第164回国会 厚生労働委員会 第32号(平成18年6月16日(金曜日))抜粋 案件:
政府参考人出頭要求に関する件
閉会中審査に関する件
精神病院の用語の整理等のための関係法律の一部を改正する法律案(参議院提出、参法第二一号)
厚生労働関係の基本施策に関する件(国民年金保険料の免除等に係る事務処理に関する問題)
厚生労働関係の基本施策に関する件
安全で質の高い医療の確保・充実に関する件
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〔前略〕
○岸田委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
そして、今国会で恐らく最後の質問をやらせていただくことになると思います。既に先ほど本会議も終わっておりますし、この委員会は熱気に満ちてこの審議を続けておるという中でございます。
冒頭ですが、審議内容というよりも、ちょうだいいたしました資料の確認といいますか、内容確認をさせていただきます。
先般の第一次調査が五月二十九日報告書となっておりまして、第二次調査が六月十三日の報告書で社会保険庁名で出ております。いろいろな違いがあり、またこの六月十三日以降も次々どんどんいろいろなバージョンの不正が出ておりますので、これからもこれはさらにいろいろに続くものとは思いますが、とりあえず一と二を見ましても、この調べ方で大丈夫かなと思う点がありますので、特に村瀬長官にはよくお聞きいただきたいかと思います。
私が指摘いたしたいのは、先ほど高橋委員も少しお取り上げですが、一回目の調査のときに、電話等で個々人に確認して承諾を得て、その後、書類がありました、来ましたというのが、福島、千葉、鹿児島、沖縄のうちの何カ所かあったんだということでございました。いただきました今回の二次調査の資料では、実はそうしたものはなくて、その欄は全部なくなっておりまして、「該当事務所で本人からの申請書を受理していないものがあることが判明したため、該当が無くなった。」と。
前は大きく分けて四都道府県であったものが、今回、急になくなりました。その理由は何でしょうか。
○青柳政府参考人 ただいまのお尋ね、福島、千葉、鹿児島、沖縄の四事務局管内の七つの事務所において、第一次報告書におきましては、電話で意思確認をした後に、事後に本人から申請書をすべて受領したという事務所、事務局からの報告がございましたので、それを公表したものでございます。
ところが、第二次調査をまとめるに先立ちまして精査をしたところ、さきに述べました四事務局七事務所については、当該事務所で本人からの申請を受理していないものが一部あった、すなわち、すべてとり切っていたのではなかった、とり切れなかったものもあったということが改めて判明いたしましたので、これを二の3から外しました。そうしたところ、結果的に該当するものはなくなったということで、このジャンルをなくしたというふうに御理解いただきたいと存じます。
○阿部(知)委員 すべてじゃなければ残るでしょう、このジャンルは。だって、今おっしゃったのは、確認したら申請書がないものもあったと。ないものもあったけれども、あるものもあったわけですよね。そうしたら、ここのジャンルは残るじゃないですか。
それと、私はそもそも、今回の区分けでも「電話等により個々人の申請意思を確認して、」という中で、確認が記録で残っているというものと確認が残っていないというものがある。そうすると、ここで電話をかけたという御本人のその証言、変な言い方をして失礼ですが、そういう、おっしゃったことだけですよね。本来、これは電話をかけられた相手の方にきっちりと確認すべきじゃないですか。
だって、ここの一と二の差は、「電話等により」といって電話が重要なポイントを占めているんですよ。「等」の等は何だか知りませんが。でも、書類も残っていない、本人が電話をかけたと言うだけという事案が二万件近くあるわけですか。そうしたら、その二万件は、実は相手に聞かなきゃわからないですよ。今みたいに、申請書があると思っていたけれども申請書を捜したらなかったです、次は、電話したと言っているけれども相手に聞いたら受けていないですということだってあると思います。
長官、いかがですか。私は単純なことを言っています。電話はかけ手と受け手があるわけですよ。受け手が確かに受けていらっしゃらなければこの項目は成り立ちませんが、そうした確認はしていらっしゃるんですか。
