テロ・イラク支援特別委員会 第8号(平成19年5月11日(金曜日)) 抜粋

案件:
 政府参考人出頭要求に関する件

 イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第八九号)

 イラクにおける自衛隊の部隊等による対応措置を直ちに終了させるためのイラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法を廃止する法律案(原口一博君外四名提出、衆法第一九号)

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〔前略〕

中谷委員長代理 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 お帰りになった塩崎官房長官に早速で恐縮ですが、前回宿題として私がお預けしたことについての御答弁を伺いたいと思います。

 今の長島委員の御質疑とも関係いたしますが、我が国において、横田めぐみさん初め非常に人権侵害の拉致ということが起こり、また同時に、いわゆる従軍慰安婦問題でも従軍慰安婦とされた女性たちの著しい人権侵害が行われたということで、こうした問題は、我が国にとっても、また世界にとっても、きちんと歴史の中で反省し、また今後の人権の世紀をつくっていかなきゃいけない問題であるということは、前回申し述べさせていただきました。

 しかしながら、現在は首相であられる安倍晋三首相が、九七年、今から十年前、歴史教育を考える若手議員の会で編さんされた書物の中では、韓国を称して、簡単に言えばキーセン国家というふうな表現を使って、そういう買春、売春が日常的に行われている国で、従軍慰安婦とされた方たちもそれゆえに名乗り出なかったのではないか、本当に省略して言いますとそういうことをおっしゃっていて、それが文章にも残されています。

 せんだって来日されている柳基洪さんという、この方は、逆に韓国で正しい歴史教科書のための議員連盟というのを組織しておられる方で、恐らく塩崎官房長官もお会いになったことがある方かと思いますが、日韓の友好議員連盟の中核的な方です。この柳基洪さんが、この表現をごらんになって非常に心外に思われ、また、今後の日韓関係がこうしたことで破綻するということの懸念も強く持たれて、私もお会いしましたし、御意見も伺いました。

 私は、今の日本にとって、本当に、この東アジアの平和構築、そして中東地域の新たな平和の営みということにどうやっても邁進していかなきゃいけないと思いますので、お互い、例えば書いたことにおいて十分意を尽くせなかったあるいは誤解を生んでいることがあれば、政府としてきちんと是正、話し合う、誤解を取る、真意を伝える、これからの取り組みを、六カ国協議でもそうですが、韓国の協力なくして日本の拉致問題も当然解決してまいりません。

 そういう観点で、この前官房長官には、安倍総理は一体このことをどう考えておられるんだろう、そういう表現を文章に残しておられて、それが韓国の政治家の皆さんにも非常に深刻ないわば不快感を与えておるということについて、総理の御見解を承ってきていただきたいとお願い申し上げました。いかがだったでしょうか。

塩崎国務大臣 先生が御指摘になられた本、まだ見ていなかったものですから、私もあの後手にとって見てみました。当該部分についても読みましたが、まず、この問題については、この間も申し上げましたけれども、やはりこれは議員の問題であり、また十年前の、総理就任前の政治家個人としての発言ということでございますので、まず第一に、私、官房長官として、政府としてこれについてコメントする立場ではないんじゃないかなというふうに思っております。

 総理には、まだこの問題について話す機会が得られていません。

阿部(知)委員 私が今申し上げましたように、その文章をごらんになって、韓国の議員の中でも、百十人の議員の連盟がありますが、その中でも問題にされておるということですから、これは外交マターに発展しやすい問題なんだと思います。

 それゆえに、現在の官房長官であられる塩崎さんにも、日韓の関係が本当にお互いの誤解の溝を埋めて進んでいかねばならない。これは我が国の国益にもかかわってまいりますから、誤解を解くような、誤解であればです、もしかして、誤解ではなくて、総理になった途端考えを変えられたということもあるかもしれません。でも、私はあえて誤解という言い方で申しましたのは、やはりこれが本当に国際間のとげになると、またいいことは生まれないと思うわけです。

 その意味で、来週総理と質疑の時間があれば、時間が短いので私も伺えるかどうかわかりませんが、対外関係のあることは迅速に行動していただきたい。広がらないうちに、本当にお互い虚心坦懐に話し合えば、違うことなのかもしれません。そういう御尽力をお願いしたいですが、いかがでしょうか。

    〔中谷委員長代理退席、委員長着席〕

塩崎国務大臣 安倍総理は、この問題について、先般訪米したときにも、率直にブッシュ大統領や議会関係者にも、この従軍慰安婦問題、いわゆる従軍慰安婦問題と呼ばれていることについての心のうちを明らかにしているわけであって、自分、つまり安倍総理ですが、辛酸をなめられた元慰安婦の方々に人間として、また総理として心から同情するとともに、そうした極めて苦しい立場に置かれたことにつき申しわけない気持ちでいっぱいであるといった旨の発言をブッシュ大統領や議会関係者にいたしたところでございます。

