予算委員会 第18号(平成23年2月28日(月曜日)) 抜粋

案件:

 理事の補欠選任

 政府参考人出頭要求に関する件

 平成二十三年度一般会計予算

 平成二十三年度特別会計予算

 平成二十三年度政府関係機関予算

 主査からの報告聴取

議事録全文(衆議院のサイト)
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〔前略〕

中井委員長 これにて吉井君の質疑は終了いたしました。
 次に、阿部知子君。

阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
 私も、今の吉井委員の御質疑に引き続いて、TPPから入りたいと思います。
 実は、先週の土曜日になりますか、さいたま新都心で行われました政府主催の開国フォーラムなるものに行ってまいりました。
 先ほどからお話を伺うと、開国とは一体何なんだろうと。日本は、もう十分いろいろなものの関税も低い、もちろんセンシティブ品目、米とかサトウキビとか幾つかはありますが、他の品目はおおむね低いわけです。ここで開国と言う菅総理は一体何を言いたいのかといろいろ考えました。
 そこで、ウィキペディアという百科事典、調べてみました。
 皆さんのお手元に「開国とは」というプリントをお渡ししてありますが、開国が鎖国に対する概念になったのは明治の二十年のころで、そもそもは、安政の開国、井伊大老がヨーロッパ諸国に求められてさまざまな不平等条約を結んでいった、関税自主権もなかった、そこから始まっています。よもや菅総理は、今度のゼロ関税、全部撤廃というのをこのこととなぞらえて考えているのか。
 そして、実は、開国、鎖国という言葉が使われ出したのは、その後、欧米がアジアの国々に、ある意味で関税を自分たちのルールで押しつけたところからこの開国論というのが出てきているんですね。私は、少なくとも、国民に説明するときにファジーな言葉は使わない方がいい。
 今、民主党の、御党の中にも、TPPを考える国民会議というのを一生懸命やっていらっしゃる先生方があると思うんですよ。明確にもし菅総理がTPPのことを国民に伝えたいなら、TPPを考える政府会議とか政府フォーラムとか、やったらいいじゃないですか。何か、開国というと進んでいて、今のままの日本はおくれているかの印象をばらまく言葉であり、私は国民に対しての対話のやり方としては問題があると思います。
 TPPを考える政府の考え方でやっていただけませんか。まだ七回もありますから。一問目です。

菅内閣総理大臣 言葉には確かにいろいろな理解があると思います。
 私がこの間のことで私なりのイメージで申し上げているのは、若者の海外留学が減るなど、日本がやや内向きに全体としてなっているのではないか。そういう今の日本の状況を、もう一度、世界に若者も羽ばたき、また、イノベーションなどではまだまだ日本は大きな力を持っているんですけれども、そういう自信を取り戻して、世界に羽ばたく国に積極的になっていこう、そういう意味を込めて申し上げているのであって、何か不平等条約を招き入れるようなことを考えて言っているわけではもちろんありません。

阿部委員 でも、菅総理のおっしゃった前段は、余りにもファジーなんですよね。若者よ、海外に羽ばたけ。いいですよ、みんな賛成ですよ。何も縮こまってこの国で自分の将来をひっそりと考えることはない。そういうことはそういうことでいいんです。
 でも、お金をかけて政府として八回もやるんですから、何をターゲットにして、何を伝えたいのか。例えば、さっき質疑になっていますけれども、米とかセンシティブなものは本当に、このTPPに入って、関税をゼロにしなくていいのか。政府はそれ一つ明確に答えられないんですよ。
 だって、加入の協議に入らなきゃわからないと言うんですから。わからないものをもって、わからないまま国民の前でわからない説明をしたら、私は混乱のもとだと思いますよ。
 二問目です。
 何で六月なんですか。鳩山総理が昔、五月、五月と言ったけれども、私には嫌な記憶がよみがえりますよ、六月、六月。これは総理が答えてください、前原さんが外務大臣でおられますけれども、なぜ六月なんですか。きのうのフォーラムを聞いても、意見は多様だし、とても六月までに集約なんて、だって、どんなことがわかるかわからないもの。TPPで、さっき言った米とかどうなっちゃうのかわからないのに、わからないのにどうやって六月までに結論出すんですか。なぜ六月ですか、お願いします。

