第180回国会 本会議 第10号(平成24年3月23日(金曜日)) 抜粋

案件:

 日程第一 不正アクセス行為の禁止等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第二 関税定率法等の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第三 中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第四 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第五 株式会社企業再生支援機構法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第六 沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第七 沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第八 自転車競技法及び小型自動車競走法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第九 児童手当法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第十 都市再生特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第十一 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件

議事録全文(衆議院のサイト)
ビデオ(衆議院のサイト)


〔前略〕

議長(横路孝弘君) 阿部知子さん。

    〔阿部知子君登壇〕

阿部知子君 私は、社会民主党・市民連合を代表して、児童手当法の一部を改正する法律案に賛成の立場から討論を行います。(拍手)  しかしながら、この賛成は、児童手当が平成二十一年度以前の水準、対象に逆戻りして、受給者、自治体へ大きな混乱を及ぼすことを避けるという一点のためであり、本質的な賛成ではありません。
 我が国においては、古くから、子供は未来であり、宝であると言われてきました。しかし、この二年間の論議の過程では、子供たちの育ち行く権利、揺りかごとしての家庭の意味と役割、そしてそれらを迎え入れる地域や社会のあり方、必要とされる国の施策について、真剣に論じられたとは到底思えません。
 目的、対象年齢、支給水準、費用負担のあり方、所得制限の必要性などの本質的論議は、いわゆる三党協議の陰に隠され、国民からは見えなくなりました。
 また、住民税の年少扶養控除廃止の影響で、今年六月分以降、所得制限額以上の家庭だけでなく、年収四百万円台の中堅世帯の実質手取り額まで減少してしまい、そもそも何のための現金給付であるのか、その根幹が揺らいでいます。
 さらに、子ども手当の導入と年少扶養控除廃止をセットにした今回の手法が子育て世代内での所得再配分に帰結した点も大きな問題です。子供の育ちを社会全体で応援するという理念は、一体どこへ行ってしまったのでしょうか。これでは、子ども・子育て新システムも含む社会保障と税の一体改革にも疑念を抱かざるを得ません。
 加えて、子育て世代から徴収する地方住民税増収分が、国民健康保険の都道府県調整交付金やエコカー減税地方負担分の振りかえなど、子育て施策とは全く関係のない分野に使われる一方で、地方独自の子育て支援策を何の検証もなく一般財源化することは、子供の施策そのものの後退につながります。
 子ども手当は、この二年間で四回も立法措置が繰り返されてまいりました。この間の混乱は、子育て世代の政治に対する不安感、不信感を増幅させ、また、現金給付と車の両輪である保育所の増設などの現物給付への取り組みを鈍らせてまいりました。
 私は、政治家一人一人がこの事態を真剣に受けとめ、国連子どもの権利条約の精神にのっとり、また、かつての文明開化期に西欧人の目に映った、素朴で絵のように美しい日本を取り戻すためにも、子供を守ることを最優先の課題と考え、誠実に取り組むことを訴えて、私の討論といたします。(拍手)


第180国会 国会活動コーナーに戻る   阿部知子のホームページに戻る