第164回国会 厚生労働委員会 第28号(平成18年6月7日(水曜日))抜粋

案件:
 政府参考人出頭要求に関する件

 薬事法の一部を改正する法律案(内閣提出第六七号)(参議院送付)

 職業能力開発促進法及び中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六六号)(参議院送付)


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〔前略〕

岸田委員長 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 社会民主党の阿部知子です。

 本日は、共産党の高橋委員の御好意初め、理事会の皆さんの御承認で私の質疑時間と交代をさせていただきました。どうもありがとうございます。早速質問に入らせていただこうと思います。

 今回の薬事法の改正は、そもそも、昭和三十五年に薬事法ができ、その後、とりわけ昭和三十年代の後半から四十年代、我が国が経験した大きな薬害、キノホルムによりますスモンという問題、あるいはサリドマイド、クロロキンなど、非常に不幸な、患者さんたちにとっても大きな弊害を生んだ薬害の経験に学びながら、より安全で、そして逆に言うと、先ほど来各委員が御指摘のように、自分の体を自分でコントロールしていくための安全性の確保を、販売する側、そして受け取る側の双方で確立していこうという法改正だと理解しております。

 しかしながら、この法案のでき上がった形を見てみますと、実は本来の趣旨から大きく逸脱する部分があるのではないかと思いますので、この審議を通じて、そうではないことの御答弁をいただいて、結果的には、この法案、賛成していきたいとは思っておりますが、御答弁のいかんにもよりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 冒頭、私は、先ほど御紹介しましたスモンの薬害問題で質疑をいたしたいと思います。実は、スモンという病気、お若い委員の中には御存じない方もおいでだと思いますが、ちょうど私自身は、学生時代に、そうしたスモンの被害でしびれ感、歩行困難などをお持ちの多くの薬害の患者さんにお会いいたしました。実は、日本国内の被害者数と申しますのは一万一千百二十七人と言われ、うち認定された方は六千五百人という報告がなされております。

 実に、このスモンの原因となったキノホルムは、もともと、一九七〇年代をとりますと、キノホルムを含む薬品の数は百八十種に上ったと言われております。医療機関で処方される薬だけでなく、薬局で購入する市販薬、そしてさらには配置薬の中にもこのキノホルムを含むものがございました。

 私は、富山あるいは奈良等々で盛んな配置薬という長い文化と伝統を持った業法を否定するものではありませんが、しかし、薬と申しますのは、よく言うように、薬にも毒にもなるというたちのものでございますから、この際、まずしっかりとスモンの事件を思い起こして薬事法の改正は行われるべきだと私は思います。

 そこで、厚生労働省にお伺いいたします。キノホルムを含む成分のものが配置薬にもあったという事実、並びに、中にはそこのキノホルムを服用してスモンという状態になった患者さんがいるであろうということについての、まず厚生労働省の認識を伺います。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 配置薬によりますスモンの被害につきましては、私ども厚生労働省に保存されている行政文書のチェック、あるいは裁判所におきます文書保存状況に対する照会を行うとともに、スモンの原因となりましたキノホルムにつきまして、配置薬としての販売及び被害の有無につきまして、当時の担当官あるいは関係の企業、関係の自治体へ照会を行ったところでございます。

 その結果でございますけれども、キノホルムは、昭和三十六年の二月から約十年間でございますが、厚生労働大臣の定める配置販売品目指定基準に上げられておりまして、地方自治体におきまする品目指定の状況から見まして、実際に配置薬として販売されていたというぐあいに考えております。

 また、行政文書等からは、被害が生じたということの確認はできませんでした。

 事情を申し上げますと、スモン訴訟につきまして、厚生労働省に残っております各原告との和解調書、それ自体は、実は例文の引き写しということでございまして、投与医薬品が配置薬なのかそうでないのかということを判断することができませんでした。

 それから、スモン訴訟におきまして、服用した医薬品を特定するために用いた製剤使用証明書あるいは鑑定書等の書証でございますけれども、これは裁判所にあるわけでございますが、文書保存期間十年を経過しており保存されていない旨、東京地方裁判所の担当官から聞いておるところでございます。

 したがいまして、私どもといたしましては、今申し上げましたように、行政文書等からは、被害が生じたということの確認はできませんでした。

 ただ、スモン被害者の団体が編さんをいたしました文献、いわばスモンの被害、訴訟につきましての歴史を書いた本がございます。この文献におきまして、診療所で処方された医薬品とあわせて配置薬を服用し、スモンと鑑定された事例がある、そういう旨の記載があることは承知をいたしておるところでございまして、配置薬でスモン被害が生じたことを否定はできないというぐあいに考えております。