 それはアメリカでの発言でありますけれども、我が国においても、国会で、そしてまたNHKの番組などでも、特に、これまで小泉総理を初め何人かの総理がこの女性基金から出ていく資金とともにお手紙を元慰安婦の方々にお送りした、その気持ちと全く自分は同じだということも明快にテレビでお話をされているわけでありまして、こういうことは当然のことながら韓国や中国、あるいはアジアの方々にも報道を通じて伝わっているものではないかというふうに思うわけであって、今外交の問題というお話がございましたが、おっしゃるとおり、それは極めて重要な問題だと思っておりますが、安倍総理としてのお心のうちは、率直に述べて、伝わっていることではないのかなというふうに理解をしております。

阿部(知)委員 何度もこうした貴重な時間を私が使って申し上げるのは、それがそうでない向きに動こうとしているからです。官房長官は、十分総理を支えて、我が国のいわば本当の国益を考える立場ですから、アンテナを高くしてきちんと対処していただきたいと思います。

 では、予定された質問に移らせていただきますが、私は、この間何回かイラク関連の委員会に出させていただいて、だんだんだんだん私自身の頭も整理されてきて、しかしまた大きな疑問もわき上がってきたと思いますので、きょうはその点について、特に久間防衛大臣を筆頭に御答弁をお願いしたいと思います。

 ちょうど昨日、イギリスのブレア首相が引退を表明されました。十年ほど前、鮮烈な、労働党の、政権交代という形で、若手の政治家のホープとして登場されたブレア首相が、特にイラクのアメリカの対テロ戦争支援という形で、最終的にはそのことが非常に国民的な批判も受けて下野されるということは、一つの大きな歴史の節目を私どもは見ているように思います。

 そこほどにいわゆる対テロ戦争というものは難しい、現代という時代が直面した新たな課題であり、このことの答えというのは、本当に単純ではないんだと私は思います。しかし、それゆえに、慎重に事を運ぶとすれば、果たして今、アフガニスタンとイラクにおける対テロ戦争は終わっているのか、終わっていないのか。

 久間防衛大臣、アフガニスタンにおける対テロ戦争、アメリカが担っておられ、NATO軍が集団的自衛権をもってそれと行動をともにしておられるアフガニスタンの対テロ戦争は終わっているのか、イラクにおける対テロ戦争は終わっているのか、この二つをお願いします。

久間国務大臣 イラクの場合は、一応戦争が終わったというアメリカの宣言もございますし、それをまた受けた形で国連が、その後の復興という形で、あるいは治安維持活動ということで国連が要請をしておりますから、戦争そのものは、イラク政府との戦争は終わったと。その後の状況をどういうふうに見るかはまたいろいろな問題があるとしましても、アメリカあるいはイギリスとイラクとの関係の戦争は、また戦争と言ってしまうとあれですけれども、武力の行使は一応終わったと。

 しかし、アフガンの問題につきましては、これは、その後国連が新たな治安部隊をアフガン国内につくって、そしてそれを派遣するというようなことの要請はあっておりますから、それはそれでまた一つの動きですけれども、戦争そのものが終わったと言い切れるのかどうか。

 これについてはやはり、例えば海上阻止行動等は、先ほど外務省の方からは、旗国の同意を得て原則的にやっていますと言いますけれども、それ以外のものがゼロかといいますと、それはゼロとも言い切れないものですから、アメリカ自身も、これは戦争が終わったとは言い切れない状況、そこのところはあいまいな状況になっているんじゃないかなと私自身は思います。

 しかし、これは外務省その他にも聞いていただきたいと思いますけれども、私は、むしろイラクでのフセイン政権との戦いは終わったわけですけれども、アフガンについては、終わったと言い切れるかどうか、ちょっと私自身も自信がございません。

阿部(知)委員 久間大臣は、大変にわかりやすい言葉で、また直截にお話しくださいますから、ほかにも聞いてみればとおっしゃいましたが、ちょっと時間の関係で、今の久間大臣の御答弁をもとに次の質疑を進めさせていただきます。

 実は、アメリカは、イラクに対していわゆる戦争の終結宣言はしてはいないんだと思います。ここにあるのは、きちんとした言葉で表現すると、主要戦闘終結宣言であって、終戦宣言という言葉はあえて使っていないというふうに指摘もされています。そして、その後のいろいろなブッシュ大統領の、年頭の演説を含めて、彼は、いまだにテロとの闘いは終わっていない、そして、そのテロの中に一部フセインの勢力の残党も含むんだという形で言っているわけです。

 私は、少なくとも、日本が国として事をいろいろ起こすときには、果たして、アメリカはそう思っている、我が国はどう思うのか。そして実は、久間大臣いつもおっしゃいますが、相手がどのような定義状態にあるか、あるいは国際社会がどう見ているかということも踏まえて我が国もまた行動するわけで、きょうの私の時間の限りで、まだちょっと許されませんので、アメリカの終結宣言はないのではないかという私の問いかけはいかがでしょうか。

