第180回国会 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第11号(平成24年5月30日(水曜日)) 抜粋 案件:
政府参考人出頭要求に関する件
公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七四号)
被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七八号)
子ども・子育て支援法案(内閣提出第七五号)
総合こども園法案(内閣提出第七六号)
子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七七号)
社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七二号)
社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提出第七三号)
議事録全文(衆議院のサイト)
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〔前略〕
○中野委員長 これにて高橋さんの質疑は終了いたしました。
次に、阿部知子さん。
○阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
社会民主党・市民連合の阿部知子です。
冒頭、社会保障と税の一体改革と言われながら、医療関係の法案もない、介護関係の法案もない、年金もない、ないない尽くしで、あるのは消費増税だけではないかと皆さんに指摘されております。私も本当にそう思います。
そして、昨日お尋ねしたように、急に降って湧いたような六千円をお渡しすることが、逆に今ある保険制度を危うくするとなれば、これは百害あって一利なしの提案なのではないかとすら思ってしまいます。
もう一つ、岡田副総理にお伺いしたいんですけれども、先ほど来これも何人か御指摘ですが、消費税を社会保障の目的税化するというお話ですけれども、年金、医療、介護にプラス子育てまでも入れたんだということでもあります。これは、逆に言えば、年金、医療、介護がこんなに大変だから消費税を上げようやという連動にもなりかねないという問題もありますし、逆に、私は、今皆さんが考えているその社会保障の中身に欠けたるものがあると思います。
一つは雇用政策、それも積極的な雇用政策です。実は、既に一九九〇年代、ヨーロッパで、ブレアが教育、教育、教育と言い出したときは、何があの国の一番問題であったか。成熟社会に向かおうとするとき、みんな高齢化いたして、そして、高齢化しながら、若年層では失業率が拡大していく、あるいはニートとかの問題が非常に大きな影を落とす。私たちの社会も、今、貧困化とそして若い方たちの不安定な雇用という問題が非常に、これからの社会保障を考えたら、それが一番問題でしょうよと思います。だって、その方たちが担い手なんだから。
と同時に、私は、もう一つ、このブレアが言った教育という問題は、実は、皆さんの提案では、子育てという、保育か幼稚園にするかという人生のごく初期のところで論じられていますが、もっと、生涯教育であると言ってもいいし、若い世代の小中学校、義務教育や、あるいは高等教育などをどうしていくのかという全体の社会像を提案しないと、本当に部分的なお金の配分で、こっちが足りない、あっちをとってこようという話だけになって、向かうべき未来像が見えないと思います。
冒頭、岡田副総理に伺いますが、岡田大臣にとって、この教育の位置づけ、そして、もし社会保障関係の経費を今言っているような年金、医療、介護、せいぜいが子育てというところに限った場合に、これから我が国がここに本気で、実は、ここにこそ本気の施策を打たないと、この国の将来がないと私は思います。どうお考えですか。
○岡田国務大臣 まず最初に、ないない尽くしと言われましたが、我々、現に、子ども・子育てで三本、年金で二本の法案をこの委員会に出しておりますので、その内容についていろいろ御議論があることはわかっております、しかし、きちんと我々としては提案をさせていただいている、別に税法二本だけを出しているわけではございませんので、そのことをまず申し上げておきたいというふうに思います。
委員が言われた雇用とか教育の重要性というものは、それはおっしゃるとおりであります。そういったところについて我々はしっかり力を入れなければいけないし、現にそういったことも進めているところでございます。
しかし、他方で、消費税の引き上げとそれから社会保障の充実、これを対の形でやってもらいたいというのは私は国民の声だと思うんです。消費税を上げるときに、何に使ったかはっきりしないじゃないか、やはり社会保障のためにやってもらいたいというのが多くの国民の声で、確かに、そこに教育や雇用も入れると、かなり金額が広がります。とても消費税の税収では賄えない、というか今でも賄えないんですが、さらに広がって、非常にぼけてしまいます。
