第164回国会 厚生労働委員会 第31号(平成18年6月14日(水曜日))抜粋 案件:
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律及び労働基準法の一部を改正する法律案(内閣提出第六八号)(参議院送付)
短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案(小宮山洋子君外五名提出、衆法第三二号)
小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(田村憲久君紹介)(第三三九二号)の取下げの件
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〔前略〕
○郡委員 重ねて修正案についてお尋ねをしたいと思います。
修正案では、基本理念の中に、仕事と生活の調和、ワークライフバランスが規定されているわけですけれども、基本理念に盛り込んだその趣旨というのはどういうことでしょうか。
○阿部(知)委員 ただいまの御質問の中にありましたように、私どもの修正案では、まず基本理念としての仕事と生活の調和ということを明確にすることが今回の改正の重要な意味であり、位置にあると思います。
既に、せんだって内閣府の方から男女共同参画白書等々も出されておりますが、その中でも、キーワードとしてのワークライフバランス、日本語でいうと仕事と生活の調和という問題が非常に重要なワードとして取り上げられております。
振り返ってみますれば、一九九七年のさきの改正において、実はこの用語は、女性のみの仕事と生活の調和ということではないということで削られたというふうに考えられておりますが、逆に今という時代であるからこそ、男性も女性も当たり前に暮らし、働き、人生をきっちりと自分の中で生活設計していけるということが大切と思います。
その意味でも、先ほど郡委員の御指摘にありました男性の長時間労働もまた非常に重要な、ある意味で性による差別ですし、女性たちの労働も今二極化しておりまして、かえって九七年段階より長時間労働もふえ、一方で、短時間、低賃金という二極化を呈しておりますので、今回の雇用均等法の改正に当たって、ぜひこれらを未来に向けるための基本理念として提案させていただきました。
○郡委員 ありがとうございます。
〔中略〕
○谷畑委員長代理 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
本法律案並びに民主党の皆さんのお出しになったパート労働法につきましては、パート労働法は衆議院段階での御提出と思いますが、とりわけ前者の法案につきましては、参議院からの審議を経て、本日の衆議院の審議過程の中でほぼ論点というものは、例えば間接差別をどうするか、あるいは今の高橋委員の御指摘のワークライフバランスをどう考えるか等々、論点は出ていながら一向に交わらず、すれ違い、そして、一体この改正は本当に物事を前に進め、女性たちの人生をもっともっと豊かにし、あわせてパートナーである男性たち、この世は男性と女性しかおりませんので、その男性たちの生き方も豊かにするんだろうかということにおいては、多くの疑念がまだのど元に突っかかったまま、審議の時間は過ぎていくということになっているかと思います。
そこで、冒頭、私は川崎大臣にお伺いしたいですが、たしか六月の八日に閣議決定を経て発表されました内閣府の「男女共同参画社会の形成の状況」並びに「男女共同参画社会の形成の促進施策」という一種の白書がございます。その中で、特に私自身の注意を引いたものは、きょうお手元にお配りしてございます雇用形態の年代別変化で、昭和五十七年、一九八二年から、平成十四年、二〇〇二年までに至る、男性と女性を分けた、いわゆるアルバイト、パート等々の皆さんと、正規、正社員の占める割合の比率の推移でございます。
ちょうどこの時代は、一九八五年に雇用均等法が制定され、一九九七年の改正を経て、そして今日この場に立っておるわけでありますが、このグラフをごらんになってもおわかりかと思いますが、とりわけ女性においては著しく正規雇用が減り、そして、本来でございましたらば、当然最初の立ち上がりのピークでございます十八から二十代の前半くらいにある正規の雇用の山が崩れて、なだれて、そして三十代、四十代の方の非正規もふえておるというグラフでございます。
男性の方においても、もちろん正規はやや減り、非正規がふえるという形態はとってございますが、果たしてこの二十年、男女の働き方の均等ということを目指してやってきた一方で、こうしたデータが現実にあるということを、厚生労働大臣としてどうお考えでしょうか。お願いいたします。
○川崎国務大臣 まず、男女雇用機会均等法、平成九年改正により、募集、採用について女性に対する差別を禁止したところでございます。
一方で、この十五年間の我が国の経済の推移。一つは、サービス産業のウエートが極めて多くなった。製造業におきましては、アジア、初めはASEANの国々が多かったと思いますけれども、この六、七年は中国へほとんど行って、最近やっと帰ってきた、Uターンが始まった、こう言われております。そういう意味では、製造業における雇用形態がかなり崩れた時代。一方で、雇用自体がサービス産業を中心とした雇用になってきた。この変化が一番大きいように思っております。
