第180回国会 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第10号(平成24年5月29日(火曜日)) 抜粋

案件:

 理事の補欠選任

 委員派遣承認申請に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七四号)

 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七八号)

 子ども・子育て支援法案(内閣提出第七五号)

 総合こども園法案(内閣提出第七六号)

 子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七七号)

 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七二号)

 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提出第七三号)

議事録全文(衆議院のサイト)
ビデオ(衆議院のサイト)(お使いのブラウザー環境によっては、再生できない場合があります)


〔前略〕

中野委員長 これにて塩川君の質疑は終了いたしました。
次に、阿部知子さん。

阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
 本日は、皆様、大変遅い時間までお疲れさまです。私で最後になりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 冒頭、予告、通告外のことですが、小宮山大臣にお伺いしたいことがございます。
 実は、昨日、千鳥ケ淵で拝礼式がございました。
 この間、菅前総理も、硫黄島の御遺骨の御帰還がかなうようにいろいろなお取り組みをなさっていて、私は、それは大変前向きなこと、いいことというか、今現在、私たちがこの国で、あの敗戦、大きな敗戦、あるいは大戦を経験した後、この国が復興していくその礎を築いていただいたお亡くなりになった皆さんですから、私たちは全力を挙げて感謝もし、また、残された御遺族、御家族にも礼を尽くすというのは、人間としても、社会としても、国としても、当然だと思うんです。
 そこで、私は、当選後十二年になりますが、拝礼式は何らかの形で毎回参加をさせていただいています。その中で、昨日の拝礼式は、私はちょっといかがなものかと思いました。
 理由は、常陸宮両殿下が参加していただきまして、献花もしていただいて、それでお帰りになる、それは通例のことであります。
 その後、野田総理も、公務があられたんでしょう、献花されてお帰りになりました。玄葉外務大臣あるいは田中防衛大臣もおられ、また環境副大臣もおられました。それらの大臣も、皆さん、献花の後、席を立たれました。そこから続いて、インドとかパラオとかパプアニューギニアとか、各国の全権大使という形で大使館の方が来られておりました。この方たちも献花をされて、しかしその後、皆さん席を立って帰ってしまわれました。
 実は、私は、先ほど申しましたように十二回連続して出ているんですけれども、かつてそういうことはなかったんですね。せめて式の終わるまで、御遺族の方が献花を済まされるまでいていただくということを厚労省から外務省にお願いしなかったのか。
 お一人、二人、三人と帰られますから、後になった方は、帰らなきゃいけないと思われるのか、日本の風習だと思われたのか、皆さん全部帰ってしまわれたんです。
 その後、またもっと問題なことがございました。
 実は、政党の献花がその後入りました。輿石幹事長が民主党の代表で献花をなさいました。輿石さんは、実は、献花された後、とどまろうか帰ろうか悩まれたみたいで、戻ってこられて、しばし身の振り方を考えておられました。そうしましたら、恐らく厚生労働省の担当者だと思いますが、お帰りになる方に誘導されました。これをもって次々と、次の自民党の谷垣総裁も公明党の山口代表も、皆さん献花された後帰ってしまわれました。すなわち、こちら側の席というか、国会議員並びにそうした外国の参加してくださるところは、ほとんど空っぽになりました。
 実は、でも、細川前厚生労働大臣は一般の参加で最後までいてくださいましたから、まだよかったかなと正直言って思いましたけれども、私はやはり、いかに何でも御遺族に失礼かと思い、一人だけ戻って、私の後、献花された国民新党や新党日本の皆さんは残ってくださいました。そして、私が献花した後、御遺族の方たちが詰め寄ってこられて、最後まで残っていただいてありがとうとおっしゃいました。
 私は、何か申しわけなくて、一体この事の運びは何なんだろう、やはり、今の時代、今の社会があるということを、どんな犠牲の上に成り立ったのかを忘れてしまえば、本当にとんでもない民族であり国民になると思います。  なぜ、ことしの拝礼式がこのような仕切りであったのか。私は、厚生労働大臣は御存じないと思うんです、きのうもここで委員会でありました。西村智奈美副大臣はもちろん最後まで御出席でありました。しかし、外務省との段取り、あるいは各政党の代表にどのように伝えられたのか。本当にこれは禍根を残します。
 ぜひ、お調べいただいて、来年にはこうしたことのないようにお取り計らいをいただきたいです。冒頭お願いします。