久間国務大臣 あるいはそれは先生がおっしゃるのが正しいのかもしれませんが、我々は、イラク特措法をつくりましたときに、国連からの要請で、イラクの戦後の復興と、そして治安の維持のため活動する、そういった多国籍軍への安全確保支援活動をやってもらいたいと国連が世界各国に呼びかけたわけでありまして、そしてその一環としてイラク特措法をつくりましたが、イラク特措法をつくったときは、一応戦争が終わったというような観念といいますか、そういうような頭の整理をした上であのとき法律をつくったというふうに私は思っておりますから。

 あの後は、今の状態がその後そのときの状況と違うじゃないかというふうなことは場合によってはまた出てくるのかもしれませんが、少なくともあの時点で、法律をつくろうとして国会へ働きかけたときには、終わったというようなことで我々はスタートをしたつもりでございます。

阿部(知)委員 アメリカみずからが終わっていないと言うのですから、終わっていないと見るべきでありましょうが、しかしそれで、主要な戦闘が終結しているということにのっとって、我が国がまた国連決議にのっとって今のイラクの支援法をつくった。

 では、その中で繰り返し繰り返し指摘されますところが、いわゆる戦闘地域かどうか、あるいは戦闘とは何かということでございます。前者のことはまたこの次伺わせていただきますが、久間大臣は、今バグダッドは戦闘地域だとお考えですか。

久間国務大臣 私自身は、戦闘地域とは思っておりません。

 やはり戦闘地域というのは、国または国に準ずる組織と、そういうまた対立する国なら国が、準ずる組織と闘っておるという明白な形の地域が戦闘地域であって、治安が悪いから、そこにはどこからか迫撃砲が飛んでくるからそこは戦闘地域だという言い方にはならないんじゃないか、そういうような認識を持っておりますので、私は、バグダッドが非常に治安は悪いというのは認識しておりますけれども、それでもってあそこは戦闘地域であるという認識は、私自身は持っておりません。

阿部(知)委員 これも繰り返し各大臣御答弁でありますが、先ほど私が例を引かせていただきましたフセイン政権並びにその残党、あるいは外からやってくるアルカイダ等々の組織、テロ組織と、これはある意味で戦闘地域であり、戦闘をしているんだというふうな表現を述べられている大臣もあります。

 麻生大臣、伺います。バグダッドはただいま戦闘下にあるんでしょうか。

麻生国務大臣 治安が極めて悪化しているというのは現実だと存じますが、戦闘地域か、これは定義が難しいところだとは存じます。

 私も久間大臣と同じように、戦闘下にある状況、非常事態かもしれませんけれども、戦闘下かと言われると、ちょっとなかなかそこのところは、組織立って、各国から、周辺国から随分入り込んできているという話はイラク政府からたびたび聞いてはおりますけれども、それが全部組織化されていて戦闘状態になっているかという感じでは、率直、私自身もそういった感じを持っているわけではございません。

阿部(知)委員 では、フセイン並びにその残党と呼ばれる勢力との闘いはどうですか。あるんですか、ないんですか。

 これを私が聞くのは、昔、石破長官が、フセイン並びに組織されたその残党の闘いは戦闘に当たるだろうと御答弁がありましたので、戦闘地域でないと逆におっしゃることは、今アメリカが闘っているのは、いわゆるフセイン政権下の残党との闘いでは、そこにはそういうものはないということですか。

麻生国務大臣 これは、基本的にこの法律上、イラクの特措法というのでいきますと、あらかじめイラク全土を非戦闘地域か戦闘地域かを区分けすることが求められているものではないのはもう御存じのとおりであります。したがいまして、今航空自衛隊が行っておりますところ以外のところがどういう状況かと言われますと、私どもとしてはそれを明確に言うことはなかなか難しかろうと存じます。

 ただ、今言われましたように、いろいろなところから、またこれは戦闘という言葉の定義が先ほどの戦争と同じようになかなか今難しい話になってきておりますので、言い方が非常に、答弁をよほど慎重に行わぬと、何週間かするとまたこの話が出てくることになりかねませんので、慎重に言葉を選びながら、お答えしにくいなと思っております。

阿部(知)委員 幾ら言葉を選んでも、現状が混沌としているから、これは言葉の遊び以外のことにならないような事態が対テロ戦争なんだと思うんですね。それゆえにアメリカ自身も終結宣言はできないんだと思います。

 その中にあって、我が国の法の枠組みは、自衛隊が行くところが戦闘地域か非戦闘地域かをとりあえず決めるというふうに立てたわけです、我が国は。しかし、その戦闘地域か非戦闘地域かも、だれと何を闘っているのかによって変わってまいるわけです。非常に危うい虚構の上にすべてが成り立って、そして今、先ほど、例えばPKOのような仕組みを取り入れたらどうか。しかし、PKOが前提となるためには一回停戦合意というものがなければなりません。そこがまた困難をきわめている。もし戦争が終結していれば、それは停戦合意をとるにもそれなりの方法があるんだと思います。PKO方式にも持っていけないところの苦しさは、戦争が終わったか終わっていないか、戦闘がだれと闘っているのか、見えない影になってきているんだと思います。