したがって、高卒の女性が高卒男子以上にパートタイム労働者として就職する者が多い。もう一つは、これが今回の議論でも大きな議論でございますけれども、女性が一回職場をやめてしまう、それからまた働き出すというときに、パートタイム労働というものが極めて多い。この二つが大きな現象として出ているだろうと思っております。
特に、この高卒女子の就職分野が、卸、小売、サービス産業につく者が非常に多い、この形態がなかなか正規雇用になっていないということが一つの課題だろうと思っております。
もう一つは、工場自体が最近人をふやしてきているわけですけれども、なかなかまだ経営者が将来展望について確信を持っていない、したがってなかなか正規雇用に行かないで、契約社員もしくは派遣というものにどうしても頼る。昨年ぐらいからでしょうか、変わりつつあって、少し変わってきた、こういう状況にあるというように思っております。
したがいまして、お尋ねの男女雇用機会均等法施行二十年の総括としては、雇用の場における均等確保の必要性は今では広く社会に定着しつつあり、数値面での進展も認められるもので、この点については男女雇用機会均等法が意図した方向に一部向いていることは事実だろう。
しかし、働く女性が性別により差別されることなく、その能力を十分に発揮できる雇用環境の整備ということに照らせば課題はあると考えております。男女雇用機会均等法や、その他の関連する法律、これは例えばパートタイム労働法、労働者派遣法、労働時間法制、また育児・介護休業法、こうした問題も含みながら、今回の改正も含めまして、一段と女性の雇用の問題、しっかりしていかなければならないだろうという認識をいたしております。
そういう意味では、経済環境の大きな変化の中で、私どもがねらってきたような大きな成果は上がっていないということも、一つの事実だろうと思います。
〔谷畑委員長代理退席、委員長着席〕
○阿部(知)委員 今の大臣の御答弁は、例えば景気の変動、社会要因が今でもなお、そして雇用均等法ができて二十年の間にもなお、女性を多くのその矛盾の集約点として、むしろ女性がその矛盾をより多くひたすら背負う形になってしか機能していないということなんだと、私はこの結果を見て本当に愕然とするわけです。
大臣にお伺いいたしますが、今、高校卒業の本当の初々しい十代から二十代の若い女性たちが非正規になる。これは、主には第三次産業分野が非正規化が進んだことによるというお答えでありましたが、そういうことは確かにございましょう。しかしまた、きっちりとした雇用均等法がありせば、機能しておれば、こういう形ではなかったろうとも思います。
もう一点、お伺いしたいのは、この若い世代にもし非正規としてスタートいたしますと、これから後、正規化の展望はどうであるのか。そしてもう一つ、今、社会保険庁の問題でも大変に問題になっておりますが、年金。なぜ女性たちは男性に比べて今もなお低年金であり続けているのか。このことも引き続く大きな矛盾となっていると思いますが、このことについて、果たしてこの二十年、そしていろいろな景気変動の中で、女性たちの社会保障の将来像は改善されたとお思いになりますでしょうか。
あるいは、今後です、私は逆に非常に案じます。若いころから非正規しかないという形でスタートする女性たちの人生が、果たしてどのようになっていくだろうかと。この点について大臣のお考えをお願いいたします。
○川崎国務大臣 これはまず第一に、男女問わず最近の若い子の問題でございますけれども、できるだけ正規雇用にかえていく、すなわち厚生年金の適用にかえていくということであります。そこは非正規雇用そして国民年金適用というものから、できるだけ正規雇用、厚生年金の適用、そして、結婚したから会社をやめる、子供が生まれたから会社をやめさせられる、こういうことにならないように、安定した雇用につなげていく。
今、男女差の大きなものとして、どうしても勤続年数が少ない、また職階制度の問題というのが大きな課題になっておりますから、やはり安定した雇用、また、長い間お勤めいただく、子育てをしながら仕事もしてもらう、こういう社会を実現していかなければならないだろう、これは大原則だろうと思います。
一方で、この十年間の厳しい時代に就職期を迎えた方々、ここの問題を実は私ども、大きな課題として考えているところでございます。したがって、これも男女を問わず、再チャレンジの機会を会社側にもつくってもらわなければならないだろう、そして正規雇用化していくというところへ持っていかなきゃならない。若者といいますと何となく男を連想するようでございますけれども、これは男も女も問わずの話でございます。
一方で、高校を卒業したとき、また専門学校に行くとき、やはり何を自分がやるのかという目標だけはしっかり、これからの若者に目標は定めてもらわなければならないだろう。そこのところもあわせながら、私ども、この十年のいろいろな経済環境の変化に対して、今、経済が少しよくなってきたところでありますから、まさに若者に対するみんなでのサポート政策を打っていかなければならないだろう、このように思っております。
○阿部(知)委員 私がこのグラフから指摘いたしたいのは、やはりそうはいっても、若者の中でもとりわけ女性がまた不安定になっておるという現実であります。すなわち、非正規という働き方と男女の差別は歴然とドッキングしておるわけです。女性の方がより多く、若い人であっても非正規雇用に回されておる。
私ども野党の修正案は、やはり、ここでワークライフバランスをきっちりこの法案にもう一度組み込んでほしいということも含めて、働くということ、当然ですが、そのこととこの男女差別ということ、働き方のあり方と男女差別ということを両眼的に見ていかなければ正しい解決はないだろうと思うわけです。
