第166回国会 厚生労働委員会 第14号(平成19年4月18日(水曜日)) 抜粋 案件:
政府参考人出頭要求に関する件
短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三七号)
雇用対策法及び地域雇用開発促進法の一部を改正する法律案(内閣提出第三六号)
雇用基本法案(大島敦君外二名提出、衆法第一三号)
労働者の募集及び採用における年齢に係る均等な機会の確保に関する法律案(加藤公一君外二名提出、衆法第一四号)
若年者の職業の安定を図るための特別措置等に関する法律案(山井和則君外二名提出、衆法第一五号)
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〔前略〕
○櫻田委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
私は、社会民主党・市民連合を代表し、内閣提出、短時間労働者の雇用管理の改善等に 関する法律の一部を改正する法律案に反対し、共産党提出の修正案に賛成する立場から討 論を行います。
政府提出案に対する反対の第一の理由は、差別的取り扱いの禁止の対象となるパート労働 者が極めて限定的で、差別禁止の実効性が全く期待できないからです。政府案は、対象者を 正社員と同視すべきパート労働者として、現行指針の基準である職務内容、人材活用に、さ らに期間の定めのない労働契約を加えて、三つのハードルを設けています。しかも、雇用関 係が終了するまでの全期間と、その基準は将来の見込みにまで及び、政府答弁からは、対象 となるパート労働者がどれだけいるのか、本当に救済されるのかさえ判然といたしません。
反対の第二の理由は、大多数のパート労働者が対象となる均衡処遇が努力義務にすぎない からです。現行指針と同じでは、実効性が期待できないばかりか、逆に、差別禁止の対象で はないということで、差別が放置されかねません。
反対の第三の理由は、期間の定めのない労働契約を差別禁止の要件にしたため、不安定な 有期契約労働者がさらに増加しかねないからです。既に、パート労働者の七、八割が有期契 約です。これ以上、雇いどめ、細切れ雇用の問題を放置することは許されないことです。
また、パート労働者の正社員転換措置が形式的にすぎず、実効性がないこと、パート労働 者の七割が女性であるにもかかわらず、性差別禁止の視点が全く欠落していること、さらに、 いわゆるフルタイムパートや公務員パートが法のすき間に落ち込んだままであることなども 極めて大きな問題と言わざるを得ません。
今回のパートタイム労働法の大幅な見直しは、一九九三年に同法が制定されて以来初めて のことです。パート労働者が急増し、差別是正と待遇の抜本改革が急務になっており、当初、 パート労働者に対する差別を禁止する規定が法律に明記されることに大きな期待が寄せられ てきました。しかし、政府案は、差別是正への実効性がほとんどないばかりか、逆に、パー ト労働者への差別や格差を拡大、固定化を助長しかねないものであると言わざるを得ません。 社民党は、同一価値労働同一賃金の観点に立って、パート労働者の均等待遇の確保、差別 禁止の取り組みを一層強めていくと同時に、有期雇用については、EU指令のように、原則 的に一時的、臨時的な業務に限定する方向で規制していく必要があると考えます。
また、共産党の修正案については、基本的に我が党と方向を同じくするものであり、パー ト労働者全体の待遇改善に資するものであることから、賛成いたします。
以上、両案に対する討論といたします。
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○櫻田委員長 次に、阿部知子君。
○阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
本日は、私の予告してございます質問以外に一問、冒頭、柳澤大臣にお願いいたします。 先ほど細川委員もお取り上げでありましたが、昨夕刻、長崎市長伊藤氏が狙撃され、けさ お亡くなりでありました。この第一報に接したときに、私は、安倍総理がおっしゃったこと というのが、本当にこれでいいんだろうかと思うことでありました。
総理は、捜査当局において厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望むと、まあ、 これは当然のことであります。しかし、私は、事がやはり選挙期間中で、先ほど細川委員も おっしゃいました、政治活動中の狙撃という事態を、その理由とか背景とか真相とか以前に、 事実として、政治活動への暴力による封殺であるときっちり認識された場合には、当然第一 声は違う言葉であるべきだと思います。