○村瀬政府参考人 今回まとめて発表させていただきましたのは、各事務所からの自己申告に基づきまして公表をさせていただいております。したがいまして、事務所では、御本人に電話をして了解をとった、また片や事跡まで含めてちゃんと管理をしている、こういう形でございます。
今回、全件調査に入っておりまして、その部分が本当に事跡があるのかどうか、それから、本人確認自体は確認できませんので、この分についてはとりあえず免除の申請を出していただくように今行動を起こしておりまして、結果として、その部分で免除を申請していただけなければ取り消しという対応をするんだということを、たしか御報告申し上げたと思いますが、これを現在六月、進行中でございます。
○阿部(知)委員 長官、認識していただきたいのはそういう点じゃないんです。やはり起こっていることの不正さや違法度を認識するために、ここはわざわざ一と二をお分けになったわけですよ。電話がかかっているという形で、これは仮想ですよ。
さっきの、申請書が出ていると言って、見たら出ていなかったから、一項目全部なくなるわけでしょう。電話がかかっているかどうかだって、ここは電話を根拠にして本人の意思をお分けになるならば、確認された後しかこういう形にはなりませんから、今のはその方の手続を取り消すかどうかのお話でありましょう、起こったことがどのような形のものであるのかを国民の前に明確にすべきなんです。
だから、これは電話の受け手に本当に電話があったのかをきちんと確認していただきたい。今後の調査しか仕方ありませんから、いいですね、長官。
○村瀬政府参考人 現在、全件調査と並行して、免除の承認をさせていただいた方に対して、戸別訪問並びに文書勧奨をさせていただいております。したがって、そのときに、今委員お話しになった形の確認はできるというふうに思っております。
○阿部(知)委員 やはりこの不正の全貌というのは、本当に、今職員も、皆さんある意味ではとても大変だと思います、生産的なものに思えないから。だけれども、国民にとっては本当にいい迷惑なんです、長官もおわかりのように。若い人たちだって年金制度にますます白けておられるでしょう。まじめに納めてきた方は怒り心頭に達していると思います。そういう中ですから、何が起こったのか、そのことはきっちりと解明していただきたいと思います。
さて、本来の質問に移らせていただきます。
長官は、長官となられてから二年がたちました。それまでの長い損害保険会社でのお仕事の力量を買われ、また恐らく人格を買われての長官の御就任だったと思います。この二年間、この国民年金という、ある種商品と山井さんはさっきおっしゃいました。国民年金ということをいかにわかってもらい、いかに立て直していくか。この商品を扱われて、今までと何が最も違い、そして何に最も注意されたでしょうか。お願いします。
○村瀬政府参考人 委員御指摘のように、今、国民年金というのは皆年金制度でございます。したがいまして、国民年金という観点からいきますと、一号被保険者の皆様方に、現在の年金制度、これをきちっと周知徹底する、これが最大の仕事だろうと思っております。
国民年金制度そのものは保険料方式でございまして共助でございますので、お互いが支え合うという形の中で、この国民年金というものをしっかり国民の皆様にお知らせすると。この中で、お知らせの方法というのはいろいろあろうかと思いますけれども、一般的な広報もありますけれども、我々としては、個々人にきちっとした書類をお送りしてあげるというのが一番最大のポイントではなかろうかと。また、必要な方々に対しては個別に訪問して、きちっと制度をおわかりいただいた上で納付をしていただく、こういう仕事だろうというふうに思っております。
○阿部(知)委員 書類を送るのは当然のことで、これまで例えば地方自治体の窓口がやっていたときは、さらにもっと一歩踏み込んで、本当に身近な方が年金のメリット、意味等々を日常会話の中に織り込めながらお話をしてきたんだと思いますね。通知の一片ではないし、まして一方的な処理でもないと思うのです。そして、長官自身も御指摘のように、これは欲しい人だけが買えばいい商品ではないわけです。皆さんに持っていただかなきゃいけない共助の仕組みであります。
長官、もう一つ伺います。
共助の仕組みを共助として成り立たせるために最も重要なこと、何だと思いますか。
