第164回国会 予算委員会 第4号 (平成18年1月30日(月曜日)) 抜粋

案件:  政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 平成十七年度一般会計補正予算(第1号)
 平成十七年度特別会計補正予算(特第1号)
 平成十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)

議事録全文(衆議院のサイト)
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〔前略〕

大島委員長 これにて高橋君の質疑は終了いたしました。

 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 本日は、本来、麻生外務大臣に質問通告をしてございますが、一連の本日の討議の中で、大変麻生大臣には恐縮ですが、ぜひとも中川大臣に確認しておかねばならない、あるいは安倍官房長官にしっかりと……(発言する者あり)

大島委員長 御静粛に。

阿部(知)委員 お答えいただかなければならないことがありますので、麻生大臣にはお許しください。

 先ほどの高橋委員の御質疑の続きでありますが、中川大臣には、いつの段階で、アメリカの牛肉の管理、これがずさんであると認識されましたか。いつアメリカの牛肉管理体制のずさんさを認識されましたか。

中川国務大臣 一月二十日の、あのときは総理の所信表明の日だったと思いますけれども、それが終わった段階で、成田で骨つき、脊柱つきの肉が発見されたという第一報を聞いたときに、脊柱つきかということで、もう聞いた瞬間にずさんだと思いました。

阿部(知)委員 その時点までずさんさに気がついていないということが、農水大臣として国民の食の安全を預かる立場の認識の甘さなんだと思います。

 川内議員の質問主意書は、全文、中川農水大臣はお読みになりましたか。川内議員の主意書を全文お読みになりましたか。お伺いいたします。

中川国務大臣 もう何回も読ませていただきました。

阿部(知)委員 その川内委員の質問主意書をよくお読みになれば、アメリカでの牛肉管理体制のずさんさが随所に指摘されております。

 中川大臣に伺います。

 アメリカの農務省の食品安全局のウィリアム・ジェームズ氏、この方は責任者でありますが、この方が、二〇〇四年の一月から二〇〇五年の五月まで危険部位の除去手続違反が千三十六件あったという報告をしておられますが、これは農水省として御存じでしたか。

中川国務大臣 今の千三十六件ですか、あって、いろいろな類型に分かれますけれども、その資料は、日本側、農水省で入手し、食品安全委員会の御議論に資する資料として提出をさせていただいております。

阿部(知)委員 川内委員の質問主意書は、それであればこそ、どのように検査官が検査し、現実にはその中でも除去されていないものがあるから、輸入より前に検査をせよという趣旨なわけです。

 九番目の一の質問が、この輸入開始前のアメリカの現状の検査でありました。何もぽこっとそこだけ来たわけじゃなくて、一連の続きの中で、そうしたずさんな現実がわざわざ向こうの最高責任者が報告したことの中にあるから、輸入前にせよという御指摘であったと思います。

 そのずさんさは、どこでどのように認識が変わって、一月になるまで全く忘れ去られていたのか、そのことにお答えいただきたいと思います。

中川国務大臣 そもそもアメリカと日本ではシステムが違うわけです。基準が違うんです。国際基準とも日本は違うんです。国際基準よりもより厳しいんです。

 ですから、輸入開始前に、アメリカではオーケーだけれども、日本に輸入する場合にはオーケーじゃない。例えば、先ほどの脊柱がついているとかなんとかというのは、アメリカではオーケーなんです。それから、三十カ月以下なんです。日本は二十カ月以下ですから。

 そういう意味で、日本向けに決められたルールにのっとってやっているということをチェックするためには、輸出決定をして、再開決定をして、その作業が始まって初めてそのことが確認できるわけですから、その前に確認しろということは物理的に無理でございます。

阿部(知)委員 米国のウィリアム・ジェームズ氏の指摘は、そもそも月齢がどうかではないのです。危険部位が除去されるべき三十カ月以上でも残っておる、危険部位の除去という手技が違反で既に千三十六件あるという事実であります。

 その事実をあえて無視したからこそ、今回、輸入の場で、危険部位が除去されないものが見つかったわけです。

 安倍官房長官、事の認識は、政府がいかに危険性を認識しておったかにあると思います。そうしたことをあいまいにしたまま輸入再開に踏み込んだ、その判断こそが今問われているわけです。その判断に誤りはなかったのかどうか、お答えください。

安倍国務大臣 判断につきましては、ただいま農林水産大臣から答弁をしたとおりであります。

阿部(知)委員 ただいまのは答弁になっておりません。非常に失礼だと思います。あなたに、私は、判断に誤りがなかったのか、あなたの御意見を聞いたのです。逃げずにちゃんと答えてください。

安倍国務大臣 政府の判断としては誤りはなかったというふうに農林水産大臣が答弁したとおりでありまして、当然、私の答弁もそのとおりであります。

阿部(知)委員 誤りがなかったものが、一カ月で危険部位がごろごろついたものが出てくる。これはまさに、その判断の甘さ、認識の甘さ、命への本当の軽視だと私は思います。そうしたことを最後に申し添えて、私の質問を終わります。

大島委員長 答弁は要らないんですね。

 これにて阿部君の質疑は終了いたしました。

 次に、糸川正晃君。

〔中略〕

    ―――――――――――――

大島委員長 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、順次これを許します。北神圭朗君。

〔中略〕

大島委員長 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 私は、社会民主党・市民連合を代表して、政府提出、二〇〇五年度補正予算三案について、反対の立場から討論を行います。

 本日の審議でも既に明らかなように、命に直接かかわるBSEの問題をめぐっても、閣議決定がいかにいいかげんなものであるかは、私どもの審議の中でも明らかになっております。

 今回の補正予算案でも目玉とされているアスベスト対策についても、何よりも国の責任が全く盛り込まれておらず、内容的にも、労災補償と比較すると、金額や対象範囲、性格等が極めてあいまいであり、すべての被害者に対する公正な補償にも、真の総合対策の確立にもほど遠いと言わざるを得ないと思います。

 認定基準が労災認定基準と比較しても厳しいものになってしまうおそれや、中皮腫、肺がん以外のアスベスト関連疾患が新法の対象とされない可能性もあり、生活を支え切れないといった不安や悲鳴が患者や遺族からも次々と出されています。

 目先の責任回避にきゅうきゅうとした小手先のびほう策ではなく、ノンアスベスト社会の実現に向けた総合対策を強く求めるものです。

 また次に、米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への移設が合意されたことを受け、埋蔵文化財や地質、環境などを調査するために必要となる経費等が含まれていることは、沖縄県民の基地への思い、基地撤去への思いや、あるいは自然環境を破壊する、そうした基地の問題について全くその気持ちを逆なでするものであり、認められません。

 次に、補正予算そのものは、財政法二十九条で予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要になった経費とされているにもかかわらず、行刑施設整備費や沖縄の米軍基地移転に関する日米特別行動委員会の経費、市町村合併推進体制整備費補助金などのように、災害対策とはとても言えないものも含まれており、大変に問題が残るものと思います。

 その一方で、未曾有の豪雪に対する雪害対策費等には全く配慮がされず、耐震偽装対策や新型インフルエンザ対策、子供の安全対策への対応も極めて不十分なこと、地方交付税増額分が恣意的に利用されていることなど、今回の補正予算案は多くの問題を抱えており、反対することを表明し、討論を終わります。(拍手)

大島委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

大島委員長 これより採決に入ります。

 平成十七年度一般会計補正予算(第1号)、平成十七年度特別会計補正予算(特第1号)、平成十七年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して採決いたします。

 三案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

大島委員長 起立多数。よって、平成十七年度補正予算三案は、いずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました平成十七年度補正予算三案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。


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