そういう意味では、我々、社会保障四経費、これを消費税で賄っていく、少なくとも増税分は全てそれに使うという、わかりやすく説明をさせていただいているところでございます。
○阿部委員 まず、子ども・子育て関係の法案を出しているじゃないかとおっしゃいますが、これはきのうでしたか、小渕委員が非常にクリアに指摘されたように、子ども・子育て新システムというところのこども園だけが突出していて、先ほど私が申しましたように、例えば子育て中の世帯にアンケートをとりますと、何が一番強い関心事かというと、教育なんです。子供はもちろん小さいころは保育ですよ、あるいは幼稚園でしょう。でも、いつまでもゼロ歳や三歳であるわけではないのです。その先が見通せない。今、教育費の負担も教育の質の問題もあります。ですから、社会保障なんですから、この社会をどういうビジョンで語るかというところがないから、そこだけが突出していると言われてしまう。
年金問題も一緒です。本来は、御党は新たな年金システムを出すとおっしゃっていた。そこには哲学があるはずです。その哲学をこそこの委員会で語れば、それは今成案を見なくても、何が違いなのか、政権交代の大きな理由になったわけです。私は、ここは国民に責任があると思います。そして、語った結果、よりよいものができていけばいい。
だけれども、今出されたものは、あくまでも本当に中途半端な低所得者対策なるもので、それが年金制度を壊しかねない。だって、皆さんが次に出す法案ともそごがあるということを私はきのう指摘しました。低所得者の定義一つ、年金だけで足らず前を埋めていく皆さんのこれから出す法案と、きのう御説明の加算は違うわけですから、そんなにくるくる変わったら国民が混乱しますよということを申し上げています。
そして、より具体的に問題に入らせていただきたいと思いますが、実は、私は、子供の問題というのは、この社会の私たちの未来をどんな価値観で生きていくかということでありますので、特に今、東日本の大震災によって著しい被害を受けた現地でお子さんをお育ての家庭がどんなふうに感じられているかということで、きょうは冒頭の質問をしたいと思います。
一枚目の資料を見ていただきたいと思いますが、これは、独立行政法人の労働政策研究・研修機構というところが、二〇一一年の十一月でしたか、行ったアンケートで、全国の四千世帯に、一人親の世帯、二人おそろいの世帯、二千、二千に分けてアンケートをとりました。アンケート回収二千二百十八ですが、このアンケートは、この間出てくるいろいろな政府のアンケートと違いまして、被災地にもお伺いをしているということであります。百七十五ポイント全国でとりましたが、そこに被災地が入っている。
それで、ここで何を聞いたかですけれども、五年前と今と生活はどう変わりましたか、生活実感です。これはあくまで実感ですので、その方がどう感じているかを、五年前を今からさかのぼって聞いたことであります。
現在の感じ方では、東北三県では、大変苦しいとやや苦しいを合わせて六割近くであります。もちろん岡田副総理も御存じのように、今、子育ての世帯で半数が苦しいと他の都道府県でも感じておられます、五割と六割、しかし差はあると思います。そして五年前、五年前もデフレでありました、楽ではありません。これはその他の地域で三五%程度でしょうか。東北三県でも四割にいく。
すなわち、ここには二つの特徴があって、この社会の中堅である子育て世代の半分以上が苦しいと感じ、被災地にあっては六割が苦しいと感じている中、消費増税を行うわけであります。
岡田大臣はきのうの御答弁の中で、前回二回の、消費税導入と三から五%の引き上げのときには減税措置も打ったと、きょうもおっしゃったと思います。今回は何らそういうことがありません。前二回打たれた減税措置、岡田副総理が覚えていらっしゃる限りで教えてください。一九八九年と一九九七年、どんな減税措置を打たれましたか。
○岡田国務大臣 私は記憶が非常に悪いので、聞かれても正確には答えられませんが、所得税の減税が一回目も二回目もあったのではないかというふうに思います。そのほかに、所得税以外ちょっと思い浮かびませんが、基本的に増減税ということでいえば、減税規模の方が一回目は多かった記憶がしますし、二回目は基本的には同額という位置づけだったのではないかと思います。
○阿部委員 所得減税といえば所得減税なんですけれども。
安住さん、ほかにお答えありますか。
○安住国務大臣 今、岡田副総理がおっしゃったことと基本的に同じでございます。
最初の竹下総理のときは、ここでも竹下亘先生から御指摘いただきましたが、減税額の方が大きくて、先行してやったと。当時は、財政再建も重要でしたが、もう一方で直間比率の見直しをやることが高齢化社会に向けての重要な税制改革だったというふうに竹下総理は感じておられたので、そういう所得減税等について先行しておやりになったというふうに思います。
