第164回国会 安全保障委員会 第9号(平成18年6月15日(木曜日)) 抜粋 案件: 政府参考人出頭要求に関する件
閉会中審査に関する件
国の安全保障に関する件
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〔前略〕
○浜田委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
私は、本日は、地元でございます神奈川の基地問題について御質疑をさせていただきます。
五月一日、日米の米軍基地再編の最終合意がなされ、ロードマップも発表されて、その中でもとりわけ厚木基地に関しましては、地元負担の軽減ということが随所で御答弁の中で触れられております。麻生外務大臣もおっしゃいましたし、また額賀長官もそのような御発言がございました。
そもそも、伺いますが、ここで皆さんの言われます厚木基地の負担の軽減の中身と、軽減とおっしゃる根拠をお示しくださいますか。防衛庁長官、お願いいたします。
○額賀国務大臣 自治体の知事さんだとか関係市町村長さん、地元の方ともお会いしたときに、厚木の空母艦載機が移転されれば相当負担軽減になると皆さんおっしゃっておられますし、私はきっとそうなるだろうと思っております。
具体的にどういうことかというと、在日米軍の兵力態勢再編により、厚木飛行場から岩国飛行場にFA18ジェット戦闘機等五十九機が移転されます。また他方、岩国飛行場から厚木飛行場に移駐される海上自衛隊のEP3等はプロペラ機であるためにジェット戦闘機に比べて騒音が小さいことは歴然としているので、騒音については大きな負担軽減になるのではないかというふうに言われているわけであります。
○阿部(知)委員 騒音の実態等々を身近にしております市民にとりまして、果たして今額賀長官がおっしゃったような事の運びで軽減になるかどうかということについて、私はもうちょっと中身に立ち入らせていただきたいと思います。
麻生外務大臣も外務委員会でお答えでございますが、厚木基地というのは、人口二百四十万の人がそこに住む上に基地がございまして、日夜、ジェット戦闘機、特にF18スーパーホーネットなどがブンブン飛び回るという中で起きておりますし、上を飛ぶパイロットから見まして、下を見ればもう本当に民家が見えて、場合によっては住民とパイロットの目と目が合うんじゃないかと言われているような人口過密地にあるわけです。
もちろん地元としても、それがどこに移るかは別として、願わくば本土に帰っていただきたいですが、とにかくこの過密状態の危険いっぱいの状態から何とかしてほしいというのはもう切なる四十年来の願いなのですが、この米軍基地の再編が発表されて以降も、新たにジャスティン・クーパー大佐という方が任官されて、例えば、厚木基地の重要性は不変であって今後も変わることがないということをたびたびおっしゃるわけです。
そうおっしゃる理由というのは、横須賀に空母キティーホークが現在おりますが、これが原子力空母にかわり、座間に米陸軍第一軍団司令部がやってきて、空母搭載機と、そして今までの厚木基地と、さらに司令部が来る。となると、確かに今、表向き五十九機が移動していくということであるが、例えば本当に厚木基地で今後、整備を含めたことが行われなくなるのかどうか。当然、整備の部分の機能が残ればやはり離発着はいるわけですから、運んでくるわけではございませんし、そうしたことについて、言われているような負担軽減になるのか。まず米軍機についてもでございます。
この整備部分が厚木に残るということ、これはジャスティン・クーパーさんもおっしゃっていますのでそのようだと思うのですが、果たしてそういう状態でなお本当に軽減というふうにお考えであるのかどうか、一点、お願いします。
○額賀国務大臣 阿部委員のおっしゃるとおり、空母艦載機が岩国飛行場へ移駐することによって、恐らく日常的な整備機能というのは岩国に移転するというふうに思います。だけれども、おっしゃるように、定期整備それから本格的な修理については引き続いて厚木飛行場に残る部隊が実施するというふうに言われております。そういうふうになると思います。したがって、厚木に来なければならないというのは非常に頻度が少なくなるということは歴然としていると思いますね。自動車に例えれば、日常の普通の修理は現地で行うけれども、あれは、四年に一遍とか五年に一遍とか、何というんですか……(阿部(知)委員「車検」と呼ぶ)車検みたいなものはやはり大きなところでやるということだと思います。
○阿部(知)委員 車検ほどの期間が長くあくものであるかどうかということについては私はちょっと違う理解をしておりますし、それと、さっき申しましたように、横須賀の機能というのは、今後、広くアジア太平洋地域の、航空母艦ですから、移動する基地ですから、ここに原子力空母を置くということは、長くいついつまでも浮遊していられるような不沈空母を置いているようなものであります。そういう中で、当然、艦載機の例えば定期点検といえど頻度が減るという保証は実は見えていないんだと思うのです。
