第164回国会 厚生労働委員会 第19号(平成18年4月28日(金曜日))抜粋 案件:
委員派遣承認申請に関する件
政府参考人出頭要求に関する件
健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三七号)
良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三八号)
小児医療提供体制の確保等のために緊急に講ずべき施策の推進に関する法律案(小宮山洋子君外四名提出、衆法第一七号)
医療を受ける者の尊厳の保持及び自己決定に資する医療情報の提供、相談支援及び医療事故等の原因究明の促進等に関する法律案(園田康博君外三名提出、衆法第一八号)
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〔前略〕
○岸田委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
本日は、小泉首相が首相になられて五年という期間の中で、果たして小泉構造改革は何であったのか、あるいは小泉首相のとられた外交はどこへ日本を向かわせしめようとしているのかということで、最近、とみにこの五年を見直すという特集やアンケートが多く出ているかと思いますが、その中でも、正直申しまして、最も不人気な分野が、社会保障政策に関して、各年齢、評価をしないという方の方が評価をするという方を上回っているというような集計が、たしかきょうの新聞か、きのうでございましたか、出ておりました。
私がよくこの問題を出しますと、例えば、中川政調会長は、全部のパイが大きくならないとこれを分け与えることができないから、これまではパイを大きくする期間で、これからはそれをみんなに分けられる、こういう論法で御主張をなさいます。
しかし、そうであれば、私は、全体の、最初のパイ論もちょっと違う考え方をしておりますが、もし中川政調会長のお話にのっとったとしても、では伺いたい。今回のこの医療制度改革は、そうやってみんなに幸せを、この国に生まれて、生きて、亡くなっていってよかったなと思えるような幸せの姿をメッセージするものなのだろうか。
私は、実は、私ごとですが、きのうも夜間の小児の救急診療に行ってまいりまして、私は兼業でありますから、というか、私が抜けちゃうとほかの人の回数が多くなるのでやっているのですけれども、そこで出会った若い女医さんたちも、もう本当に異口同音に、卒後五年から七年で次々と職場を去っていく同僚の話をしておられました。
今、私どもは、医療制度改革と称しながらこのことをやることが、もうぎりぎりの医療現場をがけっ縁から突き落とすというほどに深刻に考えております。
それゆえ、この間の数回の審議の中で、大臣からもいろいろな御答弁をいただきましたが、ぜひやはり認識をよりシビアにしていただいて、とにかく医療というのは、壊れてしまったら、そこが命を守る最後の基盤だから、命が守られない。当たり前なんですけれども、でも、もうぎりぎりそこまで来ているんだという中で、果たしてこの改革案なるものが、本当にその窮状に何がしかの光を差すものかどうかを真剣にきょうも論議させていただきたいです。
冒頭、私は、代表質問でもお伺い申し上げましたが、医療費の二〇二五年度予測ということで、医療費全体では六十五兆円、医療給付費では五十六兆円という数値が厚生省のもともとデータでおありですが、これについては、昨日の医師会の内田参考人でしたかの日医総研の試算だとちょっとこの数値が違ってまいりまして、医療費が五十八兆円、医療給付費が四十九兆円となる。医師の団体がシンクタンクを使ってやることですから、私は、やはりそれなりの計算方法で、確実性のあるものなんだと思うんです。
きょう、午前中、上田委員も少しお取り上げでありましたけれども、一方、さらにまた、これは私が代表質問で使わせていただいた数値ですが、九七年度から二〇〇三年度までの七年間で、制度改正のあった年度を除いて、伸び率が高かった五年を平均しても、四十二兆九千億にしかこの医療給付費がなりません。