小宮山国務大臣 小宮山国務大臣 非常に大事な御指摘、重く受けとめたいと思います。
 おっしゃいましたように、しっかりと戦没者の方への敬意の念、そういう念をきちんとするということ、御遺族の皆様に失礼のないようにちゃんと対応するというのは当然なことだと思いますので、委員がおっしゃるように、どのような仕切りをしたのか調べて、来年からはそういうことのないようにしていきたいと思います。

阿部委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 引き続いて、通告してある質問に入ります。
 民主党の皆さんと御一緒に政権交代をいたしまして、私どもも大変この国の貧困化ということを懸念して、それを何とかしたいと思ってやってまいりました。高校の無償化や子ども手当の問題も、そうした、まず、子供たちが貧困の中に生まれ、貧困の中に育ち、貧困の次世代送りが起こるということを何とかしたいと思ったところから出発したものであります。
 と同時に、しかし、私が昨今の民主党の皆さんの政策、特にこの税と社会保障の一体改革にかかわるいろいろな御提案を見ておりますと、いわゆる社会保障政策が、言葉は悪いんですが、救貧政策、貧しくなったことを何とかいたしましょう、手当ていたしましょうということに傾き過ぎているやに思います。
 もちろん、年収二百万円以下の方が一千万人ですから全体は貧しくなっています。でも、最も必要なことは、言葉で言えば、防貧、貧になることを防ぐための雇用政策であったり、保険料負担の軽減であったり、もろもろあると思います。そうしたことが一切見えない中で、私が本日伺いたいのは、年金の最低保障機能を強化するべく行われる加算の問題でございます。
 予算委員会から引き続いて、低所得とは何かということを伺ってまいりましたが、まず冒頭、岡田担当大臣に、社会保障全体にかかわることであり、なおかつ、この年金問題で今度六千円の加算をなされようとするときの低所得の概念、定義、お考えをお聞かせください。

岡田国務大臣 これは、いろいろな考え方があり得るというふうに思います。しかし、今回とっております低所得者の範囲としては、他の社会保障制度、つまり、介護保険の保険料軽減、高齢者医療の窓口負担軽減などで多く用いられている範囲を基本としております。
 具体的には、市町村民税が家族全員非課税、かつ、年金その他の収入が老齢基礎年金満額、すなわち月額六・四万円以下の方々ということにしております。そういう方々に対して一律六千円の福祉的な加算を行うことにしているところでございます。

阿部委員 では、岡田副総理に伺いますが、その方たちに対して、もしもその方が一切保険料を納めておられなくて、そうした状態、先ほどおっしゃった六万四千円以下になっている場合も六千円給付されるんでしょうか。一度も保険料を納めていなくて、たまたま基準は他の所得等々で考えて、でも六万四千円いかないよと。一円たりとも保険料を納めていなくても六千円をお渡しになるんでしょうか、どうでしょう。

小宮山国務大臣 全く払っていらっしゃらない方には出しません。

阿部委員 そうすると、これは福祉的加算とは言わないんですね。保険の世界に入ってまいります。
 安住大臣、お伺いいたします。
 先ほど岡田担当大臣は、介護保険等々の並びで使われる低所得を参考にしたとおっしゃいました。朝の質問で、あべ俊子さんとのやりとりの中で、私は、いや、ここははっきりさせていただかねばならないと思いましたが、介護保険の世界では、確かに今、岡田副総理がおっしゃったように、年金と他の所得と合わせて八十万円というところで切ってございます。これが介護保険料の減免が半額になっているところでありますね。
 果たして、この場合、この方がすごく資産持ちであられた場合、ストックとしての物は持っていてもフローは少ないという方でも、今回のこの低所得者に入るんでしょうか。加算がなされるんでしょうか。お願いします。

安住国務大臣 先生、それは給付つき税額控除などをやらないで、概念としてですか……(阿部委員「今、概念じゃない」と呼ぶ)いや、つまり、ストックじゃなくてフローの部分だけで、先生の御指摘であって、例えば金融資産が幾らあるかということも加味するのかということに関して言えば、手続上はそれは加味はできない。