阿部(知)委員 行政上、何年の期間文書を保存するかというような問題が、実は、ここは大きく関係していると思います。そして、配置薬の中にもあったという事実も確認されております。

 私は、本日、実は、患者さんの団体にお願いいたしまして、キノホルムの投薬証明、これは、太陽堂製薬株式会社という当時の配置薬にかかわる薬の会社であります、そこで、配置薬として患者さんというかスモンになった方に渡り、後に医師の診断書がついて、スモンという診断がなされ、認定がされている方の投薬証明と診断書を持ってまいりました。

 私が、あえてこの段、このことを持ち出しますのは、やはり本当に、亡くなっていかれた患者さんを含めて、じくじたる思い、本当に自分の人生を返してくれという思いが、長い歴史の中で消え去り、なかったことにされるのであれば、余りにも私たちの審議は意味がないと思います。

 この書式、お名前は消してあります、プライバシーがある。読ませていただきますが、ここには、まず投薬証明書の方は、配置薬にかかわります、奈良県の配置薬の配置員の方が書かれました。正実だと思います。

 そして、医師の診断書の方は、昭和四十六年四月、約一週間、水様下痢頻回、一日数十行、流れるという意味ですね、ありて、止瀉の目的で、下痢をとめる目的で、越中富山反魂丹整腸複合胃薬を服用し、引き続き、四十六年四月末ごろから、両下肢、両手のしびれが出現した、両足先のしびれ、あるいは両ひざまでしびれは上昇し、歩行は不自由となり云々と。

 その後、治療がなされましたが、この方は、引き続いて、この診断書が五十四年代ですが、歩行困難が持続しておるという認定患者さんのお一人であります。

 私は、あえて、御本人の了解も得てまいりましたので、これは厚労省に差し上げますから、きっちり歴史として残していただきまして、二度とこのようなことがないように、御研さんに努めていただきたいと思います。

 委員長の御了解を得て、お渡ししたいと思います。

岸田委員長 はい。

阿部(知)委員 さて、私が今、配置薬のことで問題にさせていただきましたが、村井委員もお取り上げのように、配置薬に関しましては、いわゆる法人による配置薬の販売ということも含めて、今後どれくらいの期間、いわゆる薬事についての十分な知識をお持ちでない方がこれにかかわるか、この見通しが立たないという状態で、この法案が成立しようといたしております。

 事務局サイドへのお尋ねですが、例えば、今回、お薬の危険度を、一、二、三、A、B、Cに分類されました。さて、配置薬の中には、この危険度分類で二に分類されるようなものは幾つ入っておりましょうか。もっとも、薬剤師のみが扱える、二、三は販売員が扱える、配置業者については何の規定もございませんが、配置薬の中に第二類分類のものがどのくらい入ってございましょうか。

岸田委員長 厚生労働省、お答えは準備できますか。(阿部(知)委員「恐縮です」と呼ぶ)

 では、阿部知子君。

阿部(知)委員 ごめんなさい、これは予告していないので。でも、調べていただきたいです。

 少なくとも、私自身がチェックした中で問題と思う薬剤がございます。衆議院の調査室からいただきました資料を見ておりましても、例えば、二類に分類されております燐酸ヒドロコデイン、よく燐コデと言われるお薬ですが、これは配置薬の中に入っております、私の調べた限り、二類の分類でございますが。

 では、さて、この燐酸ヒドロコデイン、よくせきをとめるため燐コデという名前で使われますが、現在、非常に私が懸念いたしますのは、今、御高齢社会となりました、そして、高齢者の皆さんに最近とても多い、救急車等で駆け込まれる病気の一つに、腸閉塞というのがあります。イレウスといいます。これは腸の動きがとまってしまう。もともと、お年を召されると、腸の筋肉が弱ってまいりまして、便秘をなさったりいたします。そうした弱った腸の作用を持った方が燐酸コデインを内服されますと、一たん腸がとまったような状態になり、ひいてはイレウスのような、腸閉塞のような、重大な疾患を来します。

 私が案じますには、配置薬をお売りになる方の中に、果たしてどれくらいこうした御認識がおありであろうか。今は、やはり、個人の側の抱えるリスクと、薬剤が及ぼす危険度がきっちりと理解されないと、風邪薬の中にすら危険がある時代でございます。