これだけばらばらでさまざまで、果たしてこの数値をもとに何兆円削減していくんだというふうな発想法をとることが、そもそも理にかなっているのか、合理であるか、そして意味があるのかとすら私は思いますが、この点について、各ばらばらな数値が出ること、数値目標がこれだけ幅があったら、実際に何を目指して、何のために患者さんたちに窓口負担をお願いしたり、あるいは御高齢者に保険料負担をお願いしたり、さらには、最も私は言わせていただきたいが、ただでもあっぷあっぷしている医療現場の診療報酬減というのは本当に厳しいものがございます。三重苦を与えてまでこの数値目標が意味があるとお思いかどうか、大臣に冒頭お伺いいたします。
○川崎国務大臣 過去においても一定の時をとって医療費の伸び率を当てはめて計算をしてきた、結果として大きく外れてしまった、もうこの審議の中で何回か御批判をいただきました。それは、結果論からいえば、私どもの伸び率を想定したものよりも我が国の経済は伸びなかった、すなわち物価と人件費は伸びなかったという結果であろうと思います。
今回も、我が党の中にも、四%成長を目指そう、これは中川政調会長が中心。しかしながら、借金を返すのに余り楽観的な見通しを示しながらやっていくのはどうだといって、片っ方で与謝野大臣が二%成長というものを置きながらやっている。もちろん、もし中川さんの言うとおり四%成長というのが前提になれば、今、私どもの足元は極めて低い成長のもとに計算をした計算式でありますから、委員おわかりのとおり、今度は大外れになるということは御承知のとおりでございます。
そういう意味では、この目安というものが、我々は足元の数字から延ばしていけばこうなりますよという数値を示しておりますけれども、これが目標という形できちっと出せないのか。実は、この委員会でも随分やられていますけれども、その前に財政諮問会議というのでやられまして、私は正直申し上げてそこは無理です、医療技術の進歩というものもよくわかりません、現実問題、我が国の経済成長、すなわち物価の変動もよくわかりません、したがって我々は目安として二〇二五年の数値目標を出させていただきました、こういうことで財政諮問会議ではお話をし、そして委員会でも同じお話をいたしております。
一方で、医師会の皆さん方が想定されたことでありますけれども、しかし、今、一千二百万、一千三百万と言われておる七十五歳以上の高齢者の方々が、我々、阿部委員も一緒でございますけれども、七十五を超えたときに、このぐらいの伸びで終わるというのも、正直言って余りにも楽観的な数字をお出しになったな、こういうふうに思っております。
我々の数字に対してさまざまな御批判をいただくのは、また私どもも正確な数字を読み切って出したわけではありませんと再三申し上げております。足元の数字として出させていただいた。しかし一方で、医師会が出された数字はどうですかといえば、余りにも楽観的な数字を、これから高齢化社会を迎える中で、一・何%の成長で済むというのは少し無理な数字ではなかろうかな、こんな感想を私自身持たせていただいております。
○阿部(知)委員 だから、私は、そういう数値目標の、逆に言うと当てにならない土壌の上に、経済財政諮問会議もそうですし、この委員会すらそうですけれども、審議が行われていくということをもうやめにしたい、もう少しはっきり言えば、見える指標で、少なくとも合意できる指標で医療の政策評価を行いたいという立場です。
大臣にお伺いいたしますが、内閣府が出されました構造改革の評価報告書という中に、ナンバー五ですけれども、医療制度改革のバージョンがございます。これについてはお目通しでありましょうか。これは予告外で恐縮です。内閣府が十七年の十二月に出された医療改革評価の報告書五でございます。
〔委員長退席、谷畑委員長代理着席〕
○水田政府参考人 御通告がなかったものですから手元には持ってきておりませんけれども、たしか、内閣府が過去に行いました制度改革の効果を政府管掌健康保険でしたかで見まして、波及増は少ないという結果を出されたものだと思っております。
