第177回国会 厚生労働委員会 第15号(平成23年5月25日(水曜日)) 抜粋

案件:

 政府参考人出頭要求に関する件

 介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五〇号)

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〔前略〕

牧委員長 次に、阿部知子さん。

阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
 本日は介護保険法の改正案の審議でありますが、実は、この改正案が閣議決定されたのが三月の十一日で、提出されたのは四月五日となっております。三月十一といえば、あの震災の日でありました。同時に閣議決定されたのが、自然エネルギー促進法。そして、くしくも、あの震災、原発という事態が起こって、エネルギー政策も見直しが求められている。
 実は、私は、高齢者施策、介護施策も、三・一一によって大きく見直しが迫られているんだと思います。いつもお話し申し上げますが、避難所を回れば、御高齢な方ほど生活不活発あるいは生活習慣病的なものを抱えていかざるを得ない。介護保険の認定があれ、あるいはその認定にはかからずとも、その方を健康に、せめてもとの生活に戻してさしあげるために何をすればいいか。世で言う介護予防、介護状態にならないための予防ということも、この震災を契機に大きく問われているところだと思います。
 にもかかわらず、私は、今回の改正案というのは、そうした本質的な論議から目をそらして、一言で言うと、こそくな改正であると思います。もっと時間をかけて、だって、東北地方は一番高齢化しておるわけです。医療のサービスも大変に不足する、介護の拠点も少ない。しかし、そこを切り捨てては私たちの国は進むわけにいかないとなれば、この介護保険の改正案は、私は、もっと根本的な論議と時間を要するものだと思っております。
 しかしながら、皆様の事の運びで、金曜にも採決されようという中ですので、最低限確認したいことだけ今お話をさせていただきます。
 一点目は、きょうの審議で出てまいりまして、先ほど菅原委員と大塚副大臣のやりとりの中で、いわゆる学校の子供たちの被曝問題で、今福島の親御さんたちは夜寝ることもできないほど大変不安になっておられます。その中でのさっきの大塚副大臣の御答弁は、幾つか私は整理が必要だと思いますので、私なりにお伝えをしておこうと思います。
 大塚副大臣は、百ミリシーベルトが明らかながん発生の閾値とは申しませんが、わかったことであるというふうにおっしゃいました。これはあくまでも外部急性被曝であります。今問題になっているのは、低線量の遷延持続被曝についてどう考えていくかであります。これを一回の外部被曝の百ミリシーベルトの量で論じるのは、ちょっと私は乱暴になると思います。
 低線量の持続被曝については、実はまだまだデータがございません。ただし、国際的な放射線の安全管理の世界では、必ずしもこのレベルだから安心、このレベルだから安心、こういう閾値を設ける考え方ではなくて、ICRPというのが採用しているのも、やはり線量が上がれば上がるほどリスクは高いという原則は押さえましょうということであります。
 そして、これから問題になるのは、持続的、遷延的な被曝と同時に、内部被曝など、これまでまだまだ未知の分野でございます。そうした観点から、より安全性を高め、そして子供たちが健やかに育ってくれる道を探るために厚労省の行政もあると思います。
 ちなみに、これまでの疫学調査の中で、持続的に低線量の放射線を被曝していて、なおかつ有意な発がんのリスクがないと言われるのは、インドのケララ地方の四ミリシーベルトであります。これはデータが御必要であれば持って上がります。
 私は、この問題を聞いていて、非常に乱暴な論議が錯雑して、そして基本的には未知であるという観点を忘れて、安全だ安全だと言うことによってかえって不幸な出来事が今蔓延していると思います。これは私からの懸念の点ですので、もし大塚さんが何か御意見があれば言っていただきたいと思います。