 そこで、塩崎官房長官に伺います。

 我が国は、イラクに大量破壊兵器があるというふうに、逆にないことを挙証できなかったイラクに対してアメリカが攻撃をするということを支持いたしました。しかし、その後、闘いが一定終結したところもあり、いろいろあって、しかし、結果的にアルカイダとの関連もなく、大量破壊兵器もなかった。しかし、なおかつ塩崎官房長官は、せんだっての御答弁で、ブッシュ大統領がおっしゃっていることを例に引いて、フセイン政権が続くべきではないということでアクションをとったことは間違っていないとブッシュさんが言ったと。

 では、日本はそのことはどう評価しているんでしょう。フセイン政権が続くことが問題だから攻撃をした、先制攻撃をした、これは日本として了解できるものなのでしょうか。

塩崎国務大臣 日本があのときの行動を支持したというのは、あの時点での与えられた条件、すなわち国連安保理での累次の決議があり、それを履行していない、あるいは国際的な要請に対して誠実にこたえないといったことを理由に多国籍軍が攻撃を始めた。その時点での判断は、支持をする判断を日本政府としてはしたということであります。その後の日本のかかわりは、日本が主体的にどういう支援をすることがいいのかということでさまざまな方途を考えて、最初は陸自プラスODA等々、そういった形での日本独自の支援の仕方というものを考えてきたということであります。

 先ほどのブッシュ大統領の話、あるいは先ほどどなたかの御質問にお答えをいたしましたが、ブレア首相が過ちを認めたことは、いずれも情報の過ちということで、サダム・フセインを排除したことについては二人とも間違っていなかったということを言っているということであって、それと、我々があの時点であの行動をとったこと、いわゆる多国籍軍がアクションを起こし始めたときの支持をしたということとはまた別の問題だろうと思います。

阿部(知)委員 最後の部分がよく理解できませんが、体制転換のための、体制を倒すための戦いであれば、当然これは国連憲章上も問題になりますし、我が国は支持できないものだと理解します。

 そして、これは久間防衛大臣にお願いしたいと思いますが、前者の情報の問題について言えば、せんだって2プラス2で、今後我が国は米国との情報ということにおいても、もちろん情報の秘密保持という部分もそうですが、情報の共有化にさらに取り組むということをおっしゃっていました。しかし、今塩崎官房長官がおっしゃったように、例えば大量破壊兵器があったかなかったか、この情報一つにおいても米国も誤りを犯したわけです。イギリスもそうでしょう。我が国が情報を共有すべき相手が誤りを犯すこともあるわけです。

 では、我が国としては、どういう情報共有のルールなり自己検証の方法を持つのか、これをこういう2プラス2の御発言にのっとってお願いいたします。

久間国務大臣 情報を共有するということは、お互いが得た情報をやはり確認しながら、その精度等を確認しながらやるわけでありますから、情報を共有しておればミスは非常に少ないと思います。

阿部(知)委員 当然です。我が国は、イラクの大量破壊兵器について情報を持たず、そしてなおかつ共有し、支持したわけです。ここにまた大きな問題が生じているんだと思いますが、もう時間ないのですが……。

久間国務大臣 だから、共有したわけではなくて、あのときの閣議決定は、米国の武力行使を支持するということを言ったわけで、アメリカが核兵器を持っていると言ったことを、そういう認識を支持したとは言っていませんから、そこのところは、米国の武力行使を支持する、それも、国益を判断してということになっていますから。

阿部(知)委員 根拠の定かでない武力攻撃だけを支持するのに日本が次々と行動を起こしたら、とんでもないことになりますので、今の大臣の御発言はまた追って質問させていただきます。

浜田委員長 次回は、来る十四日月曜日午前八時四十五分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時十一分散会

阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 この連休中は、我が国の安倍総理を初め、麻生外務大臣また久間防衛大臣がアメリカ並びに中東に行かれて、今、世界的に見ても外交上最も多難で、なおかつ何とか平和を回復せねばならない時代の要請を一つでも実現すべく、外交努力を重ねてこられたことと思います。そういうことにのっとって本日は質問をさせていただきます。

 冒頭、予告外のことですが、お帰りになりました塩崎官房長官にお伺いをいたします。

 安倍総理の訪米に関しまして、その中で従軍慰安婦問題について、総理みずから、人権問題がこれまでも歴史の中でも侵害され、また現状、我が国の北朝鮮の拉致問題等々でも深く傷つく人々がいて、何とか二十一世紀を人権の世紀とするためにも、我が国の従軍慰安婦に対する態度はきちんと河野談話を継承したものであり、総理としても深く反省の念、遺憾の念、同情の念を持っておられるというお話をしてこられたという報道があります。

