第164回国会 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会 第3号(平成18年4月17日(月曜日)) 抜粋 案件:
政府参考人出頭要求に関する件
国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動等に関する件
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〔前略〕
○三原委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
本日は、イラクにおける自衛隊の活動並びに撤退の時期等々で各委員から御質疑がございましたが、けさ方六時ごろでしょうか、たまたまラジオを聞いておりましたらば、サマワで、イギリス軍に対してシーア派のサドル師たちの支持者たちが砲撃を加えたかもしれないというような報道がございまして、実は、私のみならず、日本国民全体が、事の真偽はほかにして、いつもそういう報道がある都度、現在、イラクの治安情勢がどちらに向かうのか、あるいは自衛隊がどのような立場に置かれるのか、本当に薄氷を踏む思いで耳目をそばだてているさなかなんだと思います。
私は、先ほど田島委員の御質疑の中でございました、特に情報ということの信憑性をめぐって、今は情報をどう判断し、どう使うかというところが非常に重要な時代になっておりますが、アメリカの開始したこのイラクへの攻撃に対しましても、既に本年の二月、いわゆるCIAの中東担当国家情報官のポール・ピラー氏が、米国政府の情報の取り扱いについて、非常にイラク戦争においては、例えば大量破壊兵器の有無、あるいはアルカイダとサダム・フセインの諜報機関の接触等々について、事実をむしろ誘導的に操作するようなことがあったのではないかという告発をしております。
また、四月に入りましてからは、副大統領の前補佐官であるリビー氏の発言等々で、一体、アメリカ政府はこのイラク攻撃に対してどのように情報を扱い、果たしてこの戦争の正義はあったのであろうかということがアメリカ国内でも問題になっているというふうに報じられております。
麻生外務大臣においては、このような現在のアメリカの諜報活動と、その諜報活動を用いる政治家の側のいろいろな操作、あるいは国民に対して何を伝えたか等々について、この間一貫してどのようにごらんになっておられますか。一点目、お願いいたします。
○麻生国務大臣 阿部先生御存じのように、イラクという国は、十二年間にわたりまして国連のいわゆる安保理事会の決議に違反し続けた国であります。国際社会が与えました平和的解決の機会はすべて生かそうとはしませんでした。そして、最後まで、国際社会の真摯な協力、努力に対しては協力、対応はしようとはしなかったというのが事実だと思っております。
したがって、日本としては、こういうような認識のもと、安保理決議に従って私どもは決定をしたのであって、この決定は正しかったと思っております。
また、大量破壊兵器の話につきましては、これは、イラクは過去にクルド人に対して、第一次のときにだったと思いますが、大量破壊兵器を使用したことは事実であります。したがって、国連調査団が指摘をしております数々のいわゆる未解決の問題等を考えてみますと、イラクに対して武力攻撃というものが開始された当時、少なくとも大量破壊兵器があり得ると想定することに足る理由があったと考えておるというのが私の考え方です。
○阿部(知)委員 非常に実は頭の回転の速い麻生大臣は、意図して私の質問をはぐらかしたのではないかと思います。私は、諜報活動のあり方と、それを利用する政治家の、いわば一方的に政治利用したのではないかということがアメリカ国内でも問題になっておることについてどうお考えかとお伺いしました。今の大臣の御答弁は、もう三年も前からそんなことを繰り返しておられますが、この間世界じゅうで、イギリスでもアメリカでも、情報の信頼性やそれの利用、いわば、どのように国民に伝えたかというところで今ブッシュ大統領の支持も揺らいでおるさなかであります。
私は、そうしたことをまた日本が、独自の情報収集活動に基づいたのではなく、同じように繰り返される日本政府の対応というのは、やはり今の情報化時代において、何が真実の情報で、私ども国民に何が知らされて、そして判断がどうなされたかという政治の意思決定プロセスをきっちりと示していないと思います。
私に与えられた時間は八分でございますので、以上のことは指摘にとどめて、実は、麻生大臣は御承知おきの上今のような御答弁だったのだと思います、決めつけて申しわけありませんが。また別途の機会に、時間のあるときに質疑を繰り返させていただきます。
もう一つ私は質問予告してございますので、額賀防衛庁長官にお願いいたします。
先回、私がこのイラク関連の委員会で質疑に立たせていただきましたときに、イラク派遣の自衛隊員も、時期も長くなり、過酷な状況下で勤務をしておる、ついては、自衛隊員の健康面、メンタルヘルスも含めて十分にフォローしていただきたいというお願いをしたのが二月二十七日でございました。その後、新聞報道で三月の十日、これも先ほど田島委員がお取り上げでありましたが、イラクに派遣された自衛隊の隊員内の自殺者の数が出てまいりました。陸上自衛隊四人、航空自衛隊を含めると五人、航空自衛隊が一名おられますので。
これらの数、いわば第八次までの隊員でございますと、陸上自衛隊ですと四千五百名、そして航空自衛隊はまあ千名になるでしょうか、そのあたりの数だったかと思います。その中におけるいわゆる自殺の発生率は、私は客観的に見ても高いと思います。母集団の大きさによっていろいろな分析ができますが、例えば、この四千五百人の陸上自衛隊のうち四人が自殺されたとすると〇・〇八%で、自衛隊員全体の中、二十四万人の、例えば去年の自殺者数を九十四人といたしましても、〇・〇三にすぎない。もともと自衛隊員というものに多い自殺者があるということも問題でありますが、やはり、このイラクに派遣の自衛隊員が現状五名自殺されておるということは大きな問題で、この前長官が留意してフォローしますとおっしゃったことがどう実現されているのか。私は、これから先まだ続く派遣であれば、大きな危惧を抱いております。
誠心誠意なお取り組みが必要と思いますが、どのようにお考えでしょう。
○額賀国務大臣 先般、阿部委員がおっしゃるように、女性らしい視点で、大変思いやりの御質疑をいただいたと感謝しております。
確かに、イラクにおいては、夏になれば五十度の暑さ、冬は氷点下もある、砂あらしもある、大変厳しい環境の中で生活を強いられます。しかもなおかつ、復興支援活動という任務も遂行しなければならないということだと思っております。その中で、おっしゃるように、陸上自衛隊四人、航空自衛隊一人がお亡くなりになりました。自殺をしたという結果になっております。
ただ、その理由が、それぞれフォローしておりますけれども、プライベートな問題もありますので逐一言うことができませんけれども、さまざまな理由がありまして、ストレートに、イラクに行った結果がこういう自殺を招いたというふうに結びついているかどうか、そういうことも含めて今フォローしているわけでございますけれども、私が見る限りにおいては、複合的にいろいろな要因が重なり合っているという場合の方が多いというふうに感じられます。
いずれにいたしましても、行く前、それから行っている間、それから帰ってきてから、その間にも激務の中で仕事をやりますから、熱中症だとか下痢をしたりとかさまざまな症状を訴えることもあるわけでございますけれども、委員が御指摘のように、しっかりと私どもも対応して、こういう犠牲者が出ないようにさせていただきたいというふうに思っております。
○阿部(知)委員 ぜひとも、本当に真剣なお取り組みをお願い申し上げます。
終わらせていただきます。
○三原委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
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