このことについて大臣はどうお考えでしょう。再度お願いいたします。
○川崎国務大臣 今御審議いただいている法律は、性差別の禁止、男女差別の禁止というものを御審議いただいているわけですから、ワークライフバランスという切り口、これは全体に通用する話だという御主張はよくわかります。しかしながら、この法律に位置づけるのかと言われれば、私は労働時間等に着目した法律の方に書いた方がいいだろうという御答弁を参議院でしてまいりました。
さまざまな法律がございます。私ども、一本の法律で行政をするわけではない、さまざまな法律を組み合わせながらやってまいるわけで、その法律の組み合わせの中でワークライフバランスというのが大きな基軸になりますよという御提言は受けとめたい、このように思っております。
○阿部(知)委員 これも平行線でございますし、大臣は最後にほんの少しだけ、サービス的な御発言でもありましたが。
では、ちょっと観点を変えて伺わせていただきますが、大臣は、参議院で参考人として出席していただきました西村かつみさんという、住友電工の事件の裁判を起こされた当事者でもありますが、この住友電工事件というのを御存じでありましょうか。予告してございませんので恐縮ですが、もし、ある程度御理解があればちょっと御披瀝をいただきたいですが、急ですので、御無理であれば北井さんにお願いいたします。
○北井政府参考人 住友電工事件でございますが、これは平成十二年七月の大阪地裁判決の後、平成十五年十二月に大阪高裁で和解が成ったものでございますが、これは、同時期入社、同学歴の男性社員との間で昇給、昇進に関して不利益な処遇を受けてきたと主張される女性たちが、これは違法な男女差別であるとして損害賠償の請求を求めたものでございます。結論といたしましては、和解で解決をいたしておりますが、たしか、住友電工については国も訴えられておりまして、結果的に国は敗訴を免れておりますけれども。幾つか住友関係の事件はございまして、私どもも、十分こうした事件も踏まえて、その後の行政の施行に当たってきたところでございます。
○阿部(知)委員 私は幾つかの点で、もちろん、女性たちが本当に職場での不当な昇給や昇進の差別を訴え、裁判を起こし、実際に国際社会に訴え、地裁の敗訴判決を国際社会のいわば潮流が押し返し、和解に持っていった事件と心得ておりますが、今この事件を思いますと、もちろん、それまでのたくさんの女性たちのさまざまな闘い、この住友電工事件以外にも、住友化学とかあるいは野村証券の事件、同じように、いわばコース別管理で、採用も本社と事務所というような、採用別がまたコース別につながっていくというような中で起きた昇進やあるいは給与の差別の問題ですが、今から思いますと、実はその当時、いろいろ裁判を起こした女性たちは、少なくとも高校を卒業して正職として入社することができました。それでなおかつ差別を受け、コース別という名で賃金が二十数万円も違うような、あるいは昇進は本当に若い二十歳代の男性が自分の上司に来るような形になっておりました。
本当に何度も言って恐縮ですが、果たしてこの二十年、雇用均等法があり、あるいは女性たちのもうしゃかりきな裁判があり、国際社会の訴えがあり、しかしその一方で、現状では高校を卒業した多くの女性たちがその正規の職員にも到達しない。こういう状態になっている社会背景は極めて深刻ですし、そういう時代だからこそ、この雇用均等法の見直しは、先ほど来の御答弁をずっと聞くと、例えば、コース別管理そのものは間接差別ではない、運用の仕方によって一部雇用均等法に問題になるようなこともあるだろうから、助言、指導していくというお話でしたが、私から見ますと、働くもとの条件がすごく悪くなってしまっていると思います。大臣は、そのあたりはいかがでしょうか。
それからもう一つお願いは、この西村参考人、参議院でも非常に明確に参考人としての御意見を述べてくださっておられるので、いつもお願いすることですが、ぜひお目通しもいただいて、そしてなおかつ、その女性たちが次に送る女性たちに、もっと若い、さらに雇用、労働環境が悪化した女性たちのために、今雇用均等法の改正がどうあるべきかということでずっと傍聴してくださっているのだと思います。
そうした状況を踏まえて、再度大臣の、果たして女性たちの働き方はいい方向に向かったろうか、ここについての明確な答弁をお願いします。
○川崎国務大臣 この十五年もしくは十年を振り返りましたときに、男女問わず極めて厳しい雇用の状況にあったなというのは、私自身感じておりますし、また、少子化の一つの理由である。したがって、これを企業にもしっかり私どもが話をしながら、正規雇用にかえていくことによって安定した家庭というものをつくってもらう、そんな土台にしなきゃならぬ、こういうことは常に申し上げております。
したがって、そういう意味では、この十年間、日本の全体、若者が置かれた立場というのがよかったのかといえば、厳しい時代であったという認識は私、持っております。そこをどう是正するかという問題と、もう一つは、去年ぐらいから、特にことしは、高卒におきましても大卒におきましても、かなり雇用が回復をしてきた。その中で男女というものがまさに同等の条件で仕事をしていき、そして会社の中でお互いの持ち場持ち場で仕事がしていけるという環境をつくっていくためには、我々しっかりウオッチをしていかなきゃならない、このように思っております。