○村瀬政府参考人 二つあると思います。一つは、国民年金という商品をしっかりお伝えすることだろうと思います。それから二つ目は、保険者、社会保険庁がしっかりした組織体になること、この二点だというふうに思います。
○阿部(知)委員 一番目が、商品をしっかり伝える、二番目が、恐らく組織がしっかりした組織になるということですが、私は、やはりちょっとそこが微妙なところでも、ずれているんだと思うんですね。
ここは、願わくば、やはり信頼という言葉をもう一度言ってほしかったんです。納付率が見かけ上どのように上がろうとも、この年金という制度に信頼がなければ、実は皆さんの汗水垂らしていることも本来的な役割を果たさないんですね。これが公共サービスと呼ばれるもののすべてに共通することなんだと私は思うんです。
公共サービスを別に官がやっても民がやっても実はいいんです。だけれども、公共サービスとして最低限心得ていなきゃいけないこと、それは公正性、すなわち、行政にはそうそう裁量性はないということなんですね。あっちの人にはよしと言って、こっちの人にはだめと裁量しちゃいけないんです。これが崩れたら、公正じゃないから、みんなばかみたいと思っちゃうんですね。
今回の事件の最も深刻なことはそこにあるんです。だって、四十年間ずっと納めて六万六千何がしの年金と、どこかの事務所でやっていましたね、免除の手続すればあなたに将来何万円みたいな、こんなの、本当に本末転倒なんですね。
そして、ずっとこの間の御答弁で、無年金じゃなくすためにやってあげたんだからいいじゃない的なお言葉があるとすると、その感覚自身が国民にとって公平性を欠いているんですよ。この認識はいかがですか、長官。
○村瀬政府参考人 決して、やってあげるという表現を私は使ったつもりはございません。
ただ、制度として、お金がないにもかかわらず、保険料をお納めになれない方に対して、現在の制度は免除制度、納付猶予制度あるわけでございますから、これをしっかりお伝えして御利用いただく、これは決して悪い話ではない、このように申し上げたつもりでございます。
○阿部(知)委員 しっかり伝わっていないんだよね、勝手にやっちゃったんだもんね。勝手にやればしっかり伝わりようもないわけで、それでここで何度も何度も長官に来ていただいてやっているわけですよ。
そしてもう一つ、私、長官に伺いたいんです。
これは民間畑に長くおられたからもっとリアルにわかることなんだと私は思いますが、その商品が売れるとき、売れないとき、何が問題かということを把握するときに、例えば本社が勝手に開発した商品を一生懸命売れと言われても、リコール車だったら売れないし、あるいは使ってみて使い勝手が悪かったら売れませんね。そうした現場の声、現場の販売にかかわる人、現場の推進にかかわる人の声をどうやって酌み上げる仕組みを持っているかというのが組織のあり方なんだと思うんですね。私は、恐らくそれは長官思っておられると思うんです。
それで、お伺いいたしますが、長官は先ほど、ちょっと他の委員との審議の中にありました岐阜の大垣の年金保険課長ですか、申し立て書を上げられた、この方と直接お会いになりましたか。
○村瀬政府参考人 現段階では私は会っておりません。特に今週は、国会の関係で動けませんでしたので。
私のかわりに人事調整官というものに、名古屋へ行かせまして、一応面談はさせております。
○阿部(知)委員 一つの組織で、決して高い地位ではない、しかし最も窓口に近く業務に携わっていた人が、直訴ですよ、申し立て書というのは。そういう形を出したということをやはり長官は重く受けとめるべきだと思いますね。
そして、意見の違いがあれば、あってもいいんです。それは、長官から見えることと現場から見えること、違うかもしれない。あるいは、先ほど長官ちょっとむっとされましたが、前社会保険庁長官である元厚生労働省の本庁ばりばりのとある方、この方の言葉をちょっと山井さんが新聞で出されたときにちょっとむっとされたと思うんですね。でも、私は思うんです。いろいろな人がそれにかかわり、そのスタンスの違い、立場の違い、キャリアの違い、しかし、そうしたものを一度はなしにしてみて、本当に一緒に話し合えなきゃ、いい未来なんてないんですよ。
長官には、残念ながら、どんな思いで一人の人が申し立て書を書いたかということが、忙しいのはわかりますよ、毎日国会審議なんだから。でも、例えば彼に来てもらうとか、せめてじかに会うだけの度量がなければ、私はこうした組織の再建というのはできないと思うんですよ。いかがですか。