そして、けさになって安倍総理は、民主主義への挑戦は許さないという御発言でありまし たが、やはり以前にも自民党の加藤紘一さんの御自宅が放火されるという事案がございまし たし、実は、ことしに入って、私どもの福島党首が宮城県で街宣を行おうといたしましたと きに、右翼団体から妨害の予告があり、実際に党の事務所に来られる等々の事案が相次いで おります。また、糸川議員には銃弾が送られる等の事案もございます。
私は、今の社会風土を非常に危機的に感じております。非常に暴力的になっておりますし、 実際にそうしたさまざまな政治活動の、議員の発言を実力で、殺してでもとめていいとする ような風潮が広がることを大きく懸念します。
そこで、大臣には、この事案の後、閣議は行われたのか、また、何かの、閣議としての、 内閣の重要な方々の確認事項はあったのかどうか、冒頭お伺いいたします。
○柳澤国務大臣 この件につきまして、現在段階で閣議が招集されたと いうことはございません。また、どういう方々がお集まりになって、そして問題の協議が 行われたかということ、大変恐縮ですが、私は現在つまびらかにいたしておりません。
いずれにいたしましても、私は、先ほど御答弁申し上げましたように、民主政治の運営と いうことについて大変重大な挑戦だし、決して許されないというふうに考えております。
○阿部(知)委員 大臣の大臣としての見解はお伺いいたしましたし、私 も、そのように思っていただいて、本当に重要なことと思います。しかし、さらに、これは 政府を挙げて、そのような認識を当然ながら一にして、国民に向けても発信なさるくらいの 覚悟がないと、本当にこうしたことは、アリの一穴ではございませんが、一つ一つをないが しろにすることによって私どもの社会は非常に危機に直面するんだと思います。ある種の危 機管理でもあると思いますので、本日の委員会でそうした指摘が委員からあったことも含め て、大臣としては行動もしていただきたいと思います。
では、引き続きまして、予定された質問に入らせていただきます。
実は、今回の雇用対策法の改正が、いわゆる大きな人口構成の変動、すなわち、少子化そ して高齢化、私たちの次の時代をどのような労働力の確保をもって、本当に働く者の人間ら しい労働と、そして社会の活力を持ち続けるかという観点からの法改正というふうには理解 しております。
私は、そのことの大前提、大前段といたしまして、実は三月の下旬に武見副大臣に質問を 予告してございました少子化の事案について、冒頭、法案外のことですが、伺わせていただ きます。
きょう皆さんのお手元に配らせていただきました資料をごらんいただきたいと思いますが、 ここには、分娩における医師、助産師、看護師等の役割分担と連携についてという三月三十 日発令の厚生労働省医政局長の名による各都道府県知事にあてた文章がございます。この文 章の意味いたしますところは、私がこの間この委員会で何回も取り上げさせていただきました 助産、分娩の現状について、非常にマンパワーも不足しておりますし、一方で安全性という ことも重要な国民的関心事になっているという中で、さて、厚生労働行政がどうあるべきかと いう非常に重要なテーマだと思っております。
この文面は、大きく分けますと三つのことがここには述べられております。
第一段が、いわゆる内診と申しまして、赤ちゃんがおなかの中から生まれてくるときに、 だんだん頭が下降してきて、そして子宮口が開いて生まれ出るという段階、これに、例えば 看護師さんはかかわれるのかどうかとこの間ずっと問題になってまいりました。
この発令の中では、一応これまでの保助看法、皆さんのお手元の三ページに載せてございま すが、保助看法によれば、看護師さん自身は、傷病者もしくは褥婦、お産の後の褥婦に対する 療養上の世話はできますが、内診業務というものは、一応、保助看法上は看護師さんの業務と はされておらないものであります。しかし、これが特に現場の助産師さんの不足あるいは医師 の不足等々において、現実には診療現場で行われておったということが明らかになり、この間、 厚生労働省もいろいろなお取り組みの中で適正に是正していただきたいということを発信され てはおると思うのです。
この発令も基本的にはそれにのっとったものと理解いたしますが、しかし、3で、非常に現 場にとっては混乱を来す文章がございます。ここには、一番目、医師の役割、二番目、助産師 の役割、三番目、看護師の役割というところで、看護師の役割のところの最後段に、「助産の 補助を担い、産婦の看護を行う。」というふうになっております。この「助産の補助」という ところが、例えば先ほどのいわゆる内診行為に当たる部分までを許可したものであるのかどう か、先ほどの子宮口の開大、赤ちゃんの頭がどこまで来ているか、内診と申しますのはお産の 一連の行為ですので、そこだけ取り出して否やはもちろん言えないものですが、この部分が非 常に人々によって理解が違います。このことが混乱になっております。