○阿部(知)委員 もちろんそれだけではないので、もうちょっとよくお読みいただきたいんですね。私、きょう、今の御答弁程度ではきっと読んでいないんだなと恐縮ですが思いますので、例えば、成人病の二五%削減がどんな根拠があり、実際に意味がある指標なのかどうかということも踏み込んで評価しておられます。
私は、厚生労働省がやる施策が、他省庁から、逆に複眼的にいろいろな角度から分析されるというのはいいことだと思います。
なぜならば、医療と申しますのは、恐らく、さっき厚生労働大臣もおっしゃったように、経済成長率や人件費やもろもろの可変要素が余りにも多過ぎて、単純に何兆円で何%減で、例えば財政諮問会議の言うように四十二兆円とかやる手法そのものが合っていないんだと思います。かといって、私は、膨大になる医療費をそのままいいとは思いません。適正化ということの内容が何なのか、指標を共通にした方がいいと思うんです。大臣はこれまで積み上げ方式だということをその意味でおっしゃったんだと思いますから、大臣のおっしゃる言葉を厚労省の政策の指針にするための評価の方法が余りにも見えないし、御提示いただけないと私は思います。
予告しておきますから、この次、成人病の予防対策で、本当にお上げになった数値がどんな意味があるのかをやらせていただきますので、きょうはこの指摘にとどめさせていただきます。なぜなら、こうやって、大きな、うそかもしれない指標のもとに、とにかく圧縮圧縮とされていって、医療そのものが消えちゃう、私はこれを一番恐れるものであります。
大臣に引き続きお伺いいたしますが、実は、こうやって国民医療費の推移ということをずっと見てまいりますと、昨日、医師会の皆さんも御提示でありましたが、一体このうちどんな負担割合で推移しているか、国庫負担、事業主負担、地方自治体負担、被保険者負担、患者負担という負担割合の推移を見たものがございます。
お手元の資料の一枚目、おととい医師会の先生はカラーでお持ちでありましたが、この一枚目のグラフを見ていただくと、ここでは明らかに、国民医療費の負担のうち、国民の負担は増大し、すなわち患者負担は増大し、実は保険料負担も増大もしておるのですが、事業主の負担は減少しておる、国庫負担は割合で見るとちょぼちょぼであるんですが、こういう実像が示されています。国民の窓口負担は当然増大している、この事実はだれしも否定できないデータであると私は思います。
ここで、なぜ国民負担をさらにふやすような方策で今度の改正は臨まれるのか、この点についてお願いいたします。大臣に。
○水田政府参考人 事実関係についてまずお答えいたしたいと思いますけれども、先生御指摘のとおり、国民医療費に占めます患者負担の割合は増加傾向にあるわけでございます。
ただ、これは累次の改正におきまして患者負担の引き上げが行われた結果でございますけれども、例えば平成十四年の改正におきましては、持続可能で安定的な医療保険制度を構築するために、患者、加入者、医療機関、三者がそれぞれ痛みを分かち合う三方一両損の方針のもと、患者の方々にも相応の負担をお願いするということで行ったものでありまして、必要な改革であったと考えてございます。
今回の改革の中身でございますけれども、先ほど御指摘いただきましたが、医療費適正化と言っておりますけれども、主眼といたしましては、中長期対策、予防の効果あるいは平均在院日数の減、こういったことを置いておりまして、短期対策もやっておりますけれども、それにつきましては、中身といたしましては、現役世代と負担の均衡を図るという観点から、現役並み所得を有する高齢者につきまして、現役世代と同じ三割負担、こういった見直しを行うものでございまして、そういう意味では、必要な配慮、必要な医療が妨げられるようなものではない、このように考えております。
○阿部(知)委員 そうやって論点をずらさないでくださいな。三方一両損じゃなくて、さらに患者さんは負担増だよと言っているんですよ、私の質問は。
事業主負担は割合的には減っているんです。なぜかの中身も、次に伺わなくても厚労省は御存じだと思いますよ。この間、みんな非正規雇用に振られて、社会保険料負担は、企業はぐんと下がってきているんですよ。結果的にふえているのはどこかといったら、医療費がふえていくことを担っているのは患者負担増なんですよ。それに対しての、三方一両損なんて、もう三年も四年も古い話をしないでくださいな。今度、さらに国民負担増をするわけでしょう。