橋本総理のときは、いわゆる中立で、プラマイ・ゼロになるような形でやりましたから、これはどちらかというと景気への配慮ということを中心に対策をやったというふうに記憶しております。
○阿部委員 私は、この二回の消費増税には、おっしゃったように、一回目が直間比率の見直しであったと思いますけれども、このときに公的年金控除を入れました。それから、いわゆる手元に残る可処分所得を毀損しないために、例えば配偶者控除の見直しとかもろもろ、要するに生活をしていくのに大事なものを残しておこうという考え方があったと思います。
私は、ぜひ、今回、岡田副総理にも安住さんにも、もう一回、あのときの二回の消費増税、二回目は村山政権であります。村山政権では暮らしの場である地方で使えるお金をふやそうということで、初めて地方消費税を一%と決めました。
もし、皆さんが考えられるように、この国は何らかの形で消費税に頼っていかざるを得ない、それを一つの財源と考えざるを得ないとすれば、少なくとも二つの配慮が必要だと思います。
先ほどの高橋さんがお尋ねになった、可処分所得が一体どのくらい残るのか、生活をしていけるのかという配慮であります。日本はもともと基礎控除が極めて少ないです。ドイツなどに比べると半分であります。今、三十八万円であります。手元に残るものの一番代表は、この基礎控除であります。そのほかに、先ほど申しました配偶者控除や年金の控除というものを入れて、そして手元に、生活だけをどうやって守れるかという目がなければ、これは生活破壊の大増税になってしまいます。
私が今投げたことへの御答弁を、この次、お願いしていいですか。どうぞ。
○安住国務大臣 確かに、六十二年、六十三年次で特定扶養控除の創設をいたしております。人的控除の引き上げもやりました。今先生御指摘のように、平成六年のときは、地方消費税分、要するに一%分は地方に回します、それから、給与所得控除とやはり人的控除の引き上げを行っているということは事実でございます。
ちょっと反論するようで恐縮ですが、可処分所得のことで、よろしいですか。大変言いにくいことでもあるんですけれども、しかし事実なので。
日本の場合、所得税の累進税率で、よく社民党の皆さんも高い方のことばかりおっしゃるわけですが、統計で見ますと、実効税率で見ますと、日本の場合、五%や一〇%の所得課税層が非常に多くて、そういう点での実は問題点も、私は率直に言わせていただければ、あると思っております。
ですから、そういうことも全部総合的に勘案をしないと、ただ税収機能が落ちているから高いところからとにかく取れというふうなことではなくて、真に累進率とはどういうことかということを考えないと、これはグラフなんですが、私が示すわけにはいきませんが、相当、五%、一〇%台の低い所得税率の方が八〇%近くいるということもぜひわかっていただきたいと思います。
○阿部委員 今の御指摘は私の質問への答えではありません。私は、暮らしが成り立つように、少なくとも今までの消費増税の中では目配りをしてきた部分があるのに、今回なぜないのですかと伺ったわけです。
税収全体でいえば、今安住大臣の御答弁のように、では、所得税の累進度を上げるといったって、どうしますよということだと思うんですけれども。
私は、例えば一億円あたりのところからその方の資産収入や金融証券による収入がふえてくるんです、だから包括課税にしたらいいと思っています。でも、きょうここでその論議を残念ながらするつもりはありませんので、次回、またよろしくお願いいたします。
きょう言いたいことは、こうやって生活の中まで踏み込んで、基本的な暮らしを破壊するような形で増税をしてはならないということです。逆に言えば、暮らしに優しい消費税というのだってあるかもしれません。知恵の出しどころだと私は税制上は思っております。
きょう準備した質問に移らせていただきます。
私は、きょう、一枚目が、子育て世代、五割ないし六割が苦しいと言っている、そこでやる増税ですよということを踏まえていただきたいのと、とりわけ苦しいのは被災地だと。そして、被災地に住む子供たちにとって、もちろん幼稚園、保育園、そして学校生活、ここがどうなっているかということでのデータをお示ししたいと思います。
就学援助という仕組みを御存じだと思います。教育費とか、例えば学校で受ける歯科健診とか、あるいは学校の就学のための鉛筆とかいろいろなもの、そういうものが家庭で負担できないであろうお子さんに就学援助という仕組みがあります。
これは、生活保護世帯もそうですし、それに準ずる世帯も受けておられますが、あらあら簡単に言うと、東北三県でいえば、子供のうちの約一割が受けておられる。あらあらですよ、試算いたしました。これが東京の鴨下先生の足立区だと四〇%とか四十数%とか、高いと言われていますが、これは子供の貧困のすごくいい指標になります。これが、震災の後、子供たちがどのような状況に変わっていったかということであります。
