第162回国会 予算委員会 第12号(平成17年2月15日(火曜日))抜粋 案件: 政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
平成十七年度一般会計予算
平成十七年度特別会計予算
平成十七年度政府関係機関予算
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○甘利委員長 次に、阿部知子君。
○阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
冒頭、尾辻厚生労働大臣にお願い申し上げます。恐縮ですが、質問通告をしてあること以外のことで一問お願い申し上げます。
皆さんの御記憶にもございますかと思いますが、今を去ること二十四年近く前に、富士見産婦人科事件というのがございました。健康な女性の子宮を、資格のない方がエコー、超音波診断をして、腐っているとかがんになっているとか言って取ってしまった。集団で二百人以上の方がその犠牲になったという事件でございます。
この事件に関しまして、いわゆる最高裁での民事訴訟も、提訴した医師側が敗訴いたしまして最終確定して、このとんでもない一連の行為ということについて、本来の医療行為というよりは、まして、そして医療ミスや事故というよりは、明らかに意図的に健康な女性を傷つけた事件として、医道審議会が昨年の十二月八日開かれまして、この五人の医師たちに対して何らかの処分が妥当であるという方針が確定されたと新聞報道がございます。
まず一問、尾辻大臣は、私がもう前回お聞きしたこともございますが、この十二月八日の医道審議会の方針については御存じでありますよね。
○尾辻国務大臣 その事件があったことは記憶にございます。それから、十二月八日の審議会のことも聞いてはおります。
○阿部委員 この件は、長年、患者さんたちは、医師への処分を求めながら、実は二十四年放置されてきて、そして、坂口厚生労働大臣であったころの去る二〇〇二年に、必ずしも刑事処分にならなくても、民事においても問題なケースは処分していった方がよいだろうという大所高所の方針が確立されて、その後迎えている今般の事態でございます。
尾辻大臣にあっては、やはり現在この時点でどのように判断して医師処分を行っていくか。実は、法律で、例えば刑法だ、民事訴訟だという形の、法律が医療行為を指弾するよりも、やはり医療行為の妥当性というのは、それを管轄しておる厚生労働省が、例えば医師の免許を剥奪する権利も厚生労働大臣がお持ちですし、非常に重要な判断を問われている現下だと私は思いますが、この事態についてどのような御判断を、まだオープンにできないかもしれませんが、心にお持ちか。含みがあっても構いません、よろしくお願いします。
○尾辻国務大臣 先ほどもお答えいたしましたけれども、日本の医療で患者の視点を持つということは極めて大事だとかねて思っております。そして、これは私がまたよく言っておることでありますけれども、私は国民の視線でいろいろなことを判断したい、それはいわば言葉をかえれば常識、我々が普通に持っている常識で判断したいと言っております。
かねてそういうことを言っておりますので、今度のことでもそうした視点で判断をさせていただきたい、こういうふうに思っております。
○阿部委員 極めて健全で、そして、本当に常識とは何であるのか。何度も申しますが、健康な女性がだまされて取られた、そのことが医師の道に合っているのかどうかということを本当に常識に基づいて判断していただきたい。それをしてこなかった二十四年間がいかに非常識であったかという事態ですので、尾辻大臣には重ねてお願い申し上げます。
引き続いて、社会保険庁の監修料問題、これは通告をしてございますので、これに移らせていただきます。
厚生省に関係するところのいわゆる監修料問題は、社会保険庁以外にも、厚生省本体でも監修をしておられますが、さまざまに、この監修料を職員が受け取って、その受け取った監修料をプールして、タクシー代や飲食代に回しておった。このことについて、実は昨年の十月二十二日に一回目の調査が行われて、しかし、調査の直後、新聞報道から、やはりこの調査では何とも生ぬるく、実態を明らかにしていないという指摘がなされて、一月十四日、再調査の報告がなされました。