一方で、我々のことだけではなくて、若者にも、私どもの立場から言えば申し上げなければならない。それはやはり、約百万人の方々が就職に進まれるわけでありますけれども、今、高校から行かれる方はたしか二十万人ぐらい、専門学校を経由して行かれる方は三十万人ぐらい、大学を卒業される方が五十万人ぐらい。
その中で、例えば委員のように、医師になりたいと初めからまさに意思が明確な方々と、何となく大学へ行ってしまったという方々と、ここが我が国の一つの問題点としてはあるだろう。これはドイツ等の比較の中で、もう少し職業意識というのを持った中で正規雇用に入っていくということが必要であろう。卒業する段階になって初めて自分は何をしたいというものを考えていくのではなくて、やはり高校時代もしくはもう大学へ入った時点で、自分はこういう社会を目指したいという目標だけは立てて若者は進んでいただきたい、こう思っております。
社会として反省すべきところ、直すべきところ、また、若者もやはり反省をしてもらう点というものは、お互いに考えながら次の時代をつくっていかなきゃならないだろう、このように思っております。
○阿部(知)委員 若者に反省を迫る前には、やはり教育のあり方というものがきっちりと、若者は、私は小児科医ですから思いますけれども、この世に生まれてくるとき、邪悪な子はいないわけですね。真っ黒けな心の子もいないわけです。でも、この社会という受け皿の中あるいは家庭という中でさまざまに自我が形成されていくときの問題、そして、長期的には自分の仕事観とか、どういうふうに自己形成していくかという中で、今日、日本の若者像はあるのでしょうから、教育の問題は、大臣もこの間ずっと厚生労働省と文科省の連携ということで御尽力いただいていますので、ぜひそのあたりでもまたリーダーシップをとっていただきたいと思います。
私が本日特に伺いたいのは、例えば、今大臣が私が小児科医であるということを御指摘いただきましたので、ちょっとだけ個人的な経験で申し上げさせていただくと、先ほど女性の働き方はよくなったのかとお伺いいたしましたが、若い男性の働き方も、心模様もやはり不安定ですし、非常に大変になっているんだと思うのです。
その最もわかりやすいというか、極端な例だと思うのですが、大臣は、赤ちゃんに午前様というのがあるのを御存じでしょうか。午前様というのは、何を言っているか、みんな、へっと思われるでしょうが、十二時を過ぎて寝る子供たちですよね。普通は大人なんですけれども、でも今、私は小児科医で、育児雑誌とかの編集にもかかわり、いろいろなことを書いておりましたから、その中で、この近五年内外の調査で、実は午前の十二時を回って眠るゼロ歳児が、二千人の集計をすると千人を超しているんですね。ゼロ歳児の午前様が出現してきている。
理由は、例えばお父さん世代、二十代後半から三十代のパパたちが帰ってくる時間が十時、十一時で、そして、そこから唯一の子供との接触時間がおふろに入れるということになっております。もしそれがなければ寝顔も見ずにまた次の朝会社に行くわけですから、お父さんとなっている若い男性たちもそこが唯一の自分の接触時間になるわけです。こうしたことは、少なくとも三十年前にはなかったですし、育児指導をやっておりましても、八時には寝かせなさいと言っていられたわけです。
でも、今明らかに、親は子といる時間、子供と過ごす時間は本当に限られておりますし、子は親といる時間、これは人間としての当然の権利だと思います。特に子供にとってはかけがえのない両親、親だと思いますから、そういう時間が非常に少なくなっております。
そこで大臣は、では、この働き方の問題、男女差別の問題じゃなくて、働き方、ある意味で、労働法制とかパート労働法でやるんだというふうにワークライフバランスのことをおっしゃいましたが、私どもはこの雇用均等法の中できちんと基本理念に位置づけてくれと申し上げておりますが、もし大臣のようなお考えをとるのであれば、例えばですが、ワークバランス基本法とか、もっと骨格的に、どんなふうな生活が一人の人間の仕事と家庭の調和をトータルに図れるのか。私は、すべての分野に及ぶ骨格法にしない限り、今大臣のおっしゃっているような形にはなっていかない。変な話ですが、こっちをふさげばこっちに出るみたいな形で、形を変えながら、実は労働環境というものがどんどんどんどん個人には厳しいものになっていくように思います。
その一つの私の懸念を次には述べさせていただきますが、大臣のお気持ちの中には、ワークバランス基本法的に骨格的にやろうというお考えがおありなんでしょうか。
○川崎国務大臣 私は、先ほど申し上げましたけれども、さまざまな法律の組み合わせの中で労働関係行政というのはやっておりますから、もちろん政治としてワークライフバランスをとっていこうという大きな方向性を持つことは大事だろう。しかし、その担保する法律というのはさまざまな法律があるだろうと申し上げたところでございます。
一方で、労働法制だけでできるかということになると、私は実は日曜日のテレビでも申し上げた、私が言ったんじゃなくて大日向さんが言ってくれたんですけれども、正直、ヨーロッパの働き方と仕事の仕方ですね。
二十四時間スーパーマーケットがあいている。朝、正月の元旦からすべての店があいてお客様にサービスを提供する。そういう体制の中では、どんな人でも真夜中に働いたり、元旦から働いたりという話になる。もちろん、例えば電車、電車という表現はよくないか、鉄道等の産業をされている方は、三百六十五日仕事を交代交代にされている。そういう分野がありますけれども、すべての分野が三百六十五日、二十四時間働かなきゃならないという方向に進みつつある我が国というものはどうであろうか。
