第163回国会 厚生労働委員会 第7号 平成17年10月26日(水曜日)抜粋 案件:
政府参考人出頭要求に関する件
障害者自立支援法案(内閣提出第一一号)(参議院送付)
障害者の自立の支援及び社会参加の促進のための身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案(山井和則君外五名提出、衆法第一〇号)
高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律案起草の件
厚生労働関係の基本施策に関する件
議事録全文(衆議院のサイト)
ビデオ(衆議院のサイト)
○鴨下委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
冒頭、本日は、民主党の山井委員、そして先ほどの共産党の笠井委員がお取り上げくださいましたが、昨日のハンセン病における台湾並びに韓国での療養施設におられた方に対しての判決の差といいますか、明暗を分けた事態をこの国会、立法にかかわる私どもとしてどのように考え、どのようによりよい、本当に人間的な施策に向けていくかということで先ほど来御指摘があったと思います。
一つには、やはり台湾の問題に関して控訴をしないという本当に大事な判断と、もう一つ、大臣は、韓国の収容されていた方にも、また台湾の方にもお目にかかってくださるということですので、火急に、年齢も八十を超えておられるということで、本当に国会の意思は何をしなければならなかったか、そして、それは私どもみんなに課せられた問題ですので、どうか大臣がリーダーシップをとって、本当によかったと言われる解決方法に向けていただけるよう、冒頭、一点、これはお願いを申し上げます。
そして、本日の質疑に入らせていただきますが、本日もたくさんの方が傍聴でいらして、本当に自分の自己負担はどうなってしまうのか、あるいはサービスはどうなってしまうのか、まだまだ審議を重ねても重ねてもどんどんやぶの中状態になっているように思われていると思います。
そして、大臣が先ほど御答弁で、それは負担を軽減するためにいろいろ複雑にしてしまったかもしれないというお答えでしたが、私も、そのような視点というか、そのようなことはあると思いますが、やはり根本の応益負担と応能負担というところに立ち返って、これはこの法案の骨格ですし、日本の福祉行政の骨格にもなると思いますので、冒頭はまずその問題を取り上げさせていただきます。
先日の委員会でも私は、一九九九年の合同企画分科会の抜粋を上げさせていただきました。これは、二〇〇〇年の社会福祉関連法の改正法案をめぐって、身体あるいは中央児童福祉関連、さまざまな分野からの福祉に関しての論議が闘わされた、論じられたところですが、その中で、せんだって御紹介しましたように、一つには、応能負担の考えに基づいて、本人の所得に応じた利用者負担とする、もう一つには、応益負担の考えに基づいて、サービスの内容等に応じた定率の利用負担として、低所得者については減免措置を講じるという二つの選択肢が与えられたところは御紹介したとおりです。そして、そのときの論議は、後者をとらず前者にいたしました。応能負担でやろうという形で、支援費もそのような中で誕生してまいったものだと思います。
そして、なぜ前者をとったかという判断の根拠は、いわゆる所得の問題でございました。所得には二つ問題があったと思います。所得が保障されていないという現状と所得が把握されていないという現状、私は恐らく二つあったと思います。そして、支援費制度が始まり、応能負担ということである程度利用量も伸び、しかし財政的な問題が生じてというこの間の一連の事態になるわけですが、根本に立ち返って、このとき投げかけられた二つのどちらの手法をとるかということについては、その後どこの審議会資料を見ても、論議が深められ、なされたという形跡がございません。
社会保障審議会の二十一回目の議事録も、きょう改めて繰り返し読んでみましたが、これは利用者負担のあり方というところで、ぽんと利用したサービス量に応じて負担するということが述べられ、そして、定率負担があたかも大前提であるかのように述べられていきます。
大臣、一点目、もう何度も何度も恐縮です、なぜ応能負担になさらなかったのでしょう。そして、であるならば、後者をとるならば、所得の問題が生じると指摘されております。このことについて、この四年ないし五年、一九九九年から今日まで、何か厚生労働省としてそのことを覆すに足るデータ、お持ちになっているでしょうか。二点お願いします。
