予算委員会 第4号(平成23年2月2日(水曜日)) 抜粋 案件:
理事の補欠選任
平成二十三年度一般会計予算
平成二十三年度特別会計予算
平成二十三年度政府関係機関予算
〔前略〕
○中井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。阿部知子君。
○阿部委員 社会民主党の阿部知子です。
新燃岳の引き続く噴火や火山灰、あるいは日本各地で報じられる豪雪、そして鳥インフルエンザの拡大など、さまざまに被害に遭われた皆さんには心からお見舞い申し上げますとともに、また政府にあっては、迅速でそして手厚い対策をぜひお願い申し上げるものです。
私の持ち時間が三十分ですので、単刀直入に、私の通告してございます質問に移らせていただきます。
菅総理は、所信表明演説でも盛んに平成の開国ということを述べられましたが、私は、実は、もし、この今という時代を考えるに当たって、最も何が私どもの国の発展やあるいは安定の制約要因であるかといえば、一言で少子高齢社会。高齢化は、平和の配当であると思います。戦後六十五年、一貫して平和であれたことの配当は、御長命な御高齢者を私どもの社会が世界一として抱えることになりましたが、一方の少子化という問題は、実は政治の無策によって、日本は著しく少子化が進んでおるというふうに考えます。
そうした中にあって、社民党も、与党でありました時代に、子供の政策に力を入れようということで子ども手当を提案し、御一緒に去年までは賛成をいたしておりました。しかし、今年の予算を見ますと、これは、もう他の委員も御質疑の中で述べられておりますが、果たして本当に子供の育ちの支援になっているか、あるいは私たちの社会の抱える困難を改善していけるものになっているかというと、私は、残念ながらそうではないんだと思います。
冒頭、菅総理にお伺いいたしますが、菅総理が盛んにおっしゃる、江戸の末期から明治の初めにかけて、総理の言う第一の開国ですね、黒船がやってきてという時代に、諸外国から日本にやってきた外国の方々、例えば大森貝塚を発見したモースとか、あるいは英国人の女性の紀行家、旅行していろいろな見聞記を書くイザベラ・バードなどがこの日本という国をどう見たか、とりわけ日本における子供をどう見たかということについて、質問外、通告外ですが、もし何か御存じであれば菅総理にお願いをしたい。
首をかしげられましたので、そうですよね、通告していないから。実は、その当時、日本はヨーロッパから見ても、子供を本当に大事にする国だとだれもが思ったんですね。例えば、男性が小さな子をひざに抱いて遊ばす光景、日本各地で見られたこと。その文化や風景や、子育てのその姿そのものが西洋の人々を感動させたといろいろなところに書いてあります。翻って、現在の我が国はどうであるか。この前の予算委員会でも取り上げましたが、児童虐待は後を絶たない。本当に悲しい国になってしまいました。
総理は、最小不幸社会とおっしゃったけれども、私はもっとポジティブに、例えば、イギリスは二〇〇七年に、イギリスに暮らす子供たちが世界一幸せであるようにというふうにブレア政権ではメッセージを出しました。子供たちに、幸せにしたい、幸せになってとメッセージする方が、最小不幸社会と言われるよりも私はうんと伝わると思います。
そして今回、二万円、三歳未満、そしてそれ以降は一万三千円の現状というふうになさいましたが、総理はここにはどんなメッセージを込めたのでしょう。一問、お伺いいたします。
○菅内閣総理大臣 今、日本が抱えている最大の問題が少子化というようにおっしゃったことは、私も基本的には同感です。別の表現をしますと、人口減少というのは、多分、日本の歴史の中で初めてのことではないか。こういうことを考えますと、その最大の原因といいましょうか、減少は少子化があるわけでありまして、そういう点で、子供を産み育てやすい社会をもっと早い時点から考えて、政策が必要であったと反省も含めて考えております。
今回、もともと子ども手当については、連立政権として御一緒した中で、そういうことも含めて、子供に対する、育てるための広い意味での負担をある程度社会的にカバーしていこう、そういう考え方で生まれた制度であることは、御一緒でありましたのでよく御理解をいただいていると思います。