こういうものも全部あわせながら考えていきませんと、労働法制だけで、この男女雇用均等法だけで何とかワークライフバランスをせいと言われてもできないんだろう。
そういう意味では、政治としてしっかりとした意思を持つことが大事なのかな。それは、ある意味では政治だけでは持てない、国民全体が今の我々の国が進んでいる方向がこのままでいいかということをお互いに考えていって、そしてまさに家庭というものを中心にしながら、もう一度我々の人生というものを変えていこうじゃないか、こういう議論というものをやはりしていくことが大事だろう、このように私は思っております。
○阿部(知)委員 私どもの野党の修正案も、そうした全体の中にあってでも、特に働き方と雇用均等法の男女差別の問題は深くリンケージしているということで基本理念に上げさせていただいたことは、もう大臣は御承知の上での御答弁だと思います。
そして、一点次にお伺いしたいのは、きのう、きょうの新聞等でも報道されておりますが、労働法制の見直しがこの秋に向けて始まるという中で、特にホワイトカラーエグゼンプションと呼ばれているような裁量労働のある種の拡大。
例えば、メディアで見ますと、日経連の方たちは、年収四百万円以上の方くらいを目安に、いわゆる今までの自分での労働時間管理を、残業という形ではなく、自己の労働時間管理という形に置きかえて働くような働き方を、厚生労働省の労働法制で検討しておるというふうに出ておりますが、どこまでお考えが進んでおるのでありましょうか。
○川崎国務大臣 基本的には、働くときは働かせてもらいたい。特にコンピューターのソフト関係の仕事をしている人、商社関係の仕事でどうしても集中的にこの二週間は働かなきゃならぬ、こういう職種があることは間違いないと思います。
一方で、それではそういう人たちは有給休暇を使われているかというと、ほとんど有給休暇は使われない、こうした体系になっておりますので、そういう意味では、自分で自己管理をして、働くときは働く、しかし、その見返りとして、見返りという表現はよくないかもしれないけれども、当然の権利として休みはとってくださいよ、こういう方向に変えていったらどうだろうかという御提案だけ私どもからさせていただいて、今、労使関係のいろいろなお話をいただいているところでございます。今までのような一律管理のシステムではない、まさに職種が大きく変化していく中で考えていかなければならない課題だろうと思っております。
一方で、それが一般的な労働者まで全部縛るような形でそこが労働強化になってしまう、これはもう避けなきゃならぬ話でありますから、そこの線をどこにしようかというところがもちろんあります。それが、今委員が四百万なんという話が一部出ているというところに、四百万というのは随分低いなという感じはいたしますけれども、そこは十分議論をしながらやってまいりたい、このように思います。
○阿部(知)委員 大臣も御承知おきのように、今労働時間は二極化でございます。長時間労働と短時間低賃金という形に二極化しておりますので、私は、こうした労働形態を導き入れるときにもやはり大きな問題があろうかと思います。
かつて大臣や私の時代、大臣はかつて御自身がサラリーマンとしてお仕事をしていたとき、今頑張れば今度はよくなるという、私たちの時代はまだそういう、前に少しよくなるという、経済もそういう時代を歩んでおりましたけれども、今若い人たちにとっては、そうしたものよりも、とにかくこのときを頑張らなくちゃという、追い立てられるような働き方にもなってございます。
ここは、それゆえに私たちはワークライフバランスということを、今度の雇用均等法が男女双方向になったということを機に強く申し上げたいと思う理由でありますから、時代背景と、その中で時間管理といっても多くの残業、そしておまけに残業時間も三十時間以上でお払いになるというような案を出されれば、当然それ以内に抑えて、そこにぎゅっとまた残業の山ができたりすることもございます。ぜひ、いろいろに今の働く現場ということをもうちょっと詳しくごらんになって、私は御提案もいただきたいかと思います。
次に、セクシュアルハラスメントの問題についてお伺いいたしたいと思います。
皆さんのお手元の資料の二枚目の一番左の図をあけていただきますれば、ここには雇用均等室に寄せられた女性労働者等からの相談件数で、セクシュアルハラスメント関連の件数の推移が平成十一年から平成十七年まで出てございます。実に、平成十七年で六千五百五件と伸びております。これはいい伸びではないとは思うのですが、このセクシュアルハラスメント案件がふえておりますことと、もう一ページおめくりいただきまして、ここには相談全体の中でセクシュアルハラスメントの占める割合、これを提示してございます。一番下段、平成十七年度で四六・七%と、件数もふえているし、全体の相談件数の中に占める割合も、セクシュアルハラスメントがふえておるという実態でございます。
このことについて、北井局長ないしは大臣でも、どのようにお考えか、お願いいたします。
○北井政府参考人 今お示しをいただきましたように、全国の雇用均等室に寄せられる相談内容を見ますと、セクシュアルハラスメントに関するものが四割と最も高くなっておりまして、女性労働者からの相談の約半分を占めているところでございます。
この原因につきましては、均等法の前回の改正によりまして、企業に、職場におけるセクシュアルハラスメント防止対策を配慮義務として義務化したところでございますことを契機に、社会的にセクシュアルハラスメントについての認識が高まったこと、それから二点目には、女性労働者自身が泣き寝入りをよしとしないという方がふえてきていること、こうしたことから相談が増加してきているものと考えております。
