予算委員会 第22号(平成23年4月30日(土曜日)) 抜粋 案件:
委員派遣承認申請に関する件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
平成二十三年度一般会計補正予算(第1号)
平成二十三年度特別会計補正予算(特第1号)
平成二十三年度政府関係機関補正予算(機第1号)
〔前略〕
○中井委員長 これにて笠井君の質疑は終了いたしました。
次に、阿部知子さん。
○阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。私にいただきましたお時間は十分ですので、駆け足で申し上げます。
この連休中にぜひ総理にやっていただきたいことがあります。先ほど来の御審議を承っておりまして、子供たちの学校における被曝の問題でございます。
私は、総理は今、人間としても問われているし、子供たちへの責任も問われております。一つは、総理みずからが任命された参与が辞意、辞任の意を表明されたとき、総理はどんなふうに、みずから会ってその御意見やお話を聞いたのかどうかであります。
もう一点は、先ほどの高木文部科学大臣の御答弁を聞いて、国民の、とりわけお子さんをお持ちのお母さん方はだれも納得いたしません。なぜなら、事故直後、もちろん上限の、直後ではなくて、安定ある収束期に向かって二十ミリシーベルトを設けたとしても、それは下げていかねばならない基準で、下げるためのことを何をやっているかが何もないからです。
校庭の土をかえる、コンクリートで覆う、一つでも子供たちの被曝を軽減することをやったのであればまだしもです。福島県には、小学校、五十五校、今回、計測対象がありますが、そのうち二つは年間二十ミリシーベルト以上、そして、あと五十一は十から二十、すなわち、文科省は、十にしたら全部基準をオーバーしてしまうという極めてプラグマティックな対応をしたと思います。
子供たちがそこで生活するため、やむを得ないとすれば、軽減措置、除染措置を早急にとらねばなりません。郡山市がそれをやっても、文科省は必要ないと言います。これでは、この政権は信任を得ることができません。今政治に混乱をもたらすことは、復興にとって大きなマイナスです。総理の決断にかかっています。
一つ、参与とは何を話されたか。一つ、やれる限りのあらゆる措置をやること。みんな自治体が持ち出しでやっております。その土はどこに置いていいかわかりません。
でも、やれることはあります。今の政権の中では、農水副大臣のみが除染に一生懸命であります。挙げてみんな、放射線がかかっていれば、瓦れきも放りっぱなし、子供の学校の土も放りっぱなしです。これでは、本当に国民から捨てられる日が来ると私は思います。
本当に総理、決断してください。いかがですか。
○菅内閣総理大臣 私も、この間の経緯の中で、何をおいてもやはり子供たちの健康、安全ということが最優先されなければならない、このように考えております。
そういった中で、いろいろと、今回辞任された参与も含めて、原子力安全委員会の中で相当程度の議論をしていただいたと思います。その助言を得て一定の方向性を決めたわけでありますが、今御指摘のように、これでいわば十分とか、これで大丈夫というよりは、ここをある意味でスタートにして、いかにして線量を下げていくのか、その努力を早急に行わなければならないと思っております。
私も、郡山のある学校で校庭の土の一部をはぎ取る作業をニュースで拝見いたしまして、そうしたことが迅速にやれないのか、もちろん、それの持っていく場所等々いろいろな課題がありますけれども、そういうことについてしっかり取り組むように、私の方からもこの間も関係者に指示を出しているところであります。
○阿部委員 政治はやれることをやれば、そのことを国民は信頼してくれます。やれるのにやらなければ、本当に絶望いたします。ぜひ、総理、子供たちのためにもよろしくお願いしたいと思います。
引き続いて、私のあらかじめ予告してある質問に入らせていただきますが、きょうは医療問題を取り上げたいと思います。
この東北地方での震災、津波、福島原発等は、ただでも医療資源の、あるいは医療人材の乏しい東北地方に大きな傷跡を残しました。今もって医療支援のために、お手元に示しましたように、百三十三チーム、五百九十二人の方が支援に入っております。もう五十一日たって、これだけの人が入らねばならない状況であります。
しかし、今後、本格的に医療がその地で根をおろして回復していくための移行期をどうするかということで、私からは本来二つ御質問がありますが、時間の関係でカットさせていただき、一つにさせていただきます。
お手元には、現状、ここにあるチーム派遣のチームが出ております。上からずっと、これは厚労省調べでございますので、これまで累計七千三百六十七人の医療関係者が救援に入り、なお、私自身は徳洲会という病院ですが、四千九百三十四人、これに加えて入っております。民間も含めれば、およそ一万人以上が入っておる。この厚労省把握のものは公的なものが多いと思います。