その上で、今回、三歳未満については一万三千円から二万円に増額するという形の改善といいましょうか、進展を提案いたしております。この考え方は、一般的に、子供さんがゼロ歳から三歳というのは、親御さんも二十代あるいは三十代、比較的若いということで、収入も比較的低い。しかし一方では、子供が小さいだけに、なかなか共稼ぎが今の社会では難しくて、出産、育児の負担感が比較的高くなる、こういうことも考えたこと。さらには、児童手当制度当時と比べた負担増にはならないようにという、このこともあわせて考えた中で七千円引き上げて二万円といたしたところであります。
○阿部委員 お示しいたしましたのは、去年の段階、そしてことしの段階の子ども手当の成り立ちでありますが、民主党の皆さんは、児童手当の部分をあんこにして、その周りに子ども手当を乗せたとおっしゃいますが、そもそもこの図でも問題があるわけです。地方負担ももとはないはずでありました。
今、イチゴのショートケーキみたいに上に乗せた三歳前の二万円というのは、菅総理は、短絡的に言うと、若い世代は子供が小さくてなかなか働けないとおっしゃいましたが、この政権の目指すべきものは、そうした世代が働けるように応援する、すなわち、ずばり言うと保育の充実に上乗せ部分はかけるべきであります。もしそのお金がここに使えるのであればであります。
保育の充実にするか子供への現金給付にするかは、実は前政権の中でも随分論じられておったと思います。前政権の時代、「子どもと家族を応援する日本」という中では、これも超党派でいろいろな意見を交わした結果、まず今、菅総理のおっしゃったように、若い世代が大変だ、働けるように、所得をふやしてもらえるようにするために現物給付を急ぐべきだという結論でありました。
私は、一年目、現金給付で一万三千円にした、これはいろいろなことを言われますが、やはり国民に理解してもらって、日本で育つ子を幸せにするためにぜひやっていただきたい。ただ、しかし、その次のステップに、さらに、財源のさまざまな問題を抱えながら、ここに上乗せを三歳前にしていくということは、まず一つ、国民の納得、理解が得られない、政策的に有効性が問われるという二つの大きな問題があると思います。
おまけに、果たして、地方も反対していらっしゃいますけれども、ことしはこれでやったとして、引き続く年度はどうなるか。これは、子ども・子育て新システムというのを政権は出しておられます。これは見ていただければわかりますように、現金給付と現物給付を、主には市町村の、地域の裁量で配分というふうに御説明があります。
もし、これをこのままとると、現物給付というのは保育ですね、現金給付は今のような子ども手当ですね。これすらも地域で勝手に自分たちの独自の配分をしていいというお考えなのでしょうか。もしそうだったら、ことしこれだけ無理をして、無理無理をして現金給付分をかき集め、そして来年、再来年はどうなるかわからないという持続性のない政策になりますが、菅総理、いかがでしょう。
○菅内閣総理大臣 まず、子ども手当について、小さい子供を持たれている親御さんについて、現物給付、つまりは、保育といったところにもっと力を入れるべきだ、私はその基本的考え方は全く賛成であります。そういう意味では、特命チームをつくって、待機児童をゼロにする、さらに、今御指摘のあった子ども・子育て新システムというものも、そういうものに基本的にはバランスよく力を入れていこう、そういう考えになっております。
ただ、三歳児までというのは、先ほど二つのことを申し上げましたが、二つ目の、従来の児童手当制度当時と比べて一部控除がなくなりますので、この世代について負担が増大しないように、そういうことの配慮からしたものでありまして、基本的には、今、阿部さんのおっしゃるように、しっかりと若いお母さん、お父さんが子供さんを保育所に預けて働けるようにしていきたい、このように考えております。
○阿部委員 確かに、新政権では、前政権のとっておられた年少の扶養控除、小さいお子さんを育てている親御さんの扶養控除を外して現金給付に変えましたので、今総理のおっしゃったような三歳前は、逆に、恐らく年収六百万から八百万世帯では手取りが少なくなってしまうということも再来年には随分起こってくるように思いますが、逆に、もしそれを踏まえたとしても、やはり多くのお母さん、子育て中の声は、先に同じ財源があるなら保育園をもっとスピードアップして充実してほしい、これは都市部ですね。あるいは、田舎等々では、孤立して育児していることを何とか地域で支えるような、地域の体制にかけるお金にしてほしいという声の方が圧倒的に多いと思います。
