第166回国会 本会議 第30号(平成19年5月15日(火曜日)) 抜粋 案件:
日程第一 特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第二 地理空間情報活用推進基本法案(内閣委員長提出)
日程第三 イラクにおける自衛隊の部隊等による対応措置を直ちに終了させるためのイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法を廃止する法律案(原口一博君外四名提出)
日程第四 イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
国家公務員法等の一部を改正する法律案(内閣提出)並びに国家公務員の離職後の就職に係る制限の強化その他退職管理の適正化等のための国家公務員法等の一部を改正する法律案(馬淵澄夫君外四名提出)、特殊法人等の役職員の関係営利企業への就職の制限等に関する法律案(馬淵澄夫君外四名提出)及び独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(馬淵澄夫君外四名提出)の趣旨説明及び質疑
〔前略〕
○議長(河野洋平君) 阿部知子君。
〔阿部知子君登壇〕
○阿部知子君 社会民主党・市民連合を代表して、政府提出のイラクにおける人道復興支援活動 及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対して、反対の立場から討論を行います。 (拍手)
二〇〇三年三月二十日、国際連合設立当初からの加盟国であるイラクに米英軍が先制攻撃をしかける形で、このイ ラク戦争は始まりました。自来四年余り、二〇〇三年五月一日にはブッシュ大統領みずからが主要戦闘終結、勝利宣 言を掲げたにもかかわらず、戦禍は拡大し続け、二〇〇六年八月には駐留している米軍自身が内戦の危機を訴えるに 至りました。
一方、戦場とされたイラクにおいては、水や電気等の生活に不可欠なインフラ整備はもちろんのこと、対テロ戦争 の名のもとに多国籍軍による大量無差別殺りくが行われ、あわせて自爆テロあるいは宗派間の対立の激化によって、 今や、イラク保健省が調べ上げた中だけでも十五万人余のイラクの市民が犠牲になっております。おまけに、戦乱を 逃れて国の内外に暮らす人々の数は、四百万とも六百万とも言われております。
果たして、このイラク戦争とは何であったのでしょうか。開戦に至る最大の理由とされた大量破壊兵器は存在せず、 また、国際テロ組織アルカイダとフセイン政権との関係も、米英みずからがその情報の誤りを認めております。この 間、この対テロ戦争の正義を譲らず、さらに増派兵を訴えるブッシュ大統領の米国内での支持率は二八%にまで落ち 込み、ブッシュ大統領の最大のパートナーであったブレア首相も退陣へと追い込まれるに至りました。
しかるに、我が国は、米国ブッシュ政権への共感と国益を掲げてこのイラク戦争を支持し、二〇〇三年七月からは 自衛隊を派遣する、憲法に違反し、そしてイラクの人々の復興に本当の意味で役に立たない道を選んだと思います。 さらにその道を二年延長しようとする今回の法案は、到底容認することができません。
二十一世紀最大の歴史の汚点となるであろうこのイラク戦争に対して、今私たちがなすべきことは何でしょうか。 既に米国内の超党派のイラク研究グループが指摘するとおり、それは軍事による対テロ戦争の遂行ではなく、政治的、 外交的手段をもって、真に国際社会が現状のイラクに対して心から寄与することが求められていると思います。
社民党は、そのためにも、まず、米英軍を初めとする多国籍軍のイラクからの期限を定めた撤退、イラクへの治安 権限の完全な移譲、自衛隊の即時撤退、さらに、中東における歴史的に築かれた我が国の中立的な位置を生かした政 治、外交、調停努力、そして、湾岸戦争以来、国連の経済制裁に加えてさらに米英の侵略戦争がもたらしたイラク国 民の深刻な生活破壊への支援、そして、現状で困難をきわめる避難民の支援などを行うべきと考えます。
なお、即時撤退を明記している民主党提案のイラク特措法廃案には賛成いたします。
○議長(河野洋平君) 阿部知子君、申し合わせの時間が過ぎました。結論を急いでください。
○阿部知子君(続) 最後に、国民不在、情報開示も全くないままの政府提出のイラク特措法延長 法案には強く反対することを訴え、私の討論といたします。(拍手)
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