この下、二つ書かれております中で、厚生年金あるいは社会保険関係の病院が、おのおのそのグループごとでいろいろな支援が入り、今も入っております。今回、被災を受けております。ところが、今回の被災にあっては、公立病院は、建て直すときに三分の二の補助、しかし、これらの病院は二分の一。それも、いわゆる三次救急の、災害のときの拠点病院であるとか、あるいは、社会保険病院は透析あるいは腎移植を行っておりますので、政策医療を行っておれば、非公立病院でも補助は二分の一、公立病院は三分の二、私は、医療というのは、民であれ官であれ、公共資本です、命のとりでです。災害時も一日五百人の透析をやっていただいたのが社会保険病院です。千三百人が避難したのが厚生年金病院であります。これらは失われては困る拠点であります。補助率をぜひ三分の二に引き上げていただきたい。いかがですか、厚生労働大臣。
○細川国務大臣 委員からの御指摘は、政策医療を担当していない病院でも今回のあれに指定すべきではないか、こういうことだと思います。
今回は、災害拠点病院は対象になります。それから、小児救急拠点病院もなります。
それから、先生指摘の民間でございますけれども、民間につきましては、今、地域医療再生基金、これを各県、最大の百二十億円手当てするということになっておりまして、そこで検討をしていただきたいということ。
それからもう一つは、福祉医療機構というのがございまして、これについては、融資は一〇〇%する、そして無利子貸し付けを五年にする、あるいは据置期間を五年にするとか、こういうことで最大こういう支援をしていく、こういうことで対応させていただきたいというふうに思います。
○阿部委員 ちょっと御理解にそごがございますので、少しだけお時間、一分で終わりますから。
実は、社会保険病院は移植、透析をやっておりますので、これは政策医療であります。私のお願いは、政策医療、災害拠点病院は三分の二、私は、民間病院もこの地域においてはとても大事です。今、二分の一ということで検討されていると伺います。本当は、すべての拠点を守ってほしいです。ただ、でも、これから命のとりでは必要です。
その御指摘をさせていただいて、時間がないので終わらせていただきます。
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○中井委員長 次に、阿部知子さん。
○阿部委員 私は、社会民主党・市民連合を代表して、二〇一一年度補正予算三案に賛成し、みんなの党提出の編成組み替え動議には、意見を異にするため、反対の立場から討論を行います。
三月十一日から五十一日が過ぎました。死者は一万四千六百十六人、行方不明者はいまだ一万一千百十一人、ふるさとを離れての疎開や不自由な避難所での生活を余儀なくされている方が多数おられます。
今回の補正予算は、そうした皆さんの思いにこたえるには、規模も不十分であり、時期も遅いものと言わざるを得ません。また、仮設住宅の増設、社会インフラ復旧のための財政支援の強化、被災者生活再建支援金のための基金の追加、特別交付税の増額、インフラ復旧費や瓦れき処理費、中小零細企業対策の拡充等、早急に対応すべきものが織り込まれておりますが、他方、原発事故に伴う生活の混乱や汚染瓦れきの処理を初め、被曝の軽減を図るものは一切含まれておらず、このままでは福島は置き去りにされかねません。
加えて、復興国債などに大胆に財源を求めることもせず、年金臨時財源や子ども手当上乗せ分など、まず社会保障関係から復興財源を捻出するやり方は、景気の悪化を招くばかりか生活不安を広げるものであり、今後の年金制度そのものの改革、安定運営に大きく影を落とします。とりわけ、税と社会保障一体改革の名のもとで給付カットと負担増が打ち出されておりますが、被災地の現実に目をつむり、命の切り捨てとなりかねないばかりか、被災地以外の国民生活や経済にも大きな打撃を与えることが危惧されます。
また、今回の災害に対して多くの国々から国際的な支援をいただき、他方で放射能汚染水の排出等で御迷惑をおかけしている中で、ODA予算の安易な削減は国際協調の重要性を忘れた愚策と思われます。
今後、地域の実情や被災者のニーズに応じた生活再建、コミュニティー再生、人間の復興に向け、自治体にとって使い勝手のよい災害一括交付金や震災復興基金の創設を行う必要があると思います。また、今回の災害により、解雇や雇いどめが急増しています。真の力強い復興に向かうためにも、そこに暮らす人々の雇用の確保と創出が不可欠であり、雇用対策の一層の強化が望まれます。 最後に、原発事故はいまだ収束せず、安全対策や補償のおくれ、国と東電の財源負担のあり方も未解決です。今回の補正では、すべて手つかずのままの二重ローン問題や放射性瓦れきの早急な処理も含めて、本格的復興に向けての第二次補正予算の早急な編成が不可欠であることを指摘して、私の討論を終わります。(拍手)
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