上が震災以前、平成二十二年で、平成二十三年については生活保護相当世帯以外のものはまだ数値が出ておりませんが、簡単に、あらあら、私が各県に寄せ集めたものを聞きますと、今までこの三県で四万六千人がこの就学援助を受けていた。国が生活保護見合いで出している補助以外のものは自治体が出しておりますから、これが緊急でさらに四万四千人加わった、二倍になったということであります。(安住国務大臣「地震だからしようがない」と呼ぶ)しようがないんです。いいんですよ。 安住大臣、石巻が選挙区ですか。違いますか。(安住国務大臣「地元です」と呼ぶ)地元ね。ここで就学援助の子供たち、何人ふえたと思われますか。
○安住国務大臣 わかりませんけれども、あれだけの被害ですから、統計上はそうなるんではないかと思います。
私の母校も閉校しまして、三つの学校を小学校一つにしたり、今さまざまやっていますので、それはやむを得ない部分はあると思います。
○阿部委員 私は、悪いと言っているんじゃなくて、足りないんじゃないですかと言っているんですね。
というのは、生活保護見合いであれば、国からのさっきの補助の額がまだ残っています。でも、そうでない部分は一般財源化されました。二〇〇五年のことであります。一般財源化されると、それは地方の市町村から出すことになります。それで、その市町村負担分を勘案して、二の、岩手、宮城、福島などで今出されている額が、例えば五億、十六億、十四億となってございます。簡単に言えば、今までの倍数の子供がいるんだけれども、果たしてこれで本当に不足していないかどうかなんです。
高井副大臣に伺います。いかがでしょうか。実際はどのように聞いておられますか。
○高井副大臣 お答えいたします。
被災した子供たちが、できるだけ今までどおりの環境の中で安心して学ぶことができるようにということで、いろいろ、復興の基本方針に基づいて、学校施設の復旧支援や被災した子供への支援を進めております。
委員御指摘の就学援助事業を含めて、被災して経済的に就学困難な幼児、児童生徒を支援するために、平成二十三年度第一次及び第三次補正予算において、被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金という形で約百四十七億、全額国庫負担ということで創設をいたしまして、学用品等を支援するとともに、平成二十四年度以降は、当面三年間にわたり必要な就学支援を実施することができるよう、所要の経費を措置している。約二百六十四億で、これも全額国庫負担ということでやっております。
今、実施状況も含め、被災児童の分、まだ出ていない部分もありますが、ただ、十分かと言われれば、今確かに全て利用されておりますので、まだまだこれから、先々必要なこともあるかもしれません。その状況に応じて、我々も最大限努力をしてまいりたいと思います。
○阿部委員 ぜひ、そのようにお願いしたい。子供たちにとっては、学校に行き、勉強し、給食を食べる。食事などの問題も、学校だけが唯一、きちんとした食事が食べられるような場になっているというのも多いです。
私は、国の方もまたしばらくすると資料が出るそうですので、自治体にいろいろ問い合わせた結果の、自治体のお金の中で何を優先して出していくかなのです。先ほど高橋さんが取り上げられた復興交付金なども、各、石巻にも出ますでしょうし、山田町にも出ますが、しかし、そのお金は必ずしもここにはやってまいりません。国がこういう形で直接支援していかないと子供たちの就学が保障されません。
安住大臣が首をひねっていますが……(安住国務大臣「ちょっといいですか」と呼ぶ)どうぞ。
○安住国務大臣 所管の大臣じゃないですけれども、大変失礼ですけれども、私は、修学旅行に来た地元の中学校なんかは、ことしも二十数校会っていますけれども、全部、校長先生なんかにも話を聞いて、帰るたびに学校に寄ったりもしていますけれども、あなたがおっしゃっている話は公的なお金だけなんですよ。
例えば日赤から来たとか、例えば私の近くの学校では、京都の方から何か支援物資が来て、そこに消しゴムがたくさん入っているとか、一切そういうのを抜きにして、国の金だけで、足りない、足りないというのは、よく地元を歩いてください。そして、その上でお話を聞きますから。
○阿部委員 もちろん、この震災に対して、国だけでなく、多くのNGOや、あるいはユニセフまで来ているわけですから、今、安住大臣の言ったとおりです。しかし、これは基本的な就学に係るお金の問題であります。
もちろん、それ以外の、例えばNGOの皆さんが中学生のために、山田町では四十人規模で軽食を提供していたりもします。もちろん、そういうことはわかっています。でも、基本的に学校生活にかかわるものだから、私はお伺いをしているわけであります。