大塚副大臣 御指導ありがとうございました。
 まず、未知であるということに対する認識を深く持つべきというのは全く同感でありまして、科学的知見について我々は謙虚であるべきだと思っております。それは原子力発電所が安全であるという問題に関しても同様のことが言えると思いますし、この放射線の影響、公衆衛生上の問題も一緒だと思っております。
 したがって、先生御指摘のとおり、ICRPの、百ミリ以下では有意な影響は観察できない、ないしは影響はわからない、そして緊急事態直後においては二十ミリから百ミリを許容し、事故後の収束期においては一ミリから二十ミリだというのは、外部被曝を中心とした、しかも急性期の対応であるということも認識をして対応しなければいけないと思っております。
 したがって、内部被曝、しかも低線量の長期間の問題というのは十分これから考えていかなくてはいけないからこそ、ICRPが一から二十と言っているその範囲内、上限ではありますけれども、二十を基準としつつも、当初から文部科学省も、しかしできる限り少ない線量に抑える努力をするべきだということを申し述べておりますし、高木文科大臣も、先ほど申し上げましたように、五月の中旬の答弁でできる限り一ミリ以下であってほしいということを言っておりますので、私も認識は一緒であります。
 最後に、事実関係を二つ簡単に、重要な点をぜひ認識を共有させていただきたいんですが、したがって、よく作業員の皆さんの造血幹細胞の問題も出てまいりますが、あれもいろいろ、学術界の話を聞きますと、急性被曝の際の対応としては考えられるけれども、長期低線量被曝においてどういう効果があるかわからないというふうに聞かされております。
 それから、さらにもう一個申し上げれば、労災の関係で、私どもも初めて知りましたが、昭和五十一年から決められている公衆被曝の計算上の数値が五ミリであったということです。これは先生今御指摘の四ミリより高いわけでありますが、公衆被曝がその当時五ミリであったということも、これは低線量、長期の被曝についての今後の科学的知見を蓄積していく上で、我々もしっかり着目していきたいと思っております。

阿部委員 ちなみに、二十ミリが現状としてどんな数字かというと、私などが医療労働者として働く場合に、放射線に接する機会が多くて、それでも二十を超えないようにというような数値であります。そうなれば、おのずと、子供たちのことを考えれば、スタートであっても二十というのは問題が大きいという認識を持たれるのがしかるべきだと思います。
 まだわかっていないことが多いということで、大塚副大臣が今御理解いただいているようで、安全性に重きを置いてぜひお進めいただきたいと思います。
 もう一つ、私がさっき申しましたように、この東日本の大震災以降に、本来的な私どもの、介護の社会化、社会が介護を支えるということが果たしてどうであろうかということで、もう一点、これも大塚副大臣に宿題を投げさせていただきます。
 実は、郡山市での事案でございますが、郡山市で、包括体系、マルメで介護予防の訪問事業や介護予防のリハビリを提供している施設が、マルメですから一括して一カ月で幾らという形でお受けするんですけれども、三月十一日以降、ガソリンがなくなりまして、また被災されまして、事業が展開できませんでした。そうしたところ、日割りで残る部分を返しなさいというような発令が郡山市からあったようであります。
 私は、これは既に包括でありますし、その後サービス提供ができなかったもろもろの理由はあります。ガソリンがない。もう大半御承知のように、あの直後はガソリンがなくて、訪問看護も行けなかった、どこにも行けなかったわけです。それは、被災のひどかったところだけではなくて、ほぼ一円そうでありました。それを日割りで返せとやっていったのでは、例えば、今問題になっております二十四時間の巡回の話も包括で、またこれも、やっていたけれども途中で震災があって、そうしたら残る三分の二は返すのかとか、こういうのは聞いたことがありません。しかし、実際そのような指導が行われているようですので、御答弁は次回で結構ですから、ぜひ事実関係をお調べいただきたいです。お願いいたします。うなずいていただきましたので、次に行かせていただきます。
 次に、同じく放射線問題で、原発作業員の死亡の問題についてお尋ねをいたします。
 去る十四日、福島第一原発で集中廃棄物処理施設の中で機材の運搬をしていた六十歳代の男性の作業員がお亡くなりになり、その理由は心筋梗塞ではないかと言われております。
 この方のことを新聞あるいは厚生労働省のお問い合わせの中で得られた情報でお伝えいたしますと、この方は、お亡くなりになった前日に初めてこの作業に入られて、前日も六時から九時、仕事をされ、この日も朝六時から仕事に入って、五十分で急変をされました。ちなみに、第四次下請であります。東電から数えて、下請のプラント、そこから数えて四次のところであります。この方が原発作業になれていた方かどうかわかりません。ただ、ここに入られたのは前日であるということであります。
 二つの大きな問題があります。
 果たして作業労働環境はいかがであったか。私がきのうお尋ねいたしましたら、例えば、高温ではなかったか、温度ははかっているかとお尋ねいたしますと、労働安全衛生管理上ここは温度をはからなくていい場所であったからというお答えでした。しかし、原発事故が起こって以降は、それまでの労働環境の基準と変えていかねば、蒸し暑いし、いろいろな問題があります。果たして、従来の、原発事故が想定外とされていたときの労働安全環境でよいのかどうか、これも厚労省としてしっかりと考えていただきたい。
 もう一点は、この方は、倒れられましたけれども、Jヴィレッジというまあ医療機関に運ばれるまでにも二時間半、二時間半とは申しません、もうちょっと短いでしょう。そして、四十キロ離れたいわきの共立病院まで運ばれるまでに四時間を要して、亡くなられております。その場にいるはずのお医者様は、時間が勤務外であるからということであります。そうなると、ここの原発作業員の方は、急変されても、搬送にたどり着くこともできなければ、まず、医師に診てもらうこともできません。
 このような環境内で働いている実態があるということを厚生労働省としてどうお考えか。この二点、お願いいたします。