今、多くの自治体で、五十五自治体並びに都道府県のうちで、なかなか先が見えないこと、これからどうなるんだろう、基地機能がかえって恒久化され強化されるんじゃないかという不安が本当に強いということはぜひ長官にも御認識いただきたいと思うのです。
そして、例えば四月二十日の航空騒音の例をとりますと、十二時半から十三時までの三十分間に何と三十七回も、いろいろ、戦闘機含めて、自衛隊機含めて飛ぶわけであります。三十分に三十七回、もう一分二機近くですね。そのうち約三十回が九十デシベルを超えて、百十デシベルを超すものもございます。現地におりますと、車を運転していてドアを閉めても防ぎ切れない騒音が入ってくるような状態に暮らしております。今後いかに実際の騒音が軽減されるかということは、これはもう住民にとっては懸案中の懸案でございます。
そこで、もう一点、そうした不安をさらに助長していることがございます。
先ほど長官もおっしゃいましたが、十七機の自衛隊機がかわってやってきます。これは、F18スーパーホーネットほど大型エンジンでもありませんし、戦闘機じゃないし、いいんじゃないの、簡単に言うとこういうことなんだと思いますが、実は、そのうち四機はジェット機でございます。そして、自衛隊機の飛行回数というのは、昨今では米軍機より多うございます。例えば二〇〇四年度をとりますと、米軍機は二万五千二百三十三回で、この間、自衛隊機はおよそ二万五千から二万八千回飛んでいるのではないか。すなわち、厚木の大和市の上、私のいる藤沢もそうですが、この上は、米軍機と自衛隊機と入りまじってしょっちゅう飛んでいるような状態になっているわけです。
ですから、今後、自衛隊機がやってきて、その中でも特にジェット機がここに含まれているということは、実は、四六協定と言われておりますが、昭和四十六年に横浜防衛施設局と大和市が結びました「厚木海軍飛行場の海上自衛隊による共同使用について」という中にございますが、「ジェットエンジンを主たる動力とする飛行機は、緊急止むを得ない場合を除き、使用しません。」という協定や、あるいは、平成六年の二月、同じく防衛施設局と大和市が取り結びました「厚木飛行場への自衛隊のジェット機の乗入れについて」は「ジェット機の配備は、行わないこととする。」というこれまでの、すなわち政府なり防衛施設庁当局と市、自治体の二回にわたる協定のほご、違反になるわけです。一方的破棄と言ってもいいかもしれません。
この点について、長官はどんなお話を地元となさいましたでしょう。
○北原政府参考人 阿部先生に御答弁申し上げます。
まず、艦載機五十九機を厚木から岩国へ移転するといった点につきまして、地元の大和市あるいは綾瀬市の各市長さん等からは大変高く評価をいただいているところでございまして、一日も早く実現するよう、国に一層の努力を求めるといった趣旨のコメントもいただいているところでございます。
それで、今先生御指摘のジェット条項でございますが、確かに、先生御指摘のとおり、昭和四十六年それから平成六年に、横浜局長から大和市長、それから当時の綾瀬町長に御通知申し上げております。
したがいまして、この点につきましては、その取り扱いについて現在地元と御調整をさせていただいているところでございまして、引き続き、私どもといたしましては、誠心誠意御説明して、御理解が得られるようにしてまいりたいというように考えています。一方的にほごにするとか、そういうことではございません。あくまでも御理解をいただいて対応してまいりたいと思っています。
それから、先生、恐縮でございますが、小型ジェット機のU36A、今度岩国から厚木へ移転をお願いしているわけでございますが、これはいわゆる、いうところのビジネスジェット機でございまして、先生御指摘のFA18スーパーホーネット等とは騒音の度合いは格段に違うわけでございまして、例えて申しますと、離陸時で両者を比較しますと、二十五デシベルの違いがあります。それをもう少しイメージ的にわかりやすく申しますと、ちょうど外と防音の整備をした中くらいの違いというのが一つのイメージかと思います。
いずれにいたしましても、私どもといたしましては、現在大変御負担をかけております厚木につきましては騒音の度合いが大幅に減少することになると思いますので、ぜひともこれを実現すべく御理解を賜りたいと思っています。それから、当然のことながら、繰り返しですが、ジェット条項についても御理解をいただきたい、そのように考えているところであります。