○村瀬政府参考人 前回のときも御報告申し上げましたけれども、現在、全件調査に入っておりまして、その全件調査と並行して、各職員がどういう考え方で今回問題を起こしたのかどうか、これについてつぶさに話し合いたいということをお話し申し上げたつもりでございます。
したがいまして、私は、きょうこういう形で、とりあえず国会から解放という言葉を使うと怒られますけれども、審議がなくなりますので、時間がとれます。当然明日から具体的な行動を起こしたい、このように考えております。
○阿部(知)委員 やはり、コンプライアンスというのはそういうことなんだと思うんですね。一人の人が職場内の問題を発言してきたというときに、どのようにトップが迅速に判断、行動するかということが本来的な民主的な組織の運営を生むんですよ。ここは私、長官のお忙しさもわかります。でも、やはり、あちこちの局長会議を開いた、何とか上がるようになっている、こういう形で、やはりじかの、本当にこれだけの思いを持った人の声をぜひ聞くべきだと。
それからもう一点。きょう逢坂委員が、平成十一年度の社会保険庁の事務職員がいろいろ組織改正に当たってどういう点が問題であるかということを書かれたものを御提示くださいました。あれについては既に、これまでごらんになったことはおありだったでしょうか。
○村瀬政府参考人 ちょうど二年前に長官になりましたときに、国民年金の絡みでいろいろ話を聞いております。その中で、地方から国へ移行するということの中でどういう問題があるかというのは確認をしております。
○阿部(知)委員 私は、そのとき本当に確認をしていれば、今日あるようなことはなかったんじゃないかなと残念ながら思うのですね。
長官は、先ほど来の御答弁の中で、最も大切なのは納付ということだとおっしゃいます。そこは別に、だれだってそうなんですけれども、私は、あえて言えば信頼に基づく納付ということで、表面だけの納付率でないと言わせていただきたいが、その最前線で働いている方が年金推進員と言われる皆さんですね。他の委員も資料にお示しになりましたように、年金推進員の方は、細かな成功報酬によって成り立っているわけですね、賃金体系。週に三十時間働かれて、Aランク、Bランク、Cランク、Dランク、Eランクまであって、もちろん現場でやっていれば、やはり少しでも自分のやったことが認められたいと思う働く側の気持ちもあるというのもしかりです。
私は、このことに、例えば、お一人の年金推進員が集めてこられるお金が五百万、その給与が二百五十万、本当にコストパフォーマンスがいいかという問題を、実はその数値だけで考えようとは思わない立場なんです。なぜならば、ここに上げられたいろいろな評価項目、例えば、自動振り込みをとってきたら二十ポイントとか、あるいは免除一回とってきたら二ポイントとか、こういうポイントにも示されていない、あるいは、集めてきたお金の額にも反映されていないものがそこにあるからなんですね。
もしも、この推進員の方が行かれて、相手が年金というものを改めて考えてみようと思ってくださったら、これは、現下の非常に納付率が落ちちゃった年金、いわば数値でいえば半分なんですから、ここまでもう下り切ったというか、落ちるところまで落ちた、またこれで落ちるかもしれないけれども、この年金制度の立て直しには、実は見えないところで意味があるんだと思います。
しかし、この人事評価制度には、すぐ金目になるもの、すぐポイントになるものしか評価されないんですね。果たして公共サービスというのはそういうものでしょうか。もう一度長官に伺います。私は違うと思います。
○村瀬政府参考人 まず、国民年金推進員の方の給与でございますけれども、これは、総務省の方からも、調査の中で、より効率的な形で収納を図るべきである、したがって、働きに見合った給与にすべきである、こういう答申も含めて変えてございます。
それから、あと、Sランクからということで分けておりますけれども、全面歩合給ではございません。最低保障という観点からいえば、ございます。さらによくやれば上がっていくという仕組みから考えれば、今委員おっしゃったように、ゼロ、一〇〇という世界ではございませんで、ある意味ではランクを五つに分けた中での働きに見合った給与と。