もう一つ、ならば伺いたい。実は、医療費というとイメージされるのは、主には医療保険ですね。でも、私どもが家計の中で医療費として考え支出しているものの中には、例えば、差額ベッド代、おむつ代、お世話代もあるかもしれない、医療にかかるために当然必要とするもの、それも込み込みで実は一人の人間は支出しているんですね。
厚生労働省として、患者さんの負担がどんどん上がっていく、さて、患者さんたちというか一人の国民は、医療費に一体どれだけの支出をしていてそのうちどれだけが医療保険でカバーされているか、こういう観点で物をお考えのことがおありでしょうか。
○水田政府参考人 保険診療そのものにつきましては、数値的に国民医療費、それから医療給付費という形でお示しをしているわけでございます。
一方で、保険外の負担、それでは合わせるとどうなるのかということでございますけれども、それは午前中の審議でもございましたが、保険診療と保険外診療との併用、あるいは自由診療ということにつきましては、公定価格もございません、医療機関と患者との個別の契約でございますので、一般的にその把握はしてございません。
ただ、併用する場合の保険外診療につきましては、例えばいわゆる差額ベッド代の設定状況、こういうものにつきましては、医療機関からの報告を求めているということでございます。
○阿部(知)委員 そういう手法でやる限り、実態なんて浮かばないんですよ。厚生労働省は、総務省が毎年毎年家計調査というのをやっているのを御存じですよね。私は、求めよ、さらば与えられんだと思うんですよ。
厚労省は、もちろん医療保険、そこを主に担っておられますよ。しかし、社会保障というのは、先ほど申しました、この国で人々が安心して生きていける基盤をどうつくるか、その中で、医療保険の役割はどこにあるかなんですよ。医療保険のところのそこだけに着眼していて、まだ負担増できる、まだ負担増できる、まだ負担増できるとやってきました。しかし、もともと、その相手の国民がどのくらいを既に自分が生きていくために支出しているか、そのことが見えなければ、実は過大な負担を強いていることになるのではないですか。
総務省のやっている家計調査を御存じですか、水田さんに伺います。
○水田政府参考人 家計調査の存在については存じております。その中で、保健医療費という支出項目が立っていることも存じ上げております。
○阿部(知)委員 そうしましたら、これも宿題にいたしますから、私は自分でやりましたけれども、この医療支出というもののうち、保健医療サービスとその他というのに分けられるんですよ。逆に、医療支出総体のうちに保健医療サービス支出がどのくらいか、これの率を出してみてください。額でもいいです。
何でこんなことをお願いするか。なぜなら、あなた方が患者さんや国民はこのくらい負担しているだろうと思う、もっともっと実際にはお金がそこにかかって生活しておられるんですよ。この事実を無視して、こんなにどんどん、さらに保険料も上げる、窓口も上げる、さらに保険外負担も増す、そういうことをやる前に、ぜひ全体像をとらえて、国民が本当に安心して生きていけなければ厚生労働行政は評価を得ないんですから。この次までにやっていただけませんか。私はきょうデータを持っていますけれども。
○水田政府参考人 家計調査で調べることは可能と思いますので、承りたいと思います。
○阿部(知)委員 では、頑張ってください。私も結構時間がかかりましたから、そちらもお時間はかかると思います。そして、その数値を見た上で大臣にしかとお伺いしたい。
なぜ小泉改革、いろいろあった中で社会保障政策が国民から最も評価を受けないのか。これは、実は、国民は社会保障の充実のためならお金は出してもいいとは思っているんです。だけれども、その中身が問題だったり、逆に、出せる限界はどこかということを政治によく知ってほしいと思っているんだと思うんです。