○尾辻国務大臣 これは、先日の先生の御質問でお答えしたところでもございますけれども、今回私どもがいたしましたことは、障害をお持ちの方すべての方、どなたにでもサービスを受けていただくという仕組みにいたしました。すなわち、障害をお持ちの方でも、所得の低い方もおられれば、高所得の方もおられます。そのすべての方にサービスを受けていただくというまず仕組みにいたしました。このところ、ユニバーサルなものへと変革をさせましたということを申し上げておるところでございます。そうしますと、所得の低い方から高い方まですべての方にサービスを受けていただくということを考えますと、やはりそこは定率負担という考え方が適切であるというふうに考えて全体をそういうふうにした、まずこういうことであります。
ただ、その中で、この前も申し上げましたけれども、それでは低所得の方々はどうなるんだということがありますから、そこを上限額を細かく決めていって、私の表現で言わせていただきますと、限りなく応能負担に近づけたというふうに思っておるわけでございまして、その基本的な考え方といいますか姿勢というのは変わっていないということをこの前も申し上げたところであります。
○阿部(知)委員 大臣、やはりだれでもすべての人が受けられる、これは応能負担だって可能なんだと思います。お金を持たない方は、それなりの自分の所得、収入に応じた負担をなさればいいわけです。だから、だれでもすべての人が受けられるために定率負担、応益負担にしたというのは、やはりうそだと思います。
これは本当に大臣が、ここは本当に大事なところだからみんな障害のある人はすべてやはり利用したい、それは同じです。そして応能負担していこうとも思っておられると思います。そこに定率負担、おまけにです、大臣、利用したサービス量に応じて定率負担したら重い障害の人は負担が重くなる、これはもう当たり前のことです。そこで大臣は、複雑な減免措置をそこに持ってきた。
もともとなぜ応能負担じゃいけないんですか、教えてください。
○尾辻国務大臣 支援費制度のときから契約という考え方を入れました。契約という考え方は、今度の障害者自立支援法でも引き継いでおります。やはり、すべての人がサービスを受けられるようにする、そしてそれを契約に基づいてやるというふうになりますと、どうしても定率負担という方が自然になると私は考えております。
○阿部(知)委員 支援費も契約なんですよ、契約に基づいて応能負担したわけです。それで皆さんサービスも利用できるようになった、ただ基盤整備は足りない、このことは前回指摘させていただきました。でも、今の大臣の御説明は、契約だから定率負担だと。
では、支援費はどうなるんですか。そして、支援費のときは、何度も申しますが、その一九九九年の会議で一案、二案ととって、所得が不十分な把握ないしは十分じゃないから応能負担を当面しますよというお話なんですね。その後、何がどう変わったんですか。ここが理解されないと、あるいは御説明いただけないと、本当に何度審議したって利用者サイドの納得というのは来ないし、不安ばかりが大きくなります。
大臣、お願いします。なぜ応能負担じゃないんですか。応能負担ではなぜいけないんですか。
○尾辻国務大臣 そもそも応能負担ということは、以前の高齢者介護もそうでありましたけれども、低所得者を対象とした制度でございます。ですから、そういう応能負担というのが低所得者を対象とした制度でありますので、今回ユニバーサル化するということで、そこを定率負担に変えたということを先ほど来申し上げておるところでございます。
それから、先ほどから言っておられます以前の考え方でありますけれども、正確にはこう書いてございます。「応益負担的な考え方の導入を求める意見もあったが、新しい利用制度への円滑な移行、障害者の所得の状況等を勘案し、引き続き」前に(1)というところがあるわけでありますが、「(1)で記述した現行の利用者負担の考え方に沿って、具体的な利用者負担を設定していくことが適当である。」というふうに書いてありまして、ここに書いてありますことは、やはり円滑な移行ということも考えてということが述べられておるわけでございます。
○阿部(知)委員 今大臣が読んでくださったとおりですよ。所得の状況を勘案したんですよ。所得の状況を勘案して、やはり応能負担しかこの場合できないだろう、円滑な支援費への移行に。そして、私が伺いたいのは、では、その後所得の状況、変化がありましたか。障害者の所得が上がりましたか。