また、今までお話しのように、非正規型の労働者が増加している、こうした方々は立場が弱いわけでございますので、こうした方々からの御相談も御相談の増加の一因であると考えております。
○阿部(知)委員 引き続いて、グラフの真ん中にございますのは、同じようにこの雇用均等室に寄せられた、今度は母性健康管理関係という名前がついておりますが、実は妊娠とか出産を契機にさまざまな働く場での問題が生じているという案件ですが、これもまたふえてございます。
セクシュアルハラスメントの場合と違って、セクシュアルハラスメントは、もちろんそういう概念が、今の間接差別と一緒ですね、だんだん浸透してわかってきて女性たちも泣き寝入りしないんだというふうに前向きにとらえることもできますが、一方の母性保護関連のことは、昔々から女性差別の、労働上の差別の非常に大きなテーマでございましたし、今さらに気づいたからではなくて、この案件がふえているということもまた、特に非正規雇用の中でも二十歳代の女性に多い派遣労働というあたりと私は大きく関連していると思います。
大臣にお願いですが、やはり弱い立場、継続雇用が成るか成らないか、あるいは、本当に今までの人間関係や、例えばその中である、仲間のいろいろなサポートなくして働く現場に派遣されるという方が多いわけで、そういう場でセクシュアルハラスメントやあるいは妊娠、出産にかかわる差別的取り扱いということが起こるということは、これもまた実は雇用均等法の望んでいることと全く違う方向に案件がふえている。もちろん、発見され、相談され、解決されるのはよいことと思いますが、そうよいことばかりとも言えないこの働き方の非正規化の問題があると思いますので、どのように御対処いただけるか、御答弁をお願いいたします。
○川崎国務大臣 先ほど委員からお話がありましたように、今まで潜っていたものが外へ出てくるようになった、ある意味では改善に向かって動いているのか、事象がもっと悪くなってきているんだ、これは見方がいろいろあると思います。しかし、現実的に、事象として外へ出てきているわけですから、それに対してしっかり対応していかなければならない。
よくタウンミーティングをやっていますと、いろいろな御質問をいただきまして、それは男女雇用均等室に御相談くださいと回答をするんですけれども、それは明らかに法律違反ですよ、我々、御協力しますからと回答することは割合多いんです。
したがって、実際相談をしていただければ解決できる問題も、なかなか中にこもっていることも事実だろう。そういう意味では、私ども、この法律の成立も含めてしっかりやらなきゃならないだろうと思います。
近年、雇用形態の多様化の中で、パート労働者や派遣労働者などの非正規雇用者が増加しており、例えば、非正規雇用者が妊娠をしたと告げたら雇いどめをされるといった問題が生じている、こうした認識を持っております。このため、今般の改正法案においては、妊娠等を理由とする労働契約の不更新を含む不利益取り扱いを禁止することとしたものであります。
一方で、法制度は整備されたけれども、それに基づく権利を労働者が主張できない、法律の効果が十分発揮されないということではいけませんので、先ほど申し上げたように、やはり相談体制というものがしっかりしけるように、そのためには、やはりもう少しPRをしっかりしておけということも含めまして、努力をしてまいりたいと考えております。
○阿部(知)委員 今大臣にも御紹介いただきまして、私が次に取り上げたい事案は、いわゆる雇用均等室の機能の強化ということでもございます。
雇用均等室は、先ほど来問題になっております間接差別の案件でも、今回は限定列挙で三つの事案というふうに、大きく三つというふうに上げられましたが、審議会等々で問題になっていた全体の七つ、いわゆる間接差別については三つの限定列挙以外にもたくさんあるということは、北井局長も御答弁でありました。
そこで、お伺いいたしますが、これまでの雇用均等室に寄せられた案件の中で、これは間接差別に当たるのではないかというような事案についての集積、分析はおありなんでしょうか。局長、お願いします。
○北井政府参考人 雇用均等室に寄せられている相談の内容の中で、間接差別に関しての相談の件数とか分析については、把握を実施していないところでございます。
ただ、雇用均等室において、コース別雇用管理を導入している企業について集中的に報告徴収を行った時期がございまして、その結果によりますと、導入企業の約九割がコース区分の要件に転勤の有無を設けており、さらにその要件の必要性を十分検討していない企業が大体四割に上っているということが、この報告徴収及び指導の結果からわかっているということでございます。
○阿部(知)委員 具体的な案件の集約はないということでありましたが、今、北井局長が御答弁のように、そうした事態が起こりやすい環境というのはあると思います。そして、特に非正規雇用あるいはパート労働などに関係しては、私どもの野党案では非常にそこを、間接差別と非正規雇用ということをリンクして一挙に解決していきたいと思っておりますが、今後の行政サイドの取り組みの中でぜひお進めいただきたいとお願い申し上げます。
そしてさらに、先ほど高橋委員は、ここにもう少しいろいろ権限強化をさせてはいかがかという御提案で、私もそれはいいなと思って聞いておりましたが、現状で四十七カ所で職員が二百三十八人で、職員数にいたしましても、東京は十一人ということで、平均は五人ということになっております。