菅内閣総理大臣 私は、阿部さんが最初に言われた、TPPについて政府主催でやっていることについて言われたことは、まさに、だからやらなきゃいけないと思っているんです。私、この議論は大いにやるべきだと思っているんです、TPPについては。ですから、その中でいろいろな指摘が出てくることは当然予想されていますし、何が何でもこの方針に決めつけてやろうというのではなくて、大いに農業のあり方、あるいは農業分野以外のいろいろな人の移動の問題も、看護師さんのこともよく御承知でしょうけれども、いろいろなことを議論する中で、これからの日本の姿もどうしていくかという議論につなげていく、そういう議論としてぜひ続けていきたいと思っていますので。
 ただ、何かがまだ決まっていないから、はっきりしないからというのは、はっきりしていないものについてははっきりしていないと言うのも正しいのであって、現実に交渉には参加をしていませんし、また、御承知のように、九カ国の中でも、日豪の間では二国間の交渉もやっています。ですから、いろいろな可能性があるところはありますけれども、決まっていることは決まったと言いますが、決まっていないことは決まっていないと言うしかないというのが、そういうことです。
 それから、時期の問題でありますが、時期の問題も一般的には、TPPの今の九カ国が進めているテンポに対して、もし日本が、これはまだ、もちろん、何回も言いますように今は交渉に参加をしていないわけですから、交渉に参加をするかしないかを決める時期ということに関して言えば、もう話が終わってしまいましたというときには、もう交渉に参加することが、改めてのルールであれば別として、ありませんから、もし参加するとすれば、やはり六月ぐらいには、参加するかしないかを決めることはその時期にやらなければならない、こう考えています。

阿部委員 今のは、実はなぜ六月かに答えていないんですよ。八月でも九月でもいいかもしれません。アメリカの議会が九月までに何とか、アメリカの議会はTPPに新しい国が入ってくるときには承認が要りますから、その九月より三カ月くらい前には結論を出してほしいという制約があるからじゃないですか。菅総理、御存じないのかな。もしかして前原さんなら御存じかもしれないけれども、申しわけないけれども時間がないので。
 私は、本当に、アメリカのルールで、アメリカの議会のために日本の現実がすっ飛ばされていくことには絶対に反対ですよ。それから、なぜ六月ですかについても、今総理、残念ながらお答えじゃないですよ。鳩山さんのなぜ五月かがやっと後からわかったけれども、でも、本当に、六月というよりも国民に納得という方が大事ですよ。国の形が変わるかもしれない、どういう方向に行くのかということを、総理、ごめんなさい、もう一回言いたいのかもしれないが、私、時間がないので、次の質問とあわせて。
 食料自給率だって、食料と農業と農村の再生計画の中で、あれは去年の三月ですよ、十年たったら四〇%を五〇%に上げましょうという試算をしたけれども、あれはあくまでTPPをやらない場合ですよ。ガット・ウルグアイ・ラウンドの現状の中で、十年で一〇%上げようと言ったんですね。やったら違ってくるじゃないですか。当然、いろいろな品目の、特に穀物ベースですよ、小麦だってそうだし。そうしたら、その試算だってできないでしょう。だって、入ってみなければ、参加してみなければわからないんだから。何にもわからないじゃないですか。
 でも、少なくとも今四〇%、これだって大変だ。一億以上の国民がいて、こんな食料自給率で、一たん事あれば国家安全保障ですよ。それが、このTPPに入ることで、これ以上、例えば十年で五〇%より上回ることなんか、どんなに逆立ちしたって、ひっくり返ったって、何やったってないですよ。今の前提の中で、十年で五〇%なんですから。総理、どうですか。

菅内閣総理大臣 どうも私は、少し話が違っているような気がします。私も、この四〇%ということについて実現は目指すべきだと思っておりますし、先ほど来、共産党の方の質問にも農林水産大臣が答えられましたが、つまり、国境措置を単に全部、関税ゼロに何も手を打たないでやった場合の数値が農林省から一つの試算として出されているわけです。
 私、先日スイスに行ってまいりましたが、スイスで例えばEUよりも五倍ぐらいの値段の卵を売っているそうです。なぜそんなに高いんだと聞いたら、ケージで飼うことを禁止しているそうであります。
 つまり、そういういろいろな形がどういう形をとるかという、それから、先ほど六月のことをあえてまた言われましたけれども、六月に入るか入らないかを決めるんじゃないんですよ。六月に決めようと思っているのは、交渉に参加するかしないかを決めようとしているんですよ。たとえ交渉に参加をしても、条件が合わなければそれは入らないわけですから、入ることを決めるのではないということだけは、もちろんおわかりだと思いますけれども、はっきり申し上げておきます。