でも、厚労省がこの間お出しになるデータ、例えばこれは民主党の山井さんたちが御請求になりました特別養護老人ホームの利用料がお幾らかということ一つですね、実は相手に聞くだけでみずから求めないんですよね、みずから努力なさらないんですよ。私は、それで政策だけ事足れりとしている厚労省であってほしくないんですね。やはりここは、人間の命を預かる大事な省庁なんですから、その意味をよくお考えくださって水田さんには御尽力いただきたい。次回、必ず質問させていただきます。
次に、国民健康保険の問題に移らせていただきます。
大臣は繰り返し国民皆保険を堅持するとしっかりとおっしゃってくださっています。心強いし、本当に大事な我が国の財産ですから、この点は思いを一つにしておりますが、そのためにも、ぜひ国民皆保険を維持するためにまず国民健康保険というものの現状の問題点をしっかりと把握しないと、私は、この国民皆保険問題には良策、正しい処方せんが出ないと思います。
国民健康保険は現在五千百万人になろうとしていますが、これはちょっと内訳を変えると、普通にいう国保と、それから退職者から一般国保に移られる方六百万人と、それから組合国保の五百万人を含めて五千百万人ですが、しかし、膨大な数だと思います。大臣は、なぜこの国保がここまでふえてきているのか、このことについてどう思われますか。
これは、恐縮です、大臣にお願いします。私は、今、全部数値は言いました。
○川崎国務大臣 自営業者自体の数はそうふえてないんだろうと思いますけれども、いずれにせよ、高齢化でございますから、六十歳以上の人口が徐々にふえてきていることは間違いないだろう。そういった意味ではふえてきているということになろうかと思います。
○阿部(知)委員 それはだれしも、ちょっと思えばそうだと思うんです。
大臣にお示しの二ページ目、これは世帯主の職業別世帯構成の年次推移でございますが、国民皆保険になりましたのは昭和の三十六年、一九六一年でございます。その当時は、今大臣がおっしゃったように、自営業とか農林水産業とかあるいは五人以下の小さな事業主のところでお働きの人が国保になっておりました。
時代を経て、平成十五年になりますと、もちろん、農林水産業は五・一%、自営業も半分の一六・九%、小さな事業者のところは二五・二%と余り大きな変容はございませんが、ここに無職という形で五〇・二%、すなわち、国保全体のとは申しません、これは大体世帯主四千万人くらいのデータですから、半分が無職者であると。それは御高齢者であろうというところまでは大体だれもコモンセンス、共通認識にしておるんですね。私は、実は、そこまででとどまっていたら、この問題はどうやって本当に補強していくかの答えが出ないと思うんです。
この下に注というのが、文章があって、「擬制世帯を除く全世帯」とございます。この擬制世帯とは何でしょうか。これは実務サイドで結構です。
○水田政府参考人 世帯主がサラリーマンの世帯に所属する国保の加入者でございます。(発言する者あり)
○谷畑委員長代理 ちょっともう少し声を大きく。聞こえません。
○水田政府参考人 世帯主がサラリーマンである世帯で、その中に国保の加入者がいる世帯を擬制世帯とここでは言っております。
○阿部(知)委員 すなわち、国保に本人は加入しているのだけれども、お父さんなりなんなりがサラリーマンで、お母さんでもいいんですけれども、そこで自分の子供は国保というようなケースが多いんですね。実はこれが、今多く言われるフリーターとかパートとかアルバイトの子供たちがここに入るわけです。
では、この擬制世帯と呼ばれるものの集計とかあるいは総枠の人数のデータはお持ちですか。
○水田政府参考人 特にお求めのデータそのものはございません。
ただ、国民健康保険におきます被保険者数の増加につきまして、社会保障審議会の医療保険部会で議論があったわけでございますけれども、その中で、高齢者の増加に加えまして、厳しい雇用情勢や非正規職員の増加といった雇用形態の変化が要因の一つである、このような指摘がなされております。
○阿部(知)委員 そうやって、指摘がなされておりますといってほったらかしちゃうから、実は必要な対策がなされないんですよ。