阿部委員 やはり余りにもおかしいと思うんですね。
 どんなに金融資産をお持ちでも、どんなに立派な家に住んでいても、今手元にある現金が六万四千円以下の月収であると言えば、そうしたら六千円出しますといったら、私は、これは本当にモラルハザード、不公平感が強い。私は皆さんが低所得者の方を何とかしたいと思っている気持ちは共有しているんです、だけれども、そんなにルーズなことをやってしまったら本当にこの社会の規範が崩れます。
 安住さん、ちゃんと聞いてください。
 金融資産をお持ちの方、あなたは財務大臣ですよ、幾ら持っていても、もしも、あと土地、家、でも、フローというか現実の収入、六万四千円以下であるということは起こり得ますよね。
 私は実は選挙区は藤沢で、隣は鎌倉ですけれども、鎌倉などは大きなお屋敷がいっぱいあって、しかし、現金はそんなにお持ちじゃないという方がおられますよ。でも、その方にも六千円出すんですね。どうでしょう。もう一度お願いします。

岡田国務大臣 それだけ捉えれば、確かに委員のような議論は成り立ち得ると思います。
 しかし、これは制度ですからどこかで割り切らないと、全てそれで資産を調査して、その上でこの膨大な数について支払うということが果たして可能かどうかという問題。それから、例えば、たまたま都心に住まいを持っていて、そして資産的には確かに評価をすれば高い価値かもしれない、しかし、現実、日々の収入というのはそういった最低限のレベルしか収入がない、そういう方に、では資産はあるからそれを何らかの形で売って、出て、そしてということを果たして強いるべきかどうか、こういう議論もあると思うんです。
 いずれにしろ、制度ですから、どこかで割り切らざるを得ないので、やはり大局を見て判断せざるを得ないということであります。

阿部委員 そんな割り切り方をしていただいては困るんですね。例えば、住宅をお持ちであればリバースモーゲージにしようとか、いろいろな他の施策をやっているんですよ。そこでお互いの公平性を担保していこうとしているんですね。私は、国の仕組みが本当に国民から見ておかしいなと思われた途端、全て崩れてしまうと思います。
 そして、岡田副総理、私は、おかしいと思うのはこの件だけじゃないんですね。民主党は、これから年金の問題で最低保障年金というのを出されるときに、所得比例の年金と、足らず前を何とか七万円になるまで入れていきましょうということですよね。このときの七万円というのは、今のように年金収入とほかの所得も合算するんですか。民主党のお考えはまだ詰まっていないとおっしゃいますが、私は、既にこのことと今度できる年金とが大きく考えが違えば、また国民は混乱すると思います。
 今回、民主党の案の一番の問題は、保険方式である年金の収入とその他の所得を合算して低所得者という範疇を設けて、そこに年金のプラス給付として出そうとしていることなんですね。ここで二つの制度が本当にぐちゃぐちゃになるもとをつくっています。
 岡田さん、どうですか。これは、あなた方のお考えの七万円の最低保障年金のときには、他の所得も合算してやるんですか。

小宮山国務大臣 これは、所得比例の年金額でやりますので、合算はいたしません。

阿部委員 そうすると、また今回やることと次やることは変わっちゃうんですよ。そんなにころころ変わったら、国民が制度を理解し、本当に納得していただくことができなくなりますよ。せめてそこくらい統一させるべきですね。そして、統一できないなら、今こんなことを焦ってやるべきではないですよ。
 小宮山大臣に伺いますが、先ほど遠山さんとのやりとりの中で、他の社会保障制度でやっているとおっしゃいました。一体これは何ですか。このような仕組み、一方で保険料をある額納めますね、そこで結果として年金の額が積み上がる、これと他の所得を合算して、足りないから福祉的給付をするなんという他の社会保険の仕組みというのはありますか。何を例に挙げられたでしょう。

小宮山国務大臣 他の社会保障制度と申し上げたのは、介護保険の保険料軽減、自己負担の軽減、高齢者医療制度の自己負担軽減などで、こうしたことで多く用いられている低所得者の範囲にしたということです。