阿部委員 もちろん、わかって言っています。
 六月に参加するかどうかのテーブルに入ると言うけれども、そこからだめだから抜けるなんということは、なかなか現実の外交ではできませんよ。これが外交というものですよ。詰めてみたらやれなかった、日本のルールもつくれなかった。もうだって動いているんだから、つくれないですよ、もとが。  次のこの図を見ていただきたいんですけれども、これは今、内閣府が試算をお願いしている、いわゆるTPPをやった場合、日中韓FTAをやった場合というような試算をしている川崎さんが二〇〇五年に出されたデータですよ。
 当時、このデータによれば、FTAは、日中韓、アジアの国との方が日本の経済損失も少なく、農業のダメージも少ない。むしろ、経済は成長して農業のダメージは少ない。翻ってというか反対に、アメリカ、オーストラリア、カナダなどとやった場合には、実は日本が打撃を得る農業分野は非常に大きいという図がこの二つの丸に書いてあるわけですよ。
 どう考えたって、こういう状態は二〇〇五年から今まで変わっていないと思いますよ。こっちを横目に見ながらTPP、TPPと言うのは、一体だれに言われてTPPか。本当に国民のためならじと思いますね。そして、内閣府の試算のデータを出してくれと言ったら、巨大なコンピューターを回していてわからない。わからなきゃこれも検証できませんよ。
 少なくとも、総理はこのデータはお認めになりますよね。グラフがあるんですけれども、日中韓のFTAの方がうんと農業に与えるダメージも少ないし、国民総生産を押し上げるというデータですよ。いかがですか。

前原国務大臣 それは内閣府で試算をしたものでありますけれども、二つ申し上げたいと思います。
 一つは、日本の得意な工業製品、自動車に関する関税がアメリカなどは低いということ、逆に言えば、中国などは高いということであります。そして、農業については、中国あるいはアジアの国々と比べてオーストラリア、アメリカの方が価格が安いということで、その表については、何もしなかった場合、そして全部がゼロになった場合はそういう相関関係が出てくるというのは阿部委員が御指摘のとおりでございますけれども、ここで考えなくてはいけないのは、では、中国が本当に工業製品や自動車などを全部関税をゼロにしてくれるかという前提で話をした場合、しない可能性が高いと思いますね。そうすると、そういう相関関係にならないということ。
 それから、私に御指名をいただけなかったので一つだけ申し上げたいのは、アメリカからTPPに入れということは言われておりませんし、アメリカ自身がTPPに入るかどうか、今の議会のねじれ状況の中ではわからないですよ。それは先生も御了解のとおりだと思います。

阿部委員 まさに今、前原さん、いい答弁をしてくださいましたよ。アメリカだって議会とけんけんがくがくやっているんですよ。日本みたいに開国フォーラムをやって踊っている場合じゃないんですよ。この議会で、本当に大事なTPPの審議をもっとやってほしいですよ。社会が変わる、構造が変わる、雇用が変わる、農業が変わる、ルールが変わるんですよ。これくらいのことなのに、私は、だから安易に言うなとくぎを刺したいだけです。
 引き続いて、年金の問題に行きます。
 年金は、先ほど来、加藤議員が御質疑でありますが、これは特に委員長によく見ていただきたいんですね。何が起ころうとしているか。三枚目です。
 いわゆる主婦であった方が、夫が仕事をかわって国民年金の一号になったけれども、主婦の方は何らかの理由で三号被保険者という幽霊なんですよ、これは。夫が二号であって初めて三号というのはあるんですから、そういう状態になった。そのときに、何十年かたって、その間保険料を納めていなくて、裁定のときにわかった。そうしたら、実は、ずうっと保険料を納めていない人も、正直にその時点で、夫が仕事をやめた時点で切りかえた人も同じ年金額になっちゃうということですよ。
 何十年も営々と保険料を納めた人と納めなかった人がなぜ同じなのか。それを救済策とか勝手な運用三号とかいうけれども、はっきり言って濫用三号ですよ。こんなものを、みんなが納めなきゃいけないと一生懸命国民は一万五千百円、少ない給与の中からだって納めているんですよ。納めなくてもらえるんだったらみんな納めませんよ。そのモラルハザードが大変に信頼を損なうものだからですよ。この濫用三号、運用三号、だれが決めたか。厚生労働大臣の細川さんですか。  そして、お二人に伺います。特に枝野さん。先ほど、三月二十九日にこれが年金検討委員会で行われて、その後、十二月十四日まで一回も行われていないんです、一回も。議事録なんか見たって出ていないんです。どこで論議されましたか。だれが決めましたか。だれが決めたかわからない、だれが責任とるのかわからない、法律にものっとらない。本当にまじめな国民を愚弄する。
 細川さんには、あなたが決定権者ですか。枝野さんには、本当にこれ、年金記録の回復委員会なんかで一回もないんですよ。どこで見るんですか。お願いします。