これはきのうの参考人もおっしゃいました、所得保障をまずしてくれ、それが第一の障害者の声でした。そして、そのことにまだこたえられていない私たちの国会なんですよ、現実に。その中で大臣は、今まさにお読みになったところです。
所得の状況といえば、厚生労働省がこの法案の審議のためにお出しくださった所得の状況は、きょう私のお配りした資料の二枚目、こんな簡単なペラ一枚です。ここには「入所系」と「居宅・通所系」の「生活保護対象者」「低所得」「一般」という、本当に大ぐくりな推計の値しかありません。そして、私が前国会で盛んに求めた精神障害者のデータは、これは世帯ではありませんし、精神障害で社会復帰サービスを受けている方たち、ごく一部の方たちのデータですよ。例えば、精神障害関係でもし世帯所得だったら、一般世帯に入る人は「極めて少ない」なんということはないわけです。
どのデータを見ても所得なんて把握されていないんです。それから、所得状況だってよくなっていないんです。その中でサービス利用に基づく定率負担をしたら、今お金のない人が、そこからお金がふえるわけがありません。減っていくともふえはしないのです。この点が日本の社会の貧困化を招く、障害のある人たちがさらに収入も、暮らしづらさも増していくということで、せっかく国の義務的経費に取り込んだ、いい、本当にいい取り込みなんだと思います、しかし、その先がこういう定率負担で、所得把握もなし、所得保障もなしでは、何にも夢がなくなっちゃう、夢が消えちゃうということは、もう大臣が繰り返しこの審議、実はおわかりなんだと私は思っています。
そして、先ほどおっしゃいました高齢者のいろいろな制度、介護保険でも医療制度でも、その定率負担に、応能負担は一定の低所得者の対策だとおっしゃいましたが、そちらは、何度も言いますが、保険制度です。保険制度の中で、その保険の負担のある程度できない方の問題です。今は税を財源にして、何度も言いますが、そこでサービス利用をするときに、重い障害の人に重ければ重いほど負担を求めるという仕組みはおかしいということを先日来言わせていただいています。
私に与えられた時間の中でぜひきょうはやらなきゃいけないことがあるので、今のことに御答弁は求めません。しかし、もうおわかりのことだと思います。そして、わかっていて突入するというのは、私は、不作為じゃなくて作為だと思います。
例えば、皆さんのお手元のきょうの一枚目は、私はここに、生活保護受給の方々のいろいろな理由のうち、特に障害と疾病でお受けになっている方の、世帯じゃなくて人員数を上げていただきました。生活保護に対しての統計は、なかなか厚生労働省でも本当に信頼に足る数値が上がってこないのですが、これは昨夜また遅くまで御苦労願って担当部署でおつくりいただいたもので、大臣には特にこれをよく見ていただきたいのですが、ここではあえて六十五歳以上の方を抜きました。生活保護で高齢ゆえにという方で障害を持っていても、それは抜かせていただきました。逆に言うと、六十五以下の方で、例えば全体の数八十五万人のうち、障害や疾病は四十五万人。そして、例えば精神障害を見ていただくと、平成十一年から十六年に至る間に約二万人ふえておられます。また、疾病の方に入る精神病も一・六万人ふえておられます。
私は、逆にこの法律が通ることによって、ただでも少ない所得の方が本当にそれこそ生活保護を利用せざるを得ない状態、もちろん生活保護は重要な施策ですから、それもあり得ることと思いますが、しかし、このような形でどんどん障害を理由に生活保護になっていかれる人が多くなるのではないかと懸念するわけです。
その理由は、大臣、これから質問です。先ほどの二枚目をおめくりいただいて、ここには生活保護対象者というのと低所得と一般と分けてございます。大臣は、この低所得の中に、現実に生活保護以下の収入でお暮らしの方がおいでになるのを御存じでしょうか。ここはあたかも生活保護、低所得、そして一般と段階があるように言われていますが、日本の社会には現実に生活保護以下の収入でお暮らしの方がおいでです。そのことを、大臣に伺っていますから中村さんではありません、大臣は知っておられますかと、私は単純な問いなのです。
○尾辻国務大臣 それこそ、そこの部分の数字だけでいえば、そういう方がおられるというのはそのとおりだと思います。