これからさまざまな、例えば間接差別までも含むさまざまなことに対応していくとなると、果たしてこの体制で十分に機能というかやっていけるのかということと、もう一つございまして、実は、多くの働く人にとって、ここの相談室が月―金であることは、土曜、日曜は相談ができないという体制でございます。毎週土日あけてくれとは申しませんが、せめて普通のウイークデー以外にも相談ができるような体制はどこかで御検討いただけまいか。これは、大臣でも局長でも結構です。お願いします。
○北井政府参考人 雇用均等室の相談体制についての御指摘、十分踏まえてまいりたいと思っております。
これまでもさまざまな法律改正が立て続いておりまして、その都度、改正法の施行に当たりましては、他の労働行政や労使の団体、地方自治体等の関係機関の協力を得ながら、できる限り効率的で効果的な周知業務あるいは指導業務、相談業務に当たってきているところでございます。
今回の改正法の施行に当たりましても、労働者の皆様方が相談しやすい体制を整備することが重要だと思っておりまして、実施体制の充実強化のための一層の努力を続けてまいりたいと思います。
また、これまでも出張相談なども実施しておりまして、相談しやすい体制ということに心がけてきたわけでございますが、特に土日の相談対応につきましては、今御指摘のように平均五人の体制で、シフトを組んで出勤ということはなかなか難しいかもしれませんが、少なくとも、例えばファクスや文書で御相談を受け付けておくというようなことなどの工夫もやるようなことで努力をしていきたいというふうに思っております。
○阿部(知)委員 よろしくお願いしたいと思います。
最後の質問になるかと思いますが、いわゆる、俗称かもしれません、フルタイムパートということが言われております。フルタイムでパートって何なんだということなんですが、呼び方を変えると、フルタイムで有期という言い方にもなるんですよと厚労省の職員の皆さんはおっしゃっておりましたが、よく経験する事案は、銀行等々で、労働時間は正職が八時四十五分から五時、フルタイムパートは九時から五時とわずか十五分しか違わないのだけれども、賃金においても、待遇、いろいろそのほかにおいても大きく違うというような働き方が、今もというか、むしろ金融業界等々では非常に多くなっていると思います。この実態につきましても、いろんな面で、例えばさっき大臣おっしゃったパート労働法等々で本当に改善するのかどうか、私は、きょう時間の関係でそれに触れられませんが、ぜひ問題の中に認識していただきたいと思います。
ここで、皆さんにちょっと、実際に厚生労働省の中でこのフルタイムという形の有期という方たちがおられますので、この方たちの存在ということを問題にさせていただきたいと思います。
お配りいたしました資料の四ページ目にございます、厚生労働省の本省の非常勤職員の状況でございます。この方たちを事務補助職員ということで命名してございますが、この方たちは、フルタイムで、労働時間は正規職員と同等の勤務時間としておりますが、いわゆる非常勤職員として採用されております。
ここで人数の内訳を見ていただくとわかりますが、圧倒的に女性であります。男性十六人、女性二百七人。そもそも、この事務補助職員というのは何をしていらして、そして、ここに女性でなくてはいけないということはないですね、ちょっとだけ男性もおられるから。なぜこのような形になっているのでしょうか。御答弁をお願いします。
○金子政府参考人 厚生労働省におきます事務補助職員についてのお尋ねでございます。
この事務補助職員と申しますのは、今御指摘もございましたけれども、勤務時間は通常の正規職員と同じですが、雇用の期間が限られているというパターンの方が多くおるわけでございます。ただ、その一方で、短時間の方も若干名ではございますけれどもおられます。
やっております仕事ということなんですが、これは、資料作成でありますとか書類の整理でありますとかデータの入力、あるいは受付、電話応対、さらにはいろいろな集計業務、こういったようなことを職員の指示のもとで行う、こういうようなことで採用をさせていただいているわけでございます。
なぜ女性が多くなるかということなんですが、これは、私どもは採用いたします際には、ハローワークの方に求人を出しまして公募をしているわけでございます。委員御案内かと思いますが、ハローワークの求人票にはもとより男女の欄というのはございません。これは、均等法の指示でそういうふうになっておるわけでございます。しかしながら、実際に応募をしてこられる方ということになりますと、総じて申し上げればほとんどが女性であるというようなことで、そういった中で、男女の区別なく、応募されてきた方々については、その職務に照らして適性といったものを見せていただいて採用を決めているということでございまして、結果としてこういった数字になっているというふうに理解をしております。
○阿部(知)委員 もちろん、募集をかけて、応募してくださる方の数に当然採用というのは規定されますから、意図的に女性を採ったとは思いません。ただしかし、結果的に見てこうした補助的仕事に多く女性が採用されるということも、私はいかがなものかと思います。これは、今般、均等法を作成しようとする厚労省の足元での出来事でございます。