中井委員長 細川さんと枝野君二人にお答えいただきます。時間がありませんから、簡単に明確に。

細川国務大臣 これは、昨年の三月二十九日、その日に、当時の大臣の方から、こういう形でやりたいと、こういう大枠のことを年金回復委員会の方に諮りまして、そして、年金回復委員会の方では、これは総意でそれを、いいだろう、こういうことになりまして、そこで大枠が決定をされたわけです。それから、日本年金機構とそれから年金局の方でいろいろと準備をしてまいりまして、そして、大体準備ができたところで、それではいつ通知を出すかということが、十二月の十五日ですか、そういうところでその了解をということで、そのときに課長通知で出したということでございまして、それは当初から決めたことを通知で出したことであります。

中井委員長 それで結構です。(発言する者あり)いやいや、言わないと時間がある。

枝野国務大臣 先ほどの加藤議員に対する答弁がもし誤解を与えたらおわびを申し上げますが、どうも、だれも知らないところで全部決まったのではないかというようなニュアンスでしたので、昨年の春と十二月と、公開されているところでも議論をしていますということを申し上げたので、もし誤解があったらおわび申し上げます。

阿部委員 さっきの、もし長妻さんがお決めになったんだったら、長妻さんに参考人として来ていただきたい。今、これが問題になっているんですから。このまま運用していいのか。本当に濫用三号になりますから、委員長に、参考人として長妻前厚生労働大臣をお願いして、終わらせていただきます。


-----------------------<中略>----------------------------


中井委員長 これにて笠井君の質疑は終了いたしました。
 次に、阿部知子君。

枝野国務大臣 先ほどの審議のときにも厚生労働大臣からお答えいたしましたとおり、現時点での統一的な見解をお示しさせていただいています。そして、この後、年金業務監視委員会等の意見も踏まえた上でどういった対応をしていくのかということについては、現時点の統一見解は出ておりますが、さらに検討を進めていく、こういうことでございます。

阿部委員 現時点の統一見解というのは、厚生労働大臣が適切な結論を出すということだけで、それを厚生労働大臣と総務大臣のお名前で出しただけなんですね。こんなの統一見解でも何でもないんです。総務大臣と厚生労働大臣、おのおのその下に年金記録回復委員会と年金業務監視委員会があって、そこから具申とか意見が上がって、総務大臣から勧告されて、そこから厚生労働大臣がお決めになって政府に上げるというのが統一見解のプロセスじゃないですか。
 私はきょう時間がないので、委員長は、統一見解が出たら鴨下さんの質疑をやると言ったんですよ。でも、統一見解は出ていないですよ。今は、両大臣が相談しましょうと。こんなの統一見解でも何でもないですよ。当たり前というんです、こういうのは。
 その上でお伺いいたしますが、今度は細川大臣、お願いいたします。
 細川大臣は、私の質問主意書に関しても、運用三号は法改正の必要もないし、認識しなかったし、この間、法制局に聞いてもないというふうなことを、簡略に言うとおっしゃいました。きょうも年金業務監視委員会の論議があったことは御存じでしょうが、この中では、やはり法改正が必要だという声が強うございます。これは、もっとさきに行われたものでもそうですよ。
 そうすると、この右側では法改正が必要だという意見が出て、厚生労働大臣は今もって、法改正は必要ない、お手盛り裁定で、運用で、濫用でよろしいと言っているわけですね。こんなもの統一できませんよ。大臣、どうですか。

細川国務大臣 従来から申し上げておりますように、運用三号については、これは法律的には違法ではない、こういうことでございます。しかし、逆に、では法律をもってこれをやっていく、法律を改正してこの問題をやっていく、そういう方法も、それはもちろんあると思います。それを私は全然否定してないわけであって、しかし、厚生労働省としては今回の運用三号でやっていった、こういうことでございます。