大塚副大臣 まず一点目でありますが、御指摘のとおり、想定外の事態が起きた中で、想定内の労働安全規制で十分かと言われれば、それは必ずしもそうでないと思いますので、御指摘の点を踏まえて、大臣とも御相談しつつ、先ほど来大臣が御報告させていただいているとおり、新たな管理チームもできましたので、しっかり検討させていただきたいと思います。
 それから、二点目の問題は、現在これは放医研等の医療関係者とも議論をしておりますが、おっしゃるように、作業員の皆さんが原発内で何か急に医師に診ていただく必要がある症状になった場合に、そのすぐそばにいらっしゃるお医者さんに診ていただけるというケースも含めて、そのお医者さんだけでは対応不可能な場合に、では、しからばどこの病院に行っていただくのかということは、これは検討しなければならない課題ということで、三十キロ圏外のできるだけ近いところにそういう拠点を設けて、そことの間はシャトル便で結ぶとか、いざというときはヘリコプターで飛んでいけるとか、いろいろなことも考えなくてはいけないというふうに思っております。

    〔委員長退席、郡委員長代理着席〕

阿部委員 まず、医師は少なくとも二十四時間体制で置くべきです。それから、例えば救急搬送隊の人だって被曝があるから、そう簡単にはいきませんけれども、搬送にこれだけ時間がかかるという状態を何とか改善しないと、助かるものも助からなくなると思います。基本的人権、生存権の問題が保障されない中で作業していただくことになりますので、きちんとした厚生労働省の管理を求めます。
 次の質問に移ります。いわゆる世の中で言われる介護殺人という問題です。
 五月の九日の新聞報道でもございましたけれども、八十四歳のお母さんを六十三歳の男性が電気コードで首を巻いて殺してしまわれました。介護疲れだとか、いろいろなことが言われております。
 果たして厚生労働省は、この間こうした、介護の行き詰まりから尊属殺人というか御家族で殺してしまったりすること、こうした事案があるということ、あるいはふえているということなどについて、どんな情報をお持ちであるか。
 例えば、昨年でしたか、高齢者虐待問題で厚生労働省は一万五千件という数を出しておられましたが、殺人は虐待の極でありますから、そういうこととの関係で、いわゆる介護殺人について、厚労省の今お持ちのデータを教えてください。

宮島政府参考人 厚労省でいわゆる介護殺人に関して持っている資料というのは、高齢者虐待防止法に基づき市町村が把握している介護をめぐって死亡に至った件数ということでございます。平成十九年度二十七人、平成二十年度二十四人、平成二十一年度三十二人ということでございます。

阿部委員 では、同じ御質問を、きょうは警察庁にも来ていただいておりますので、警察庁の方でいろいろ被疑者として逮捕されるに至った方から分析した介護殺人のデータについて教えてください。

神山政府参考人 お答えいたします。
 介護疲れ、看病疲れを犯行の動機、原因とする殺人の検挙件数につきましては、平成十九年から把握をいたしておりまして、平成十九年三十件、平成二十年四十八件、平成二十一年五十二件、平成二十二年五十七件となっております。