阿部委員 今おっしゃったように、自己負担の軽減なんですね。加算して給付しているわけじゃないんですね。それは保険制度を成り立たせるためなんですね。保険料を応能負担になるべく近く、払えない方は減免、これはあってもいいんですよ。でも、今皆さんのやろうとしていることは、それを逸脱しているんですね。
 今大臣が挙げていただいた二つは、保険料が負担だからそこを何とかいたしましょうという医療や介護のお話です。それは私はあり得ると思います。保険という社会は共助だから、なるべくこれを本当に社会の骨格にしていくためには、そこに負担できない方がおられたら、エンパワー、サポートして、納めていただきましょうということであります。それはいいことです。しかし、今やっているのは、その結果、ある年金額を自分が得た、ほかの所得も得た、でも少ないからさらに渡すという全く違うことなのです。
 そして、では、どんな不都合が起こるかということを具体的に挙げさせていただきます。
 小宮山大臣は、パートなどの皆さんの年金加入に大変に熱心です。私は、そのことは評価しておりますし、頑張っていただきたい。だけれども、小宮山大臣が一番熱心にやりたいパートの女性たち、例えば四十歳、五十歳の主婦であった場合、主婦じゃなくてもいいんですよ、おひとりの方でも、おひとり暮らしでも。次のお示しした資料を見ていただきたいんですけれども、例えば今回、月収七・八万円の方から、この方が週二十時間以上働いて、一年以上であれば、厚生年金に入れますよ、五百人以上の企業でとお決めになりました。
 でも、大臣、よく見ていただきたいんですよ。七・八万円の月収の人が、もしも、あなた方が配ろうとする六千円を、この方は、今現在だったら、もしかして年金を一生懸命払っていても、例えば五万円しかないといたしますね。何とか上乗せしたい、たった六千円を、まあ五万八千円くらいにしましょう、六千円を上乗せするためには、十四年七カ月間、毎月六千四百一円の保険料を払わなきゃいけないんですね。次の八・八万円の方、この方だと、十二年十一カ月、毎月七千二百二十一円払わなきゃいけないんです。
 あえて言えば、私は、それでも払っていただいて、厚生年金に入ってほしいと思います。だけれども、一方で、入らなくても六千円来るんだったら、何もこんなに苦労して、十四年七カ月、十二年十一カ月払う必要ないじゃないですかと考えますよ。  今、なぜ、収入の少ない方々が保険料を払う、本当はいいとわかっているけれども、でも、払えないなという厳しいところにあるんですね。その方たちにとって、七・八万円の月収、八・八万円の月収、九・八万円の月収、おのおの月額保険料をここに計算いたしました、これは厚労省にやっていただきましたから。そうしたら、十四年とか十二年とか十一年、少なくとも十年以上これを払い続けないと、あのただで来る六千円すら、それととんとんなんですよ。
 これだけの負担をさせて、そして、企業も負担なさるわけですね。では、企業は、いや、うちは十何年も負担したくないから、あなた、今五万八千円なら、大丈夫よ、あと六千円は来るんだからということになるじゃないですか。
 私は、実は、この指摘を社会保険労務士さんから受けました、企業に一生懸命加入を誘っているのに、こんなことをやられたら入りませんよと。だって、もし六万四千円以下だったら、確実に六千円は渡しますからと一方で言っているんですもの。
 この少ない年金のところを、何とか厚生年金に加入してもらって、生活を底上げしていただきたいとやったはずの制度が、全く逆に意味をなさない、モチベーションがなくなっちゃうんですね。
 大臣、これはおわかりですか。どうでしょう。

小宮山国務大臣 委員も御評価いただいたように、短時間労働者の適用範囲を拡大するということは、週三十時間働かなくても、二十時間であっても、働きに見合ってしっかりと自分で保険料を納めていただいて、少しは多い年金なども受け取るという、生涯に向けての保障もしていくということで、このこと自体は御評価いただいていると思っています。これはこれできちんと進めたいと思っています。
 そして、こういう適用拡大が必要であるという一方で、今現状として非常に低年金の方がいらっしゃる中で、その問題に対応するということも非常に重要な課題。
 そういう意味で、今回は、その一律六千円のほかに、納付意欲を損なわないように免除期間の加算ということもつけまして、こちらはこちらで、こういう形で一定の効果のあるものをするということについては御理解をいただきたいというふうに思います。