 私は、そのことにのっとって、もしその言葉に偽りなきことであれば、もう一つ実は解決していただきたい、この従軍慰安婦問題についての安倍総理の発言がございます。

 塩崎官房長官は、きょう私がここに持ってまいりました「歴史教科書への疑問」、こういうタイトなものでございますが、この書物は御存じでありましょうか。――はい、御存じないと。

 官房長官は入っておられないのですが、実はこれは、日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会、自民党の中川昭一現政調会長が代表、そして、当時まだ若手の議員であった安倍総理、これは平成九年の書物でございますが、皆さんで会議を持たれて歴史教科書の記載についての論議をなさったというもので、編集もこの若手議員の会になっておりますから、編集責任もあるものだと思います。その中で、本来これは安倍総理にお伺いすべきですが、残念ですがこの場においでではございませんので、官房長官に宿題をお願いしたいと思います。  安倍総理は、この従軍慰安婦問題で、私が読みましてずっと懸念しております、韓国政府に対しての二つの大きな、私は不適切な表現かなと思うところがあります。

 一つは、拉致問題に関して、

 実態は強制的に連れていかれたということになると、本人だけではなくて、その両親、そのきょうだい、隣近所がその事実を知っているわけですね。強制的にある日、突然、拉致されてしまうわけですから。横田めぐみさんみたいに連れていかれちゃう。そうすると、周りがそれを知っているわけですね。その人たちにとっては、その人たちが慰安婦的行為をするわけではなくて、何の恥でもないわけですから、なぜその人たちが、日韓基本条約を結ぶときに、あれだけ激しいやりとりがあって、いろいろなことをどんどん、どんどん要求する中で、そのことを誰もが一言も口にしなかったか、ということを述べておられます。

 要約すると、そもそも従軍慰安婦問題は、日韓基本条約のときになぜ韓国政府なり慰安婦とされた方が言い立てなかったのか、不思議に思うということが一つ。

 そして、後段でございます。

 もしそれが儒教的な中で五十年間黙っていざるを得なかったという、本当にそういう社会なのかどうかと。

これも疑問に思うと述べておられます。

 実態は韓国にはキーセン・ハウスがあって、そういうことをたくさんの人たちが日常どんどんやっているわけですね。ですから、それはとんでもない行為ではなくて、かなり生活の中に溶け込んでいるのではないかとすら私は思っているんですけれども、 と続いてまいります。

 これは逆に、売春あるいは買春、そうした行為が、キーセン・ハウスが韓国は多いから日常生活の中に溶け込んでいる、それゆえに慰安婦の方たちも発言されなかったという筋立てになってございます。

 私は、これが、議員の会が責任編さんでありまして、これは安倍総理御自身の言葉であります。もし今こういうことが韓国との間で問題になれば、これもまた、我が国は、もちろん中東との関係も重要ですが、一方で、このアジアで生きていくわけでございます。このことがどのように理解され、どのような余波を生むのか。私は、この書物が発行された当時から、ほかにも幾つも問題と思うところは赤い線を入れさせていただきましたが、特に安倍総理御自身の言葉としてやはり非常に問題が多かろうと思います。

 きょう、塩崎官房長官には初めてお読みするので、内容等々つまびらかでなければ、これは総理自身はお持ちであろうと思いますから、ぜひ伺っていただきまして、このたびの米国での謝罪とこのこととの関連性をきちんとお話しいただけるようお伝えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

    〔中谷委員長代理退席、委員長着席〕

塩崎国務大臣 お言葉でございますので、伝えたいと思います。

阿部(知)委員 また次回の質問でお答えもいただきたいと思います。

 では、イラク関連の質疑に移らせていただきます。

 私は、先回の質疑でも、日本、あるいはアメリカ自身は当事者ですからかなり戦闘場面も多く経験し戦死者も多い中で今非常に悩んでいると思いますが、日本自身のこの間のイラク情勢の見通しは余りに楽観的に過ぎるのではないかということを指摘させていただきました。それに対しての麻生外務大臣のお言葉は、いわゆる政治プロセスが一定進んだのだから、先ほどのどなたかの御質疑への御答弁でもありました、みずからの手で憲法をつくる、政府の代表も選ぶということが進んでいるのだから、それはそれなりの進歩であろうという御答弁でした。

 しかし同時に、この政治プロセスと治安と経済というものを三つ並べました場合に、治安は、この間の死者数の多さから見ても非常に劣悪と言わざるを得ません。そして、だれもがこのことを何とかしたいと思いながら、いい手だてがなかなか見つからないというのもまた正直なところだろうと思います。

 私は、自衛隊のイラクからの撤退ということはまず第一になすべきと思いますが、またその理由は後ほど述べさせていただきますけれども、この場で麻生外務大臣にお伺いしたいのは、特に雇用、経済政策でございます。

 私もこれまで二度、いわゆる戦争前のイラク、そしてアメリカが勝利宣言を出した年の夏のイラクに行きました。その夏のイラクでは、いわゆる仕事を求める人々が長い列をつくっておりまして、それまでイラクは六割以上が公務員でございましたから、そういう中で一挙に政府も公共機関も瓦解するという中で、多数の失業者が町にあふれていて、そのことは当然、その後の治安の悪化を十分予測させるに足る光景でありました。