ちなみに、この方々がどのくらいの有期の年限であるのか、このことも教えてはいただきたいですけれども、ずっと続いてきている中で、結果的に女性ばかりがそこに採用され、補助的な役割で仕事を担っていく、こうしたことも、本来の目指す、男性と女性がともに働き支え合っていくということからは逸脱をしておるんだと私は思います。恐縮ですが、大体どのくらいの期間の有期なのか、そして何回継続されるのか、これを教えてくださいますか。
○金子政府参考人 全体の状況について調べたものがございませんので、やや断片的なお答えになるかと思いますが、今、募集に当たりましては、任用予定期間というのを示させていただいて募集しているわけですが、通常ですと、大体三カ月程度というようなことで募集しているケースが多いようでございます。
実際にどれだけ働いているかということになるわけでございますが、これは、人によってはそれが更新をされるということもあるわけでございますが、長くても一年ないし二年というところではないかなと。ただ、それぞれの、個々のケースで区々でございますので、ざっくりとしたことでお答えをさせていただきたいと思います。
○阿部(知)委員 何度も申しますが、結果的に見てここに女性が多く採用され、そして、ここにいただいた表にもあるように、パートでお働きの方があるとお答えでしたが、このいただきました表にはございませんで、ほぼフルタイムで、同じ時間働き、そして平均二年でしょうか、それはまだお調べじゃないというのできっちりとした御答弁としてはいただきませんが、やはりこういう働き方、さっきの銀行の行員の皆さんも一緒ですね。銀行の行員の方が、もっと、仕事内容も同じであるのにフルタイムパートになっているものもあると思うのです。
こういうところに女性たちが多く採用されるという現実、大臣はどのようにお考えでしょうか。そして、この雇用均等法の改正ということを今回受けて、もしも今後いろいろな改善点があれば、どのように行っていかれるのか、教えていただきたいと思います。
○川崎国務大臣 一つは、今申し上げましたようにハローワークを通じての募集をいたしておりますので、男女差別ということは全くないだろうと思っております。
一方で、例えば社会保険庁におきましても、推進員という形で、三カ月、半年の雇用の方々がいらっしゃる。これを全部私ども正規雇用にかえられるかということになると、官公庁もなかなか難しい問題を抱えていることは事実だと思います。
多様な働き方という中で、進んでこういう仕事をしたいという方々も実際問題いらっしゃるでしょうから、そういった問題と、さあ、私ども、そういう補助的な仕事を正規雇用に切りかえて全体の雇用というものをふやすことができるかということになると、片っ方で財政の極めて厳しい縛りがかかっておりますので、許される中で今運用しているんだろうと思っております。
社会全体の流れの中で、法律的には間違いないようにやっていかなきゃならぬ、したがって、厚生年金の適用、社会保険等の適用もしっかりやっていかなければならない、このように思っております。
○阿部(知)委員 この法案審議の中で最も論ぜられるべきは、結果的に見て補助的な仕事に女性が多くかかわり、低賃金でそして有期の雇用になっているという現実が今もってあるというところが出発点でありました。いろいろな、雇用環境が厳しい折ですが、ここになぜ女性が多くなってしまうんだろうという目を持たないと、やはりこの法律には魂が入らないと思います。
大臣に最後に一問お願いいたします。
この法律の見直しは五年となっております。でも、私がここにきょう提示しましたような事案においても、もしかして、見直してみればいろいろな問題があるかもしれない現実があると思います。五年という見直しはちょっと長いんじゃないか、雇用労働環境も大幅に変わります、また大臣の御尽力でもっともっと正規化が進む方向に拍車がかかってくれよと思いますが、そうあっても、いろいろなところで、今回の改正を見直すには五年は長いという声が多く上がっております。
このことを受けて、大臣としてはどのようにお考えになり、対処していかれるか、最後の御答弁をお願いいたします。
○川崎国務大臣 例えば、昨年の介護保険制度につきましても四月からしっかり見直しをしなさい、こういう御要請をいただいている。もちろん、医療保険制度、きょう成立をいたしましたけれども、四月の療養病床の問題について、しっかりウオッチをしながら、問題点があれば法律改正まで考えなさい、これは当然各所からいただいている話でありますから、法律的には五年たったら見直さなければならないという理解、一方で、世の中の進展の中で変えなければならないものが出てくれば見直しをし、また、国会で御審議をするということは当然あり得るだろうと思っております。
いずれにしましても、来年もかなりの量の労働法制を御審議いただくことになるだろう、またその中での御議論も通じながら、先ほどちょっと申し上げたように、この労働関係の仕事というのは大変奥の深い仕事でございますから、委員の皆さん方に来年また、私がやっているとは申し上げませんけれども、お世話になりますけれども、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○阿部(知)委員 この男女の働き方における差別とは根深く、そして日常的で、差別と気づかぬものが数多くございます。改めて、今の大臣の御決意を受けて、長くやっていただくこともお願い申し上げて、もっと働きやすい環境にしていけますよう私どもも頑張りたいと思います。
ありがとうございました。
〔後略〕
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