阿部委員 実は、免除期間の加算も同じような問題を持っています。
 とにかく、先ほどの、年金の保険方式を逸脱して、六千円ただで渡しますとやったら、あらゆる保険料を払って、長年払って、支えていこう、自分も支えられようという気力が失せちゃうということなんですね。
 もっと言えば、例えば二十五万円の月収、厚生年金の中で悪くないと思います、月収にしたら。この方だって、六千円を上乗せするには四年六カ月かかるんですね。保険料を真面目に払って、保険料は月二万一千三百三十六円ですよ。これだけの保険料を五年近く払って、でも、もしぎりぎりのところだったら、払わなくても六千円来るんです。
 私は、この問題は、一体、審議会ではどう話されたのか。議事録を見たけれども、何もないんです。でも、こんなに保険へのモチベーションを低下させるものはないですよ。
 ぜひ、小宮山大臣、きょう私の示した資料をもとに考えていただきたい。やろうとしていることはいいことだから、私は、逆に、六千円の、失礼な言い方だけれども、ばらまきと言われかねないことをおやめになることだと思います。
 もう一つあります。
 一番下は、国民年金に付加年金というのがあります。御存じでしょうか。国民年金は、昔からなかなか厚生年金よりも、保険料は一万五千何がし、でも昔は、スタートしたときは何百円の単位でしたけれども、四百円とかいう時代に、それともうあと三百五十円払ったら、その三百五十円については、国庫負担を四分の一入れて給付しましょうというのが付加年金なんですね。これは、少ない国民年金を、何とか給付のときにかさ上げしましょう。これは、四百円を三十年払うと、実は六千円が上乗せなんです。これだって、まるで意味がなくなりますよ。
 次のページに、「二十歳になったら国民年金」とあるのは、そこの二番目に「月額四百円の付加保険料を納付されると、」今でも国民年金だけで不安という方にはこれを奨励しているんですよ。六千円上乗せというのは、本当に大事で、本当にいいことなんです。でも、それを努力してやっていただくことを応援しているんですね。
 私は、これからの国の政策は、本当に、先ほど来問題になっている少子化ですよ、間違いなく。そして、それをどう支えるかといったとき、共助の仕組みの、その足らざるを手を差し伸べて応援してさしあげるというふうにしないと、とてもとても、財源も足りないし、人の意欲を失わせてしまう。私は、何も自助だけを言っているんじゃないんです。共助が大事。でも、共助が成り立つための国のサポート、そのちょっとのサポートが一番大事だということですよ。
 これは、きょう初めてごらんになったかもしれない。私は、全部これを試算してきたんですよ。厚労省にも確認しましたよ、私の試算でいいですかと。こんなことが横行したら、私は、せっかくの保険の世界がもう機能しなくなってしまうと思うので、ぜひ大臣には検討していただきたい。
 そして、もう一つ検討をお願いしたいと思います。
 私は、ここに、五百万人に六千円配る、四千六百億かかるといいます。それだけのお金があったなら、さっき言った、救貧よりも防貧、変な言い方ですが、みんなが暮らしを安心して過ごせる政策に向けていただきたい。すなわち、高いという実感のある国民健康保険料、あるいは、先ほど、二〇三五年には二倍になっちゃうという介護保険料、ここにやはりお金を入れていくということだと思います。
 前から、私は、六百億あれば、国保の家庭の子供さんたちは、子供が多いほど大変になるのが何とかできる、負担が減るんだと申し上げています。これらをきちんと保険の制度の中でお金を使い、充実し、そしてこの国が本当に支えられるという考え方について、いかがですか。最後にお願いします。

小宮山国務大臣 委員の御指摘、そういう考え方については、受けとめさせていただきたいと思います。
 ただ、私どもとしては、それぞれの仕組みの中で、健康保険の保険料、介護保険の保険料、低所得者の対策などもそれぞれとってきています。それをまた、総合的にどういうふうに制度横断でやったらいいかということもやってきています。そうした中で、今回、低年金の方を解消するためにこういう形のものを出させていただいたんですが、そういう御議論があるということは受けとめさせていただきたいと思います。
 それで、一点、先ほど、保険料を払っていない人には最低保障年金を出さないと申し上げたんですが、これは、保険料を払っていないので年金をもらっていない、この人は、払えるのに払っていない人には加算をされないということで、免除を受けている人に対してはそれを出しますので、そこだけちょっとつけ加えさせていただきます。

阿部委員 それぞれの仕組みの中できちんと完結していくような整合性を持たないと、国も社会も壊れるということです。
 終わらせていただきます。


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