そして、私は、わざわざと申しますと恐縮ですが、武見副大臣に御答弁をいただきますのは、 副大臣がずっとこの事案というのは、医療分野の御出身でもありますし、さまざまな御見識も お持ちですし、またなぜこういう事態に立ち至ってまいったかという歴史も御存じの上と思い まして、あえて御質問をさせていただきますが、いかがでしょうか。
○武見副大臣 委員御承知のとおり、直接の担当ではございませんけれども、 御指名でございますのでお答えをさせていただきます。
今回の通知は、これは、看護師等はみずから分娩の進行管理を行うのではなく、医師、助産師、 看護師などがお互いの業を尊重した上で、適切な役割分担と連携のもとで出産の支援に当たるべ きであるとの考えのもと、それぞれの役割分担を具体的に示したものであると承知をしておりま す。
また、御指摘の「助産の補助」という文言でございますが、それは、そうした役割分担を具体 的に示すという通知の趣旨にかんがみ、看護師などが正常産の補助を担うことができることを明 確にするために入念的に盛り込んだものであり、従来からの保助看法の業務分担の解釈に特段の 変更はないというふうに聞いております。
○阿部(知)委員 明確な御答弁をありがとうございます。
実は、皆さんの資料の四枚目につけさせていただいたのは、「無資格助産問題の経緯」という ふうに書いてございます。実は、一九六〇年代、このときもやはり助産師さんも不足という状態 でありましたが、そこで、日本産婦人科医会というところが産科看護学院というものをつくられ て、不足する産科医療の現場を何とか実際に運営していけるようにということで始められたシス テムがございます。しかし、このシステムの中で、実は私が質問主意書を出させていただきまし たが、二〇〇一年に出させていただいた主意書ですが、この産科学院の中には看護師さんでも助 産師さんでもない、いわゆる医療現場では看護助手と言われている方々が、この看護学院に入ら れて、実際には、卒業されて、内診を行い、助産を行うということが多発いたしました。
そして、その結果、ここには載せてございませんが、一九八八年でしたが、静岡県で出血多量 で亡くなったお母さんがいて、その産院では、いらしたスタッフ全員がみんないわゆる看護助手 さんで、それがナースキャップをかぶり内診をしていたという事案があって、非常に深刻な社会 問題化いたしました。自来、厚生労働省でも、この助産という行為、特に内診は生命的危機にか かわるということで厳密に管理していただいてきておりますし、副大臣の御答弁もそうでありま した。
そのことは重く受けとめた上で、さて、柳澤大臣、済みません、これもきちんとは通告してご ざいませんでしたが、しかし、また現状において、例えば先だって問題になった堀産婦人科の問 題でも、実はこの堀産婦人科では、この下の方に書いてございますけれども、神奈川県の最大の お産の取り扱い分娩施設で、年間三千件を扱う医療施設でありますが、ここでもまた実は看護師 さんが内診をしておられたということで、家宅捜索等々が入りました。私は、何度も申しますが、 警察が医療現場に来るということは本当に避けたい、なくしていただきたい、そのための厚生労 働行政であります。
では、何でそんなことが起こるのかというと、ここでも大多数は准看護師さんをお使いで、助 産師さんは四、五名で、その助産師さんは、助産にかかわらず、授乳指導等々をやっていたと。 何でそんなことになるのかというと、一つは、実際に働いておられる助産師さんの数が足りない ということに大きく起因しています。
しかし、厚生労働省がいろいろ数を挙げられる中の集計を見ますと、助産師さんの数について も、現状、平成十八年度、厚生労働省がお出しになった需給見通しについては、いわゆる需要は 二万七千七百、供給は二万六千人で、一千七百人の不足しかないと。少しは不足と言っているん ですから、医師の場合よりはいいかもしれません。一千七百人の不足しかないと。ところが、先 ほど言った産婦人科医会の方で、実際に診療所でどのくらいの数が足りていないのかというのを 現場レベルで、現場ベースで調べましたら、何と六千七百十八人も足りないと。そして、もしも 労働基準法を守って働いた場合には、何と二万三千四百六十六人も足りないと。もう圧倒的なダ ブルスコアの不足なんだという数値が出ておるんですね。