私は、現状、高齢化はある意味で仕方ないというよりはことほぐことだと思うんですよ。ただ、その御高齢者の中にも、当然無職であるし、収入は年金で、この次に取り上げさせていただきますが、厳しい財政状況があるからなかなか保険料の納付もままならず、資格証明書等々を出されている実態というのがありますね。それも一方である。
でも、恐らく今私たちの社会の社会保障政策全体を大きく不安定なものにしているのは、この若年で社会保障への加入を行っていない、あるいは行っていても納付をしていない方々だと思うんですよ。これも、求めよ、さらば与えられんです。やはり本当にいい政策を打とうとするためには、実際にそれがどのくらいあって、どのようにふえてきて、どうすればいいのかと、当たり前のことなんだと思うんです。
こういう改正の中で、この中から高齢者を分けとるのは一つの、考え方は私はよしとしませんが、そちらはそう考えたんでしょう。でも、総体の、例えば先ほどの退職者の六百万人は、本当は退職者保険で続けられる者が国保に来ている方があるじゃないかと会計検査院からも指摘がありましたよね。もう一つ、このフリーターの問題もあるでしょう。さらに、高齢者で収入が年金だけで厳しくてという問題もあるでしょう。おのおの処方せんが違うと思うんですね。本当に皆保険制度を持続しようと思ったら、やはり私は行政の側の丁寧な対応が必要だと思うんですよ。
大臣、この点について、私は今国保の三つの問題点、それで、会計検査院が指摘している点は一番たやすい点です、退職した後、本来自分のいたところに続けられる方が国保に来ている、この問題は。ただ、フリーター等々の問題は根が深く、また重い。どうやってやっていけばいいか、いろいろあると思います。この点と納付率の問題等々についてどう取り組まれるか、お願いします。
○川崎国務大臣 今議論をいたしていますのは、一つは、労働関係の社会保険と厚生年金、こうした徴収を一元化しようという中で、いろいろ議論は始めています。
正直申し上げて、二十時間以上働けば当然雇用保険に入らなきゃならぬ。一日でも働けば労災保険に入らなければならない、これは一年に一遍でございますけれども。三十時間、四十時間のうちの四分の三働けば当然厚生年金の適用にならなければならない。この辺がしっかりされていないのではなかろうか。これはパートの問題全体を考えるときに、本来パートであっても厚生年金なり組合の健康保険で処遇されるべき人たちが違う形になっているのではなかろうか、そんな問題意識を持ちながら、昨日も参議院でお答えしたわけでありますけれども、パートの実態というものをもう少し分析しながら詰めていかなきゃならないなという意識を持っております。
一方で、また違う切り口でフリーターとニートという問題がある。ニート自体は、少なくとも働いていないんですから親御さんの保険に入っているはずでございますけれども、それが本当に入っているかという問題。独立されているかもわからぬ。そうなると、所得がなくて、国民健康保険だけれども、とても、こういう話になろうと思いますが、それは識別しなきゃならぬだろう。
それから、フリーターは、これは働いているわけですから、本来は組合の健康保険に入るか自分で自立するか、こういう話になると思いますけれども、そこもあいまいな面があるだろうという御指摘だろうと思います。やはりそういうところをきちっと切り分けながらやっていかなきゃならないんだろう。
そうなりますと、今度は国民年金と厚生年金、この辺のお互いの情報交換の話になってくる。市町村と社会保険事務所とのいろいろな情報交換、こういうものをやはりしっかりしながら、言われるとおり、分析をしてしっかり対策を打つということをやらなきゃならないのかなと。
正直、役人にもうちょっとしっかりしろと言いながら、数字を出せ、数字を出せと私は迫っている本人なんですけれども、もう少し実態の掌握はしてみたい、このように考えております。
○谷畑委員長代理 時間が来ております。
○阿部(知)委員 はい。若い世代が全くの無保険になるということが多うございますし、ぜひ大臣に鋭意御尽力くださいますよう。
残余は次回にお願いします。
〔後略〕
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