次の質問に移らせていただきますが、では、そういう実態を見たときに、家庭の、職業を失う、貧困とか崩壊状態などがあったときに、学校にいわゆるスクールソーシャルワーカーを配備してほしいということを、私は伊吹さんが文科大臣だったときに伺ったように思います。少しずつ配備はされてまいりましたが、この震災以降、東北地方にあってはどのくらいふえたでしょう。高井副大臣、お願いします。
○高井副大臣 御指摘のとおり、スクールソーシャルワーカーの活用ということは大変大事だと思います。
教育委員会や学校に派遣できるように、平成二十三年度一次補正予算並びに三次補正予算で、緊急スクールカウンセラー等派遣事業ということで約三十四億、これも全額国庫負担で措置をいたしまして、二十四年度当初予算においても同事業を約四十七億、これも全額国庫負担で、復興特別会計という形で措置をしております。
被災地の支援については、地元の教育委員会等の要望にできる限り応えていくことが重要と思っていまして、これまでの被災地からの御要望に全て応える形で、スクールソーシャルワーカーを平成二十三年度には三十九名を派遣し、二十四年度においては五十四名を派遣する計画でございます。
これからも、この点、適切に拡充していけるように、適切な支援がなされるよう努力していきます。
○阿部委員 今、東北三県で、去年が三十九、ことしが五十四とおっしゃいましたが、学校の数は、例えば岩手、小中五百六十二校、宮城六百六十校、福島二百三十八校です。子供たちが学校で問題を抱えながら、家計も、家庭の親の仕事の問題も全部含めて、いろいろな福祉的な支援を必要としているという状況に、私はもう少し大幅な配置をお願いしたいと思います。
もう一つきょうはお聞きしたいので話題を移らせていただきますが、お手元の資料三枚目、消えた子供たちの問題であります。
私が昨年の予算委員会で、いわゆる学校の学籍簿に名前がありながら一年以上学校に来ていない子供たち、これを消えた子供たちと称するということを取り上げて、そして、その結果、教育委員会にもう少しきちんと調べていただきたいとお願い申し上げましたところ、平成二十三年度では、その前年が三百二十六人のところ、千百九十一人と大幅に増加したというべきか、きちんとフォローすれば、実は把握されていない消えた子供たちがまだまだいるかもしれない。
またことしの分の結果が出ると思いますが、この消えた子供たちの問題でも、生まれて学校に行くまでの間、誰がどこでどのようにこの子たちにかかわってきたのか。そして、学籍簿に載るときは住民台帳に基づいて学校の学籍簿に載るんですが、載ってからも一回も来ていない子供たちもいるんですね。例えば、小三のときに何かのきっかけでいないということがわかって大騒ぎになるけれども、どこからいなかったかわからない。
今大変に貧困やあるいは家庭の機能が低下している中で、この子たちを一体どのようにしたら消えない、消えさせないことができるのかということで、小宮山大臣にお願いがあります。
子供は全部、生まれれば出生届を基本的には出し、お母さんには母子手帳が行きます。そこから健診を受け、予防接種を受け、あるいは児童相談所に行き、福祉的な何かを受けたりするかもしれません。そして、その後に学校が来ます。今必要なのは、一人の子供に着目して、生まれたときからその子の利用する保健的、予防接種とか健診ですね、それから福祉的データ、そして学校のデータまでを一連してつないでいく作業だと思います。
以前に子供台帳ということをお伺いしたことがありますが、これは去年よりことし格段にまた多い数であります。学校に行ってからではもう見つけようがないくらい、いつから不明だったのというケースが多いです。根っこの取り組みをお願いしたいが、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 小宮山国務大臣 さまざまな理由で支援が必要な子供については、今委員がおっしゃったように、福祉、保健、教育、医療、そして警察など、いろいろな連携が必要だと思っています。
今は、虐待などを受けた子供を対象に支援をするために、子どもを守る地域ネットワーク、この設置を進めています。
このネットワークでは、虐待を受けた子供が当面対象ですけれども、例えばこうしたところを少し拡充するとか、そうしたやり方も現状ではあるのではないか。
台帳ということについては、それぞれのプライバシーの問題とか、事務量がふえるという問題とか、幾つか課題はあるかと思いますので、何らかの形でその子供たちをフォローできるような仕組みは私も必要だと思うので、検討させていただければと思います。
○阿部委員 ありがとうございます
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