ただ、あわせて申し上げたいのは、やはり生活保護の制度というのは、またそれなりの制度であります。それなりのというか、生活保護をお受けになるためのいろいろなことがありますから、単純にそこの部分というか、その月の例えば収入だけで比べるというのは非常に難しい面もあるということはもう御存じの上でお聞きになっておられるとは思いますが、そこの数字だけを比べれば、そういうケースは当然出てくるというふうには承知をいたしております。
○阿部(知)委員 もちろん、お金のフローとストックのお話がありますから、大臣もそれをおっしゃったんだと思いますが、しかし、まず普通は、日本は、生活保護を受けておられる方が生活保護以下の所得でお暮らしの方の何%を占めるかというのを捕捉率といいますが、そういうものをしっかりお出しになってやはり所得の状況を把握すべきなんだと思います。とにかく審議に足る基礎データがなく、政策を検証できるデータもない中で突入して、こんな負担をかけていけばどうなるか。
そして、捕捉率のお話でも、冷たいですが、私はあと二つやらねばいけないので先に行かせていただきますが、その次のページを見ていただきますと、ここには今回の障害者自立支援法でモデルとした、例えば障害の重い方でいろいろな減免措置を受けられてという中で、手元に幾らお金を残したらよいかということにかかわるデータのときに、上から二番目の年収二百万円未満の二人世帯というのを使われました。年収二百万円以下ですね。未満ともなっていますが、多少の差はあるでしょう。
年収二百万円以下といえば、大体日本全体の家計所得を見たときにどの階層に入るか、大臣、御存じでしょうか。これは一万世帯の下百六十四です。そして、生活保護のモデルとしているのは一万世帯の下千のところ、十分の一のところで生活保護のモデルをつくるわけです。
私は、これは二十一回の審議会に出てくるんです、年収二百万円以下の最低の生活の消費レベルで、障害者のモデル像で幾ら残すかということを検討される厚生省の姿勢に、では本当に障害のある方たちは生活保護以下のお暮らしのモデルでやっていけというのか。そして一方では、生活保護に落ちない、落ちないと言われます。落ちないという言葉も失礼と思いますが、しかし、厚生労働省が紛れもなくつくるモデルが年収二百万円、未満でも以下でも多少の差です、そういう中でつくられているということも大臣にはぜひ念頭に置いていただきたいと思います。
私は、この施策が、いろいろ配り物がつくられて、生活保護には落とさないとか以下にしないと言うけれども、そもそも生活保護以下の実態で暮らしている人にすら、例えばこの二番目のケースにすら、ここのわきの一・六万円は払えるじゃないかという施策が今回の施策です。ぎりぎり残り二・一万円だ、それで全部の生活必需品、これはちなみに一カ月の床屋さん代だと三百円しか出ないお金です、いろいろ計算すると。そういう試算の中で障害者の生活が語られるということがどうしても私も納得できず、また障害者の皆さんだってそうだと思います。
そして、きょうは私はまたまたデータの問題を触れさせていただきます。私はいつもこういうことばかりやりたくないのですが、余りにも私どもに渡されるデータあるいは審議会のデータがずさんであると思いますので、先般取り上げさせていただいた自立支援医療の中の患者数の問題で私はさきにお尋ねをいたしましたが、今度は自立支援医療にはかからない、要するに上に出てしまう方のお話です。逆に収入がどれくらいだったら自立支援医療は受けられないかというお話として御理解ください。
皆さんにお配りした四ページ目の中ほどに、今度自立支援医療はいわゆる医療の体系の負担の上限カットと同じになるということが書いてあります。所得ベースで医療保険における一定以上所得者と同じ範囲の方はこの障害給付対象の外とするという文章です。所得ベースで医療保険における一定所得以上と同じ範囲の方はこれ外とする、そしてそこに線が結ばれて、所得税額三十万円以上というふうになってございます。
実は、参議院の審議で、ではこの所得税額三十万円以上というのは大体収入にしてどれくらいですかと私どもの福島みずほが問いました。お答えは、八百万円くらいというお話でした。ところが、ここには、その下に書いてございますが、障害者を含む三人世帯で年金一級受給の場合は六百七十万円以上の収入に相当という数値がございます。どう見ても六百七十と八百では話が合わないということで、この積算根拠を求めて、厚生省に先ほどお出しいただいた資料が後ほど最後に追加させていただいた一枚の資料です。