 例えば、私は小児科医ですが、多くのライ症候群と言われる子供の急性脳症が、一般市販薬のアスピリンから生じております。また、今、子供に熱性けいれんというのがよくあります。これも、一般感冒薬の中の抗ヒスタミン剤、二類にも分類されておりますが、マレイン酸クロルフェニラミンとか、いわゆる抗ヒスタミン作用を持つものは、子供の熱性けいれんの誘因になります。

 私が医療現場でよく思いますのは、やはり、まだまだ、お子さんをお育てのお母さん方も、あるいは御高齢な皆さんも、御自身の体の特徴のしっかりした知識がない。であれば、やはり販売する方、これは置き薬の中にも含まれますので、もっとしっかりした知識が必要ではないか。大臣、私の今の、きょう、これは投げておりませんけれども、まずこの一点について御認識を伺います。

福井政府参考人 先ほど、委員の方から、突然のお尋ねでございましたけれども、現在の配置販売品目指定基準、これと、A、B、C、このBとCでございますけれども、今回、リスク分類における成分数でございますが、Bにつきましては、約二百成分でございます。そのうち、現在配置販売品目基準に収載されている成分は百十五、Cが二百七十でございますが、うち、この配置基準に収載されているものが百五十五成分、こういうことでございます。

 それから、まさに今、委員御指摘がるるございました。そういったこともございまして、これまで配置販売業につきましては、例えば開業するに際しましても経験年数といったものは問うておったわけでございますけれども、これは本日の審議の中でもるるお話があったわけでございますが、江戸時代以来三百年余にわたりまして、ずっとそういった形でもって営まれてきた業態でございます。一定の社会的な役割も果たしているというぐあいに私は考えておりますけれども、そういうことの中で、今回、本則におきまして登録販売者の試験、これをお受けいただくというぐあいにしたということでございます。

阿部(知)委員 今の御答弁は少し誠意を欠くと思います。皆さん問題にされているのは、法人格でそうした資格をお取りの方のことを問題にされている。これは、ちょっとお待ちください、参議院以来のことだと思います。

 例えば、伺います。法人格をお持ちの業者がございますね。そこに働く人たちは、一体どのくらいの期間そこに定着されるでしょうか。私が参議院の質疑の中を読み返してみましても、三年から四年でくるくるかわる。二十年、三十年、四十年、五十年、本当に富山の薬売りという方々ではない方が法人にお勤めでございます。一体、この法案を提出するに当たって厚生労働省は、毎年毎年何人の方がこの法人格を持った配置業者の会社にお勤めになり、どんな研修を受け、どのような知識をお持ちなのか、実態は把握しておられますか。お願いします。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 この配置販売業を行いまする、委員の御指摘はいわゆる法人販社でございますけれども、この配置従事者の入れかわりが激しいのではないか、こういうお尋ねだというふうに受けとめさせていただきました。

 この配置販売業を行います法人販社の配置従事者につきまして、私ども詳細なデータ等をもってきちっと確認したわけではございませんが、今回の法律改正に当たりまして、業界の方々からもいろいろとヒアリングをさせていただいたところでございます。

 もちろん個々の会社によって異なるわけでございますけれども、業界の方からは、新入社員で入ってきても二、三年で半分ぐらいの方はやめてしまうということを伺っておりますが、これはほかの業態におきましても、最近は入られてから結構早くかわられるという方がおられるということも一方ではあるのかなと思います。

 それから、委員御指摘の、いわば社内研修についてのお尋ねでございます。

 個々の法人販社において社内研修がどう行われているか、もちろん私は全体を把握しておるわけではございませんが、これも今回の制度改正に当たりまして、いろいろと関係の業界の方からヒアリングをいたしました。

 これは、ある会社でございますけれども、採用時におきまして、医薬品の基礎知識や薬事法規、あるいは、きょうも言葉として出たわけでございますが、先用後利といった配置販売業の心得などについて研修を行いまして、その後ベテランの配置員に同行して一カ月の現場研修を行うというぐあいに聞いております。

 また、採用後は、月に一回社内勉強会を開催いたしまして、薬効別に製品の効能、効果、副作用あるいは飲み合わせ等について研修を行うといった取り組みの例があるということでもって承知をいたしておるところでございます。