私は、これは余りにも現状認識に差があり過ぎる、厚生労働省がいつまでも、例えば、千七百 人の不足だ、だんだんふえてくるからいいよと言っていたのでは、いつまでもこの不幸な繰り返 しは途切れることがないんだと思うんです。私は、ぜひこれから、今大臣は四月いっぱいかけて 全国の各産科施設あるいは助産師さんの数等々をきちんと集計してくださるということでお進め いただいているようですが、実際に、ではそこで、看護師さん八時間労働というよりは二交代と いう場合もありますけれども、常勤換算して、頭数で、例えば、六時間働くとかじゃなくて、八 時間ないし十二時間働くとして、一体幾ら必要で幾ら不足であるのか、これをきっちりデータ化 していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○柳澤国務大臣 厚生労働省では、かねて医師確保の問題を深刻に受けとめて おりまして、この点について、私ども、いろいろな施策を立てさせていただいておるところでご ざいます。
去る三月九日付で、地域医療に関する関係省庁連絡会議という会議のもとに地域ごとの担当者 を決めた医師確保等支援チームというものを発足させました。そして、まずこのチームは、各診 療科目が問題なのでございますけれども、とにかく一番真っ先にこの産科の問題に取り組もうと いうことで、最優先でまずこの問題に取り組んでいるところでございます。
具体的には、地方厚生局とも連携をしまして、当該都道府県からのヒアリング等を行いまして 問題状況についての認識の共有化を図る、また解決方策の提言、予算事業の活用方法などの具体 的な助言を行うということに取り組んでいるところでございます。
各種の取り組みを行うわけですが、それは、まず第一に、基礎的なデータを詳細に把握する必 要があるということでございまして、今、阿部委員の御指摘のように、現在、各都道府県の医療 圏ごとに、病院、診療所、助産所別の分娩数、それから、産婦人科のお医者さんの数また助産師 の数、さらに三番目に、ハイリスク時等の主な紹介、搬送先病院などを調査しているところでご ざいます。
その場合に、産婦人科医師数や助産師数の把握に当たりましては、より実質的な把握ができま すよう、常勤数だけでなく、常勤数にさらに非常勤を常勤換算して加算した数値ということで調 査をしているところでございまして、委員の御指摘になられた常勤換算での実質的な数の把握に 努めているところでございます。
○阿部(知)委員 ぜひそのようにお願いしたいと思います。
それから、さっきの発令の二段目は、これは大臣にお願いいたしました結果、各地で、助産師 さんと病院のネットワーク、あるいは開業の先生のネットワークに御尽力いただきたいという発 令ですので、大臣のやってくださったことに感謝いたします。
では、本来の質問に移らせていただきますが、私は、きょうも委員会を拝聴いたしておりまし て、やはり、全体の法体系の中にぜひ外国人問題というのをきちんと、本当の意味で私どもの国 が対応していけるように組み入れていただきたいということを冒頭、質問させていただきます。
提案の趣旨説明のところにもございますが、そもそも今回の法改正は、「人口減少等の経済社 会情勢の変化に対応した就業の促進を図る」とされております。そして、その「人口減少等」に 続く後に、「青少年、女性、高齢者、障害者等の就業促進対策を追加する」としております。あ えて申しませば、ここには外国人という言葉は入っておりません。さらに、「働く希望を持つす べての人の就業の実現を図る」という文言もございますが、大臣に伺います。
この「働く希望を持つすべての人」というところに外国人は当然含まれるのであるか、また、 「青少年、女性、高齢者、障害者等」の「等」には外国人が含まれるのであるか。含まれるので あれば、「等」としないで外国人と書いていただきたいですが、どうでしょうか。
○柳澤国務大臣 私どもの労働政策あるいは雇用政策の面で外国人という方 々がどういう位置づけであるかと申しますと、労働力としてここに何か依存をしていくというよ うなことは基本的にございません。
したがいまして、私どもは、労働力の不足という問題に直面する場合にも、実は、日本の国民 の中の、女性であるとか高齢者であるとかというような方々の労働力率というものの引き上げを 図っていくことによってこの問題に対処したいというのが基本でございます。
しからば、この雇用対策法でどのようなことをもって外国人労働者に対しているかということ でございますが、それは、基本的には、不法就労をやめていただくというようなこととか、さら に、外国人労働者が社会保険に未加入であるとか、あるいは、非常に厳しい労働条件にあるとか というようなことに対処して、しっかりした雇用管理の改善を行うということが我々の基本の立 場でございます。
