予算委員会 第13号(平成23年2月2月21日(火曜日)) 抜粋 案件:
政府参考人出頭要求に関する件
平成二十四年度一般会計予算
平成二十四年度特別会計予算
平成二十四年度政府関係機関予算
議事録全文(衆議院のサイト)
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〔前略〕
○中井委員長 これにて宮本君の質疑は終了いたしました。
次に、阿部知子さん。
○阿部委員 社会民主党の阿部知子です。いただきましたお時間、十三分ですので、答弁を簡潔に、よろしくお願いいたします。
きょう私が取り上げますのは、原子力行政等における利益相反の疑いという問題であります。
お手元一枚目の資料を見ていただきたいですが、昨年末からことしにかけて、新聞紙上等々を中心に取り上げられた事案、特に、例えば原子力委員会関係の専門委員が二〇一〇年までの五年間にさまざまな企業、原子力関連企業から千八百三十九万円の寄附を授受であるとか、あるいは、原子力安全委員会の委員の委員長を含む三割の方、二十四人が、やはり同様に八千五百万円の寄附を授受、あるいは、原子力安全・保安院、今ストレステストで問題になっておりますが、この中にも、三千五百八十五万円の寄附等々、枚挙にいとまがございません。同様に、原子力損害賠償紛争審査会あるいは原子力安全基盤機構等々、以下続いておるわけであります。
冒頭、一問目、かつて官房長官であられ、今は経済産業大臣である枝野さんにお伺いいたします。
国民の側から見て、今の原子力行政が、かかるさまざまな事案も含めて、利益相反なのではないか、すなわち、お金を頂戴した教授や、あるいは企業との関係のある方が原子力行政の中に深くかかわっておって、それが信頼できないという疑念を国民が抱いていると私は思いますが、このことについてまず御所見を伺います。
○枝野国務大臣 いろいろな報道を御指摘いただきましたが、例えば原子力安全・保安院に関連して申し上げますと、必ず、過去三年間の企業や団体からの調査研究委託、企業、団体の委員会やシンポジウムへの参加によって報酬を得ているか等については、申告書の提出を就任前に求めておりまして、具体的な事例に即して利益相反に当たらないことを厳格に確認しているところでございます。
同時に、委員会の運営についての透明性を確保することも重要であると考えており、先般、私の指示のもとで、自己申告書についても申告内容別の内訳件数を公表したところでございます。
○阿部委員 今、枝野大臣がおっしゃったように、少しは進歩したのですが、国民の受けとめと現実の間には大きな乖離があると思います。
今お取り上げになった保安院関係では、特に、ストレステストにかかわる二人の委員がいろいろ寄附を受けていらした。そのことがストレステストの審査の中でも問題になったと思います。
今、枝野大臣は、委員の側から自己申告を受けて、それについて保安院で点検をしておるとおっしゃいましたが、実は、自己申告、例えば幾らお受けになっているかという額の開示がございませんし、また、審査をされているのも保安院であります。逆に言うと、客観性とか透明性にはまだまだ遠いんだと思います。
この間よく言われるのは、大学等の寄附は、講座に対しての寄附であって個人に対しての寄附ではないというのも、一つよく使われる言い方であります。しかし、原子力行政というのは学界も巻き込んだものだと言われましたので、私は、この段、逆に、どの方が幾らの御寄附を、それは講座であれ個人であれ、受けておられるか、金額までも含めて公開されてはどうか。李下に冠を正さずという言葉がございますが、公開というのはとても重要であります。
また、それが利益相反に当たらないかどうかを保安院がみずから点検されたのでは、残念ながら第三者性がございません。この点について、枝野大臣はどうお考えであるか。
ちなみに、二枚目に資料がつけてございますけれども、これは、保安院ではなくて安全委員会関係の、例えば燃料棒の安全性のチェックや炉の安全性のチェックのときにそこに加わる委員が、例えばプラントメーカーと関係性が、お金をいただいていないかどうかを申告するものでありますが、実は、これは自己申告で公表はされません。公表されないと、何かあるんじゃないかとやはり国民側が思います。公表されない理由は個人情報保護だと言われておりますが、大きな原子力行政という国民から見た信頼性を個人情報保護を持ってきて隠してしまっては、本来の透明性にはならないと思います。
二点伺います。今申告されているものを公開されてはどうですか。それが利益相反に当たらないかどうかは第三者を入れてお考えになってはどうですか。いかがでしょう。
○枝野国務大臣 透明性をより高めるという意味で、御指摘いただいた考え方というのは一考に値するというふうに思っております。
ただ、現在の委員の皆さんにこれまで提出いただいております資料については、公表をしないということを前提に提出していただき、なおかつ委員等に就任をいただいているということでございますので、今後のあり方の議論の中で、今のような御指摘を踏まえて、対応について検討させていただくというのがお答えできる範囲かなと思っております。
○阿部委員 これは塩崎委員もよくお取り上げになりますが、例えばアメリカの原子力規制委員会、NRC等々では、非常に厳しい基準になっております。それは原子力規制が、政治家からの独立、政治からの独立と同時に、利害団体、当事者と一線を画すように、本当にきめ細やかな基準がつくられております。
細野大臣に伺います。
今後、原子力規制庁を環境省の外局としておつくりになるということですが、私は、今のままの体制では、とても、ここに多々あるような問題で国民から見ての信頼を得ることができないと思います。アメリカの原子力規制委員会に倣って、研究をされてでも構いません、例えばガイドラインの作成のための委員会をまずつくって、NRCの事象を研究して、新しい安全規制庁ではこうあるべきだというような、きちんとしたガイドラインをつくることなども含めて御検討されてはどうでしょう。
ちなみに、お手元につけました資料の中で最後のページを見ていただきますと、今度の原子力の規制庁では、どこがそういう役割を担うのかが明確でございません。そこに組織図を挙げましたが、御答弁いただきたいです。
○細野国務大臣 御提案は非常に前向きなものだというふうに思いますので、しっかり検討したいと思います。
一つの考え方は、今御質問もされたように、公開を積極的にしていくということもあるというふうに思うんですね。
これまで一つありましたのは、原子力安全委員会の場合は国会の同意人事ですので、同意人事でされている委員については、そのときに判断されたものということで、そういうチェックが働いてこなかったというのがございます。これから、原子力規制庁だけではなくて、原子力安全調査委員会、調査委員と委員会というのをつくるわけでありますけれども、その委員も国会同意人事にしたいというふうに思っておりますが、そこも含めて、どういう形で国民の皆さんにそれを判断していただけるのか、客観的に政府の中でそれを検証していけるのかということについて、あり方をちょっと検討してみたいというふうに思います。
今、専門家をばあっといろいろと見ていますと、原子力の研究をしている方というのは、多くの場合は何らかの形で、最近は科研費をとるというのが一つの学者としての能力ということにもなっているようで、かかわり合いの全くない人だけで原子力規制をするのは難しい面もあるかもしれません。その場合は、やり方としては、公開と、そしてそれが利益相反にならないかどうかという評価の部分にかかってくるというふうに思いますので、やり方を検討させていただきたいと思います。
○阿部委員 お二人の大臣の答弁、しっかりと実行していただくことをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
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