私は、本当に、この政権が始まって、どこまでそういうフィードバックをなさったのか、前政権とのつじつま合わせの兼ね合わせだけで政策を打つのはやはり本当の新政権らしさがないと思います。私どもは……(発言する者あり)そうです。今おっしゃったように、マニフェストの到達のみにこだわるとこういうことになる。本当の子供政策を超党派で話し合ったらいいんです。子供は社会の宝、国の宝だからです。この点をぜひ菅総理にはお願いしたい。
次に、社民党からの提案です。
社民党は、この間、一万三千円の試算根拠は、お示しいたしましたように、ゼロから十五歳の子供に実際かかっている食費と被服費の平均値が月額一万三千円。説明する時間がないので見ていただきたいですが、よく衣食足りて礼節を知ると言います。この衣と食、着るものと食べ物の部分の平均額が一万三千円です。ほかに、教育費として下に書いてございますものを含めると、二万五千円とか六千円になってまいりますが、これは現物給付で、保育やさまざまなサービスとして出していく、特に困った人に手厚く出していく。私は、国民への説明が足りないんだと思います。何を合意点にするかが足りないんだと思います。
社民党は、先ほど新システムの中でどうなるのというのに総理はお答えにならなかったけれども、新システムが発足しようと何しようと、一万三千円の現金給付は、全額国の財源でやるのであればやるべしという、いつまでも地方財源を当てにしたり、なぜなら、地方で充実させるべき保育がおくれてくるからであります。
時間の制約で、もし次の質問と一緒に答えていただければありがたいですが、総理は、タイガーマスク現象あるいは運動と呼ばれるものをどう受けとめておられるか。私は、もし総理から、この国の大事な子供たちを、自分がみずから、総理大臣菅直人が守り抜くぞとメッセージすれば、伊達直人は菅直人であったというくらいに思っています。 なぜなら、日本の国民の多くが、先ほど、モースが明治の初めに見た日本の光景、子供を大事にしたい、社会で守ってあげたいという根っこは持っているんだと思います。その根っこを持っている日本の国の国民の気持ちをどこに向けていくのか、ここがやはり圧倒的にメッセージ力が不足しておられる。その結果、逆に言えば、子ども手当が何であり、何から充実すべきかが飛んでしまっています。
そして今、火急にやっていただきたいことがあります。実は、消えた子供たちというのがあります。住民票を御自分の住んでいるところに残したまま所在不明となる子供たちです。あの大阪の虐待事件の楓ちゃんや桜子ちゃん、あの二人がそうでありました。大阪に住民票は残ったまま、発見された場所は違う場所でありました。
今、こういう子供たちが、毎日新聞の調査だけでも、少なくても三百五十五人、全国に広げれば一千七百人いるのではないか。あるいは、小中学校で一年以上学校に来ていなくて、その安否が確認されない子もまた同じように数百人、三百三十三人でしょうか、これも調査は不十分です。
まず、政権としては、最もSOSを出したくて出せない子供たちのところに私は手を差し伸べるべきだと思うし、そのために、消えた子供たちの実態調査、これは市町村にお願いするしかないわけですが、これをやっていただきたい。そして、子供一人一人の台帳をつくっていただきたい。子供は、生まれてすぐ出生届を出して住民票に入る、だけれども、その後、三、四カ月健診で来ない、予防接種のときもどうなったかわからない、何か御病気に遭って医療機関かもしれない、情報がばらばらに管理されています。一人の子の情報をパーソナルサポートするための子供台帳、後ろで消えた高齢者と言っていただいていますが、御高齢者の問題と同様に、ある意味では守っていかねばならない。そして、子供たちがSOSを出せないということを本当に強く受けとめて、消えた子供たちの実態調査、やればできます、やっていただきたいが、いかがでしょう、菅総理。
○中井委員長 菅直人内閣総理大臣、三つの点、御質問がありましたから、お答えください。
○菅内閣総理大臣 まず、タイガーマスク運動ということについて、私は、多くの国民がやはり何らかの形で、困っている子供だけには限りません、いろいろな形で困っている人に対して手を差し伸べたいという思いを持っておられることの一つのあらわれだと思っております。そして、このことはよく、寄附に関して、アメリカなどに比べて、日本では非常に一般的に寄附が少ないということが言われます。それを、ちょうどある番組をテレビで見ておりましたら、なかなか寄附をするような場がないとか、あるいは寄附してもそれが本当にちゃんとした目的に使われるのか確かでない、こういうこともあります。