それで、この部分につきましては、実は、現場からも結構大きな声で働きに見合った給与にしてほしいんだという要請もあって変えたというふうに聞いております。
○阿部(知)委員 長官、もう最後の方でお疲れだからと思いますが、ちょっとよく聞いていただきたいんですね。
私は、この評価方式では、例えば、相手の年金への理解度とかそういうものは、振り込みに変わらなければ評価されないんじゃないのと言っているんですよ。でも、いろいろな仕事、公共サービスというのは全部そうなんですね、具体的な成果を生まなくても、その制度への理解を高めたということだっていっぱいあると思います。そして、今免除の手続をとるよりも、もう少ししたら自分で未来が開けるからと思う人もあるでしょう。
私はやはり長官にけじめはとっていただきたいと思いますよ。今事実調査のさなかだからとかいろいろおっしゃいますが、やはり、この二年やってこられたわけですから、その中で起きた不祥事ですから、トップとしてのとるべき責任はあると思います。
しかし、何が一番教育に欠けていたかといったら、年金における信頼ということを、本当に人と人が真正面で話し合って、特に若い人ですよ、ここにどのくらい語りかけ、どのくらい反応を得てきたか、若者からどんな声が聞かれたかということをきっちり、だって、これは川崎大臣だっておっしゃるわけですよ、若い人の問題が大変なんだと。二十代は未納率が高い、五十代になると上がると。であるならば、最前線で国民と本当に顔と顔を合わせるところのこの推進員の皆さんから上がってくる若者たちのこの制度への声、そういうものがあれば、それも評価の対象にすべきなんだと思いますよ。そして、職員の教育の対象にすべきなんですよ。
ちなみに、先ほどの私が上げさせていただいた前社会保険庁長官の新聞記事の中にある言葉ですが、今の制度設計が一万三千八百六十円ですか、大変に高くなりましたよね。一万三千八百六十円という今日の国民年金保険料は負担が重く、格差拡大傾向の中で、この金額の保険料を、遠い将来のために限りある所得の中から払ってもらうことには無理があると。彼は一年の中でこのように総括されたんだと思いますね。
長官は二年やられているわけですよ。やったことは、申しわけないけれども、免除、免除、免除。確かに少しは分子も上がったでしょう。しかし、そんなに免除だらけになっちゃったら、この制度というのは本当に共生、共助になるんだろうかということになっているんだと思います。
私は、長官が、この仕事の中で本当に一番最前線にいる人の声を聞いて、それを例えば厚生労働省に言い、例えば私たちへの答弁にも込めていただいたらもっと違うと思うんです。でも、長官の答えはずっと数値の問題、あるいはやっとコンプライアンスの話になり、しかし、コンプライアンスといって、一番そのコンプライアンスの最先端にいる申し立て書を書いた人にもまだ会っていない。これでは、残念ながら、やはりその手法はだめなんじゃないかと思ってしまいます。
きょうの審議は、まだこれからも本体の結果が出たときに、またさらにもっとびっくり、あっと驚くになっていくのかもしれません。しかし、そのことを、私たちはやはり国民に対して本当に年金制度の信頼を確認、再獲得するために向けていかなきゃならない政治の立場があるし、長官にもおありなんだと思います。また、休み中になるかもしれませんが、審議の中で、もし長官を続けておられたら、もっとしっかり明確に国民の声がどうであるかということをお伝えいただくことをお願い申し上げます。
最後に大臣にお願い申し上げます。
大臣は、この間、最もいろいろなことに明確な御答弁のある大臣ですし、年金制度の問題も、先ほど来の古川委員との御質疑を聞いておりましても、大臣なりのお考えがおありなんだとは思います。
しかし、また一方、多くの委員に指摘されたように、このままでは、将来低年金が今この瞬間もまたまた発生するだろうと。免除していただくのは、もしかして勝手じゃなければいいかもしれません、本人の納得の上であれば。しかし、将来の低年金の大きな発生をどうしていくのか。
それともう一点。先ほど大臣は、この社会保険庁を歳入庁と社会保険庁との二重構造のようにしたら、集める側と給付する側がばらばらになって困っちゃうじゃないか、簡単に言えば、こういうお話をしました。