これは、右側が委員会答弁でのお答え、そして、もし左側がこの資料で審議会でかけたデータであるとすると、実は六百七十万円という収入額で所得税三十万円になるという計算は、どうひっくり返ってもできません。本当に何度もやってみましたが、どうやっても出ません。ここの収入六百七十万円であれば、所得税は約二十三万円にしかなりません。そして、おまけにいろいろな所得控除、いわゆる障害者の控除とか扶養控除を入れなくても、この値にはならないのです。根拠のない数字を並べて審議会に出し、それで現実には本当に患者さんたちの日々の生活がかかわっています。
実は、この六百七十という数値はひとり歩きして、せんだってここで参考人に来られた子供さんの心臓病の家族の会の方がつくられた中にも出てまいりました。年収が六百七十万円と八百万円では大きに違います。この制度が受けられる方と除外される方が大きく違ってまいります。果たしてどっちが本当なのか。そして、本当に所得税三十万円とは一体幾らぐらいの収入の方を指しているのか。三つ目は三十万円の根拠。この三つを上げていただきたい。これは中村局長で結構です。
そして、あわせて、私は何度も言いますが、こういうお金にかかわる微妙なことの審議会資料が違うということは、それを審議している方たちにもイメージがわかないことだと思います。どのように善処していただけるのか、これは大臣に伺います。
○中谷政府参考人 御答弁申し上げます。
ただいまのお出しいただきました資料の五ページでございますけれども、問題になっておりますのが、自立支援医療の給付対象外とする一定所得をどういうふうに切るかというところでございまして、対象の、いわゆる三割の医療負担と同じだけ払っていただく方の数が所得額が高ければ高くなるほど少なくなるわけでございます。
それを前提に、ただいまのお尋ねでございますけれども、所得税額三十万円、こういうふうにしておりますが、第二十一回社会保障審議会の部会では年収六百七十万円と書き、また、せんだって十月十三日の参議院で私は年収約八百万と答えておりますので、そこはどうなんだということでございますので、御答弁を申し上げます。
所得税額三十万円を年収に換算した場合どうであるかというお尋ねが十月十三日でございました。世帯によって控除などが異なるために一概には幾らと言うのはなかなか難しいわけでございますが、仮に夫婦と障害を持った子供の三人世帯の場合であって、一般的な控除といたしまして、給与所得控除、基礎控除、配偶者控除、扶養控除、障害者控除それから社会保険料の控除、これらを勘案しまして試算をいたしました結果、おおむね八百万円というふうにお答えをしたところでございます。
一方、第二十一回社会保障審議会の障害者部会、昨年の十一月でございます。ここにおきましてのこのペーパーの一番の問題は自立支援医療の対象外となる人をどれだけ見込むかということで、この見込みの場合にはどれだけ対象を最大限見込んだらいいかという観点から非常に厳しい試算をいたしまして、最低限の控除のみというので、障害者控除、扶養控除における障害者加算など、これらを勘案せず、一番厳しい、非常に厳しい試算を行いますと六百七十万円ということで、ここに記載したわけでございます。
ここで所得税額年間三十万円以上というものの設定でございますけれども、やはり医療保険における一定以上の所得者ということを念頭にこの三十万円というのを考えたわけでございまして、結果といたしまして八百万円それから六百七十万円と二つの数字が出ているわけでございますけれども、それぞれ計算の前提が異なっておりますので違った結果になってしまったということでございます。
○阿部(知)委員 時間の制約がございますので、一点だけきっちりさせていただきたいです。
ここには三人世帯で障害基礎年金一級受給の場合と書いてあるんです。障害基礎年金一級受給でどうして障害者の控除を受けない世帯があるんですか。そして、障害基礎年金一級受給は約百万円をここに加算しなきゃいけません。となれば、当然これは、六百七十では、今の御説明は二つまたうそがあるんですよ。いろいろな控除を受けるはずの人の仮定を設けて、受けない場合を出して何の意味がありますか。そんなむちゃくちゃをなぜ公の場で出すんですか。
私は、きょうの限られた時間ですからここで終わりますが、この問題がきっちりと、逆におわびなり善処なりされない限りは、そんなずさんな数値では本当にだれが対象の外になるのかわからないということを申し添えて、次回の質問のとき、きっちりとお答えをいただきたいし、大臣には善処策をお考えいただきたいと思います。
終わります。
〔後略〕
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