、一人一人が権利としていろいろなサービスを利用していくということの方がやはり人間的と思いますので、その前提には所得保障があり、ゆえに基礎年金部分を厚くしていこうという考えが成り立つわけです。
そして、その場合の企業負担ということを、これは民主党の皆さんと自民党の皆さんの中間くらいにうちの党はあるのかなと思いながら聞きましたが、私どもは、消費税というものの逆進性等々を考えると、まず手をつける部分は、総人件費に対して企業が負担するある意味で社会保障目的税であると思います。この総人件費にかけている国というのもございまして、それが、今雇用中立的でない我が国の年金制度、保険料が上がれば上がるほどみんな厚生年金を脱落していく制度に対して一定の歯どめになりますし、その部分を基礎年金部分に入れるということで御検討をいただきたいし、現在でも入っておるわけですから、その采配をどうするかというあたりは、皆さんと統一の俎上で話せるものかなと思いました。
そして最後に、女性の年金問題で一言つけ加えさせていただきますが、女性も今長い人生を生きるようになり、八十五歳を超えれば、実は今のパートの方でも、厚生年金に加入している方が総体の生活保障額は多くなるという集計です。女性の平均年齢、とうの昔に八十五歳を超えました。このことから考えても、私はやはり、ここは私どもと自民党の皆さんの共通点ですが、パートの方の年金加入を早急に検討していただきたいと思います。
以上です。
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