 私は、自衛隊がイラクのサマワに出向きました折に、もちろんそれ自身反対いたしますが、しかし、その撤退段階でのどのような見通しと計画があるかということにおいて、日本の見通しが、もしも見通しどおりに進んでいれば、まだ救われる部分もあるように思いましたので、麻生外務大臣には、実は昨年の七月、イラクの陸上自衛隊が撤退し、その翌月に掲げた今後の見通しというところを、御存じかもしれませんが、再確認させていただきます。

 ここにおいては、イラク全土への支援とサマワの支援を分けて書いてございまして、イラク全土には、いわゆる無償資金援助から円借款へ等々、あるいは政府の樹立の政治プロセスの進展等々書かれておりますが、特に直近のサマワ情勢に関しては、現在取り進めている無償資金協力の確実な実施、表明済みの円借款事業の実施、そして三番目に、二〇〇七年三月ごろまでに国連機関経由でさらに延べ九十一万人日の雇用を創出となっております。四点目は、人材育成、行政能力向上となっております。

 さて、この三点目、少なくとも数値目標が非常に明確に挙がっておりますので、二〇〇七年三月ごろ、今を「ごろ」と見てもよろしゅうございます、国連機関経由でさらに延べ九十一万人日の雇用は創出されたのでしょうか。いかがでしょうか。

岩屋副大臣 事実関係だけ、私の方から報告をさせていただきたいと思います。

 先生が御指摘ありました事業ですけれども、我が国は、UNDP、それからUNハビタット、主にこの二つの国際機関を通じて支援事業を行っているわけでございますけれども、この両機関からの昨年六月末の雇用見込み数の報告に基づいて九十一万人という数字を立てたわけでございますが、現実は、治安の悪化等により必要な資機材の調達及び搬入等が円滑に行われなかった等の理由によりまして、現実の雇用創出は、昨年七月から本年三月までの間で延べ三十万人ということになっております。

 ただ、既に開始されている事業は今後も継続して実施をしてまいりますので、ぜひこの目標にどんどんと近づけていきたい、こう思っております。

阿部(知)委員 今の御答弁で確認ですが、治安がままならなかったというのはどこの治安でしょうか、サマワのことでしょうか。私は今、サマワの雇用の九十一万人日、予定を伺いました。

 そして、外務省もそれなりの情報ルートをお持ちでありますから、実際なぜ、今のはただ報告を受けておるというだけであります、どこがどう滞って、本当にサマワの治安が悪くて行かなかったのですか。そうであるならば、先ほど来お答えの麻生外務大臣の、治安はクルドはいい、バグダッドは最悪だ。サマワは一体どうなんでしょうか、お答えください。

岩屋副大臣 必要があれば事務方から補足をさせますが、先生御承知のように、UNDPを通じた事業は、道路それからかんがい用水路、上下水道などの基礎的インフラの整備でございます。

 それから、UNハビタットの方は、教員養成学校、商業学校、住宅などの整備事業でございます。

 御指摘のように、ムサンナ県、サマワ周辺の治安は安定をしているわけでございますが、必要な資機材はいろいろなルートから持ち込むということになりますので、そういう全体状況の治安の悪化等によって調達がおくれているところがあったというふうに聞いております。

阿部(知)委員 では、どこの治安がおくれて、ここが進行しないのでしょう。サマワはバスラに近く、ウンムカスル港とか港に近いわけです。なぜ日本が南部のサマワに拠点を当初考えたか。やはり経済支援、産業支援が将来でき得るだろうと。私は、これが自衛隊ではなくて他の支援方法であれば着眼点はよかったと思っております。今のような、全土の治安が悪いからこっちに物資が来ないのですか。そうではないはずです、この地域は。そんなにいいかげんな答弁をなさらないでください。どこの治安が悪くて、サマワの道路や学校や、いろいろ今おっしゃった住宅がおくれているのですか、どこからの物資が。なぜ港の方からは運べないのですか。

岩屋副大臣 どこの地域の治安がどう悪かったという詳細な報告を私ども受けているわけではございませんけれども、この二つの国際機関を通じて最大限の努力をしてきたというふうに御理解いただきたいと思います。

 そして、事業は継続中でございますから、最初の見込みはある意味では甘かったのかもしれませんが、この目標に向かって引き続き努力をしてまいりたいと思っております。

阿部(知)委員 ある意味ではなくて、残念ながら甘いのです。それが事実です。三十万人の雇用、やはり本当に、なぜイラクで人々が例えば部族抗争と言われるようなものに走るか、あるいは宗派対立が激化するか。普通に考えれば、そこに暮らすすべ、仕事がないのです。そして、今そのことは、残念ながら、イラク国内では、経団連のミッションが行かれても即民間団体の事業規模に展開できないのは、麻生大臣も御存じのことと思います。