阿部委員 今、警察庁調べでは、厚労省よりも二十人以上多い数が出てくるわけであります。
 そして、警察庁の方でも、では、どういう状態で介護の方が殺人に至るかというようなことの分析は、昨日もお伺いいたしましたが、多様な因子があって、なかなか単独では分析し切れないということでありました。
 細川大臣にお願いがあります。介護保険が始まって十年であります。でも、警察庁の方でも、余りにこの間ふえているということで、平成十九年からきちんとした集計をとり出したやさきであります。厚生労働省と協力し合って、一体どこでどう追い詰められて、あるいはどんな御事情があって殺人という極めて不幸な事態に至るのか。これを協力して、また、防ぐためにです、もちろん。厚生労働省として、背景、要因の分析などに取り組んでいただきたいが、いかがでしょう。

細川国務大臣 先ほどの警察庁の報告によりますと、平成二十二年度で五十七人、しかも、毎年数がふえてきていると。それで、厚生労働省の調査結果よりも多い数が出ております。これは大変深刻な状況だというふうに私も認識をいたします。
 そういう意味では、厚生労働省といたしましては、警察の方でのこの数、その原因がどういう形でそういう殺人になったのか、これについては、協力もお願いをいたしまして、今後こういうことが起こらないように、そのためにはどういうことができるかということを検討してまいりたいというふうに思います。

阿部委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。子が親を殺すということも、これは全般的にふえておると言われますが、でも、介護の果てに、そして大体一生懸命介護をやっていた男性というケースが報道上では多いと思います。情報が足りなかったのか、ちょっとしたSOSが出せなかったのか、いろいろなことがあると思いますので、ぜひ大臣にはよろしくお願いいたします。
 続いて、同様に、実は介護保険のサービスは、始まってから十年たちまして、今、介護認定をお受けの方が既に五百万人以上おられますが、実際に御利用の方は四百十六万人というあらあらな数字で、ここに八割、八掛けという数字が出てまいります。介護認定はわざわざ受けるわけですから、お受けになって使わない理由ですね、御家族にほかにいるからとか、負担が高いからとか、何かあると思うんです。
 この件については、これまで厚労省は、使っておられない理由、使い勝手が悪いのかもしれません、などをお調べになったことがあるのか。あるとすればその内容を教えていただきたいし、ないとすれば、これもさっきの尊属殺人と一緒で、ぜひ調べていただきたい。介護保険は権利として発生して、自分が選んで使えるということでありますが、選べない理由がそこに厳然としてあるとすれば、それは除去していかねばならないと思いますので、この点、いかがでしょう。

宮島政府参考人 要介護認定を受けている方と介護サービスを受けている方の乖離の話です。これは、二十二年十月時点で、要介護認定を受けている方は五百万人、実際の介護サービスを利用している方は四百十七万で、八十三万人の乖離ということです。
 この乖離の理由でございますが、一つは、医療保険のサービスを受けているという方がおられると思います。それから、介護保険外のサービスを受けているという方もおられるんだと思います。それから、家族の介護で足りているというか、そういったようなことになっている方もおられると思います。
 いずれにしても、介護サービスを必要とする要介護者に適切なサービスが提供されるということが必要でありますので、この乖離がどういうものか、よく調べてみたいと思います。

阿部委員 今の御答弁は考え得る可能性を羅列されたものだけですので、実態をぜひ調べていただきたい。特に、要支援一、二の方は、実際に要支援一、二を受けておられても、サービスの利用は少ないと思います。要支援の集計数が、一と二と合わせて百三十一万おられますが、実際に受けておられるサービスの方の数は八十六万で、半分とは言いませんが、六掛けくらいしか御利用ではありません。その実態を調べていただくことによって、これから新たに創設されようとする地域の新たな日常生活支援総合事業というもののありようも私は決まってくると思いますので、大臣にはこの点も省を挙げてよろしくお願い申し上げたいと思います。
 あと、いわゆる介護労働で働く皆さんの待遇改善問題は、きょう冒頭、田村委員も御質疑でありますが、何とかしなきゃならないと与党も野党も思っておると思います。しかるに、財源をどこから持ってくるのかというような問題も横たわっております。
 しかし、だからといって立ちどまっているわけにはいかないので、できることからやっていくとすれば、今、介護サービス提供責任者という職分があって、この方たちは介護サービスを提供する方々の、どこにだれが行っていただくかなどを調整する、訪問介護員十人に一人配置するような基準になっていて、二年ほど前、前回の介護報酬改定ではこの方たちに初回加算とか緊急時加算とかつけられましたが、しょせんは介護に行っていただく方の報酬の中から自分の賃金をいただくという形になっております。
 いわゆる介護サービス提供責任者を、それをそれとして認めて、ケアマネジャーのようにきちんと位置づけて報酬づけをされることについて、厚生労働省のお考えを伺います。