阿部(知)委員 二つ大きな問題があると思います。他の業態が二年か三年でくるくるかわっているからこれもよいとなったら、こんなに大事な法改正はする必要がないんです。

 例えば、薬学部を六年にした、薬の管理、安全性をもっと周知徹底しようという流れです。何で二、三年でころころ半分がかわってよくて、そして、御答弁の中で抜けたのだと思いますが、実は社内の当初の研修は四日間です、わずか四日間。いいですか、医薬品の基礎知識、配置業にかかわる規定、配置販売員の心得その他、四日です。六年に比べて四日。それで、同じ薬を、二類も三類もほぼ同じ数、もちろん一類は扱いませんでしょう。しかし、私がお伝えしたように、二類にも、三類のものにすら危険なものはございます。そうした中で、なぜ今回の法改正できちんとした経過措置の期限を区切らなかったのか、私はこれが最大の問題だと思います。

 大臣、いかがですか。二年か三年でくるくるかわる販売員。四日間の研修。もちろん、後は月一でやるかもしれません。しかし、厚生労働省が望まれたことは、そうした安易な薬の販売を拡大することだったのですか。そうでないならば、大臣としてきちんとした見識をお示しいただいて、この取り扱いについて明確な御答弁をいただきたいです。

川崎国務大臣 一つは、今日までの歴史的なこと、また、それを利用されている方々がたくさんあるという一つの事実。

 しかし、もう一方で、社会全体をどういう方向に引っ張っていくか。すなわち、薬の効能、効果がある一方リスクがあるというものをやはり国民全体に理解していただくためには、専門家がその仕事に従事していく、もしくは専門的な知識を持った者がその仕事に従事していくという方向性を定めていかなければならない、こうした側面があると思っております。

 今回、配置販売業につきまして、確かに、経過期間といいながら、何年という年数を定めなかったことは事実でございます。

 しかし一方で、こうしたものをできるだけ登録販売者としての試験を受けて資格を取ってもらうという方向に進めていきたい。一方で、配置販売業者自身も、社内における研修、また外部における研修等をしっかりしていただきながら、資質の向上に努めていただかなければならない、こんな仕組みをさせていただいたところでございます。

 確かに、委員御指摘のように、早くすべての者を高いレベルに合わせてしまえ、これは理屈としては一つの切り口だろうと思いますけれども、一方で今日までの実績があることも事実でございますから、私どもとしては、なるべく試験を受けて資格を取るという方向を目指して努力してまいりたい、このように考えております。

阿部(知)委員 何度も申し上げましたけれども、長い歴史のある個々人を問題にしているわけではありません。二、三年でくるくる転職する。そして、正直申しまして、ここにいただきましたデータの中にも、配置従事者二万八千五十七人のうち、社内的な試験で、一応の知識の合格といいますか、点検をなさる方たちの合格者数というのは一万六千七百四十一、六割でございます。その受験者数も一万七千何がし。すなわち、全員が受けるわけじゃないんです、社内研修にしろ何にしろ。

 長い歴史を持った富山の薬売りの方が、ここにそんなに多くおられるわけではありません。業として、会社として人を雇い、ウ飼いのウ匠のように人を派遣し、そうやってやっている内容そのものがあいまいなまま、不確実なまま、ここが、私どもの重大な薬害という問題に残るということを大臣にはきちんと認識していただいて、行政的な面で多大な御尽力をいただきたいと思います。これは確認をさせていただきます。

 そして、次の質問に移りたいと私は思いますが、もう一つ、例えば先ほど来、薬は薬にも毒にもなると申しましたが、一、二、三の分類の危険度はあったとしても、例えば三類でも飲み合わせによっては危険になるものもございましょう。そうしたことをかんがみると、やはり早期の、危険が発生した、何か出来事が発生したときのモニター制度並びに報告制度というものが大変に重要になってくると思います。

 これまで、医療関係者あるいは医薬関係者、医師や薬剤師には、例えば、それを投与された方に生じたさまざまな被害とおぼしきものを報告せねばならない義務がございますが、この配置業者についてはいかがでしょうか。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 現行薬事法におきましても、配置販売業の配置従事者も含めましてこの配置販売業者等は、医薬関係者という言葉で薬事法上は出てまいりますが、必要な副作用に関する情報を国に報告する義務が課されております。

 具体的に申し上げますと、平成十六年度の副作用報告を見ますと、先ほど御答弁申し上げたわけですが、配置薬に関する報告が十四件ございました。このうち、実際に配置に従事しておられる方々、配置従事者の情報がきっかけとなったものは九件、この十四件のうち九件ございました。この九件の副作用報告につきましては、配置従事者が顧客、購入者とのやりとりの中で副作用情報を把握いたしまして、配置販売業者を通じて当該医薬品の製造販売業者、製造業者に連絡をしまして、これを受けて製造業者が必要な調査を行った上で厚生労働省に報告が上がってきたということでございます。