○阿部(知)委員 今のような大臣の御答弁で本当にいいのかどうか、私は とても、柳澤大臣のために、本当に失礼な言い方ですが、懸念いたします。
実は、日本は、さまざまな国際人権関連条約の中でも批准していない大きなものがございまし て、移住労働者の権利条約というものは批准しておりません。しかし、これからグローバル化経 済の時代です。大臣も経済にお強い。そうすれば、当然、グローバル化の中で、バリアフリー、 国境は越えられていくわけです。その中にあって、どこの国で働いても、働くということ、これ は例えば日本の憲法にも、憲法は国民主義ですが、労働は権利であり、義務である等々ございま す。また、大臣が例をお引きになった坂口元厚生労働大臣の、労働基準法の一条一項は確かに人 間らしく働くですが、三条にございますところの文面、大臣、労働基準法は、今度三条まで読ん でいただきたいんですが、さっき、坂口元大臣は一条だと、本当にいい御意見でした。三条は、 「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条 件について、差別的取扱をしてはならない。」実にこのような規定がございます。
もし、今みたいな大臣の答弁ですと、外国人は労働力としては期待していないと。しかし、労 働基準法には、国籍をもって差別はしてはいけないと。すなわち、労働基準法の体系の中に、人 間らしく働くことと外国人の方もきちんとそこで差別されることなく働くというベースはあるわ けです。それすらなくしてしまうような御発言に聞こえますので、私はとても懸念します。
そして、角度を変えて伺わせていただきますが、大臣は静岡であるのでもう御存じかもしれま せんと思って、大臣の答えが前向きになるようにお伺いいたしますが、外国人集住都市会議とい うのがございまして、浜松宣言とか、よっかいち宣言とかございます。
外国人集住都市宣言とは、集住会議とは、既にたくさんの外国人が、不法か合法かは問わず働 いておられて、これは日本の将来にとって、多文化共生、バリアフリー、グローバル化、本当に 進むべき道を十八自治体が提言してございます。
大臣にはまず、外国人集住都市会議を御存じか、あるいは、よっかいち宣言を御存じか、その 提言を政府としてはどう受けとめているか、これをお願いいたします。
○柳澤国務大臣 私の言葉が不足して、誤解を与えたのかもしれません。これ は労働基準法の三条も、労働者の国籍云々ということで差別的取り扱いをしてはならないというこ とでございますが、そういうようなことで、私は先ほど、外国人の雇用管理の改善をしなければな らないんですということを申し上げました。しかし、我が国の労働市場あるいは労働需給というも のを考えたときに、外国人労働者に依存するというようなことは考えておらないんですと。
それは、私ども、いろいろこれまで積み上げてきた社会的な影響あるいは労働市場に対する影響 というようなことで、実は、日本人の高齢者であるとか女性の方の労働力率を引き上げることによっ てその不足はできるだけ補おうとしているということで、今回の雇用対策法においても、希望の人 たちについて、できるだけその希望がかなえられるように施策を打っていくということを申し上げ たのでございます。
ですから、入国をされた外国人労働者の皆さんについては、雇用管理を改善することによって、 できるだけ、雇用が不安定なことであるとかあるいは社会保険に加入していないことであるとかと いうことを改善していこう、こういうことであるわけです。そこはちょっと何か誤解があるようで ございますので、あえて申し上げます。
私の地元の浜松市におきましては、また浜松市のみならず、私の住まっている近隣でも非常に外 国人の労働者は多くいらっしゃって、特に浜松市等では、もうほとんど、街路であるとかそういう 箇所の標示は外国語も使っているということがございますし、また、学校教育の場におきましては、 できるだけその御子弟が日本での教育で支障が生じないような、そういう努力をしているというこ とは私も承知をいたしております。
○阿部(知)委員 外国人労働者の問題は、もっと本当に視野を広く、多文化共 生の観点からもう一度深めたいと思いますので、本日はこれで終わらせていただきます。
○櫻田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて 散会いたします。
午後五時十一分散会
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