 そうなれば、国連経由の、今おっしゃったような二つの機関を利用したというか回路として使った雇用の創出しかないわけです。もし日本が本当にイラクの復興を願うのであれば、どこがどうして、どこの治安が問題で、そして治安状況はさほどに深刻であるのか、きちんと外務省としてお聞きになるべきではありませんか。麻生外務大臣、いかがですか。

麻生国務大臣 今のことを実際にやろうと思うと、そこに入り込むにはかなり危険を伴いますよ。その危険を伴うのには、当然のこととして、しかるべき武装したような者でなければ、その中にはなかなか入り込めないという大前提があろうと存じます。

 したがって、私どもとしては、国連機関を利用させていただいて、国連機関が九十一万という話に基づいて私どもはその数字を出したというように御理解いただいて、それを細目二十八万三千八百何十人まで調べろという御意見だったら、それは日本とは違いますとお答えするしか申し上げようがないと存じます。

阿部(知)委員 大臣、はぐらかさないでください。そんなことを聞いていないでしょう。国連機関の物資の輸送がうまくいかなかったのであれば、どこが問題なのかくらいは聞く権利があります。国民の税金を使って行われている事業であります。そして、国民はイラクの復興を願っているわけです。

 私は、何も二十八万三千幾らと言ってくれと言っているのではないです。国連が滞っているなら、どこの部分の治安が問題で、大臣の認識にあるようにバグダッドだけが悪いのか、全土の問題なのか、ここへの物資はバグダッドを介さなきゃ入れないのか。そうではないはずです、この位置関係から見ても。今まで自衛隊がいるときの物資の輸送だってやっていたわけです。自衛隊がいなくなり、その物資の輸送すらできなくなったということですか。

麻生国務大臣 自衛隊がいなくなって、物資の輸送は極めて効率が落ちたことは確かです。これははっきりしています。

 したがいまして、バグダッドからすべて輸送しているわけではありませんけれども、国連機関でありますからエルビルにあるんだと存じますが、そのエルビルとの間の連絡も、極めてうまく連絡がいかない、事実だと思いますが。

阿部(知)委員 実は私は、航空自衛隊を今のように米軍の後方支援のために使うのであれば、賛成はしませんが、本当に必要な物資の輸送のために使う方がまだいいんだと思います。本当に何が復興支援かです。何がイラクの人たちを生きる支えにするかです。

 私は、もしもアメリカの中で政権交代が起こり、方針が変わろうとも、イラクのこの困難とぐちゃぐちゃにされた国土、たくさんの劣化ウラン弾の被害、人々のさらされた命の危険は本当に深刻で、そして、生きていくための手だてをどうやって日本がつくるかということに汗をかいてほしいと思います。大臣には、またそれだけの力量がおありなはずです。それゆえに、大臣は、中東調査会でも中東全体の今後のさまざまな取り組みのことをきちんとお話しになっていると思います。イラクの復興に本当に真剣に何ができるかということを外務省はもっと考えるべきです。

 亡くなられた二人の奥大使、井ノ上参事官、彼らは、本当に日々あの危険の中で、何がイラクの人たちにできるかを一生懸命走り回って求めておりました。私は、たまたま訪問し、彼らに案内してもらって、いろいろな事業を拝見させていただきました。命を落とされて、犠牲になり、外務省の貴重な職員を失ったということは知っています。しかし、その志は高く評価するものですし、そして、危険にさらさない形で何ができるのか、もっと大臣には真剣に求めていただきたいと思います。それは、今、軍事中心になったイラクの復興を、そうでないものに変えていける、いわばキーになる国があるとしたら日本だと私は思うからです。そのためにも、アメリカの後方支援からは手を引き、日本が国連経由でなせることをなすべきだと思います。

 もう一つ、麻生大臣に伺います。

 今の外務省のアンテナには、イラクの国民の反米感情の進捗状況といいますか、どのような形であるかということはどうお聞きでありましょうか。

麻生国務大臣 これまた数字を言われると、私ども、今あそこに世論調査というようなものがとても作動するとは思えませんので、どれくらいがどうかということに関しましては、私どもの立場として言える数字を持ち合わせてはおりません。

 ただ、現実問題として、そこに他国の軍隊が入ってくるという状況を見て、なかなか感情論としてはおもしろくない。ただ、イラクの前政権が倒れた、いわゆるフセイン政権が倒れたときには、イラク国外に逃れていたイラク難民が三十万人戻ったというのも事実です。また、それから後出ていった人もおられる。

 だから、そういった意味では、私ども、どれくらいの人がどれくらいの反米感情があるかというのは、数字として何%かと申し上げる資料を持ちませんが、常識的に見て、他国の人たちが自分の国にいるということに関しては、感情論としてはいろいろおもしろくないものがあるのは通常だと存じます。

阿部(知)委員 常識論としてだけではなくて、それは外務省のいわば諜報活動の一環ではありませんか。反米デモがスンニ派とシーア派と並んで一緒に行われるような状況もあるんです。それは私どもにさえ入ってくる情報です。