 厚生労働省といたしましては、配置薬の安全対策に万全を期すために、委員御指摘のとおり、副作用情報の的確な収集が必要だというぐあいに考えております。このため、先ほど来申し上げておりますように、今回の改正法案におきまして、既存配置販売業者は配置従事者の資質の向上に努めなければならない旨規定を設けたところでございます。その一環として、副作用情報の収集が的確に実施されますよう、都道府県あるいは関係団体が行います講習等に際しまして、必要な助言あるいは指導、こういったものを行ってまいりたい、このように考えております。

阿部(知)委員 私があえて今のような質問をいたしましたのは、実は、いつも私ども議員が大変にお世話になっている調査局の厚生労働調査室の資料の中で、例えばページ九十七、局長もちょっとごらんいただきたいですが、配置薬業界については副作用報告は現行法上規定なしになってございます。これを、各委員、皆さんお読みになるわけです。

 もちろん、調査室と厚労省の独立性もあるやもしれません。しかし、こうした混乱を来しやすい実態があるんだと思います。薬事法上の関係者というふうに認識されていないとり方もあるんだと思います。報告が義務化されているか否かは極めて重大な事態です。このいただきました冊子、本当にいつも役立てておりますから批判はしたくないのですが、そういうふうな、専門家の中にすら誤解が生じるのです。そういう体制で配置薬が扱われております。

 最後の質問ですけれども、あわせてお願いいたします。

 私は、それと同時に、例えば、独立行政法人医薬品医療機器総合機構がなさいました医薬品の副作用による健康被害実態調査報告書、ここが窓口でございますが、この実態調査でも、薬害が起きたと思ったときに、どこに窓口があるかということがわからないという声が一番強いわけでございます。

 であれば、病院あるいは薬局、配置業等々にかかわります方はもちろんのこと、御利用になる一人一人の方に、この存在、医薬品医療機器総合機構がきちんと伝わるように、例えば配置業の中に一枚のファクスを入れる、起きたときには連絡ください、それくらいの徹底したモニターがあっていいと私は思います。よろしくお願いします。

福井政府参考人 お答え申し上げます。

 第一点目の点につきまして、私ども誤解が生じたようなことがあるとすれば申しわけなく思っております。医薬関係者には配置の関係者も入るんだということについて、きちっと周知徹底をしていきたいというぐあいに考えております。

 それから、医薬品医療機器総合機構の消費者くすり相談室の件についてのお尋ねかというぐあいに受けとめさせていただきました。

 厚生労働省といたしましては、医薬品の適正使用あるいは健康被害の防止のために、副作用を初めとする一般の方からの相談につきまして、専門の機関が適切に対応していくことが重要であるというぐあいに認識をいたしておりまして、平成六年に現在の総合機構に消費者くすり相談室を設置いたしまして、一般の方々からのさまざまな相談に応じているところでございます。相談実績を申し上げますと、平成十六年で八千七百九十件の御相談があったということでございます。

 それから、この配置薬を含めます医薬品の製造業者に対しましては、一般の方からの相談に応じることができますように消費者相談窓口を設ける、それから連絡先等を添付文書に記載するようにということで指導をいたしております。

 さらに、各都道府県の薬剤師会や配置の業界団体が相談窓口を設けまして、一般の方からの相談に応じているというぐあいに承知もいたしております。

 それから、個別の医薬品の添付文書には、当該医薬品による副作用に関する情報等、医薬品の固有の情報をより充実させるべきであろうというぐあいに私ども考えてございまして、限られたスペースの添付文書に、お話の点につきまして記載するよりも、これら相談窓口の情報につきましては、厚生労働省あるいは総合機構のホームページに掲載するなどの方法によりまして、広く国民に周知することが適当であるというぐあいに考えております。

阿部(知)委員 御自身たちでとられたアンケートの中でも最も多い答えが、知らないよということなんですね。ホームページに出していますというのは答えになりません。患者さんがじかに薬を手にとるときに、問題があったらここに行けばいいんだな、ここに相談すればいいんだなという形にやらなければ、それこそ社会保険庁と一緒です、調査だけはやって、後は野となれ山となれ。本当に被害者が、本当の意味で救済に結びつくような、実のある、心ある施策をやってこそ、この法改正は意味があると思います。今では足りないということを前提に私は質問させていただきました。さらに御検討いただきたい。もう時間がないので、大臣と言いたいがやめますが、よろしくお願いいたします。

 終わります。

〔後略〕


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