阿部委員 運用三号でやる、法改正は必要ないと。だけれども、留保になったんですよね。とまったんですよね、おかしいということで。  そうすると、私は、例えばさっきの年金監視委員会の文書を読ませていただきますが、二月の十六日、「運用三号は、法治国家の建前からみても法令違反であり、年金記録を正さないという不作為になるのではないか。」という指摘ですよね。大変に大きく違うんですよ。そこで、統一見解を出してくれとなったんですね。片っ方は法改正は必要ない、片っ方は法治国家として根本にかかわると。きょうの議論も大半そうでしたよ。そういう中で統一見解を出すというのは大変なことですよ。
 そして、現場はどう言っているか。例えば、時効特例にしてもちゃんと法を改正したわけだから、この運用三号関連だけ法改正ができないわけがない、これは現場の意見ですよ。なぜそういうふうに言うかというと、現場は混乱でたまらないんですよ。
 大臣が手を挙げていますから、次の質問とあわせてお願いします。
 大臣は、これまで裁定を受けた人が不利益になるからやらないと、さっきから言っているんですね。でも、二枚目を見てください。これまでの人が不利益なんじゃないんですね。ことしからの人が残念ながらずるなんですね。これまでの人は、切りかえ手続をしないという右側の、昨年までだったら減額されているんですね。だって、その間その人は、ああ、あなた三号じゃなかったですねということで。ことしは、それでも満額差し上げましょうというのが今回なんです。細川大臣はさっきから、何かこれまでの人が損しちゃうからみたいに言うけれども、そういうことはないんですよ。それは大臣の認識の間違いですよ。
 そして、三ページ目。もう一つ続けてごめんなさい、十分なので。三ページ目を見てください。
 これは、どんなことが起こるか。実は、昭和六十一年四月から三号というのが年金ので始まったんですよ。そしてここで、厚生年金の夫が何らかの理由でほかの国民年金一号になって、届け出た人はその後、妻の保険料を払い続けるんですね。そして、二十三年の四月が来ると、実はここが二十五年発生するので、国民年金が四十九万五千百円パー年、来るんですよ。何にもしない下の段、届け出しない下の段は、わずか二年保険料をお払いになるだけで、同じ四十九万五千百円が来ちゃうんですよ。払って四十九万五千百円と払わないで四十九万五千百円、余りにもおかしいということなんですね。これでは、これからだれも払わなくなりますよ。
 そして、厚生労働大臣、よく聞いてください。普通、国民健康保険、保険証ですね。これと年金は、一号になるとき一緒なんですね。両方切りかえなんですね。だから、国民健康保険を欲しいと思ったときに、必ず年金問題も実はぶつかるんですね。そして、多くの市町村ではそれをお勧めしてきたんですね。前は社会保険庁じゃないんですから。
 そこまで考えたときに、私は、意図的に変えなかったとは言いませんよ。しかし、こんなことを放置したら、これからも、では、私は国民健康保険の保険料だけ変えますわ、年金の方は変えませんということが起こるんですよ。だって、届け出なんだから。ここの深刻さを細川さんはわかってないと私は思いますよ。  まとめてお願いします。

細川国務大臣 まず、運用三号についての、これを法律でやらなかった、これはけしからぬではないかと。もちろん、そういう御意見はあるかと思います。ただ、運用三号のような形でやるとしても法律では違反ではない、こういうことを申し上げているのであって、私は、法律を改正してやる方法も、それはそれで選択肢の中に一つあったということはあると思います。
 それから、二つ目の、なぜこういうようなことにしたかということの大きなわかりやすい例を言えば、届け出をしなかったその人たちをずっと三号で扱ってきたと、本当は一号なんだけれども社会保険庁が三号として扱ってきたと、こういうことがあるんです。そして、最近の特別あるいは定期便、こういうのも、本人には三号の形で全部お知らせもしている、こういうことだって、ずっとやってきたところもあるんです。そういうことからして、六十五歳が来て、裁定のときも、それが三号だから三号として扱って、今年金をもらっている方もいるんです。
 それを本当の形に回復すると、その人たちがもうもらえなくなる、あるいは今までもらったのを返さなければいけない、こういう方たちがたくさんおられるわけなんですよ。だから、そういう人のことも考えなければいけないということでこういう運用にしたということも、ぜひ御理解もいただきたいというふうに思います。

阿部委員 今までもらったのを返す人はいないんです。今までもらっていないんです。そこは大臣、よく考えてください。
 それから、そんな社会保険庁のミスのために、なぜ国民の税金を使うんですか。考え直していただきたいと思います。
 以上、終わります。


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