冒頭、尾辻大臣に伺いますが、もしも新聞報道がそういうことを指摘しなければ、果たして、一回目の省内で行われた厚生労働省調査というのは、この職員にかかわる監修料問題を正しく把握していたか。すなわち、この手法自身に問題があったのではないか。内部調査で、聞き取り調査で、そして問題が露見したところだけびほう策をとるという対応が実は新聞報道によってつかれて、二回目の報告になったというふうに認識いたしますが、この内部調査で事足れりとするかどうかについて、大臣の見解を伺いたいと思います。
○尾辻国務大臣 確かに、一回目の調査が甘かったことは深く反省をしなければなりません。
そこで、今回改めて追加調査をいたしまして報告書もお出しをしておりますけれども、その中で、前回調査において結果として十分な実態解明ができなかったことについて深く反省をしておるところである、この点につき、今回明らかになった資金を融通する仕組みにかかわっていた経理課予算班担当者及び各課の庶務担当者が、そのような仕組みが存在することについて積極的に明らかにしなかったことは極めて遺憾である、こういうふうに反省をいたしております。
一回目の調査が甘かったことは反省をいたしております。
○阿部委員 私が指摘したいのは、今回の調査も社会保険庁の次長をヘッドに、実はこの社会保険庁の次長は他の案件で処分を受けている、管理責任を問われている御当人であります。こうやって内々に幾ら調査しても、実は本当にほころびが出たところだけ直していくという形になって、今一番国民にとって大事な社会保険庁の信頼回復というところが、さらにさらにさらに遠のくように思います。
そして、監修料問題というのは、厚生省内でも社会保険庁でも、また他の省庁でも見られる重大な問題であります。
一つは、第三者を入れてきちんとこの監修料問題を検討するお気持ちがおありか否かを尾辻厚生労働大臣に、そして、恐縮ですが、麻生総務大臣、せっかくおいでいただきまして、続けて質問させていただきますが、去る九六年にも第一法規事件というのがございまして、これも監修料問題でございました。出版の一部が印税として大量に各省庁に返ってきている問題でした。
私は、監修料問題は厚生労働省だけではない、例えば総務省、旧自治省、それから他の、環境省とかもあると思います。そういう監修料問題について、既に九六年から十年近くを経て今日いまだに問題であるということについて、御担当の省庁に限っても結構ですし、全般に広げていただいても結構です、御答弁をお願いします。
○尾辻国務大臣 まず、今回の一回目と二回目の調査について改めて申し上げますけれども、前回の調査は、これは十月の二十二日に結果を公表させていただきました。このときは全省的なものでございましたけれども、今御指摘いただきましたように、二回目の追加調査は、新聞報道を契機といたしまして、特に社会保険庁にかかわる調査でございましたので、既にできておりました、カワグチ技研問題等調査班というのをつくっておりましたから、その班で改めて調査をさせたところでございます。
しかし、いずれの調査班も、これは私が指示してつくった、副大臣を委員長とする厚生労働省信頼回復対策チームのもとに位置づけて調査をさせたということでございます。特に追加調査の方は、これはもう私も本当に覚悟を決めて、出すべきうみは全部出せといって、指示をしたものでございます。そのことをまず申し上げます。
それから、監修料につきましては、もうこんな事態を招きましたから、今後一切そうしたものは禁止ということにいたしたところでございます。
○麻生国務大臣 国家公務員というものが、いわゆる自分の職務外の活動として、自分の専門知識とか経験、これまでの経験というのを生かして、少なくとも本の監修をやるとかいうこと、そのこと自体は、それは明らかにその施策が広く普及していくという意味で決して悪いことではないと思うんですが、問題は、職務外の行為を報酬をもらってやるということになったときには、それは国家公務員法とか国家公務員倫理法という法律というか規定がありますので、その規定を遵守して、そして少なくとも、不信を招く、そういったようなことがないように、疑惑を招くことのないように、十分に留意してやらねばならぬというのは、これは一般的に言えることであって、それは公務員たるものの基本だと思っておりますし、事実、そのような規定になっております。
○甘利委員長 もう時間です。
○阿部委員 ありがとうございました。
○甘利委員長 これにて阿部君の質疑は終了いたしました。
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