でも、今度の社会保険庁改革の中で、実は医療関連では、給付をするところを新たに健康保険何とかとつくり、保険料の徴収は社会保険庁に残すわけです。これもまたばらばらですよね。どうしてそこの整合性がとれるのか。私は実はこの法案は反対ですし、これだけ不祥事がある中、こんないいかげんに法案を出し続けて継続審議とする神経が信じられませんが、しかし、大臣のおっしゃった論法から見ても、もう一つの医療の方だって同じ問題を持っていますよ。保険料を集めるのと給付とばらばらで、本当に保険者機能は働きますか。
大臣のさっきの御答弁から、私はそうだよなと日ごろ思っていることを再確認いたしましたので、二点、低年金問題を国としてはどうするのか、そして、今度の改正案、そもそもいろいろなものが本当にいいかげんに制度設計されているが、医療保険の問題についてはどうか。二点、最後にお願いします。
○川崎国務大臣 私どもは、基本的に自助努力社会というものを維持していきたい。
したがって、それは、例えば労働関係からいえば、いろいろな形で仕事をしてもらうように援助していかなきゃならない若者が、正規の雇用に入っていってまさに厚生年金になっていくように、こうした努力をしていかなければならないだろう。しかし一方で、低所得者、例えば、低所得者になる前に大学生に納付の強制をかけるべきであろうか。私は、それは親の援助を受ける、親戚の援助が受けられる、だから掛けるという人はともかくとして、大学生の間に年金を掛けるということは当然猶予されていいんだろう。しかし、その数を入れられて、五〇%になりましたから、低くなりましたから信頼性ありませんよ、こういう議論をされておりますが、私はそうではないと思います。
したがって、できるだけ多くの人に年金制度というものは声をかけていく必要があるだろう。そういう意味では、アメリカやイギリスがやっているように、ある程度所得のある人だけで限りますよという制度であってはならないんだろうと。自助努力と多くの人に支えられる年金制度というものは、やはりきちっとしていかなければならないだろう。
では、掛けられない状況が二十から六十歳までずっと続いていくという社会であっていいのかということになるならば、先ほど申し上げたように、角度の違う話で、労働関係なりさまざまな経済環境の問題で、私ども政治家としては当然やっていかなければならない課題であろう、こういうふうに思っております。
もう一つは、今、一つの組織としてやっているものを歳入庁という形で分けたらどうだという御提案に対して、基本的に二千二百万と三百五十万という全体の母数が違いますので、それを分けて歳入庁として国税と一緒にするということについては、我々は議論としてはなじまないというふうに思っております。
一方で、政管健保については、私ども、今行っていますから代行徴収はしましょう。しかし、法律上は代行徴収になっていません、法律上は、おわかりのとおり、こっちが国でこっちが民間なものですから、なっていませんけれども、事実上の代行徴収の中でそちらにお渡ししますということで、まさに利便性の中でやらせていただいている話だろうというように思っております。
そういう意味では、多少整合性はとれているんだろうと思っております。
いずれにせよ、年金についてはさまざまな議論がございます。さまざまな議論がございますけれども、私どもは一昨年の改正をさせていただいて、この年金制度をしっかり国民に定着させていくのが今の政府の仕事ということで、懸命に取り組みたいと思っております。
○阿部(知)委員 物事を改めるに遅きに失するというか、いつでも、やはり常に本当に見直していかなきゃいけないと思うんです。
例えば年金問題でも、イギリスでもドイツでも、そしてあの年金改革をやったスウェーデンでも、さらにそこから低年金が生じていることについて見直しがもう既に始まっているんですね。制度ももう始まっているんですね。
日本だけが、二年前につくって、百年安心と言われて、しかし、これじゃ低年金がいっぱい出ちゃうよという声がたくさん上がっているときに漫然としていてはやはりいけないし、後半の御答弁は、やはり私は、先ほどの大臣の御答弁と整合性がとれていないと思います。本当の保険者機能は、いかに集め、いかに使うかなんですよ。ここはまた、この法案が、まあ延命したらしいですから、秋の審議の中でしっかりと矛盾をつかせていただきたいと思います。
終わります。
○岸田委員長 本日は、これにて散会いたします。
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