 外務省は、必死に求めれば、今の治安体制の中で人々が何に不安を持っているか。例えば、これはアメリカの調査です、米兵がいかに倫理的にルーズになり、堕落をしてきたか、そういうこともアメリカ本国は懸念しているわけです。近くで市民が犠牲になったとき、米兵はどう行動するか、あるいは、踏み込んで、テロの組織じゃなかった、でも、そのとき、市民が犠牲になったことにどんな心を痛める米兵がいるか、そういうことをアメリカはみずから調査しています。

 日本は情報を求めようと思えば、求めよ、さらば与えられんです。しかし、それを、耳をふさいで、あるいは自分たちの独自な努力をしなければ、私は、いつまでもイラクの人々の声というのは聞こえない。そして、日本は、逆に航空自衛隊の支援というものも、実はマリキ首相の話にもありました。私は、マリキ首相はやはり経済的な足腰を当たり前ですが求めているんだと思います。

 麻生大臣にはまた明日伺わせていただきますが、この点についてしっかり日本の方針を立てていただきたい。

 そして、難民問題で最後に一つ伺いたいと思います。

 大臣は今、サダム・フセイン政権が倒れて三十万人が帰ってきたと言いました。しかし、せんだって私がお話ししましたように、今、国内難民が二百万人、国外難民は二百万人、合わせて四百万、数によっては四百五十万と言われています。これはいわゆる難民申請というある中長期的なことをした人たちではありません。しかし、この難民申請をする人の数の中でもイラク人が一番多いのです。長期的にも短期的にも膨大な数の難民を抱えています。このことについて、四月十七、十八日の私が先回お尋ねしましたUNHCRの会議並びに今回の中東の首脳会議を通じて、日本国としてはどのような支援を具体的になさるのでしょうか、お願いします。

麻生国務大臣 三十万人のほか、国内百九十万人、海外二百万人、合計三百九十万人というのが公式な発表だと記憶していますが、その中で、今言われた分の中で、シリアが一番多くて百二十五万人ぐらいになっていると存じます。

 そういったものに対して、どのような形で具体的にやっていくかということに関しては、具体的な数字を詰めた段階まで詰めてやっているわけではありません。

阿部(知)委員 大臣は何かといえば数字数字と、数字にあらわせないものもいっぱいあると言っておきながら、数字数字とおっしゃるのは変ですよ。

 だって、大臣、例えばアフガニスタンでは、日本のNGOにそこに一緒に支援に加わってもらおうとかいろいろな取り組みがあったはずです。イラクでは、今イラクの国内に入れないから、クウェートやヨルダンからイラク国内に医療物資の支援をするNGOが活動しています。そういうものをとりあえず生かすなり、あるいは現地の調査、これはイラクの保健省と手を組めばきっちりできるはずです。サマワでは新生児死亡率が三分の一に減ったというような報道がありますが、しかし、イラク全土、一回根絶していたはしかが再びまた勢いを得て、乳幼児死亡の大きな原因になっています。日本の顔の見える支援はやはり医療の支援であるべきだと思います。

 それでは再度伺います。大臣は、このたびの外相会議等々でこのイラクの難民問題は問題にならなかったのか、そして、私が前回指摘した、エジプト外相が、アメリカがずたずたにして、多国籍軍に非常に責任があるのだから、それなりの負担をしてほしいというような声は大臣はお聞きにはならなかったのか、お願いします。

麻生国務大臣 イラクの拡大外相会議でも今のは話題になっております。

 今、数字を言われるのはお気に召さぬようなので、数字を言わないようにして申し上げるのはちょっと難しいのですが、イラク国及び周辺国における難民、避難民支援に関する国際会議では、避難民をめぐる深刻な人道状況に対する懸念がみんなで共有をされております。

 日本といたしましては、しかるべき額を提案をしたのは御存じのとおりでありますので、この種の問題につきましては、私どもとしては、これは一月の二十六日の安倍総理の話の中にも、NGOとも連携をしたODAの活用ということも言っておりますし、ピースウィンズ・ジャパンが本年四月より職業訓練、学校修復等の事業を実施しておりますのも御存じのとおりだと思いますので、こういう意味で連携を含め、効果的な援助というものを今後ともやっていきたいと考えております。

阿部(知)委員 そのためには、実はイラクの内情、現実の医療状況、私がこの前問題にいたしましたクラスター爆弾以外にも劣化ウラン弾の被害もございます。そうしたことをまずきちんと調査し、必要な支援を日本が真剣に考える、そのことは日本の評価を高めこそすれ低めるものでもありません。また、イラクの人たちが、大臣、おっしゃったじゃないですか、子供を非常にかわいがる方々です。子供のためなら家を売っても医療品を買うような方々です。そうしたことにきちんとこたえていく道だと思います。

 この続きはまた明日行わせていただきます。終わります。

浜田委員長 次回は、明八日火曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時九分散会


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