そこで、御承知のように、私たちとしては、新しい公共という概念の中で、NPOに対しての寄附の控除をしっかりとやっていこう、そういう税制改正を出すのと並行して、このNPO法人が、今認定NPOが非常に限定されているものを一定程度の条件のもとにもっと大きく拡大していこう、つまりは、官のやること、あるいは私企業がやることの間に、NPO的な新しい公共として受け持つべき分野がもっともっと大きい位置にそのエネルギーはあるはずだということで、今進めているところであります。
それに加えて、子供台帳についての御提案でありました。確かに、消えた御老人の話はかなり注目されておりますが、今お聞きをして、子供が住民票と違うところにいる、ということは、多分学校に行かないままにある意味での行方不明になっている、こういうことについての御指摘、私としても初めて指摘を受けて気がつかせてもらいました。
そういう点で、あるいはこれは、学校というものとの連携なども含め、自治体と連携して行うことだと思いますが、ぜひ前向きに検討してみたい、このように考えております。
新システムについて、いろいろな将来の議論をいたしていることは知っておりますけれども、まだ具体的な形で固まっているというふうには承知をいたしておりません。この問題も、広い意味でといいましょうか、社会保障の中心的な課題の一つでもありますので、これから社会保障制度についての超党派的御議論の中でもぜひ議論に参加をしていただければと思っております。
○阿部委員 総理、それが何でもかんでも社会保障システム論議に丸投げするなと言われているところなんですね。
私は、せめて民主党政権が、上乗せは必要ないと思っていますよ、一万三千円でやり始めて、この二年しかなくて、その次どうなっちゃうかわからないと言われたら、お母さんたち、こんな、一体何なのと思いますよ。それは、結果的に修正されることはあり得るでしょう。でも、せめて総理、最初には一万三千円の給付だけは守りますとか言わないと、それはマニフェストでうたった最初のスタートがもうなくなっちゃうんですよ。全額国庫負担で一万三千円現金給付しますと始めたんですから、そこまで引っ込まないでいただきたいんですね。逆に、そうでないと論議の次が成り立たないんです、あいまいにされて。私どもは試算根拠を出しましたから、しっかり総理は見ていただいて、やっていただきたい。そして、おまけに、これ以上の増額、今のところできまいと私が思うのは、実は、財源のために、子供のない世帯、それも必ずしも所得が多くない世帯にもろに負担をかけるからなんですね。
結局、今度、ショートケーキのイチゴの部分を乗せるためにやったことは、所得税の見直しなんですけれども、このために、ここに書いてございます成年扶養控除というものが、ちょうど真ん中の部分、五百二十万人に当たる二十三歳から六十九歳までの方が何らかの理由で所得が十分じゃなく御家族のどなたかの扶養になっている場合に、これを所得にして四百万くらい、収入にすると五百六十八万からだんだんなくしていきましょうということなんですね。
総理、次のページも見ていただきたいが、私は、去年、おととしの税制改正でも、では、何でここに五百二十万人も本来働いていていいはずの人たちが働けない、あるいは働くところに到達できない状態にいるのか、このことに手当てしないと、簡単に控除を外して、今ある最低の家族の守りを外していいんですかと伺ったと思うんです。でも、ことしはまたここを縮小していきたい、廃止していきたいということでした。
そもそも、年収で五百六十八万、所得で四百万は、総理の言葉で言うと、中よりかなり上とおっしゃいましたか、そういう表現をとっておられますよ、収入にして。本当でしょうか。私は、一家を、平均的な所得を相当に上回る水準、五百六十八万、所得で四百万の世帯を相当に上回ると言って、そこで例えば、引きこもっているお子さんもいるでしょう、あるいは定職がなかなか見つからない人もいるでしょう、さまざまな要因があって家族という形態の中で暮らしている人たちを全くはしごを外していいものかどうか、これが一点です。