    〔郡委員長代理退席、委員長着席〕

宮島政府参考人 訪問介護事業所のサービス提供責任者、これは訪問介護計画作成とか訪問介護員の管理など、そういう業務を担っております。
 二十一年度の介護報酬改定では、最初に計画をつくるとき、計画づくりは大変ですから初回の加算ですとか、あるいは緊急事態が起こったときの管理というものの評価、それからもう一つは、こういう事業所の体制の評価の中で、サービス提供責任者が一定の経験年数の方がおられるときはその事業所の評価として加算をつけるというような、そういったものもございます。
 今後とも、適切なサービス提供責任者の評価のあり方、これは介護給付費分科会の議論も踏まえて検討してまいりたいと考えております。

阿部委員 申しわけないけれども、答弁は私が言ったことは繰り返さないで、後段の質問の部分、その業務としての評価をしていただきたい。それでないと、他の介護職員の給与の中から上前をはねると言うと恐縮ですが、そういう形になっているのが現状であります。
 最後の質問に行かせていただきます。
 介護予防・日常生活支援総合事業というのは、どう考えてもこれは納得ができません。なぜならば、これまでも介護予防事業というものがあって、市町村が特定高齢者という枠をつくってサービスを提供しておられました。あるいは、一方の予防給付で要支援一、二に給付をしておられました。この要支援一、二の方は、いわゆる認定を受けて、自分の権利としてこの予防給付を受けておられました。特定高齢者の方は、二十五項目とかのチェックリストの結果、あなたは特定の御高齢者だから支援が必要ですねと言われた事業でありました。
 そもそも、従来の市町村の事業で、特定高齢者の自己負担はどのくらいであったか把握しておられますでしょうか。この予防事業を受ける特定高齢者の自己負担、どこかのモデル地区でもいいです。そして、これから新たな仕組みになったときに、同じサービスを受けて、特定高齢者と要支援一、二の高齢者の費用負担は、同じサービスなのに変わってくるのかどうか。この点についてお願いします。

宮島政府参考人 まず、特定高齢者と介護予防事業の利用料がどうかということですが、これは介護予防事業ということで各市町村に運営を任せておりますので、その利用がどのぐらいの料金を払っているかというのは市町村でまちまちということでございまして、私どもとして数字を把握しているということではございません。
 それからもう一つの、介護予防と特定高齢者の介護予防事業を合わせた今度の総合事業でございますが、総合事業の費用負担は介護給付費の費用負担と同じでございまして、第一号被保険者が二〇%、第二号被保険者が三〇%、公費が五〇%という財源構成でございます。

阿部委員 ごめんなさい。質問をよく聞いてくださいよ。
 特定高齢者と要支援一、二の人の払うお金が違うのかと聞いているんですよ。枠はどうなっているのか聞いているんじゃないんです。人の質問時間をそうやってはぐらかさないでくださいよ。大事なことなんですよ。
 もともと特定高齢者が自治体でどのくらい負担していたかわからないところに、今度、その次もわからない。わからない、わからない中で、どうしてこんな制度設計ができますか。次回で結構ですよ。(発言する者あり)では、ちょっとお時間をいただいて、お願いいたします。どこまで答弁できるのか。
 だって、同じサービスを受けるんですよ。介護認定を受けている人は、もしかして特定高齢者より高いんですか、あるいは低いんですか。これは、受ける側にはすごくリアルな問題であります。どうでしょう。わからなかったらわからないと答えてくれれば、そんなのでよくつくるなと思いますけれども。

牧委員長 老健局長、答えられますか。

宮島政府参考人 利用者負担の御質問でございますが、今回の日常生活支援の総合事業、これも他の地域支援事業と同じでございまして、各市町村で地域の実情で適切に決定していただくということでございます。したがって、具体的な制度設計等を、今の御指摘を踏まえて、今後よく検討させていただきたいと思います。

阿部委員 法律が通っちゃうんだ
 終わります。


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