○阿部(知)委員 もちろん住民は、四十年の長きにわたって裁判を起こしてやってきているわけですから、このF18スーパーホーネット、特に最近出力が大きいですし、こういうものがどこかに移転してくれるということを望んでいることは事実であります。
しかしなおかつ、おっしゃった二十五デシベル違うという自衛隊のジェット機についても、もともとが百十デシベルだったら、そこから二十五引いたって八十五あるんです。そのうるささは体感していただかなければわかりません。二十五減るからいいじゃないのと言うのはやめていただきたい。
そして、そういうことをおっしゃるならばというか、おっしゃる前提には、やはり防衛施設庁の方も、さっき言った三十分に三十七回の現状。そして、今後、では、本当に自衛隊のジェット機は現在来る四機以上にふえないのか。だって、何の保証も見通しもないわけです。そして、申し上げたように、横須賀基地の機能が強化された場合に、日米の、自衛隊と米軍の共同の行動ということが厚木基地でも座間でも当然これから起こり得る。未来が見えないわけです。
そういうことに対して、きちんとした見通しなく軽減だ軽減だと安易に言わないでいただきたいとお願い申し上げたいし、最後に防衛庁長官にお願いいたします。
実は、麻生外務大臣は、十二月二十六日に厚木基地にお越しいただきました。でも、その日というのは、十二月二十六日だから、クリスマス休暇で飛行はなくて、でも、とにかくお越しはいただきました。もっとうるさいときに来てほしいなと思いますが。防衛庁長官にもぜひ一度、厚木基地を御視察もいただきまして、そして、体感していただきますこの騒音の問題と、住民の声も聞いていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○木村副長官 先ほど先生がおっしゃったように五十五の自治体があるわけでして、これらをすべて長官が直接というのは、物理的にも時間的にも、また国会も開会中でしたので、それをカバーするため、私や二人の政務官も手分けしていろいろ回りました。
私は、長官の命を受けまして厚木の方を視察させていただき、また、先ほどお話があった綾瀬市長、大和市長とも意見交換をしてまいりました。その際、視察しながら、上空からも見ましたし、また基地内あるいは周辺も回りまして私なりに体感させていただき、それはきちっと長官の方にお伝えしてあります。
○浜田委員長 阿部君、時間です。
○阿部(知)委員 騒音のみならず、落下物の危機というものも住民は既に十分体感されております。重ねて、やはり自治体からの声をもっとしっかり聞いていただきたいということをお願い申し上げて、質疑を終わらせていただきます。
――――◇―――――
○浜田委員長 この際、御報告いたします。
本会期中、当委員会に付託されました請願は、二種十四件であります。各請願の取り扱いにつきましては、理事会において検討いたしましたが、委員会での採否の決定は保留することになりましたので、御了承願います。
なお、本会期中、当委員会に参考送付されました陳情書及び意見書は、お手元に配付してありますとおり、海上自衛隊岩国基地航空部隊の厚木基地移駐反対に関する陳情書、自衛隊(福江島)基地の整備拡充等を求める意見書外二十件であります。念のため御報告いたします。
――――◇―――――
○浜田委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。
国の安全保障に関する件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浜田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
次に、閉会中審査案件が付託になりました場合の諸件についてお諮りいたします。
まず、閉会中、委員派遣を行う必要が生じました場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣の目的、派遣委員、派遣期間、派遣地等所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浜田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
次に、閉会中審査におきまして、委員会に参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、参考人の出席を求めることとし、その人選、出席日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浜田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
本日は、これにて散会いたします。
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