おととしの審議の折には、そういう人には、さまざまな就労支援、パーソナルサポートで就労支援をやるということでありました。でも、やっとモデル事業で五カ所始まり、今度の予算で十九カ所。これは、五百二十万人中少なく見ても三百万人は、そうした働いていない、でも働く可能性は持っている、だったら支援が必要な、普通は物をやるとき、支援をきちんと一方でやって、そして税の見直しを行うとやらなければ、この層はみんな、まかり間違うと生活保護とか他の形になってしまいますよ。これが果たして、生活再建を第一とする私ども社民党と三党連立合意に成り立った民主党政権のやることなのかどうか。
総理、二点お願いします。
○野田国務大臣 阿部委員の御指摘のとおり、今般、税制改正の中で成年扶養控除の見直しを行わせていただくこととなりました。その中身は、委員からも御指摘がございましたけれども、現在は、いわゆる控除の対象は五百二十万人ほどいらっしゃいます。ただ、その中で、どうしても自立して生活することが困難だと思われる方は引き続き控除の対象となります。心身に障害を持っていらっしゃる方であるとか、学生であるとか、六十五歳以上の高齢者であるとか、こういう皆さんについての控除は引き続き続くことになります。
加えて、あとは所得制限のお話もされました。その高さをどう見るかはいろいろあるかと思いますけれども、所得で四百万、これは給与収入でいうと五百六十八万でございます。ちなみに、パートを除く労働者の平均給与額は四百七十八万ということでございますので、こういう平均給与を上回る方に御負担をいただくというような措置をとらせていただきました。それによって対象から外れるという方は、およそ百万人ほどではないかなというふうに思います。
○阿部委員 野田大臣は正直なので、およそとおっしゃいましたが、調べていないからわからないんですよね。
五百二十万人のプロフィールを調べてくれ、そうしたら、総務省に調査して年齢とか年収分析はやられましたよ。私が言うのは、今、野田さんがおっしゃった、例えば学生で、これも学生もとてもコアな学生。短期間学校に行っていて、しかし、それが自分のキャリアアップにつながるような学生は含まれない。それから、さっき言ったフリーターとかで、しかし、何とかスキルアップしたいとやっている最中の人も含まれない。一体どんな人たちがこの五百二十万人の中にいるのか、きちんと調査して、その人たちがきちんと働けるための施策を打って。
今やられたことは、これとこれとこれは残しましょう、しかしその他は働けるはずだといって、そこで終わっているんですね。はずだで終われば苦労はないんです。現実には、働いていないからこういう形になるわけです。 私は、要因はさまざまだと思います。世で言う引きこもりもあれば、どなたか御家族の介護をしているキーパーソンかもしれませんよ。社会的ケアシステムが余りに劣った日本では、ここにこれだけの人がたまり込んでいる。総理は、パーソナルサポートでこれからやるとおっしゃいましたけれども、果たして本当にその体制は進んでいるんですか。何人がそこでサポートできますか。
おまけに、最後に一つだけ。
ジョブカードというのも見直すとおっしゃいますが、私は、ジョブカードは地域で頑張っている商工会議所などのお力をもっとかりた方がいいと思いますよ。そうやってみんなで支えていって、仕事をしてもらう。これが新政権の姿でなければならないと思いますが、総理どうですか、最後に。ごめんなさい、一つしかもう時間がないと思います。
○菅内閣総理大臣 今、野田大臣からもありましたように、この五百万を超える皆さんの中で、本当に控除がなくなる対象者は百万人程度と見ておりまして、その上で、パーソナルサポートについて、いろいろなサポートがありますけれども、雇用について特に重要だと考えております。これは、新卒者の雇用というだけでなく、今、求職者支援という制度も改めて恒久化いたしますし、また、自殺対策あるいは貧困対策、こういう全体の皆さんを包摂していこうという特命チームをつくりました。
そういう意味で、これからそういう分野に対して、よりしっかりサポートしていきたい、そういう施策、まだ十分ではない部分もありますけれども、少なくともそういう姿勢で臨んでまいりたい、こう思っております。
○阿部委員 十分でないとき、はしごを外せば何が起こるかです。総理、よく考えて善処していただきたいと思います。
終わらせていただきます。
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